14 / 57
13
しおりを挟む
そうやって過ごしているうちに1ヶ月ほど経った。
悪口や無視、先生から頼まれた仕事の押しつけ、そんなのは日常茶飯事でそれくらいならかわいいものだと思っていた。
今日は5限が体育だ。
いつも通りロッカーから体操服を取って着替えに行こうとする。
あれ、体操服がない...
探しても探しても見つからない。
仕方がないから今日は見学にすることにした。
その日を皮切りに荷物が度々紛失するようになった。
教科書だったり靴だったり...
同じクラスの人は無視とかはしてくるけどものを隠したりはしてなさそうで、他のクラスの人なんだろうなと思った。
ここ1ヶ月で九条様と皇様を見かけたのは数える程だ。なんでも生徒会だから授業が免除されているみたい。
あの初日に案内してくれたイケメンの名前が皇悠人だったことも判明した。
僕には嫌な顔してくるけどそれ以外にはとても優しそうな顔をしてて九条様と一緒にいる時はとても楽しそうに笑っていた。
------------------------
(悠人 side)
「そういえば悠人、最近西園寺くっついて来なくなったな」
生徒会室で仕事をしていると突然蓮が言ってきた。
「ほんとあいつは許せないからな。来なくなって清々する。」
「でも記憶失ったってほんとなのかもな。全然前と違って見える。」
「でも、俺が大事にしてたクランをあいつは殺した。」
「そうだな...」
それから蓮は黙った。
あいつは付きまとってくるのもテストで不正をするのも弱いものいじめをするのも最悪だったが、それ以上に俺が大事にしてたネコのクランを殺したのだ。
俺がクランを可愛がってるのを知って、俺に構ってもらうためにわざとクランを殴ったり蹴ったりして衰弱させてそれを助けているいいひとのふりをして近づいてきたのだ。
その為だけにクランは殺された。
本当に人の心がない最低なヤツだ。ちょっと記憶失ったところで根本は同じだ。今のあいつが最低なヤツに見えないところも腹立たしいがなかったことにするつもりもない。
最近どうやらあいつは虐められているらしい。
生徒会としては守ってやらないとなんだろうがどうしてもそうしたくない自分がいる。
悪口や無視、先生から頼まれた仕事の押しつけ、そんなのは日常茶飯事でそれくらいならかわいいものだと思っていた。
今日は5限が体育だ。
いつも通りロッカーから体操服を取って着替えに行こうとする。
あれ、体操服がない...
探しても探しても見つからない。
仕方がないから今日は見学にすることにした。
その日を皮切りに荷物が度々紛失するようになった。
教科書だったり靴だったり...
同じクラスの人は無視とかはしてくるけどものを隠したりはしてなさそうで、他のクラスの人なんだろうなと思った。
ここ1ヶ月で九条様と皇様を見かけたのは数える程だ。なんでも生徒会だから授業が免除されているみたい。
あの初日に案内してくれたイケメンの名前が皇悠人だったことも判明した。
僕には嫌な顔してくるけどそれ以外にはとても優しそうな顔をしてて九条様と一緒にいる時はとても楽しそうに笑っていた。
------------------------
(悠人 side)
「そういえば悠人、最近西園寺くっついて来なくなったな」
生徒会室で仕事をしていると突然蓮が言ってきた。
「ほんとあいつは許せないからな。来なくなって清々する。」
「でも記憶失ったってほんとなのかもな。全然前と違って見える。」
「でも、俺が大事にしてたクランをあいつは殺した。」
「そうだな...」
それから蓮は黙った。
あいつは付きまとってくるのもテストで不正をするのも弱いものいじめをするのも最悪だったが、それ以上に俺が大事にしてたネコのクランを殺したのだ。
俺がクランを可愛がってるのを知って、俺に構ってもらうためにわざとクランを殴ったり蹴ったりして衰弱させてそれを助けているいいひとのふりをして近づいてきたのだ。
その為だけにクランは殺された。
本当に人の心がない最低なヤツだ。ちょっと記憶失ったところで根本は同じだ。今のあいつが最低なヤツに見えないところも腹立たしいがなかったことにするつもりもない。
最近どうやらあいつは虐められているらしい。
生徒会としては守ってやらないとなんだろうがどうしてもそうしたくない自分がいる。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2,127
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる