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西園寺家は由緒正しい歴史のある家だ。今は時代の流れに乗り損ねており、正直財政的にはイマイチだ。そんな名前だけの家ではあるが、家柄としてはいいためそこに価値を感じる人が多いのも事実だ。
そんな西園寺家に双子の兄弟が誕生した。
兄の敦と弟の碧だ。色は真っ白で目はくりくりでぱっちりしていてとてもとても可愛らしい顔でそれはそれはそっくりであった。
違うのは目の色だけで、敦は真っ黒なのに対して碧は色素の薄い茶色をしていた。
普通であればとても可愛がられて2人とも育つはずである。ただ2人が生まれた家が悪かった。
西園寺家では昔から双子の兄弟は縁起が悪いと言われていた。両親は親族から責められるのが嫌であり、碧を居ないものとして扱うことにした。
碧を養子に出すことや孤児院に預けることも考えたが敦に何かあった時のためのスペアとして一旦家に残すことにはした。
それでも同じ家だとまずいので敦だけ本宅で育て、碧は離れで暮らすことになった。
赤ちゃんのうちはさすがに育てるための乳母が碧にもつけられていたが、幼稚園の年頃からはご飯だけ与えられるようになり、小学生の3年生頃からは誰も来なくなりすべてを1人でするようになっていた。
敦はそれはそれは可愛がられて甘やかされて育ち、お金持ちのお坊ちゃん御用達の男子校である星華学園の幼稚舎、小等部、中等部と進学していた。
ちなみに碧の存在は知らされていない。
一方で碧は小学校入学前には敦の存在や自分がなぜこのような状態なのかを知らされていた。
幼稚園は行かせてもらえず、小学校、中学校は公立に通っていた。そこでは絶対に西園寺ということを知られてはならないと言われており、母親の旧性の宮野と名乗っていた。
そんな西園寺家に双子の兄弟が誕生した。
兄の敦と弟の碧だ。色は真っ白で目はくりくりでぱっちりしていてとてもとても可愛らしい顔でそれはそれはそっくりであった。
違うのは目の色だけで、敦は真っ黒なのに対して碧は色素の薄い茶色をしていた。
普通であればとても可愛がられて2人とも育つはずである。ただ2人が生まれた家が悪かった。
西園寺家では昔から双子の兄弟は縁起が悪いと言われていた。両親は親族から責められるのが嫌であり、碧を居ないものとして扱うことにした。
碧を養子に出すことや孤児院に預けることも考えたが敦に何かあった時のためのスペアとして一旦家に残すことにはした。
それでも同じ家だとまずいので敦だけ本宅で育て、碧は離れで暮らすことになった。
赤ちゃんのうちはさすがに育てるための乳母が碧にもつけられていたが、幼稚園の年頃からはご飯だけ与えられるようになり、小学生の3年生頃からは誰も来なくなりすべてを1人でするようになっていた。
敦はそれはそれは可愛がられて甘やかされて育ち、お金持ちのお坊ちゃん御用達の男子校である星華学園の幼稚舎、小等部、中等部と進学していた。
ちなみに碧の存在は知らされていない。
一方で碧は小学校入学前には敦の存在や自分がなぜこのような状態なのかを知らされていた。
幼稚園は行かせてもらえず、小学校、中学校は公立に通っていた。そこでは絶対に西園寺ということを知られてはならないと言われており、母親の旧性の宮野と名乗っていた。
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