魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

文字の大きさ
140 / 274
第二章 魔力無し転生者は仲間を探す

第五十八話 レイノーツ学園祭 ⑤

しおりを挟む
「詳しく説明してくれ」
 お前が居ながら何してるんだ!って言いたいところだが、あのグレンダがこの俺に電話を掛けてくる事なんて自分のプライドが許さないはずだ。それなのに電話をして来たって事はそれだけシャルロットを想っているだけでなく、自分が動けないって事なんだろう。

「突然、私たちの前に現れたかと思えば……私は一瞬で殴り飛ばされてしまったんだ。まったく何がお嬢様の護衛だ!情けないったらありゃしない!だから頼む!もうお前にしか頼めないんだ!どうかお嬢様を……シャルロットお嬢様を助けてくれ、ジン!」
 シャルロットを守れなかった。助けにも行けない。そんな己の弱さに怒りと悔しさ交じりの懇願する叫び声。
 プライドが高く堅物なグレンダが、ここまで俺に頼み込むことなんてもう二度とないだろう。
 それだけグレンダは覚悟を決めている証拠だ。そしてそれはスマホ越しでも十分に俺の心に伝わってきた。

「ああ、任せろ。その願い、俺が必ず叶えてやる!」
 グレンダの願いに呼応するように腹の底から湧き上がる不思議な気持ちが力強い言葉となって出てきた。
 スマホを切った俺はポケットにしまう。

「仁、何かあったのか?」
「ちょっとな」
 ここで本当の事を話しても良かった。だがそれを話せばグレンダの醜態を教えることになる。あれだけシャルロットを護衛することに誇りと信念を燃やしていた女の醜態を晒す事なんて俺には出来ない。それが信頼出来る相手であったとしても。

「朧さん、悪いがここは任せて良いか?」
「お主はどうするのじゃ?」
「なに、少しムカつく野郎を殴り飛ばしに行くだけさ」
 俺はそう告げると5%まで上げて走った。
 居場所なんて分からない。なら今すぐ探し出せば良いだけの話だ。
 気配探知を密にして探す。
 ストーカー野郎の気配なんて分からない。だがシャルロットの気配なら嫌でも分かる。
 だから、

「見つけた」
 シャルロットは学園の南南東にある演習場の中に居た。どうしてそんな場所に居るのかは分からない。だがその場所なら周りに被害を出す心配もないから遠慮なくストーカー野郎をぶっ飛ばせる。
 周りでは未だに戦闘している姿が目に入るが、そんなのはどうでも良い。今すべき事はシャルロットを助ける事だ。

「アイン、影光、緊急事態だ。悪いが雑魚共の相手は任せたぞ」
『仁、どういう事だ?』
『私たちにも分かるように説明してください』
「……シャルロットが攫われた」
『『っ!』』
 本当は伝えたくなかったが、仲間に伝えないわけにはいけない。
 だから正直に話した。悪いな、グレンダ。

「俺は今からシャルロットを助けに行ってくる。お前らはその間雑魚を倒しておいてくれ」
『分かりました』
『仁が戻って来るまでには全て倒しておくとしようかの』
「ふふ、それは心強いな」
 信頼できる仲間たちは自信にたっぷりに背中を押してくれた。それだけで俺は何も考える事無くシャルロットを助け出せる。
 南南東にある演習場に僅か5分足らずで到着した俺は扉を開けて中に入る。
 一般人の気配どころか学園祭で使われた形跡もない。ま、校舎から遠いからな。
 普段一般人が学園に入ることは許されない。しかし学園祭の時だけは入る事が許される。
 だが、一般人が自由に行動できる範囲は学園のほんの一部だけ。
 つまり俺が今居る演習場はその範囲の外と言う訳だ。
 立派な演習場だが人が居なければ静かで寂しいだけの空間。

「よ、このストーカー野郎。シャルロットを返して貰うぞ」
 俺はそんな寂しい空間に連れ去られ涙目を浮かべるシャルロットと不敵な笑みを浮かべる少年に近づく。
 よし、まだ傷つけられていないな。
 シャルロットの姿を見てそう思ったが、もしも傷つけられていたら自分が何をするか分からなくなっていた事に安堵していた。

「誰がストーカー野郎だ!僕はシャルロットの彼氏だぞ!」
 こいつは何を言ってるんだ?
 これはあれか?ニュースなんかでたまに聞く妄想と現実が区別できなくなっているとか言う。
 だからって皇女を誘拐するか普通。
 スヴェルニ王国で王族を殴った俺が言うのも変な話だが、皇女を誘拐って重罪だぞ。
 ま、そこら辺の事はボルキュス陛下たちに任せるか。俺はあのストーカー野郎を殴り飛ばすだけだ。

「なら何で彼氏が護衛を殴り飛ばすんだ?」
「アイツは僕がシャルロットに送ったプレゼントを毎回最初に開けるんだ!護衛だからって調子に乗りやがって!」
 まぁ、護衛だからな。
 彼氏でもない、ましてや誰からの贈り物なのか分からない物が机の中や下駄箱に入っていたらグレンダが最初に確認するだろ。
 この男の支離滅裂な発言に怒りを通り越して呆れてしまう。

「それよりも一番ムカつくのはお前だ!いきなり学園に現れたかと思えば僕のシャルロットに近づきやがって」
「俺は護衛だぞ。シャルロットの傍に居るのは普通だろうが」
 コイツは馬鹿なのか?いや、馬鹿だな。

「何が護衛だ!そんな嘘が僕に通じるわけないだろ!」
「いや、嘘じゃな――」
「嘘なんかじゃありません!ジンさんは本当に私の護衛なんです!」
 ストーカー少年の言葉を否定しようとしたら、それを遮るようにシャルロットに先に言われてしまった。
 だがその事がストーカー少年には信じられない事だったんだろう。
 驚きの表情を浮かべてゆっくりとシャルロットの頬に触れようとする。

「ど、どうしてシャルロットまでそんな嘘を言うんだい。僕は君の事をこんなにも愛しているのに。君だって同じの筈だ。シャルロットも僕のことを愛しているよね?」
「いえ、私は貴方の事を愛してなんかいません!それにこんな事をするような人を好きになるはずありません!」
 ハッキリと面を向かって言う。
 その言葉がストーカー少年の心にグサりと刺さったのか触れる手を止める。

「ど、どうして君がそんな事を言うんだい?そうか、あの男に騙されてるんだね」
「いったい貴方は何を……」
 そんなシャルロットの言葉は無視してストーカー少年は強烈な殺意を俺に向けてくる。
 これが薬が影響しているせいなのかは分からない。だがこれほどまでの殺意を感じるのは久々だ。

「よくも、よくも僕のシャルロットを洗脳してくれたな!」
「だからお前のシャルロットじゃねぇだろうが」
「うるさい!僕とシャルロットは心から愛し合ってるんだ!後から来たお前が出しゃばるな!」
 そう叫ぶとストーカー少年は俺目掛けて地面を蹴った。
 所詮は薬で強くなっただけの少年と思っていたが、そのスピードは俺の想像を遥かに超えるものだった。
 少し油断していたのもある。
 そのためか反応が遅れた俺は躱す事は出来ずどうにか防ぐ事しか出来なかった。

「くっ!」
 だが、その身からは考えられない威力のパンチは俺を後方の壁まで吹き飛ばす。
 交差した腕に走る強烈な鈍痛と壁に激突した瞬間背中にも同じ痛みが走る。

「あはは、やはり所詮はCランクの冒険者だな。他の国で王族を殴り飛ばした悲劇の騎士なんて言われて調子に乗るからこんな酷い目に合うんだ!」
 痛てて。久々に良いのを貰ってしまったな。
 舞い上がる土煙の中から俺は立ち上がる。

「それに帝国は実力主義だ。そして女性も強い男が好きなんだ。つまりお前より強い僕こそがシャルロットに相応しいんだ!」
 未だに周囲を漂う土煙で互いの姿は見えない。しかし俺にはハッキリとストーカー少年の気配で居場所が分かる。
 あ~あ。
 俺は壊れた壁を見てやってしまったと思う。
 壁に視線を向けていたらゆっくりと土煙が晴れて行く。

「おいおい、この壊れた壁の修理費、誰が出すと思ってるんだ」
「ば、馬鹿な……」
 俺は1RKも出さないからな。
 そんな俺の思いなど知る由も無いストーカー少年は驚愕の表情を浮かべていた。
 どうして驚いているのか分からない。

