魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

文字の大きさ
122 / 274
第二章 魔力無し転生者は仲間を探す

第四十話 冒険者連続殺人事件 ⑤

しおりを挟む
「私はレグウェス帝国の技術力が創り上げた最高傑作のサイボーグです。正式名は魔導機械人形RS型B-01と言います」
 機械的な動きをするアインの瞳を見た影光は呆けた表情をする。ま、無理も無いか。
 それよりも本題に戻ろう。

「それでレグウェス帝国で見たって言うのはどういう事だ?」
「レグウェス帝国が他国と戦争をしていた時、兵士たちを強くする薬が開発されました。それは魔物の魔力を兵士たちに流し込むと言う物です。ですが直ぐに実験体は暴走し失敗に終わりましたが、何度も改良を続けていくうちに辛うじて気分が高ぶる程度までの副作用に留める事に成功しました。そして研究者たちはそれを大量生産し兵士たちに投与して行きました。その結果魔法を発動していないにも拘らず身体能力が投与する前の5倍~10倍まで膨れ上がりました」
「な、なんと……そんな薬を開発していたとは。やはりレグウェス帝国の力は恐ろしいな」
「理解していただき光栄です」
 いや、褒めてないだろ。
 そんな事を思いながら俺はお茶で喉を潤す。って銀は興味ないのかアインの膝の上で寝てるし。

「しかし投与した薬は一時的なもの。ですので効果が切れれば再び投与するのですが、投与するたびに副作用の効果が強くなり最終的には敵味方関係無しに襲い掛かり、味方に殺されるか廃人となって終わりです」
「マジかよ……」
「一つ聞きたいが、陽宵はどれぐらいの投与されているのだ?」
「完全に同じものでは無いです。言うなればレグウェス帝国が作った薬の劣化版と言うべき薬です。ですから先ほど見た感じだと投与された回数は6回と言ったところでしょうか」
「あと、何回に投与されれば廃人と化すか分かるか?」
「そうですね。投与する量が同じなのであればあと3回。体調や体質なども踏まえるのであれば最悪あと1回でも投与すれば敵味方の判断が出来なくなり無差別に一般市民を襲い始めるでしょう」
「そ、そんな……」
 最悪の事実に頭を抱える影光。もう少しオブラートに包んで伝えてやればって思うが、アインにそれを期待するほうが無駄と言うべきだろう。
 それにしてもそんな危険な薬を平然と与えるなんてどこのクズ野郎なんだ?
 と言うか何が目的でそんな薬を作った?
 俺の知らないところが不穏な影が動いている事にこの時ようやく気がついた。
 だけど俺たちがなすべき事は変わってはいない。

「影光、そんな薬で操られている陽宵を止めるのがお前の役目だろ?」
「その通りだ。一日でも早く陽宵を解放してやらねば」
 ああ、それで良い。
 一切の迷いのない表情。これなら安心して観戦できる。
 だけどここで一つ問題がある。

「陽宵は今どこにいるんだ?」
「調べてみましたが、生憎監視カメラに映っていたのは22地区に映ってからはどこにも映っていません」
「となるとその近くに隠れている可能性が高いか」
「それに関してはなんの問題もない」
「どういう事だ?」
「本当は今日にでも決着を着けたかったが、戦いは明後日になりそうだ」
「だからどう言う事なのか説明してくれよ」
「明後日は拙者と陽宵が初めて道場に弟子入りした日なのだ」
 ……ん?だから?
 正直俺にはサッパリ分からないんだが。
 首を傾げる俺とアインを見て一瞬笑みを零した影光を追加説明をする。

「道場に弟子入りをした日に2人で誓ったのだ。2人とも強くなって最高の戦いをしようと。これまで幾度と刀を交えてきたが、明後日の戦いほど素晴らしい戦いはないだろう。そして陽宵も気づいている筈だ」
「なるほど。だが場所はどこなんだ?」
「いつも戦いは夜満月の光で照らされた人気の無いところだろう」
「となると……」
「50地区の倉庫街でしょうね。あそこは夜になれば誰もいませんから」
「だそうだ」
「そうか。なら仁たちは……」
「戦いの邪魔はしない。お前が死のうともな。だが観戦はさせて貰う。最後までお前たちの戦いを見守っている人間が必要だろ」
「ふっ、かたじけない」
 笑みを零してそう言ってくるが別に謝られることでもない。
 だって俺は既に影光を仲間だと友人だと思っているんだからな。

「絶対に勝てよ」
「無論だ」
 拳と拳をぶつけ合う。
 話を終えた俺たちはそれぞれの部屋に戻って寝る。影光にはベッドを置いた空きの部屋を使ってもらっている。前に余分に買っておいた新品のベッドが置いてある部屋だ。


 10月7日日曜日。
 影光が言っていた日ややって来た。
 時刻は午後10時15分。
 日が出ている時から殺し合いを行うわけにはいかないためこんな時間帯になってしまったが、別になんの問題もない。と言うより俺たちにとっては好都合だ。
 雲無き夜空に煌々と上弦が浮かび、人気も明かりも無い倉庫街を照らしていた。これなら照明なくても十分に戦える。
 静寂が支配する倉庫街を歩く俺たちの前に白い胴着に黒い袴姿の男性が月光に照らされて姿を現した。
 ――藤堂陽宵。
 まさにその男は新しいゲームを始める時のように嬉しそうに不敵な笑みを浮かべていた。

「兄ジャ、待っていたぜ」
 今にもあまりの嬉しさに笑いが出てきそうな程弾んだ声で影光に話しかける。

「陽宵……」
 何を伝えようとしたのか俺には分からないが、腹の底から悲しみと怒り交じりの声で名前を呟くのだった。
 そのあと影光はゆっくりと目を瞑ると数秒後ゆっくりと瞼を上げた。
 きっと数秒の僅かな時間にこれまでの辛い思い出や楽しい思い出なんかを思い出していたんだろう。が、全て受け止め覚悟を決めた表情をしていた。これなら大丈夫だ。なんの心配もない。影光は勝つ。
 俺はそう確信した。
 だからこそ、ゆっくりと前に進む影光の背中を見送る。
 数歩進み互いの距離が5メートルになったところで立ち止まり、互いに刀を抜刀し構える。
 もう、この先言葉は要らない。
 想いも、意思も、覚悟も、言葉さえ全て刀が伝え教えてくれる。そう俺に教えてくれているかのような光景だ。
 埃と錆びた鉄の臭いが微風に運ばれて倉庫街を抜けていく。
 静寂と2人の殺気のみが倉庫街に広がっていく。きっと既に達人同士の駆け引きは始まっているのだろう。
 将棋やチェスと同じで相手の動きを先読みし、それに対して自分がどう動くのか脳内でシュミレーションしているのだ。
 まさに見えない戦いが行われている。
 重たい空気とヒリつくような空間に思わず生唾を飲み込む。
 この5年間俺は死に物狂いで生きてきた。命を賭けた戦いなんて思えていないほどしてきた。何度も敵の命を奪ってきた。だからこそ殺し合いが始まる瞬間の緊張感は知っているし慣れている。
 だが、この後に起きる状況がまったく想像つかない。
 武器を使えない俺にとって剣術の達人同士の戦いが如何様なものなのか知るわけがないからだ。
 達人同士の戦いは一瞬で決まると言う誰もが耳にした事がある通りになるのであれば、この戦いも一瞬で終わる。
 しかし実際はそうではないようだ。
 一瞬で互いの距離を詰めた2人は刀を振り下ろす。
 火花と刀と刀がぶつかり合う金属音が倉庫街に響き渡る。
 互いの力が拮抗しているからこそ、ちょっとした油断が命取りになる。つまり始まって直ぐに決着がつくのは強さがハッキリしている証拠なのだ。
 だからこそ殺意を宿した刀で未だに殺し合う兄弟は達人であっても力は五分と五分と言うことなんだろう。
 鋭い表情で戦う影光に対して嬉々として戦う陽宵。
 常人なら戦っている姿すら目では捉えられない速さだろう。
 それだけ2人の力は異常なレベルで高いのだ。
 戦いが始まって約10分が経過したぐらいだろうか。
 2人の頬や腕に数箇所斬られた傷が出来上ているがどれも致命傷と言える物ではない。
 体力も常人の十数倍は持っている2人だが、神道零限流の真髄は敵を速く殺すこと。つまり長時間の戦闘を想定した戦い方ではない。剣術が効率良く敵を殺す技であったとしても気を抜けば一瞬で殺られる相手であるがあために消耗はかなり激しく体力的にも限界が近いようだった。

「そろそろですね」
「そうみたいだな」
 アインも気づいているらしく、そんな呟きをしてくる。
 肩で軽く呼吸をする2人はまたしても同時に地面を蹴った。
 何度も刀と刀がぶつかりあう甲高い金属音を耳にしてきたから変になりそうだが、突如として止む。

「うっ!」
「影光!」
 ほんの僅かな隙を狙った陽宵の一振りが影光の脇腹を斬ったのだ。
 まさかここまで陽宵が強いとは。

「安心しろ。この程度掠り傷だ」
 なにが掠り傷だ。血が流れ出ているって言うのに!
 今すぐ駆け寄って加勢したいところだが、そうする事は出来ない。これは影光と陽宵の戦いなのだから。負けるなよ影光!

『っ!』
 劣勢の状況になった時、突如として殺気を向けてくる集団が近づいてくる。と言うよりも既に包囲されている。
 この殺気依然感じた警邏隊の連中じゃないな。それよりも遥かに禍々しい気配。それもこれだけの数……いったい何者だ?
 およそ100体はいるであろう禍々しい気配どこか陽宵の気配と似ている敵は倉庫のシャッターを破壊して出てきた。

「おいおい、なんだコイツ等は?」
 俺たちの両側の倉庫数個のシャッターを壊して出てきた、敵はどう見てもただの一般人と言うよりも街中で見かけるようなチンピラ。武器も金属バット、鉄パイプとありふれた物ばかり。
 しかし精神が可笑しくなっているのか口から平然と涎を垂らし、あるきもどこか覚束ない。
 まるで生きたゾンビと言ったところか。

「コイツ等はな。薬の打ち過ぎで正気を失った連中さ」
「陽宵知っているのか?」
「知っているも何も俺もコイツ等と同じ薬を使っているからな」
「なるほど、そう言う事か」
「おや?驚かないんだな」
「生憎とある程度の推測はこっちでも出来ていたからな」
「なるほどな。だから兄ジャの表情もあんまし変わらなかったわけだ」
 陽宵が使っている薬と同じ物を使っている連中か。それもあの様子だとかなりの量を摂取しているはずだ。
 となると、ただのチンピラと思って戦ったら痛い目見るのは俺たちの方だな。それにこのまま無視して影光たちの戦いを観戦するってわけにもいかなそうだ。
 今はまだ遠いためゆっくりと近づいてくるだけだが、それも時間の問題だ。

「影光」
「なんだ?」
「お前は陽宵との戦いに集中しろ。こいつらは俺たちが相手をする」
「しかし!」
「少しは俺たちを信じろ。それにお前たちの戦いを見ていたら俺も戦いたくて体が疼いていたところだからよ」
「……忝い」
 そう言って影光は陽宵との戦いに専念する。ああ、それで良いんだよ。

「さてと、アイン、銀俺たちの相手はあの正気を失った生きたゾンビ相手だ」
「まったく腐りかけの肉如きが私たちに殺気を向けてくるなど愚かな行為だとその身で分からせて上げます」
「グルルルルルルルルゥゥ……」
 あいつ等の殺気で目を覚ました銀も相手に敵意を向ける。

「銀、元の大きさに戻って戦って良いぞ。ただし攻撃は魔法と爪の攻撃だけだ。絶対に口で攻撃するなよ。あいつ等の肉は毒入りの激マズ肉だからな」
「ガウッ!」
 銀が状態異常耐性を持っているのは知っているが、毒とも少し違う薬だ。どんな作用を引き起こすか分からないからな。
 俺たちは徐々に距離を縮めてくる生きたゾンビに殺気を飛ばすが平然と近づいてくる。相手の殺気すら感じられないほどイカれているようだな。
 それなら遠慮なく殺せる。

「お前ら行くぞ!」
「ガウッ!」
「私に命令しないで下さい!」
 俺の一言で戦いが始まった。
 敵も俺たちが自分たちから近づいて来ることを知ると奇声を上げて持っていた鉄パイプや金属バットで攻撃してくる。
 振り下ろされた金属バットを躱す。

「マジかよ……」
 空を切った金属バットはそのままコンクリートの地面を砕いた。いったいどれだけの力があるんだよ。今の力でまともに食らったら唯じゃ済まないな。

「そうと決まればさっさと終わらせて貰うぜ」
 0.5%の力で俺は生きたゾンビ共を殴り殺す。
しおりを挟む
感想 255

あなたにおすすめの小説

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...