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一年四組、施設巡り モンスター牧場
33話 チーム能力確認
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リュート達4人は渡された紙に記されている依頼を確認した。
依頼 1
粘体動物のコアを六つ コアランク無条件
依頼 2
齧歯動物のコア四つ コアランク無条件
依頼 3
ランクD以上のコア一つ 種類無条件
(あまり難しくなさそう。良かった)
リュートは簡単そうな依頼の内容に心の中で安堵した。粘体動物も齧歯動物学園に来る前に何十回と狩っている。苦戦する理由は無い。
「戦い方を考える。お前ら何ができる?」
リュート達は、戦略を立てるため施設地下の訓練場を訪れていた。そこで、レンがチームメイトに尋ねる。
「僕から言うね。」
リュートは話を手早く終わらせて狩へ行こうと行動を開始した。自身の戦い方の根幹をなすコアを三つ持って前に出る。
「僕が使うのはこの三つ、岩魔法、座標魔法、軟化魔法。残り二つは自由枠で状況に合わせて変えてる」
リュートはそう言って周囲に沼の落とし穴や岩できた壁やポールを魔法で生成した。
「見ての通り僕は周りに障害物を作って、それを利用しながら戦う。精度にも自信あるから迷惑はかけないと思うよ」
「おい、そのポールは何に使うんだ?枝分かれしてるやつもあるが、盾か?」
レンは少し高圧的な態度で言った。
「あぁ、それはこう使うんだよ。見てて、」
リュートはショーテルを二本手元に形成し、ポールに向かって走り出した。そして、ショーテルを引っ掛けて急な方向転換をしたり、ポールの上に登って見せたり、小回りの良さを見せた。
「なんか、猿みたいだな…イッテ!」
リュートの投げた岩の分銅がレンの頭を直撃し、砕けた。
「」
「…まぁ、いいだろう俺様の寛大さに感謝しておけ。それがお前の戦い方か?」
「そうだけど、今回はできなそうだよね」
「どうしてだ?そうやって戦えはいいだろう」
「僕以外みんな種族『ピクシー』でしょ?ピクシーは身体能力が低いから。ヒューマンの僕が前を張るしか無いんだよ」
「ちょっと待ちなんし、今は個人の能力を見極める時間、戦略の考察はその後でありんしょ?」
「うん、分かった」
コユメが会話を遮りゆっくりと歩み出した。リュートは入れ替わるようには元の場所へと戻っていった。
「一人の能力だけを聞いて戦略を決めたところで纏まるわけがありんせん。その話は全員の得意分野を確かめてから、次はわちきの番でありんす。この白ギツネの芸の数々、どうぞよしなに」
そう言うと、3人に向かって丁寧に頭を下げた。
「わちきがお見せする魔法は、念動魔法、冷炎魔法でありんす。」
コユメは『冷炎魔法』で鉄扇を形成し、舞を踊りだした。
「少々寂しい舞台でありんすが、精一杯踊らせて貰うでありんす」
踊りを続けるコユメは生成した鉄扇から花びらのような形をした火の粉が巻き上がり、踊りに合わせてコユメの周りを一つの列を成して飛び回る。
「もう少し舞を披露したいところでありんすが、そろそろ、わちきの戦闘能力を示すべきでありんしょう?はっ!」
ガガガガガガガッ!
コユメが鉄扇で空中を水平に煽ぐ。すると、花びらの帯が硬い音を出してリュートの作ったポールを切り裂いた。ポールは三つの刃によってバラバラに砕かれて地面に落とされた。
「どうでありんす?わちきはこの花弁を操り激流のように敵を削って攻撃するのでありんす」
「見た目以上に威力が高いと思うんだけど、何か特別な事でもしてるの?」
リュートが攻撃の威力に疑問を持ち質問した。
「簡単なことでありんす。持ちなんし」
コユメは形成した花びらを一つ摘みリュートに手渡した。
「…硬い、」
花弁は欠けてしまっているものの、想像よりも更に硬く、重かった。
「わちきは、これで仕舞いにしなんす。ご静聴どうもありざんした」
コユメは礼をして下がった。
「じゃあ、今度は私の番なのです!よろしくです!」
リョウカが待ってましたと言わんばかりに意気揚々と飛び出した。
リュートは受験中にリョウカと少しだけ面識がある。しかし、少しカードゲームを嗜んだ仲なだけであり、能力面において何も知らない状態であった。
「私が使ってるのは、植物魔法なのです。私は木の根タイプなので、叩く、引っ掛ける、縛り上げる、なんでもござれなのです!」
リョウカは手を大きく横に広げて魔法を発動させた。すると、リョウカの足元から木の根が湧き水のように溢れ出て辺りの地面をぎっしりと覆って見せた。
「これで敵をしばくのが私の戦い方、なのです!」
リョウカはにっこりと笑った後、根っこを戻して満足そうに戻って行った。
「フフフッ、遂に出番が回ってきたか。大トリはこの俺様が務めさせてもらうぜ!」
レンが堂々たる風格で壇上に立った。
「俺様の魔法は記録魔法と、このコアを使用した物だ。」
レンは加工されたコアを取り出した。
「……」
リュートはレンの使う魔法に対して実用的に活用できるとは思えなかった。
「おいおい、そんな顔するなって今説明してやるか……めんどくせぇ、かかって来い!見たほうが早い」
レンがリュートを指名した。
「あっ、コア五個持って万全の準備をしておけ、怪我させちまうかもしれん」
レンがニヤリと笑って言った。
「あんまり調子乗ってると、後悔するよ。」
リュートは準備を済ましてレンの前に立った。
「おい、どっちかサイン出せ。公平なタイミングにしろよ」
「わちきが担当するでありんす。」
コユメは鉄扇を形成して花びらを生成した。
「開始!」
コユメはレンとリュートの間に花びらの帯を叩き落とした。花びらは先程のものより密度が低く軽く、柔らかいものになっているのだろう、ふわりと舞い上がり2人の元に降り注いだ。
ショーテルを形成するリュートに対し、レンは『鋼魔法』で三つの足が付いた大盾を形成して待ち構えた。
「我が死兵の軍に恐れ慄くがいい!(キリッ!」
依頼 1
粘体動物のコアを六つ コアランク無条件
依頼 2
齧歯動物のコア四つ コアランク無条件
依頼 3
ランクD以上のコア一つ 種類無条件
(あまり難しくなさそう。良かった)
リュートは簡単そうな依頼の内容に心の中で安堵した。粘体動物も齧歯動物学園に来る前に何十回と狩っている。苦戦する理由は無い。
「戦い方を考える。お前ら何ができる?」
リュート達は、戦略を立てるため施設地下の訓練場を訪れていた。そこで、レンがチームメイトに尋ねる。
「僕から言うね。」
リュートは話を手早く終わらせて狩へ行こうと行動を開始した。自身の戦い方の根幹をなすコアを三つ持って前に出る。
「僕が使うのはこの三つ、岩魔法、座標魔法、軟化魔法。残り二つは自由枠で状況に合わせて変えてる」
リュートはそう言って周囲に沼の落とし穴や岩できた壁やポールを魔法で生成した。
「見ての通り僕は周りに障害物を作って、それを利用しながら戦う。精度にも自信あるから迷惑はかけないと思うよ」
「おい、そのポールは何に使うんだ?枝分かれしてるやつもあるが、盾か?」
レンは少し高圧的な態度で言った。
「あぁ、それはこう使うんだよ。見てて、」
リュートはショーテルを二本手元に形成し、ポールに向かって走り出した。そして、ショーテルを引っ掛けて急な方向転換をしたり、ポールの上に登って見せたり、小回りの良さを見せた。
「なんか、猿みたいだな…イッテ!」
リュートの投げた岩の分銅がレンの頭を直撃し、砕けた。
「」
「…まぁ、いいだろう俺様の寛大さに感謝しておけ。それがお前の戦い方か?」
「そうだけど、今回はできなそうだよね」
「どうしてだ?そうやって戦えはいいだろう」
「僕以外みんな種族『ピクシー』でしょ?ピクシーは身体能力が低いから。ヒューマンの僕が前を張るしか無いんだよ」
「ちょっと待ちなんし、今は個人の能力を見極める時間、戦略の考察はその後でありんしょ?」
「うん、分かった」
コユメが会話を遮りゆっくりと歩み出した。リュートは入れ替わるようには元の場所へと戻っていった。
「一人の能力だけを聞いて戦略を決めたところで纏まるわけがありんせん。その話は全員の得意分野を確かめてから、次はわちきの番でありんす。この白ギツネの芸の数々、どうぞよしなに」
そう言うと、3人に向かって丁寧に頭を下げた。
「わちきがお見せする魔法は、念動魔法、冷炎魔法でありんす。」
コユメは『冷炎魔法』で鉄扇を形成し、舞を踊りだした。
「少々寂しい舞台でありんすが、精一杯踊らせて貰うでありんす」
踊りを続けるコユメは生成した鉄扇から花びらのような形をした火の粉が巻き上がり、踊りに合わせてコユメの周りを一つの列を成して飛び回る。
「もう少し舞を披露したいところでありんすが、そろそろ、わちきの戦闘能力を示すべきでありんしょう?はっ!」
ガガガガガガガッ!
コユメが鉄扇で空中を水平に煽ぐ。すると、花びらの帯が硬い音を出してリュートの作ったポールを切り裂いた。ポールは三つの刃によってバラバラに砕かれて地面に落とされた。
「どうでありんす?わちきはこの花弁を操り激流のように敵を削って攻撃するのでありんす」
「見た目以上に威力が高いと思うんだけど、何か特別な事でもしてるの?」
リュートが攻撃の威力に疑問を持ち質問した。
「簡単なことでありんす。持ちなんし」
コユメは形成した花びらを一つ摘みリュートに手渡した。
「…硬い、」
花弁は欠けてしまっているものの、想像よりも更に硬く、重かった。
「わちきは、これで仕舞いにしなんす。ご静聴どうもありざんした」
コユメは礼をして下がった。
「じゃあ、今度は私の番なのです!よろしくです!」
リョウカが待ってましたと言わんばかりに意気揚々と飛び出した。
リュートは受験中にリョウカと少しだけ面識がある。しかし、少しカードゲームを嗜んだ仲なだけであり、能力面において何も知らない状態であった。
「私が使ってるのは、植物魔法なのです。私は木の根タイプなので、叩く、引っ掛ける、縛り上げる、なんでもござれなのです!」
リョウカは手を大きく横に広げて魔法を発動させた。すると、リョウカの足元から木の根が湧き水のように溢れ出て辺りの地面をぎっしりと覆って見せた。
「これで敵をしばくのが私の戦い方、なのです!」
リョウカはにっこりと笑った後、根っこを戻して満足そうに戻って行った。
「フフフッ、遂に出番が回ってきたか。大トリはこの俺様が務めさせてもらうぜ!」
レンが堂々たる風格で壇上に立った。
「俺様の魔法は記録魔法と、このコアを使用した物だ。」
レンは加工されたコアを取り出した。
「……」
リュートはレンの使う魔法に対して実用的に活用できるとは思えなかった。
「おいおい、そんな顔するなって今説明してやるか……めんどくせぇ、かかって来い!見たほうが早い」
レンがリュートを指名した。
「あっ、コア五個持って万全の準備をしておけ、怪我させちまうかもしれん」
レンがニヤリと笑って言った。
「あんまり調子乗ってると、後悔するよ。」
リュートは準備を済ましてレンの前に立った。
「おい、どっちかサイン出せ。公平なタイミングにしろよ」
「わちきが担当するでありんす。」
コユメは鉄扇を形成して花びらを生成した。
「開始!」
コユメはレンとリュートの間に花びらの帯を叩き落とした。花びらは先程のものより密度が低く軽く、柔らかいものになっているのだろう、ふわりと舞い上がり2人の元に降り注いだ。
ショーテルを形成するリュートに対し、レンは『鋼魔法』で三つの足が付いた大盾を形成して待ち構えた。
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