「まさかこの程度で俺がやられたとでも思ったのか?」
 相手を挑発するように言う。
 そして俺の予想通りストーカー少年は怒りで顔を歪める。

「ふざけるな!それに僕の本気はこんなものじゃない!」
 怒号を喚き散らすかすように言ってくる。
 それで良い。それが俺の望みだ。

「なら見せてみろよ、ガキ」
「くっ!後悔するなよ!」
「それはこっちの台詞だ!」
 再び地面を蹴ったストーカー少年は俺目掛けて右の拳で殴ってくる。
 しかし、なっちゃいない。
 確かに薬の影響でそのスピードはとんでもないくらいに速い。だが大振りだし隙だらけだ。
 今度は油断する事無くストーカー少年の攻撃を躱してからカウンターの一撃を腹部に叩き込む。

「ぐはっ!」
 強烈な一撃にストーカー少年は強烈な鈍痛に加え、肺に溜め込んでいた空気を全て吐きながら後ろに吹き飛ばされる。さっきのお返しだ。
 後方の壁までに激突することは無かったが、地面を何度も跳ねる。その度に土煙が上がり気がつけば一匹の龍のようになっていた。

「ゲホッ、ゲホッゲホッ!」
「どうした?もう終わりか?やはり所詮はストーカーだな」
「う、煩い!僕はまだ戦える!」
 なんとも台詞だけ聞いていれば俺の方が悪役に思えてくる。あっちが悪者なんだよな?
 一瞬分からなくなりそうになったがシャルロットの姿を見て改めて再確認する。まだ肉体年齢19歳なのにもう認知症が始まったかと思ったぞ。
 ま、そんな冗談はさておき、これでグレンダを殴ってくれた借りは返した。

「ここからは俺がやりたいようにやらせて貰うからな!」
 そう叫んだ俺は立ち上がったばかりのストーカー野郎目掛けて接近する。
 まだ鈍痛が響いているのか先ほどまでの俊敏さが無い。
 ま、このストーカー野郎は冒険科や軍人教育科の生徒じゃない。技術科の生徒だ。つまりは戦いに関してはまったくのド素人。そんな奴が俺に勝てるわけがない!
 そう思ってストーカー男の顔面目掛けて拳を振り下ろしたが、予想外なことに奴は俺の一撃を躱してきやがった。
 おいおいマジかよ。
 そう思った時には奴の蹴りが俺に直撃していた。
 こんどは蹴り飛ばされた俺は地面を滑りながら止まる。
 いったいどうなってんだ。さっきよりも強烈な一撃だぞ。まさかさっきよりも強くなっているなんて言わないよな。
 ま、どっちでも良い。俺は早くシャルロットを助けないといけないんだ。
 気がつくとさっき殴られた時にでも切れたんだろう。口の端から血が垂れていた。

「僕こそがシャルロットに相応しいんだ!」
 そんな戯言を大声で叫ぶ。こいつ何言ってるんだ?
 何故かは分からない。だが以上に腹が立った。

「お前がシャルロットに相応しいって。ふざけるなよ。お前ほどシャルロットに相応しくない男はいねぇよ」
「煩い!お前に何が分かる。この見た目でいつも周りに馬鹿にされ、少し良い成績を取れば影でコソコソと言われる僕の気持ちなんて分からないだろうが!だけどシャルロットは違う。こんな僕にでも優しく接してくれた。それは僕の彼女だからだ!僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の僕の彼女なんだ!だからシャルロットに相応しい男になるために僕は力を手に入れたんだ!もうこれで邪魔する奴はいない。後はお前を殺し、そして僕を馬鹿にした奴らに制裁を加えれば僕とシャルロットは幸せになれる!」
 憎しみと怒りで顔を歪めたかと思えば今度は優越感に浸る気持悪い笑みを浮かべる。
 本当に馬鹿だろコイツ。

「何が相応しいだ。何が彼女だ!ならお前は一度でもシャルロットの事を考えた事があるのか?シャルロットの気持を知ろうと行動したことがあるのかよ!」
「そ、それは……」
「ねぇだろうが!そう言うのはな。ただの身勝手って言うんだよ!」
「う、うるさい!ならお前に僕の何が分かるって言うんだ!」
「分かるかボケ!それにお前みたいな奴の気持ちなんて知りたくもないわ!ただ俺は大切なシャルロットを助けに来ただけだ!お前みたいなクズ野郎ぶっ飛ばしに来ただけだ!」
 気がつけば俺は叫んでいた。怒りに任せて叫んでいた。だがそれほどまでに目の前のこのストーカー野郎がムカつくのだ。
しおりを挟む
感想 255

あなたにおすすめの小説

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...