4 / 70
本編
1 騎士団をクビになった俺、酒場で飲んだくれる
しおりを挟む
「――はぁぁ。俺って運が悪いなぁ……」
なんでこう運が悪いんだろう。
田舎から王都に出てきてどうにか騎士になって、まだ1年も経たないうちにクビなんて。こんなアホらしいことがあってたまるか。剣の腕を鍛えて脳筋じゃダメだろうとしっかり勉強もして、そのうち手柄を立てて10年以内に騎士団長になるんだって張り切ってたんだ。
「ハスはいつも目標が極端よね。それで失敗するんだからもう少しお手頃な目標から始めなさいよ」って、幼馴染のメルシャにはよく言われたけど、「目標はでっかい方がいいんだよ。すぐ達成できる目標なんて、気合が入らないだろ」とか言って返してた。
……王都に来てからも気合入れて頑張ってたのに、報われなかったなぁ。
まさかやってもないことで責任取らされるなんて。騎士団、腐っていやがる! いや、腐ってるのは団長と副団長か。平民上がりの先輩達は良い人ばっかりだった。貴族の先輩でも良い人はいたし。どうにか腐ったところを切り落とそうと陰ながら計画している先輩もいたけど、なかなか上手くいかないみたいだった。
……こんなことなら、実家の料理屋を継いでた方がマシだったかな。
俺が騎士になるから店は継がないって蹴ったから弟が継ぐ話になってるし、メルシャがアイツの嫁になった。いつの間にか仲良くなってやがって……。メルシャのことは俺だって少し気になってたんだぞ! ちくしょう!
この先どうしたらいいんだ。
田舎に帰っても居場所がない。父さんと母さんはきっと笑って「お帰り」なんて言ってくれるだろうけど……。さすがに新婚ホヤホヤの弟達がいる実家には、転がり込みたくないしなぁ。
このまま王都にいるにしても、騎士団の備品を横領していたなんていう濡れ衣を着せられたから、たぶんもう騎士とかそういう関係の仕事には就けない。傭兵とか個人の護衛とかなら働けるかもしれないけど、どうなんだろうなぁ。
牢屋にぶち込まれたりとか、そういうのはなくてうやむやの状態で追い出されたのが不幸中の幸いだったけど、退職金みたいなものもないし、安月給だから安心できるほどの蓄えなんてない。騎士団の宿舎ならタダだったけど、普通の宿で暮らすとしたら今月いっぱいくらいで金が尽きる!
「なんだろ、泣きたい……」
――「田舎者は田舎者らしく、田舎で暮らせ」
ニヤニヤと嫌らしい笑い顔をした団長が、俺に投げた言葉を思い出した。
「田舎田舎うるせぇ! 田舎バカにすんな!」
面と向かって言えなかった気持ちを叫ぶ。クソだけど実力と身分はある団長だったから、下手なことを言うとボコボコにされる。クビになった上にボコられるなんて嫌だ。悔しかったけど、黙っているしかなかった。
「うるせぇぞ!」って、後ろの方でどっかのおっさんが怒鳴ったけど、知ったこっちゃない! 叫びたい気分なんだからほっといてくれ!
俺はこのとき、物凄く悪酔いしていた。
「はぁぁ……。運が悪すぎて笑えるなぁもう!」
グビグビとエールを胃袋に流し込む。もう温いし不味い。新しいのを注文しようか。エールをキンキンに冷やす魔道具が、酒場には置いてある。安いエールでも冷えていれば最高に美味い。
有名な魔術師「カムロ・ディザート」の発明品だぞ。ちょっぴりの魔力でも、簡単に動かせる。そこそこの値段がするし、出回り始めた直後から予約殺到して品薄で、実家の店にはまだ置いてなかった。俺が出ていく前の話だ。もうとっくに置かれてるだろうな……。
やばい、家に帰りたくなってきた!
しんみりした気分を散らしたくて、「もう一杯くださ……」って、言いかけた俺の席に「相席、させてください」という声と同時に誰かが座った。
上等なローブを羽織った、魔術師っぽい男。俺と同じくらいか? いや、なんか貫禄があるから年上かも……。なんてぼんやり考えていると、男がにっこりと微笑んだ。
……うわぁ!
凄い。笑顔が眩しいっ! 太陽見てるみたいに目がちかちかするぅ……。女の子が「キャー!」って言いそうな、いや絶対に言うだろうな! なんか腹立つ! っていうくらの超美形だ。すげぇ。こんなヤツ初めて見た!
「随分と荒れていますね。どうしてそんなに荒れているのか、教えてくれませんか」
柔らかくてすんごく綺麗な美声だ。イライラして熱くなってた頭が少し冷えた。優しい言葉遣いが、胸に染みて泣きそうになる。俺、なんか弱ってるな。あはは……。
「すみませんけれどエール、ふたつ下さい。あと、これとこれも――」
「あっ、はい!」
男が笑顔で注文をすると、給仕娘が顔を赤くして調理場の方へと走っていく。顔か! やっぱり顔なのかっ! 俺のときと反応が違い過ぎる!
「奢りますよ。……だから、貴方のこと、教えてくださいね」
「あ、ああ、うん? 良いけど……、アンタ、いや、貴方は誰なんですか」
「私? ちょっと名の知れた魔術師ですよ」
やっぱり魔術師かぁ。それにしても、なんでこんな優しいんだよこの人。初対面だろ? どっかで会ったかなぁ? こんなすんごい美形、一度見たら忘れない。うーん? ……なんて不思議に思いながら、魔術師の男に田舎から王都に出てくるまでの出来事や愚痴を、全部ぶちまけてしまった。
「そうですか。大変でしたね」
粗方のことを話し終えたときには、エールだけじゃなくて高い酒も料理も奢ってもらっていた。楽しくないだろうに笑顔で愚痴を聞いてくれる魔術師に、俺はすっかり気分がよくなってた。現金だな!
「そうなんだよ。だから俺、これからどうしたらいいか悩んでて……」
「新しい勤め先があれば、いいのですか」
「えっ、ああ、うん。剣術と料理は得意だから、傭兵とか、護衛とか、料理屋の住み込みとか……」
「ふふ。それなら、私が雇いますよ。貴方が気に入りました」
「へっ?」
いきなりぶっ飛んだこと言ってるぞこの人。雇う? 気に入った? 飲んだくれた野郎捕まえてなに言っているんだ?
「給料、しっかり払いますよ。できれば住み込みでお願いしますね」
ぱああっと発光してるみたいに笑顔が眩しいっ!
きゅっと手を握られて、真っ向から笑顔を浴びせられると心臓に悪い。酔った頭で混乱しながら真顔で「あっ、はい! よろしくお願いしますぅ!」って、裏返った声で叫んでいた。
……あっ。これ、注文を受けた給仕娘と同じ反応じゃないか? 魔術師に思いっきり笑われた。周りの客にも笑われた。ちくしょう! 恥ずかしいっ!
――酒場でヤケ酒を飲んでいたら、勤め先が決まった。
意味が分からないな!
騎士団をクビになった俺は、美形魔術師に雇われることになった。
運がいいのか? 悪いのか?
まあ、なるようにしかならないな。この人、良い人そうだし。駄目なら駄目で、また仕事を探せばいいだろ。なんて、このときの俺はフワフワと酔っ払った脳みそで、そんなふうに軽く考えてた。
――雇い主がどんな凄い人かも知らないで。
なんでこう運が悪いんだろう。
田舎から王都に出てきてどうにか騎士になって、まだ1年も経たないうちにクビなんて。こんなアホらしいことがあってたまるか。剣の腕を鍛えて脳筋じゃダメだろうとしっかり勉強もして、そのうち手柄を立てて10年以内に騎士団長になるんだって張り切ってたんだ。
「ハスはいつも目標が極端よね。それで失敗するんだからもう少しお手頃な目標から始めなさいよ」って、幼馴染のメルシャにはよく言われたけど、「目標はでっかい方がいいんだよ。すぐ達成できる目標なんて、気合が入らないだろ」とか言って返してた。
……王都に来てからも気合入れて頑張ってたのに、報われなかったなぁ。
まさかやってもないことで責任取らされるなんて。騎士団、腐っていやがる! いや、腐ってるのは団長と副団長か。平民上がりの先輩達は良い人ばっかりだった。貴族の先輩でも良い人はいたし。どうにか腐ったところを切り落とそうと陰ながら計画している先輩もいたけど、なかなか上手くいかないみたいだった。
……こんなことなら、実家の料理屋を継いでた方がマシだったかな。
俺が騎士になるから店は継がないって蹴ったから弟が継ぐ話になってるし、メルシャがアイツの嫁になった。いつの間にか仲良くなってやがって……。メルシャのことは俺だって少し気になってたんだぞ! ちくしょう!
