魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~

月見酒

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第三章 魔力無し転生者はランクを上げていく

第四十二話 眠りし帝国最強皇女 ⑬

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 さらにニュースを見て今後依頼になりそうな事や物資の価格の変動なんかもチェックしなければならない。
 例えばドラマや映画で小さな物が出てそれが流行りでもしてみろ。材料が魔物からしか取れないとなれば素材採取の依頼が殺到する事は間違いないんだからな。
 また魔物が急激に増えて氾濫とか起きるかもしれない。それに備えて装備や備品なんかも買い足しとかなければならない。
 ま、それはアインたちに任せるとして、今はジャンヌの心のケアをどうするかが一番の問題だが。
 まずは簡単な体力作りから始めて、徐々に難易度を上げていくしかないだろう。
 となると最初はランニングや筋トレ、あとは関節や筋を傷めないように入念なストレッチが必要か。これをジャンヌの体調を見ながら約1週間ほどしたら、次のステップに行くとするか。
 無理をせず簡単な訓練内容を頭に思い浮かべると予想以上に長期間の依頼にだな、と実感する。少し面倒だと思ってはいるが、依頼を請けたからには最後までやり遂げるのが俺の冒険者としてのプライドだ。
 となると今後の訓練内容しだいでは、景光やアインにも来てもらわなければならい可能性だってあるわけか。
 そうなると俺の報酬が減ってしまう!
 呼ぶべきか頭を抱えて考えるが、案外直ぐに答えは出た。
 依頼は完璧にこなす為に必要な事は何でもするのが、冒険者。
 景光とアインをいつ頃呼べば良いのかはジャンヌの克服スピード次第だが。
 あらかた今後のやる事を決めた俺はスマホのメモ帳機能を利用して、書き込んでおく。
 そうこうしているうちにイオが昼食が出来たと呼びに来たので、俺は寝室を後にした。


 1月13日日曜日午前9時30分。
 朝食を終えた俺は動きやすい格好に着替え、訓練が出来る場所へとやって来た。
 つっても勿論皇宮内にある1つだ。当然と言えば当然だが皇宮内には訓練場が複数あるらしい。で、昨日模擬戦で使った訓練場は俺とジャンヌの戦闘で壁や床が傷だらけになったため修繕を行うべく業者と一部の兵士以外完全な出入り禁止状態になっていた。ま、簡単に言ってもしもの事があっては駄目だから皇族は勿論の事、近づかないようにと言うことなんだろう。
 で、今回やって来た訓練場はハッキリ言ってグラウンドだ。
 30階に設けられた訓練場の周囲は高さ5メートル、厚さ十数センチもある防弾ガラスが二重に設置されているだけの場所だ。
 簡単に言って屋上を訓練場にしたって感じだ。この季節に外で訓練って最悪だ。せめてもう少し温かくなってからしたい気分だ。
 そのため天気の良い日にしか使用が出来ない。なんで訓練場にしたのか俺には理解出来ない。普通に考えてスカイラウンジにしてしまえば良いのにと思ってしまうが、俺が言葉にしたところで意味もないので心の中に止めておく。
 軽くストレッチをしていると、ジャンヌが1人でやって来た。
 シャルロットならグレンダも一緒なのだろうが、後宮内でも護衛を連れて歩いているのは今のところシャルロットだけだ。
 ボルキュス陛下の一日の仕事の大半を皇宮内で行うため殆ど外に出る事が無い。外出する事があっても近衛兵の役職に就いている軍人たちが警護するため普段から一緒と言うわけではない。護衛役と言うのであれば多分だがイオがそうなんだろう。
 レティシアさんたちは年末年始などの行事や他国の重鎮たちが来た時にボルキュス陛下の代わりに接待をする程度で、それ以外は子供たち世話をしているらしい。ま、ハッキリ言って暇だ。
 ライアンやカルロスは軍人だから、大抵は軍の宿舎で寝泊まりをしている。ボルキュス陛下に呼ばれたり、何か用事がある時以外は皇宮で過ごす事の方が少ないらしい。
 正直俺から言わせればとても意外だ。
 軍人とは言え皇族だ。なら皇宮内で過ごしても良いような物なんだが。ま、そこら辺の理由はボルキュス陛下にでも聞いてみないと分からない。
 っと今はジャンヌのトラウマ克服を目的とした訓練が先だな。

「それでジン今から何をするのだ?」
 模擬戦を行った時と同じ色違いのフーディーパーカーを着てやって来たジャンヌは相変わらず鋭い眼光で訊いてくる。
 ジャンヌから怒気や嫌々行っていると言った感じはしない。となるとあれが普段の顔つきなどだと思うと初対面の相手には怖がられるかもしれないな。いや、凛々しいって思われて終わりか。
 それよりもなんて言うべきか……トラウマを克服のためと言えば間違いなく不機嫌になるよな。なら少し遠回しに言った方が良いな。

「今日から一週間は主にこの1年間のブランクを取り戻すために身体作りから始めたいと思っている」
 そう言うとジャンヌの凛々しい顔付が、眉間に皺を寄せた不機嫌なモノへと変わる。何故だ。

「私は遠回しな言い方が嫌いだ。言いたい事があるならハッキリと言え」
 ああ、なるほど。どうやら気を使われたのが嫌だったらしい。普段しないような事をするもんじゃないな。

「なら、ハッキリと言わせて貰う。ジャンヌ皇女殿下のトラウマ克服のため、まずは基礎能力の回復から始めるつもりだ」
「………分かった」
 なんだ、今の一瞬の間は。ま、良いか。
 一々考え込んでいても仕方がないし、この依頼に時間を掛け過ぎれば間違いなくアインたちに何を言われるか分かったものじゃない。
 さっさと始めた方が良さそうだな。
 
「なら最初はストレッチから」
「準備運動なら先ほど寝室で済ませて来たから問題ない」
 早く真面な訓練がしたいから嘘を言っているのかと最初は思ったが、ジャンヌの性格からしてそれはないだろう。嫌いな相手には、嫌い、ウザい、死ね!とハッキリと言える奴だからな。きっと時間を無駄にしないために訓練が始まる前から着替えて準備運動をしていたのだろう。

「今、侮辱された気分なんだが」
「久々の訓練で気持ちが高ぶっているだけでは?」
 危ない危ない。この世界の女性たちはどうも勘が鋭くて困る。
 内心胸を撫で下ろした俺は話を戻すため口を開いた。

「ストレッチをするのは訓練などでの筋や筋肉、関節などを傷めないようにするためだけではなく、股関節、肩や腰、首などの可動範囲を広げるのが目的だ」
「なるほど……なら早速始めるとしよう」
 俺の説明に納得したのか、文句を言うどころか率先してストレッチを行うべく、一旦訓練場の横に設けられた休憩室へと移動する。ま、この寒さの下でストレッチを行うのは嫌だしな。
 ストレッチを開始して30分。
 ストレッチに30分も時間を費やすなんてと思うかもしれないが、最初の訓練なので俺としては好都合。無理をせずゆっくりと始めるのがベストだ。
 ま、本当の理由は俺よりもストレッチの種類を遥かに知っているらしく十数種類のストレッチを終えるまでに30分必要だったと言うだけの話だ。
 因みに俺が知らなかったストレッチに関しては逆にジャンヌに教えて貰うと言う指導者として情けない話なのだが、気にしないで欲しい。
 ストレッチを終えた俺たちは水分補給を行うべく、小休憩に入った。

「まったくこの程度で汗を掻くなど情けない」
 ジャンヌがそう呟くが、俺に対しての言葉じゃない。俺は程よく体が温まって丁度良いぐらいだ。
 汗を掻いているのはジャンヌで、メイドが用意したタオルで汗を拭いていた。

「それで、次は何をするんだ?」
「次はジョギングだ。距離はそうだな最初だから5キロと言ったところか。競争するつもりはないから自分のペースで走ってくれ」
「分かった」
 おや?肉体強化魔法無しで走るとは言え、馬鹿にしているのか!と怒鳴られると思ったんだが、素直に聞いてくれたな。
 俺はその事に内心驚きながらグラウンドへと移動する。
 グラウンドの一周はおよそ200メートル。つまり25周する事になる。そう言えば高校生の時は体力測定の1500メートル走が憂鬱で仕方が無かったな。今は楽勝だけど。
 こう言う時、あの場所で地獄のような生活をしていて良かったと思ってしまう自分がちょっと悲しい。
 スタートラインは決めてないが、スタート位置ぐらいは記憶できるので細かな事を気にする事も無く俺とジャンヌはジョギングを開始した。
 以前闘った感覚から言わせて貰えばジョギングではなくランニングでも構わないと思ったが、何かあっては大変なのでまずはジョギングから始める事にした。
 俺だけ見ているのもなんなので一緒に走る。だからと言って並走するわけじゃない。
 俺はジャンヌの後ろを2メートルほど間隔を開けて走る。体調が優れなかったり何かあれば直ぐに対応が出来るからだ。
 走り始めて19分弱。もう少しで20分になろうとしている時点で、残り5周となった。俺はどうやらジャンヌを過小評価していたらしい。
 1年間のブランクがあるからと考えていたが、これはどう考えてもジョギングじゃない。普通にランニングだ。
 1周を約1分で走り続けるジャンヌを軽く汗を掻く程度で息が乱れている様子はまったくない。ちゃんと自分のペースを作って走っている。だがこれはランニングだ。
 今のところジャンヌの様子を後ろから見る限り異常があるわけでもない。ペースを乱さないためにも何も言わないが、どう考えても速い。それどころかランニングを始めたばかりの初心者よりも速いペースだ。
 それから5分後残りの5周を走り終えたジャンヌは軽く歩きながら呼吸を整えつつ、近寄って来たメイドからタオルを受け取り額の汗を軽く拭いていた。
 因みに俺たちがジョギングをしている間、メイドたちは訓練場の端に設置されたベンチで待機している。夏ならば熱くて熱中症になるが今は1月、待機しているメイドたちの方がキツいだろう思うかもしれないが、ジャンヌの計らいでダウンジャケットを着ているのでさほど寒くないだろう。きっとポケットの中には使い捨てカイロを入れている奴もいるに違いない。と言うよりもメイド服の上にダウンジャケットを着たメイドたちが並ぶ姿って少しシュールな光景だ。

「やはり1年間も部屋に籠っていると鈍るものだな。直ぐに息が上がって仕方がない」
 え?
 俺はジャンヌの言葉に驚かされた。
 ジャンヌがジョギングとランニングの言葉の違いが分からない奴では無いだろう。つまりジャンヌの中では間違いなくジョギングのつもりだったんだろう。
 これからは前世の常識、一般的な平均はこの世界の人間に当てはめないようにしよう。
 俺はメイドから受け取ったスポーツドリンクを軽く飲みながらそう思った。
 ベンチに座って軽く休憩する俺は隣に座るジャンヌ。数名のメイドたちは俺たちが走っていた時はベンチに座っていたが、今は傍に控えるように立っていた。
 俺は休憩時間の暇つぶしにと、ふと頭に浮かんだ疑問を聞いてみる事にした。

「ジャンヌ皇女殿下」
「なんだ?」
 ジャンヌはスポーツドリンクを片手に視線だけを向けて来た。これはどうやら質問しても良いと言う事なんだろう。

「どうしてここはこんなにも危ないんだ?」
「それはこの訓練場が、と言う意味か?」
「そうだ」
 俺の質問を明確にするために聞き返して来たジャンヌの言葉に俺は肯定の言葉を返す。
 俺には魔力が無いため、結界などの魔法がされているのか、それがどんなものなのかまで感じ取る事が出来ない。ま、ある程度の予想は出来るが。
 それにこの場所での訓練を選んだのは俺じゃない。俺にこの場所を使うようにと言って来たのはイオなのだから。勿論決めたのはジャンヌ、もしくはボルキュス陛下たちだろうが。

「一応落ちないように防弾ガラスが設置されてはいるが肉体強化魔法を使えばジャンヌ皇女殿下や高ランクの冒険者ならば飛び越えられない高さじゃない。もしもこんな場所で模擬戦を行えば――」
「吹き飛ばされた際に落下する危険性があると言いたいのだろう?」
「あ、ああ……」
 俺の考えを理解したのか俺の言葉を遮るようにして先に言葉を口にするジャンヌの顔はどこか嬉しそうな笑みを浮かべていた。それが何を意味しているのかは俺には分からない。

「確かにこの場所は戦闘訓練を行うのには適していない。訓練する私たちもそうだが、外から丸見えなのだからな」
 まさにその通りだ。
 今現在皇宮が建っている場所は建国当時から変わっていない。ただ時代が流れるにつれ改装したり、建て替えたりと頑丈かつ強固さを強めて行っている。だからこそこのような場所はどう考えても可笑しいと俺は思ってしまうのだ。

「ジン、ある事に気づかないか?」
「ある事に?」
 ジャンヌの含みのある言葉に俺は外を見るが、何もおかしな処はない。普通の景色だ。
 空と遠くに見える街が見えるだけだ。
 別に至って普通の都会の景色だ。
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