73 / 94
何でもありな体育祭!
63話 自然公園真っ向勝負
しおりを挟む
ルカは自らの軽率な行動が仲間の命を奪いかけた危機感から殿を買って出た。
敵はいきなり奇襲を仕掛けて来たマネキンの様な形をした正体不明の何かである。人型で武器を持たず、人の言葉を話す。
腹を括れ。…ッ!
ルカは自分一人が命懸けで戦えば逃すことくらいは出来るだろうと踏んでいた。しかし、現実は非情であった。次の瞬間にはレーザーのような攻撃が三本ほど横を通り抜けていた。
「クソッ!」
何やってるんだ。俺は!
レーザーは背後の三人を正確に撃ち抜いた。レイラの脇腹とミコの足に風穴を開け、レイの右羽を焼き切った。
「ダメだよ。そんな事されたら、摩擦とか考えてる余裕無くなっちゃう」
どうやら逃すつもりはないらしい。ただ、幸いな事に機動力を削るのみに留められている。
言葉通りに受け取るならば奴は
「殺されたくなければ生捕りにされろ」
と、言っているのだろう。
「俺たちが捕まったらその後どうなるんだ?」
「数日監禁して、解放かな。養う余裕もないし、それなりに数がいるからマナの補充も十分出来ると思うよ」
「そうか…」
ーーー交渉決裂だ。
監禁される事自体も判断材料に含まれているが、それ以上にマナを得た敵がどれだけ危険か想像もつかないのである。それは、逃走を試みた時に撃たれるレーザーを見れば明らかである。それに、相手が嘘をついている可能性も捨てきれない。
「死ぬよりはいいと思うよ?」
「そうだな、投降する」
2本の剣を捨てて、両手を上げる。そのまま、ゆっくりと歩を進める。
「ねぇ、こっち来てなんて言ったっけ?」
バレた!
「み…」
ルカの喉をレーザーが貫通する。
クソッ!指示が!
その時、
「逃げて!」
レイが『念力魔法』でルカを突き飛ばす。
「レイラは反対!作戦だよ!」
「了解!」
レイラはルカが飛ばされたのと逆の方向に走った。脇腹を襲う激痛を堪える。
来るなら来なさい!
彼女は次に飛んでくるであろうレーザーの迎撃準備に入った。
「だーかーらー、無意味なんだって!」
レーザーは軌道を読み盾を置いたレイラと木の裏に隠れたルカ、二人の足を正確に撃ち抜いた。
「僕が抑えるから、通報して!」
レイは『風魔法』で羽を補正する。
彼女はカードを使った教員への連絡を指示した。そして、その隙を作る為に全力の時間稼ぎを行うつもりだ。
しかし、その作戦には大きな欠点があった。他の三人は違和感を覚える程度で気づかなかったが、立案者であるレイは気づいていた。
作戦が成功したとして、その後、教員が駆けつける為の時間で本気の奴を相手気しなければならない。
「ほら!通報しちゃうよ!」
突撃しながらポケットに手を入れる。
「…ッ!うあ"ぁーー!!」
腕が吹き飛ばされる。だが、それは想定済みむしろ作戦の内と言っていい。自分が無理でも他三人ができればいい。
その後は、『念力魔法』で抱え込む。ルカの『衝撃魔法』のように初見の攻撃ならかなりの効果があることが分かっている。きっと、奴の油断と節約が影響しているのだろう。
魔法自体は見られているだろうが、その威力については一線を画している十分な効果が望める。
「ぶっ飛べー!!」
真上に打ち飛ばした。飛ばす場所を選ぶ余裕はなかったが、その代わりドリルの様に回転させた。狙いをつけさせない目的である。
これ以上は無いと言える作戦であった。しかし、奴の力はその上を行った。回転しているにも関わらず奴は正確にカードだけを撃った。
その後、地面に降りて来てレイに踵落としをした。
「僕は機械とモンスターのハーフだからね。こう言うのは得意なんだ。早く処置をして死んじゃうよ?」
「君、ボクっ子じゃん。名前何?もう一人誘ってトリオやらない?」
「僕はシル。安心して殺したりはしないから」
「そう…」
レイは『念力魔法』でルカとレイラを引き寄せる。二人の懐から応急処置用の魔道具を取り出して傷口に押さえつける。
「ねぇ、君が持ってるコア貰っていい?」
その時、戦闘の痕跡に釣られて誰が近づいて来た。
「来るのじゃ!コッチの方で光ったのじゃ!」
コアである。幼い女の子の姿をしていて、手にカードを持っていた。
「…ッ!」
「おっ?なんじゃ?」
シルはシルは彼女に向かって走った。手を鋭く変形させて突きを放つ。
「サイキョウパーンチ!どうじゃ!…うぁ!」
コアはその鋭い一撃にカウンターを合わせた。しかし、シルには傷一つ付かない。完璧に決まったカウンターだが威力が足りなかったのである。
ーーーー人はダメでも、モンスターなら食べてもいいよね?
敵はいきなり奇襲を仕掛けて来たマネキンの様な形をした正体不明の何かである。人型で武器を持たず、人の言葉を話す。
腹を括れ。…ッ!
ルカは自分一人が命懸けで戦えば逃すことくらいは出来るだろうと踏んでいた。しかし、現実は非情であった。次の瞬間にはレーザーのような攻撃が三本ほど横を通り抜けていた。
「クソッ!」
何やってるんだ。俺は!
レーザーは背後の三人を正確に撃ち抜いた。レイラの脇腹とミコの足に風穴を開け、レイの右羽を焼き切った。
「ダメだよ。そんな事されたら、摩擦とか考えてる余裕無くなっちゃう」
どうやら逃すつもりはないらしい。ただ、幸いな事に機動力を削るのみに留められている。
言葉通りに受け取るならば奴は
「殺されたくなければ生捕りにされろ」
と、言っているのだろう。
「俺たちが捕まったらその後どうなるんだ?」
「数日監禁して、解放かな。養う余裕もないし、それなりに数がいるからマナの補充も十分出来ると思うよ」
「そうか…」
ーーー交渉決裂だ。
監禁される事自体も判断材料に含まれているが、それ以上にマナを得た敵がどれだけ危険か想像もつかないのである。それは、逃走を試みた時に撃たれるレーザーを見れば明らかである。それに、相手が嘘をついている可能性も捨てきれない。
「死ぬよりはいいと思うよ?」
「そうだな、投降する」
2本の剣を捨てて、両手を上げる。そのまま、ゆっくりと歩を進める。
「ねぇ、こっち来てなんて言ったっけ?」
バレた!
「み…」
ルカの喉をレーザーが貫通する。
クソッ!指示が!
その時、
「逃げて!」
レイが『念力魔法』でルカを突き飛ばす。
「レイラは反対!作戦だよ!」
「了解!」
レイラはルカが飛ばされたのと逆の方向に走った。脇腹を襲う激痛を堪える。
来るなら来なさい!
彼女は次に飛んでくるであろうレーザーの迎撃準備に入った。
「だーかーらー、無意味なんだって!」
レーザーは軌道を読み盾を置いたレイラと木の裏に隠れたルカ、二人の足を正確に撃ち抜いた。
「僕が抑えるから、通報して!」
レイは『風魔法』で羽を補正する。
彼女はカードを使った教員への連絡を指示した。そして、その隙を作る為に全力の時間稼ぎを行うつもりだ。
しかし、その作戦には大きな欠点があった。他の三人は違和感を覚える程度で気づかなかったが、立案者であるレイは気づいていた。
作戦が成功したとして、その後、教員が駆けつける為の時間で本気の奴を相手気しなければならない。
「ほら!通報しちゃうよ!」
突撃しながらポケットに手を入れる。
「…ッ!うあ"ぁーー!!」
腕が吹き飛ばされる。だが、それは想定済みむしろ作戦の内と言っていい。自分が無理でも他三人ができればいい。
その後は、『念力魔法』で抱え込む。ルカの『衝撃魔法』のように初見の攻撃ならかなりの効果があることが分かっている。きっと、奴の油断と節約が影響しているのだろう。
魔法自体は見られているだろうが、その威力については一線を画している十分な効果が望める。
「ぶっ飛べー!!」
真上に打ち飛ばした。飛ばす場所を選ぶ余裕はなかったが、その代わりドリルの様に回転させた。狙いをつけさせない目的である。
これ以上は無いと言える作戦であった。しかし、奴の力はその上を行った。回転しているにも関わらず奴は正確にカードだけを撃った。
その後、地面に降りて来てレイに踵落としをした。
「僕は機械とモンスターのハーフだからね。こう言うのは得意なんだ。早く処置をして死んじゃうよ?」
「君、ボクっ子じゃん。名前何?もう一人誘ってトリオやらない?」
「僕はシル。安心して殺したりはしないから」
「そう…」
レイは『念力魔法』でルカとレイラを引き寄せる。二人の懐から応急処置用の魔道具を取り出して傷口に押さえつける。
「ねぇ、君が持ってるコア貰っていい?」
その時、戦闘の痕跡に釣られて誰が近づいて来た。
「来るのじゃ!コッチの方で光ったのじゃ!」
コアである。幼い女の子の姿をしていて、手にカードを持っていた。
「…ッ!」
「おっ?なんじゃ?」
シルはシルは彼女に向かって走った。手を鋭く変形させて突きを放つ。
「サイキョウパーンチ!どうじゃ!…うぁ!」
コアはその鋭い一撃にカウンターを合わせた。しかし、シルには傷一つ付かない。完璧に決まったカウンターだが威力が足りなかったのである。
ーーーー人はダメでも、モンスターなら食べてもいいよね?
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
推しがラスボスなので救いたい〜ゲーマーニートは勇者になる
ケイちゃん
ファンタジー
ゲームに熱中していた彼は、シナリオで現れたラスボスを好きになってしまう。
彼はその好意にラスボスを倒さず何度もリトライを重ねて会いに行くという狂気の推し活をしていた。
だがある日、ストーリーのエンディングが気になりラスボスを倒してしまう。
結果、ラスボスのいない平和な世界というエンドで幕を閉じ、推しのいない世界の悲しみから倒れて死んでしまう。
そんな彼が次に目を開けるとゲームの中の主人公に転生していた!
主人公となれば必ず最後にはラスボスに辿り着く、ラスボスを倒すという未来を変えて救いだす事を目的に彼は冒険者達と旅に出る。
ラスボスを倒し世界を救うという定められたストーリーをねじ曲げ、彼はラスボスを救う事が出来るのか…?
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる