46 / 127
46・夏海休み明けがイヤだぁ……光、たすけて
しおりを挟む
46・夏海休み明けがイヤだぁ……光、たすけて
「やだぁ……」
朝起きた時、わたしはそうぼやいた。だってさぁ、両目が開いたその瞬間、すっごいイヤな空気が見えるから。夏休みは終わりました。もう時は憂鬱な平日だってメッセージが部屋のあっちこっちに散りばめられているから。
「学校……行きたくないよぉ」
わたしはのっそり起き上がると、着替えという行為の消化に時間がかかってしまう。それでもこの美巨乳ってふくらみをブラにしっかり収納して整えるって手間は怠らないんだけれどね。
「あぁ……」
部屋を出て階段を降りていくと、夏休み中とはちがう居間や台所がある。制服姿のわたしを早く朝ご飯を食べて学校へ行け! と追い出す気に満ちているね。
「マリー、憂鬱そうだねぇ」
お祖母ちゃんがわたしの顔を見て、よしよしって慰めるような表情を作ってくれる。
「お祖母ちゃん……」
「ん?」
「憂鬱な時ってどうしたらいいの?」
「気合で乗り切る! だね」
「うわぁ……」
そうだよねぇ、なんせお祖母ちゃんは合気道の超達人であり、日本で一番つよい女って称号も手にした人だもんね……と思うしかなく、わたしの憂鬱を和らげるってオチにはならない。
「あぁ……」
家を出たら日常って無慈悲な空気が顔面に刺さる。いやだ、学校に行きたくないという思いばかりがダンスする。
「とりあえず……急がないと」
光といっしょに登校するんだ、待ち合わせしているんだ、そこに到着するまでにキモチを切り替えないと……と思ったけれど、憂鬱モードのままバス停に到着してしまう。
「おはようマリー」
光はにっこりさわやかな笑顔を見せてくれた。
「おはよう……」
わたしは朝から元気のない顔を見せる彼女はよくない! と自らに言い聞かせたけれど、どうしたって沈んだ状態から抜けられない。
「ねぇ、光……」
「なに?」
「なんで光はさわやかなの? 憂鬱にならないの? 夏休みが終わって悲しいと思わないの?」
「思うけれど……でもまぁ、マリーみたいにはならない」
「なんで? わたしと光にどのような違いがあるの?」
「ん……ちがいっていうか、多分それはマリーが悪いのではなくて、おれの生活に問題があったから、逆に助かっているって事かも」
「生活に問題? なんか変な事をしたんじゃないでしょうね」
「ち、ちがうし、そうじゃなくて……基本的にはヒマさえあれば小説ばっかり書くからあんまり普段と変わらなくて、夏休みの終わりと平日始まりって境目を消しやすいというかあんまり意識しないで済むというか」
「あぁ、そうか……そういうことか。光はがんばるからいいよね、うん、わたしは……がんばる光が好きだよ」
あぁ、ダメだ……わたしは光の話を聞いて感動してもまだ浮上できない。今のわたしは沈むしかできない絶体絶命の潜水艦かもしれない。
「でもさ……」
ここで光が立ち止まってわたしを見る。その表情はやんわりという表情の中に、ちょっとした想いを込めている感じだ。だから沈んでいるわたしも気になるわけで、少しは胸をつつかれる。
「な、なに?」
「その……」
「言って! 言わないとひどいぞ」
「夏休みはさ、平日とちがってマリーと会える時間が減るから、だから逆に言えばマリーと会える時間が増えるから平日を前向きに歓迎できるって、ま、まぁ……そう言いたかった」
光はテレくさそうに笑って頭をかいたけれど、そのセリフと笑みがわたしの巨乳って胸に突き刺さる。そうして沈んでいた状態が突然にV字回復になったと全身で感じる。
「そうか、光はわたしに会えてうれしいか」
「う、うれしいけれど?」
「光は甘えん坊だもんね、甘えん坊!」
「う、うるさいな……」
「ほら、甘えん坊な光にやさしく腕組みしてあげてもいいよ?」
「い、いらない、甘えん坊とか言うな」
わたしはこんなやり取りをしながらすっかりいい状態になっていた。そして光って彼氏がいてよかったっと朝から全力でのろけてしまった。
「やだぁ……」
朝起きた時、わたしはそうぼやいた。だってさぁ、両目が開いたその瞬間、すっごいイヤな空気が見えるから。夏休みは終わりました。もう時は憂鬱な平日だってメッセージが部屋のあっちこっちに散りばめられているから。
「学校……行きたくないよぉ」
わたしはのっそり起き上がると、着替えという行為の消化に時間がかかってしまう。それでもこの美巨乳ってふくらみをブラにしっかり収納して整えるって手間は怠らないんだけれどね。
「あぁ……」
部屋を出て階段を降りていくと、夏休み中とはちがう居間や台所がある。制服姿のわたしを早く朝ご飯を食べて学校へ行け! と追い出す気に満ちているね。
「マリー、憂鬱そうだねぇ」
お祖母ちゃんがわたしの顔を見て、よしよしって慰めるような表情を作ってくれる。
「お祖母ちゃん……」
「ん?」
「憂鬱な時ってどうしたらいいの?」
「気合で乗り切る! だね」
「うわぁ……」
そうだよねぇ、なんせお祖母ちゃんは合気道の超達人であり、日本で一番つよい女って称号も手にした人だもんね……と思うしかなく、わたしの憂鬱を和らげるってオチにはならない。
「あぁ……」
家を出たら日常って無慈悲な空気が顔面に刺さる。いやだ、学校に行きたくないという思いばかりがダンスする。
「とりあえず……急がないと」
光といっしょに登校するんだ、待ち合わせしているんだ、そこに到着するまでにキモチを切り替えないと……と思ったけれど、憂鬱モードのままバス停に到着してしまう。
「おはようマリー」
光はにっこりさわやかな笑顔を見せてくれた。
「おはよう……」
わたしは朝から元気のない顔を見せる彼女はよくない! と自らに言い聞かせたけれど、どうしたって沈んだ状態から抜けられない。
「ねぇ、光……」
「なに?」
「なんで光はさわやかなの? 憂鬱にならないの? 夏休みが終わって悲しいと思わないの?」
「思うけれど……でもまぁ、マリーみたいにはならない」
「なんで? わたしと光にどのような違いがあるの?」
「ん……ちがいっていうか、多分それはマリーが悪いのではなくて、おれの生活に問題があったから、逆に助かっているって事かも」
「生活に問題? なんか変な事をしたんじゃないでしょうね」
「ち、ちがうし、そうじゃなくて……基本的にはヒマさえあれば小説ばっかり書くからあんまり普段と変わらなくて、夏休みの終わりと平日始まりって境目を消しやすいというかあんまり意識しないで済むというか」
「あぁ、そうか……そういうことか。光はがんばるからいいよね、うん、わたしは……がんばる光が好きだよ」
あぁ、ダメだ……わたしは光の話を聞いて感動してもまだ浮上できない。今のわたしは沈むしかできない絶体絶命の潜水艦かもしれない。
「でもさ……」
ここで光が立ち止まってわたしを見る。その表情はやんわりという表情の中に、ちょっとした想いを込めている感じだ。だから沈んでいるわたしも気になるわけで、少しは胸をつつかれる。
「な、なに?」
「その……」
「言って! 言わないとひどいぞ」
「夏休みはさ、平日とちがってマリーと会える時間が減るから、だから逆に言えばマリーと会える時間が増えるから平日を前向きに歓迎できるって、ま、まぁ……そう言いたかった」
光はテレくさそうに笑って頭をかいたけれど、そのセリフと笑みがわたしの巨乳って胸に突き刺さる。そうして沈んでいた状態が突然にV字回復になったと全身で感じる。
「そうか、光はわたしに会えてうれしいか」
「う、うれしいけれど?」
「光は甘えん坊だもんね、甘えん坊!」
「う、うるさいな……」
「ほら、甘えん坊な光にやさしく腕組みしてあげてもいいよ?」
「い、いらない、甘えん坊とか言うな」
わたしはこんなやり取りをしながらすっかりいい状態になっていた。そして光って彼氏がいてよかったっと朝から全力でのろけてしまった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる