魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

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第三章 魔力無し転生者はランクを上げていく

第二話 スヴェルニ王国からやって来た友人 ②

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「フェリシティー、大丈夫か?」
「あ、はい!ただまさか世界最強の剣豪と言われているトウドウ・カゲミツさんや高ランクばかりの冒険者だったので驚いてしまいました」
 スヴェルニ学園の学生でも冒険科に通うフェリシティーなら影光の事を知っていてもおかしくないか。
 だが1つだけ疑問に感じることがある。

「フェリシティーは俺がギルドマスターをしている事には驚いていたけど、冒険者になっている事には驚いていなかったな。何故だ?」
 フェリシティーとは同じクラスメイトで武闘大会団体戦には同じチームメイトとして出場した。
 だから俺の実力も学力もある程度は理解しているはずだ。
 そしてギルドの令嬢なら冒険者資格取得試験――略称、冒険者試験の事を知っていてもおかしくない。
 そして冒険者試験を受けるには2人以上の推薦者が必要となる。
 また推薦者にも規定があり、伯爵以上の爵位を持った者、少尉以上の階級の軍人、Bランク以上の冒険者のどれかでなければならない。
 なのにフェリシティーは俺が冒険者になっている事に驚いた素振りすら見せなかった。となると知っていた事になる。
 だから俺は聞いてみたのだ。

「食堂で昼食を食べている時にイザベラ様たちと一緒に食事をする機会があって、その時にイザベラ様が教えて下さったんです」
「なるほどな」
 公爵家なら俺が冒険者になっている事を調べることなんて容易いだろう。
 俺としてはジュリアス当たりから聞いたのかと思ったけどな。ジュリアスの母親とシャルロットの母親は従姉妹同士だからな。

「それで学園の方は何も変わらないか?」
 そんな俺の他愛もない問いにフェリシティーの顔に陰が落ちる。
 何か拙い事でも聞いたか?

「ジンさんが学園をスヴェルニ王国を発ってから私たちの学園生活はいつも通りとは行きませんでした。別に大きな事件があったとか、悲しい出来事があったとかではありません。ただ彩が無くなったと、寒くなったと感じてしまうんです」
 もう冬だし寒くなったと感じるのは分かるが彩がなくなったってのはどういう事だ?
 空が雲の覆われる日が多かったって事か?
 首を傾げる俺を見てフェリシティーは俺が理解していないことを理解したのか一瞬嘆息にも似た息を吐いてから喋りだした。

「私たちは気づいたのですよ。ジンさんが居ない日常がどれだけ退屈かと言うことにです」
「俺はそんな大した人間じゃないけどな」
「おや、自分で分かっていたのですか。驚きですね」
「お前は黙ってろ」
 アインの横槍に呆れながら俺はフェリシティーとの会話に戻る。

「特にイザベラ様やジュリアスさんなんて分かりやす過ぎるほど顕著に出ています。時々空を見上げたり、ボーっとしたり、そしてジンさんの名前が出れば笑顔になりますけど直ぐに悲しげな表情になるほどです」
 イザベラとジュリアスがか。アイツ等そんなに俺の事を信頼していたのか。いや、もしかしたら勉強させる相手が居なくなって退屈なだけなんじゃないのか?うん、きっとそうに違いない。

「友達としてそこまで信頼されるのは嬉しいけどあの2人なら大丈夫だろ」
『え?』
「え?」
 俺の言葉に予想外と言わんばかりの生返事が返って来た。その事に俺も予想外だったので生返事で返してしまう。
 と言うかどうして俺の言葉でそんな返事になるんだ?

「仁よ、お前それ本気で言っているのか?」
「当然だろ。それよりも何でそんなありえない、みたいな表情をしてるんだ?」
「ジンの旦那、それは酷いぜ」
「アリサもか」
「流石はクズ野郎ですね」
「お前は最初からそれが言いたかっただけだろ」
 何故かギルドメンバーから非難を浴びてしまうが正直なんで非難されなければならないのかさっぱり分からない。
 ま、無事に学園生活を送っているのなら問題ないな。
 それよりも今はフェリシティーとバルボア・カンパニーの事だ。

「それよりもフェリシティー、教えてもらえるか。どんな内容の依頼で失敗したんだ」
 そんな俺の質問にフェリシティーは下唇を噛んで俯く。
 両膝に置かれた手を見ると悔しそうに握り締められていた。

「お父様たちが受けた依頼内容はスヴェルニ王国にあるゲラントと言う都市に本拠地を構える犯罪者組織『ブラック・ハウンド』の討伐」
 ブラック・ハウンド。聞いた事のない犯罪者組織だな。
 俺は情報を得るために影光に視線を向けると、影光も俺が何を求めているのか気が付いたようだが、知らないようで首を横に振るだけだった。
 そこでフリーダムの中でも情報収集、情報操作に長けたアインに視線を向けた。
 すると、呆れたように一度嘆息すると喋りだした。

「ブラック・ハウンド。5年前までは冒険者として活動していたギルドですが、その1年後に当時のギルドマスターが依頼中に死亡。新しいギルドマスターとなってからは活動内容が大きく変わり、恐喝、麻薬密売、強盗、違法賭博、臓器売買、武器密売、売春など手広く行っており、また冒険者として活動していた際に培った知識を活かして他の犯罪組織の護衛、暗殺などで収益を上げるようになり、近年急成長と拡大を繰り返す組織です。前ギルドマスターが生きていた頃は30人程度のギルドだったようですが、現在では1000人以上の犯罪者が集まっているようです」
 そこまで調べてるって事は俺が質問する事が分かっていたんだろうな。なら嘆息するのは失礼な気もするが言わないでおこう。言ったら言ったで面倒になって話しが進みそうに無いからな。
 それにしても本当に手広くやってるんだな。犯罪者組織とは言ったがもはやマフィアじゃねぇか。

「ですが、ここ最近では武器の密売は上手く行っていないようですね」
「なんでだ?」
「武器を仕入れていた相手、隣国のテメル自由都市国家議員ゲルト・ウェルスが逮捕されたからです」
「ああ、あの男か」
 まさか、あの豚男の取引相手だったとはな。変な所で繋がりがあるもんだ。

「お父様たちは他のギルドと協力してブラック・ハウンドを討伐しようとしました。だすが敵の戦力は予想以上で返り討ちに合い、やむなく撤退。で、元冒険者としてのツテを使って自分たちを討伐しようとしていたギルドを襲撃し始めたのです」
「見せしめのつもりだろうな」
 自分たちに手を出せばどうなるかと思い知らせてやると言う事だろう。マフィアらしいやり口だ。
 だから家族であるフェリシティーを国外に逃がしたってわけか。

「だけどスヴェルニ学園内に居れば安全だろ?どうしてわざわざ出てきたんだ?」
「確かにスヴェルニ学園内居れば狙われる可能性は低いですが、食料や物資の搬入もあります。それにエミリーやレオリオたちを巻き込むわけには行きませんから」
「なるほどな」
 食料や物資の搬入の際に学園内に侵入される恐れだってあるし、友人や無関係な生徒たちに危害が及ぶ危険性もあるからな。
 それを考えれば正しい判断だと言えるか。
 だけど大きな問題がここで出てくる。

「依頼を引き受けたからには俺たちがフェリシティーを護るつもりだが、それでは解決にならないだろ」
「ジンの言う通りなのだ。私の時同様に元凶を潰さなければなんの解決にもならないのだ」
「ヘレンの言うとおりだぜ。護ってばかりじゃなんの意味もない。殺るなら元凶を潰さねぇとな」
 ヘレンの言葉にアリサが煙草を吸いながら同意する。
 それは俺も同じ考えだし、影光たちも同じのようだ。

「それに関しては問題ありません。どうやら今回の依頼失敗の報告を受けて、Aランク以上のギルド10組が合同でブラック・ハウンドの討伐作戦を行う事になったと、お父様から国を発つ前に教えて頂きましたから」
「その情報は確かなのか?」
「はい。本当です」
 フェリシティーがこの国に来たのは一昨日の事だ。それも飛行機で来たと朧さんが言っていたからな。

「その話が本当なら討伐作戦が開始されるのは早くてもどれぐらいになりそうだ?」
「10以上のギルドが合同となると作戦立案、作戦指揮を誰がするかで揉める可能性だってあるからの。それがなかったとしても作戦会議に1日。準備期間に最低でも3日。作戦開始して終了するのに1日掛かったとして5日だろうな」
「その作戦会議が今日行われるとして残り4日守り抜けば良い訳だが、そう上手く行くとは思えないからな。最初の作戦会議にもう2日プラスして1週間と考えるのが妥当だろう。ま、最悪1ヵ月は見越しておくべきだろう」
「ま、その当たりが妥当だろうの」
「最悪を想定するならそれぐらいでしょうね」
 影光もアインも俺の考えと同じのようだな。

「1ヵ月ですか……」
「その間、エミリアや両親と離れて暮らす事になるが、大丈夫か?」
「はい、私もスヴェルニ学園の冒険科に通う生徒ですから大丈夫です」
「そうか」
 時間を確かめるべく、スマホを開くと11時52分となっていた。

「もうこんな時間か。グリード悪いが、今から昼食を作ってくれるか、勿論フェリシティーの分も頼む」
「分かりました」
 そう言うとグリードは立ち上がってキッチンへと向かった。
 さてとその間にフェリシティーにホーム内を案内しておくか。

「フェリシティー、ホームの中を案内するから一緒に来てくれるか?」
「分かりました」
 一緒に立ち上がった俺たちはリビングを出てエレベーターに乗った。
 最初に向かったのは5階だ。

「ここが俺たちのギルドメンバーの各寝室だ」
「ジンさんの部屋はどこですか?」
「俺の部屋は一番奥の右端だ。入ってみるか?」
「後で良いですか?」
「ああ、構わないよ」
 次に案内したのが4階だ。

「この階層も同じくギルドメンバーの寝室となっているが、まだこの階にはクレイヴしか住んでいない。他の部屋はまだ空き部屋だ」
「え?5階には5部屋。この階にクレイヴさんが住んでいるとなると後1人はどこに住んでいるんですか?」
「グリードが3階に住んでいる。リビングの隣に一部屋あったのを覚えているか?」
「はい」
「あそこがグリードの部屋だ。アイツは料理長だからな、キッチンに近い場所が良いらしい」
「なるほどそう言うことなんですね」
「で、この奥に男女別のお風呂がある。使い方はアリサかアインに聞いてくれ」
「分かりました」
 で、次に向かったのが地下の訓練所。

「ここが訓練所だ」
「まさかギルドの中に訓練所があるなんてジンさんは随分とお金持ちなんですね」
「俺たちが住む前に使っていた住人が地下に訓練所を作ったようなんだ。だから俺たちはそれを再活用しているだけだ」
「そうだったんですね」
 俺たちは再びエレベーターに乗って屋上に向かった。
 と言っても屋上まではエレベーターは無く、5階で下りて階段を上って屋上へとやって来た。

「ここが俺のお気に入りの場所だ」
 半分近くが家庭菜園となった屋上はやはり冬と言うこともあって寒かった。

「まさか屋上で家庭菜園をしているなんて」
「グリードの趣味なんだ。ま、俺としては食費も安くできるしありがたいけどな」
「確かにそうですね。帰ったらお父様にも勧めてみます」
「ああ、そうしてくれ」
 手摺に持たれる俺たちの頬を冷たい風が撫でる。
 遠くを眺めながらフェリシティーは俺に質問してくる。

「ジンさんはスヴェルニ学園を去ってからはいつもこんな生活をしているんですか?」
「今のような生活をし始めたのはここ最近になってからだ。最初は冒険者になって色んなギルドの入社試験を受けたが魔力が無いから、王族を殴ったからと言う理由で不採用を連発してな。そんな時、なら自分でギルドを立ち上げれば良いんじゃないのかって知り合いに教えて貰ったんだ。だから俺はギルドに必要な物を片っ端から集めたってわけさ」
「そうだったんですね。大変じゃなかったですか?」
「そりゃあ大変だったさ。だけど今はこうしてギルドが設立し仲間にも出会えた。今思えば良い経験だったと言えるな」
「ジンさんは強いですね」
「そうか?」
「はい、強いです。私はお父様たちが依頼に失敗してブラック・ハウンドに命を狙われていると知っただけで怖くて仕方がありませんから」
 フェリシティーに視線を向けると彼女の手は恐怖で震えていた。
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