兄の代わりを務めたら嫌われものでした

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食事はあんまり取れないけど少しだけ頑張って食べている。
追試は日程的にもう受けないといけないらしくて、特例で医務室での受験になった。

ここ最近勉強してないから不安だったけどまあまあ解けた気はする。



優木先生はずっと優しくて僕に害をなすことをしないって身体が覚えてきたお陰か先生が話しかけたり僕に触れてもパニックが起こらなくなった。先生からは、「少しづつリハビリしていきたいね、でも焦る必要は全然ないよ」って言われてる。こんな状態が続いてると両親に知られて連れ戻されたりすぐ追い出されちゃうかもしれない。早く元に戻らないと。そうは思ってるんだけどどうしたらいいのか分からない。気持ちがなかなか受け付けない。



夕方、いつもはぐっすり昼寝をしちゃっているけど今日はうつらうつらして半分くらい意識が残っていた。


ガラガラ


誰か来た。もしかして皇様かな?
半分起きてるのに体は眠っているのか目は開かない。


「西園寺......」

そう言って手のひらが頬に触れる感触がする。
怖くて逃げ出したいけど動けない。


「ここに来るの許してくれてありがとう...どうしても近くにいたくて.....こんなに痩せちゃって......俺のせいだよな。ほんとにごめん..........名前、碧っていうんだね。碧くんがそんな子じゃない、ほんとに苦しんでるんだって短い期間だけど一緒の部屋で過ごして分かってたはずなのに......」


だんだん皇様の声が震えてきて、しばらくすると鼻がすする音が聞こえてくる。

泣いてる...?

さっきまで触られてることへの恐怖感が心の中を占めていたけど気づいたらそんな気持ち忘れていた。


その後しばらく皇様は僕の頭を撫で続けていた。

だんだん身体も目が覚めてきた。目を開けると皇様はパッと僕から手を離して慌ててベットの近くから離れる。その時一瞬見えた皇様の目は赤くなっていた。

「また来るね。」

それだけ言って帰っていく。

サイドテーブルを見るとフルーツや飲み物やお花が綺麗に並べて置いてあって近くには僕の荷物が置いてある。今日も持ってきてくれたんだ....


「先生....」

「どうしたの?」

「あの、皇様って、いつもお見舞いに来てくれる時、あんな感じなんですか...?」

「あれ?起きてたの?」

「身体は動かなかったけど意識だけはあって....」

「そうだったんだ。あるよね、そういうこと。そうだよ、いつも悠人くんはあんな感じ。いつもグスグスしちゃってね。あんな悠人くん初めて見たよ。碧くんが寝てるときだけ喋りかけてね。」

「そうだったんですね..」

なんだか今度は少しお話できる気がして、次来てくれた時にはちょっとだけ喋りかけてみよう、そう思った。


翌日は昼寝しないように勉強をして待っていた。

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