【完結】騎士団をクビになった俺、美形魔術師に雇われました。運が良いのか? 悪いのか?

ゆらり

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番外編 騎士団に復帰後のアレコレ

よーし! 伯父さんがお土産たくさん持って会いに行っちゃうぞ!

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 ――実家への報告もとい、俺とカムロさんの結婚式の日取りが決まった。

 単純な往復で2週間もかかるし、結婚式の後は新婚旅行だ。たっぷり1ヵ月の休暇を申請することになった。あと、式で着る衣装を決めたり旅行の予定を立てたりとかで、……なんだかんだで、あっと言う間に時間が過ぎていった。

 そんな中で「あの、カムロさんのご両親にもご挨拶しないとですよね」なんて相談したら「そんな必要はありません」って、冷えた声で言われてビックリした事件があった。

 話題を出した途端にツンツンになっちゃって、宥めるのが大変だったよ……。でも、つーんとした顔でそっぽを向いたりしてるのがすんごい可愛かった! じゃなくて! 普通にそれはダメダメですよ魔術師様! 俺としてはぜひカムロさんのご両親に会いたいし、報告しないなんてとっても失礼に当たりますよ!

「ど、どうしてですか。俺、ご挨拶したいですよ」
「駄目です。絶対に」
「えぇ……」

 それで初めて家族のことを教えてもらったんだけど、あんまり仲がよくないらしいんだよ。

 ご両親は仕事の虫みたいな人で、子どもは家政婦や家庭教師に任せっきり。顔を合わせるのは年に数回。それと5歳年上の兄さんに、やたらと苛められていたんだって。

 両親に訴えても、忙しいからって大して取り合ってもらえなかったんだってさ。それに、いつも苛めてきたお兄さんは、カムロさん以外には弟思いのいい子に見えてたらしい。弟の自分がどんなに嫌な事をされて泣いたとしても、癇癪を起こしているって、周りが誤解するくらいに。

 カムロさんは、そんな環境で我慢し続けるような質じゃなかった。魔術の申し子とまで言われた天才魔術師様は、自力で暮らせるようにこっそり準備を進めて、10歳で家を出たんだってさ。

 10歳で独り立ち! おっ、俺が熊に追いかけられてギャン泣きしてた時期だよ! って考えると、カムロさんってかなり小さい頃から大変な思いをしてきたんだなぁ。

「育ててもらった分の恩はとっくに返しました。今は絶縁していますから。それに、貴方をあの人達に会わせたくありません」って魔術師様はすんごく綺麗な笑顔で、キッパリと言い切りましたよ! 目が笑ってない! 超怖かった! 

 ……てことで、仕方なく俺側の家族だけで、ささやかな式を挙げることになった。

 いつか、カムロさんが家族と和解する日がきたら、そのときにご挨拶しよう。根深い問題だし、そんな日は直ぐこなさそうな雰囲気だけど。まっ、まあ、いつかは!

 ちょっとどころかかなり引っ掛かる出来事もありつつ、それでも結婚式もとい新婚旅行は楽しみにしてる。それからもうひとつ、楽しみにしてるのは絶対に可愛いだろう甥っ子に会うこと!

 前におめでた報告が届いてたロタとメルシャの赤ん坊が、無事に生まれたんだよ! 可愛い男の子だってさ! 父さんがメロメロになってるって、母さんからの手紙に書いてあった。俺もメロメロになりそうな予感しかしない!

「お土産に玩具でも買っておきましょうか」ってカムロさんが言ってくれて、長期休暇前までにベビー用品の店へ突撃予定だったりする。これはこれで楽しみだぞ!


 よーし! 伯父さんがお土産たくさん持って会いに行っちゃうぞお!









※なんだかんだで連載形式になりそうな番外編。
※カムロ氏の兄は弟がとても大好きなのですが、そのベクトルが三回転半捻りしているので一生分かり合えない運命です。おそらく。
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