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本編
75 挿話:獣じみた雄の欲望※
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――精を注がれた腹を愛し気に撫でて、柔く笑みを浮かべるリィの姿を見た瞬間、頭の中で大きな音を立てなにかが焼き切れるのを感じた。
鍛え上げた肉体を持つ闘士だとしても、誰とも肌を重ねた経験のない初心な彼に無理をさせて良いはずがない。頭の片隅で理性が優しくなければ駄目だと訴えていても、全て蹂躙して喰らい尽くしたくなる激しい欲望に抗えなかった。
何度達しても尽きない熱に浮かされて、彼が与えてくれる快楽に溺れた。
「――んんっ! はぁっ、あぅっ!」
「リィ……っ」
筋肉に覆われた張りのある胸板を舐めて、ささやかに膨らんだ乳首を舌先で押しつぶしては吸いくのを繰り返して弄ぶ。その度に孔が締まって中を貫く自身を食まれると、熱が際限なく高ぶる。
「感じているんだね。僕のを締め付けてる」
「あっ、あ、やだ……っ! そんなとこ、舐めるなぁっ!」
頬を赤くして恥じらい嫌々と弱々しく首を振り、涙を散らす顔は幼く見えてとても可愛い。もっと泣かせて可愛い顔を見たくて、深々と挿し込んだ自身もそのままに大きく腰を揺らす。
「あっ! あぁっ、あ……んっ! ゆ、揺らすな……っ! はっ、んぁっ!」
感じる部分を突く度に腰をくねらせ途切れ途切れにか細く鳴いて、しなやかな細身を仰け反らせる姿がなんとも言えずいやらしい。赤い痣が情交の熱でより色鮮やかな朱になり、常よりも更に独特で神秘的な美しさを与えていた。
「……とても綺麗だ」
「んんっ! な、なにボケた事言ってんだ……、はぁっ……、うぁ……!」
今までそれなりに色恋を経験してきたが何処か冷めていて、こんなに激しく貪欲に行為にのめり込みはしなかった。自分は色事への欲求が薄い方なのだと思っていたが、どうやらそれは間違いだったらしい。
「はぁっ、んっ……まだ足りない……っ」
「うあっ!」
熱く蕩けて震える細身を膝に抱え上げ、小振りで引き締まった双丘を両手で掴み左右に開いて深く突き入れた。
「あ、ああっ……! ひぅっ! んあぁっ!」
快楽に潤んだ緑の瞳が見開かれ、口付けで赤らんだ唇からほとばしる甘い喘ぎ声が耳に心地良く響く。どんなに激しく攻め立てても、しっかりと縋り付いてくる力強い腕が愛しい。深くまで貫いても柔軟に受け入れて優しく包み込んでくれる体内は、至福の快楽を与えてくれる。
「あっ、シア……、はぁっ、あぁっ、……くうっ!」
「……ここも、すべて僕のだ……。誰にも渡さない……」
深い場所を何度も擦り上げながら達して、幾度目かの精を放つ。溢れてぬるつく下肢の感触でさえ、不快さよりも欲を煽る材料でしかない。派手な水音を立てて腰を揺らしては抜き挿しを繰り返し、熱い肉体を思う存分味わう。
「あっ。あぅ、……はっ、んぁ……っ!」
「好きだよ……リィ、愛してる……」
鍛え上げられた肉体は柔らかさなど欠片もないというのに、抱き締めるとこれ以上なくしっくりと腕に収まる。甘く囁きながら痣に唇を押し付けて、しっとりとした背中を撫で上げると汗がさらさらと指の間を流れ落ちていく。奥の奥まで余す事無く自分の形と匂いを覚えさせて、隅々まで染め上げてしまいたい。
――獣じみた雄の欲望に逆らわず、イグルシアスは愛しい若者の身体を延々と貪り続けた。
鍛え上げた肉体を持つ闘士だとしても、誰とも肌を重ねた経験のない初心な彼に無理をさせて良いはずがない。頭の片隅で理性が優しくなければ駄目だと訴えていても、全て蹂躙して喰らい尽くしたくなる激しい欲望に抗えなかった。
何度達しても尽きない熱に浮かされて、彼が与えてくれる快楽に溺れた。
「――んんっ! はぁっ、あぅっ!」
「リィ……っ」
筋肉に覆われた張りのある胸板を舐めて、ささやかに膨らんだ乳首を舌先で押しつぶしては吸いくのを繰り返して弄ぶ。その度に孔が締まって中を貫く自身を食まれると、熱が際限なく高ぶる。
「感じているんだね。僕のを締め付けてる」
「あっ、あ、やだ……っ! そんなとこ、舐めるなぁっ!」
頬を赤くして恥じらい嫌々と弱々しく首を振り、涙を散らす顔は幼く見えてとても可愛い。もっと泣かせて可愛い顔を見たくて、深々と挿し込んだ自身もそのままに大きく腰を揺らす。
「あっ! あぁっ、あ……んっ! ゆ、揺らすな……っ! はっ、んぁっ!」
感じる部分を突く度に腰をくねらせ途切れ途切れにか細く鳴いて、しなやかな細身を仰け反らせる姿がなんとも言えずいやらしい。赤い痣が情交の熱でより色鮮やかな朱になり、常よりも更に独特で神秘的な美しさを与えていた。
「……とても綺麗だ」
「んんっ! な、なにボケた事言ってんだ……、はぁっ……、うぁ……!」
今までそれなりに色恋を経験してきたが何処か冷めていて、こんなに激しく貪欲に行為にのめり込みはしなかった。自分は色事への欲求が薄い方なのだと思っていたが、どうやらそれは間違いだったらしい。
「はぁっ、んっ……まだ足りない……っ」
「うあっ!」
熱く蕩けて震える細身を膝に抱え上げ、小振りで引き締まった双丘を両手で掴み左右に開いて深く突き入れた。
「あ、ああっ……! ひぅっ! んあぁっ!」
快楽に潤んだ緑の瞳が見開かれ、口付けで赤らんだ唇からほとばしる甘い喘ぎ声が耳に心地良く響く。どんなに激しく攻め立てても、しっかりと縋り付いてくる力強い腕が愛しい。深くまで貫いても柔軟に受け入れて優しく包み込んでくれる体内は、至福の快楽を与えてくれる。
「あっ、シア……、はぁっ、あぁっ、……くうっ!」
「……ここも、すべて僕のだ……。誰にも渡さない……」
深い場所を何度も擦り上げながら達して、幾度目かの精を放つ。溢れてぬるつく下肢の感触でさえ、不快さよりも欲を煽る材料でしかない。派手な水音を立てて腰を揺らしては抜き挿しを繰り返し、熱い肉体を思う存分味わう。
「あっ。あぅ、……はっ、んぁ……っ!」
「好きだよ……リィ、愛してる……」
鍛え上げられた肉体は柔らかさなど欠片もないというのに、抱き締めるとこれ以上なくしっくりと腕に収まる。甘く囁きながら痣に唇を押し付けて、しっとりとした背中を撫で上げると汗がさらさらと指の間を流れ落ちていく。奥の奥まで余す事無く自分の形と匂いを覚えさせて、隅々まで染め上げてしまいたい。
――獣じみた雄の欲望に逆らわず、イグルシアスは愛しい若者の身体を延々と貪り続けた。
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