この先どうしたらいいんだ。
田舎に帰っても居場所がない。父さんと母さんはきっと笑って「お帰り」なんて言ってくれるだろうけど……。さすがに新婚ホヤホヤの弟達がいる実家には、転がり込みたくないしなぁ。
このまま王都にいるにしても、騎士団の備品を横領していたなんていう濡れ衣を着せられたから、たぶんもう騎士とかそういう関係の仕事には就けない。傭兵とか個人の護衛とかなら働けるかもしれないけど、どうなんだろうなぁ。
牢屋にぶち込まれたりとか、そういうのはなくてうやむやの状態で追い出されたのが不幸中の幸いだったけど、退職金みたいなものもないし、安月給だから安心できるほどの蓄えなんてない。騎士団の宿舎ならタダだったけど、普通の宿で暮らすとしたら今月いっぱいくらいで金が尽きる!
「なんだろ、泣きたい……」
――「田舎者は田舎者らしく、田舎で暮らせ」
ニヤニヤと嫌らしい笑い顔をした団長が、俺に投げた言葉を思い出した。
「田舎田舎うるせぇ! 田舎バカにすんな!」
面と向かって言えなかった気持ちを叫ぶ。クソだけど実力と身分はある団長だったから、下手なことを言うとボコボコにされる。クビになった上にボコられるなんて嫌だ。悔しかったけど、黙っているしかなかった。
「うるせぇぞ!」って、後ろの方でどっかのおっさんが怒鳴ったけど、知ったこっちゃない! 叫びたい気分なんだからほっといてくれ!
俺はこのとき、物凄く悪酔いしていた。
「はぁぁ……。運が悪すぎて笑えるなぁもう!」
グビグビとエールを胃袋に流し込む。もう温いし不味い。新しいのを注文しようか。エールをキンキンに冷やす魔道具が、酒場には置いてある。安いエールでも冷えていれば最高に美味い。
有名な魔術師「カムロ・ディザート」の発明品だぞ。ちょっぴりの魔力でも、簡単に動かせる。そこそこの値段がするし、出回り始めた直後から予約殺到して品薄で、実家の店にはまだ置いてなかった。俺が出ていく前の話だ。もうとっくに置かれてるだろうな……。
やばい、家に帰りたくなってきた!
しんみりした気分を散らしたくて、「もう一杯くださ……」って、言いかけた俺の席に「相席、させてください」という声と同時に誰かが座った。
上等なローブを羽織った、魔術師っぽい男。俺と同じくらいか? いや、なんか貫禄があるから年上かも……。なんてぼんやり考えていると、男がにっこりと微笑んだ。
……うわぁ!
凄い。笑顔が眩しいっ! 太陽見てるみたいに目がちかちかするぅ……。女の子が「キャー!」って言いそうな、いや絶対に言うだろうな! なんか腹立つ! っていうくらの超美形だ。すげぇ。こんなヤツ初めて見た!
「随分と荒れていますね。どうしてそんなに荒れているのか、教えてくれませんか」
柔らかくてすんごく綺麗な美声だ。イライラして熱くなってた頭が少し冷えた。優しい言葉遣いが、胸に染みて泣きそうになる。俺、なんか弱ってるな。あはは……。
「すみませんけれどエール、ふたつ下さい。あと、これとこれも――」
「あっ、はい!」
男が笑顔で注文をすると、給仕娘が顔を赤くして調理場の方へと走っていく。顔か! やっぱり顔なのかっ! 俺のときと反応が違い過ぎる!
「奢りますよ。……だから、貴方のこと、教えてくださいね」
「あ、ああ、うん? 良いけど……、アンタ、いや、貴方は誰なんですか」
「私? ちょっと名の知れた魔術師ですよ」
やっぱり魔術師かぁ。それにしても、なんでこんな優しいんだよこの人。初対面だろ? どっかで会ったかなぁ? こんなすんごい美形、一度見たら忘れない。うーん? ……なんて不思議に思いながら、魔術師の男に田舎から王都に出てくるまでの出来事や愚痴を、全部ぶちまけてしまった。
「そうですか。大変でしたね」
粗方のことを話し終えたときには、エールだけじゃなくて高い酒も料理も奢ってもらっていた。楽しくないだろうに笑顔で愚痴を聞いてくれる魔術師に、俺はすっかり気分がよくなってた。現金だな!
「そうなんだよ。だから俺、これからどうしたらいいか悩んでて……」
「新しい勤め先があれば、いいのですか」
「えっ、ああ、うん。剣術と料理は得意だから、傭兵とか、護衛とか、料理屋の住み込みとか……」
「ふふ。それなら、私が雇いますよ。貴方が気に入りました」
「へっ?」
いきなりぶっ飛んだこと言ってるぞこの人。雇う? 気に入った? 飲んだくれた野郎捕まえてなに言っているんだ?
「給料、しっかり払いますよ。できれば住み込みでお願いしますね」
ぱああっと発光してるみたいに笑顔が眩しいっ!
きゅっと手を握られて、真っ向から笑顔を浴びせられると心臓に悪い。酔った頭で混乱しながら真顔で「あっ、はい! よろしくお願いしますぅ!」って、裏返った声で叫んでいた。
……あっ。これ、注文を受けた給仕娘と同じ反応じゃないか? 魔術師に思いっきり笑われた。周りの客にも笑われた。ちくしょう! 恥ずかしいっ!
――酒場でヤケ酒を飲んでいたら、勤め先が決まった。
意味が分からないな!
騎士団をクビになった俺は、美形魔術師に雇われることになった。
運がいいのか? 悪いのか?
まあ、なるようにしかならないな。この人、良い人そうだし。駄目なら駄目で、また仕事を探せばいいだろ。なんて、このときの俺はフワフワと酔っ払った脳みそで、そんなふうに軽く考えてた。
――雇い主がどんな凄い人かも知らないで。
189
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
「役立たず」と追放された神官を拾ったのは、不眠に悩む最強の騎士団長。彼の唯一の癒やし手になった俺は、その重すぎる独占欲に溺愛される
水凪しおん
BL
聖なる力を持たず、「穢れを祓う」ことしかできない神官ルカ。治癒の奇跡も起こせない彼は、聖域から「役立たず」の烙印を押され、無一文で追放されてしまう。
絶望の淵で倒れていた彼を拾ったのは、「氷の鬼神」と恐れられる最強の竜騎士団長、エヴァン・ライオネルだった。
長年の不眠と悪夢に苦しむエヴァンは、ルカの側にいるだけで不思議な安らぎを得られることに気づく。
「お前は今日から俺専用の癒やし手だ。異論は認めん」
有無を言わさず騎士団に連れ去られたルカの、無能と蔑まれた力。それは、戦場で瘴気に蝕まれる騎士たちにとって、そして孤独な鬼神の心を救う唯一の光となる奇跡だった。
追放された役立たず神官が、最強騎士団長の独占欲と溺愛に包まれ、かけがえのない居場所を見つける異世界BLファンタジー!
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
転生したら最強辺境伯に拾われました
マンスーン
BL
現代日本人・東堂裕太が目を覚ますと、そこは異世界。クズな婚約者に魔力を限界まで搾取され、ボロボロになって森に捨てられる悲惨な青年・ルカに転生していた。
死を覚悟した裕太だったが、そんな彼を拾い上げたのは、帝国最強の武力を誇り「氷の死神」と恐れられる辺境伯・ラーク。
完結|ひそかに片想いしていた公爵がテンセイとやらで突然甘くなった上、私が12回死んでいる隠しきゃらとは初耳ですが?
七角
BL
第12回BL大賞奨励賞をいただきました♡第二王子のユーリィは、美しい兄と違って国を統べる使命もなく、兄の婚約者・エドゥアルド公爵に十年間叶わぬ片想いをしている。
その公爵が今日、亡くなった。と思いきや、禁忌の蘇生魔法で悪魔的な美貌を復活させた上、ユーリィを抱き締め、「君は一年以内に死ぬが、私が守る」と囁いてー?
十二個もあるユーリィの「死亡ふらぐ」を壊していく中で、この世界が「びいえるげえむ」の舞台であり、公爵は「テンセイシャ」だと判明していく。
転生者と登場人物ゆえのすれ違い、ゲームで割り振られた役割と人格のギャップ、世界の強制力に知らず翻弄されるうち、ユーリィは知る。自分が最悪の「カクシきゃら」だと。そして公爵の中の"創真"が、ユーリィを救うため十二回死んでまでやり直していることを。
どんでん返しからの甘々ハピエンです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる