19 / 92
受験戦争
12話.試合前のひと時 1/10手直ししました
しおりを挟む
四人がカードゲームで熱くなっていると、リュートが合流した。
「おっ、やってるね、混ぜて混ぜて~」
「良いわよ、終わるまで待ってて、」
サリアが答える。ちょうど、そこにニナが現れる。
「何してるのですか!?勉強してください!」
カリスを連れて別の席へ移動させる。
「ぐぬぬ、言い返せん…だが待ってくれ、勝ち越しが懸かっているのだ!」
「ゲームを始めた時点でぼっちゃまの負けなのです。諦めてください。」
「"ぼっちゃま"はなしと言っただろう!」
「今のあなたは"ぼっちゃま"で十分です。皆さま失礼致しました」
「あと少しで…う"あ"ぁぁぁ!」
カリスが腹の奥から何かはい出てきそうな声を出しながら引き摺られて行った。
「ご主人!左から二番目のカードを出してくれ」
「はいはい、(主人の立場って低ものなのかな…?てか、コアも参加するんだね)」
リュートがコアの指示通りにカードを出す。
一頻りゲームを楽しんだあとカイトが席を立った。
「俺も、もうそろ試合だな、訓練場行ってウォーミングアップして来る」
「いってらっしゃい、あなたってどこのコート?応援しに行って上げる」
サリアが座ったまま振り向く。
「3番のコートだな。面白いもん見せてやるから期待して待ってな」
「何それ?」
「秘密だ」
カイトはそう言うと歩いて行った。
「さぁ、行くわよ!」
カイトが見えなくなった頃、いきなりサリアが立ち上がった。
「ん?」
「何処に行くのじゃ?」
コアとアヤメが反応する。
「カイトのとこに決まってるじゃない!面白いもんとか凄い気になるわ!」
「あなた達は、行く?」
サリアがカリスとニナに話しかけた。
「私達は遠慮しておく、とはいえカイト殿の試合は見に行く、その時に会おう」
そう言うと、カリスは机に向かった。
「分かったわ、また後でね」
サリアがカリス達を置いてカイトの後をつけた。
「あなたは知ってるの?」
サリアがカイトの言った面白いことについてリュートに聞いた。
「うん、知ってるよ(多分アレのことかな)」
「吐きなさい!」
「言わない。面白くないでしょ」
「やっぱり言わないわよね。じゃあ、ヒント!」
「無し」
「あなた案外ケチなのね」
「お金、いる?」
アヤメが割り込んできた。
「要らない(賄賂!?)」
結局、リュートは最後まで口を割らなかった。
「あなた、案外ケチなのね。いいわ、自分の目で見るから」
サリアが言った。3人は訓練場の入り口で体を隠し中を覗いた。
訓練場ではかなり人が訓練をしていた。訓練の他に対戦相手の情報収集、コアのメンテナンス、精神集中などの行為も行われていた。
「あっ!居たわ」
サリアがカイトを発見つけた。
カイトは戦闘用の服に着替え人型訓練用戦闘ゴーレムの前に立っていた。
「さぁ、やりなさいゴーレム。奴の手の内を全て晒し上げるのよ」
サリアがウズウズしながら呟く。
「何してるの?覗きですか?」
背後から急にサイカが話しかけて来た。
「わぁっ!びっくりした。いや、これはそんなやましいことじゃ……覗きね」
「ん、覗き」
「そうだね」
「そうじゃな」
「えっ?最後の誰?」
ーーーーー
カイトの試合が始まろうとしていた。観戦席ではリュート、サリア、アヤメ、コア、の四人が固まっていた。受験一日も終盤という事もあり、続々と人が集まって来る。
「全然分かんなかったわ、密着時になにかするの?て感じね」
サリアが深く腰をかける。
「すごいね、なんでわかったの?カイト隠してたのに」
リュートが聞いた。
「一番つまらなかったのよ、そこだけ。面白み零、ザッ普通って感じで違和感あったの。あとは勘」
サリアがそう言って、前のめりの体勢になるに腕を掛けた。
「おぉ、そこに居たか」
「始まる前に無事合流できて何よりです」
カリスとニナが合流する。試験一日目も終盤となり、試合を終えた人たちが観戦に来ておりかなりの人数で溢れかえっていた。
「それでは、始めてください」
大勢の人が注目する中、試合開始のアナウンスがされた。
「おっ、やってるね、混ぜて混ぜて~」
「良いわよ、終わるまで待ってて、」
サリアが答える。ちょうど、そこにニナが現れる。
「何してるのですか!?勉強してください!」
カリスを連れて別の席へ移動させる。
「ぐぬぬ、言い返せん…だが待ってくれ、勝ち越しが懸かっているのだ!」
「ゲームを始めた時点でぼっちゃまの負けなのです。諦めてください。」
「"ぼっちゃま"はなしと言っただろう!」
「今のあなたは"ぼっちゃま"で十分です。皆さま失礼致しました」
「あと少しで…う"あ"ぁぁぁ!」
カリスが腹の奥から何かはい出てきそうな声を出しながら引き摺られて行った。
「ご主人!左から二番目のカードを出してくれ」
「はいはい、(主人の立場って低ものなのかな…?てか、コアも参加するんだね)」
リュートがコアの指示通りにカードを出す。
一頻りゲームを楽しんだあとカイトが席を立った。
「俺も、もうそろ試合だな、訓練場行ってウォーミングアップして来る」
「いってらっしゃい、あなたってどこのコート?応援しに行って上げる」
サリアが座ったまま振り向く。
「3番のコートだな。面白いもん見せてやるから期待して待ってな」
「何それ?」
「秘密だ」
カイトはそう言うと歩いて行った。
「さぁ、行くわよ!」
カイトが見えなくなった頃、いきなりサリアが立ち上がった。
「ん?」
「何処に行くのじゃ?」
コアとアヤメが反応する。
「カイトのとこに決まってるじゃない!面白いもんとか凄い気になるわ!」
「あなた達は、行く?」
サリアがカリスとニナに話しかけた。
「私達は遠慮しておく、とはいえカイト殿の試合は見に行く、その時に会おう」
そう言うと、カリスは机に向かった。
「分かったわ、また後でね」
サリアがカリス達を置いてカイトの後をつけた。
「あなたは知ってるの?」
サリアがカイトの言った面白いことについてリュートに聞いた。
「うん、知ってるよ(多分アレのことかな)」
「吐きなさい!」
「言わない。面白くないでしょ」
「やっぱり言わないわよね。じゃあ、ヒント!」
「無し」
「あなた案外ケチなのね」
「お金、いる?」
アヤメが割り込んできた。
「要らない(賄賂!?)」
結局、リュートは最後まで口を割らなかった。
「あなた、案外ケチなのね。いいわ、自分の目で見るから」
サリアが言った。3人は訓練場の入り口で体を隠し中を覗いた。
訓練場ではかなり人が訓練をしていた。訓練の他に対戦相手の情報収集、コアのメンテナンス、精神集中などの行為も行われていた。
「あっ!居たわ」
サリアがカイトを発見つけた。
カイトは戦闘用の服に着替え人型訓練用戦闘ゴーレムの前に立っていた。
「さぁ、やりなさいゴーレム。奴の手の内を全て晒し上げるのよ」
サリアがウズウズしながら呟く。
「何してるの?覗きですか?」
背後から急にサイカが話しかけて来た。
「わぁっ!びっくりした。いや、これはそんなやましいことじゃ……覗きね」
「ん、覗き」
「そうだね」
「そうじゃな」
「えっ?最後の誰?」
ーーーーー
カイトの試合が始まろうとしていた。観戦席ではリュート、サリア、アヤメ、コア、の四人が固まっていた。受験一日も終盤という事もあり、続々と人が集まって来る。
「全然分かんなかったわ、密着時になにかするの?て感じね」
サリアが深く腰をかける。
「すごいね、なんでわかったの?カイト隠してたのに」
リュートが聞いた。
「一番つまらなかったのよ、そこだけ。面白み零、ザッ普通って感じで違和感あったの。あとは勘」
サリアがそう言って、前のめりの体勢になるに腕を掛けた。
「おぉ、そこに居たか」
「始まる前に無事合流できて何よりです」
カリスとニナが合流する。試験一日目も終盤となり、試合を終えた人たちが観戦に来ておりかなりの人数で溢れかえっていた。
「それでは、始めてください」
大勢の人が注目する中、試合開始のアナウンスがされた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる