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二章
六話・スキル
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「自称女神シャーナ。何でお前がここにいる?」
ソファーに座りお茶を飲んでいたのは、俺を異世界へ転生させた張本人であり女神だった。
「自称女神とは失礼な言い方ですね」
初対面で会話をした時は、礼儀のなっている女神だと思っていたが、コイツ……手の平返してタメ口かよ。
一体どれが本当の彼女なのだろうか?
「まぁ、座ってください。話はそれからです」
まるで誰かが来るように置かれたコップは、シャーナの対面に置いてあった。
恐らく俺がここへ来る事を逸早く察したのだろう。
しかし、シャーナがここに居るということは、本来の理事長は何処へ行った?
「ああ、言い忘れてました。私、アルセリオ学園の理事長です。生徒の皆さんは女神だという事を知りませんが」
「ああ……そういう事ね」
待て待て、整理させろ。
つまり、この自称女神と言い張るシャーナは、実はアルセリオ学園の理事長というわけで……。
「……お前が理事長かよ!?」
「はい。この学園へ貴方を呼んだのは、最弱であるランクEのクラスをSSクラスに上げてもらいたいのです」
いや、その説明は既に聞いてる。
聞きたいのはそこではない。何故、俺が転生され講師をする事になったのか、その理由が知りたい。
「そうですね。この際、嘘は無しにします」
コホンっと間を置いて咳をしたシャーナは、ため息混じりに、
「この学園は単なる学園ではありません。卒業生はもちろんのこと、低学年、高学年の者達は必ずギルドと呼ばれる組織に加入しなければなりません。そして、ここアルセリオ学園は……彼らの就活リクルートする為の場所です。貴方を呼んだのは、彼らの行く末を見届けて欲しいからです」
童貞無職二十歳のこの俺が、数十人いるクラスを纏めて強くしろと?
冗談じゃない。そんなめんどくさい事はやりたくはない。
が、前の人生に戻るよりはマシだ。
安定した職業、魔術師としての経歴キャリア。更に女神から頂いた祝福スキル。これらを水に流すよりは良いに決まっている。
「わかった。シャーナ……アンタが望む理想を、最強を……俺がこの手で手に入れてやるよ」
「良い心掛けです。そこで貴方には先ず生徒達への知らしめとして、アルセリオ学園の第一席、アルペジオ=レオンさんと決闘したもらいます」
「それをやって、俺に何のメリットがある?」
シャーナはクスッと微笑む。
その顔の裏にどんな感情を秘めているのか、普通の人間ならば読み取れるが、コイツは女神だ。
読み取れない。
「メリットなら御座いますよ。貴方が持つその祝福スキルが、皆の役に立つのです。生徒達は怯え、震え、確信する事でしょう……。貴方が最強の魔術師だということを……」
「ハハッ、悪くないな。いいぜ自称女神シャーナ様!その頼み事、俺が受ける!!」
「よろしくお願いします」
……あれ、何かデジャヴ……。
まぁいいか、アルペジオ=レオンを倒せば皆が俺に講師をしてもらいたいと言うはずだ。
俺にメリットしかないこれを逃す手はない!!
ソファーに座りお茶を飲んでいたのは、俺を異世界へ転生させた張本人であり女神だった。
「自称女神とは失礼な言い方ですね」
初対面で会話をした時は、礼儀のなっている女神だと思っていたが、コイツ……手の平返してタメ口かよ。
一体どれが本当の彼女なのだろうか?
「まぁ、座ってください。話はそれからです」
まるで誰かが来るように置かれたコップは、シャーナの対面に置いてあった。
恐らく俺がここへ来る事を逸早く察したのだろう。
しかし、シャーナがここに居るということは、本来の理事長は何処へ行った?
「ああ、言い忘れてました。私、アルセリオ学園の理事長です。生徒の皆さんは女神だという事を知りませんが」
「ああ……そういう事ね」
待て待て、整理させろ。
つまり、この自称女神と言い張るシャーナは、実はアルセリオ学園の理事長というわけで……。
「……お前が理事長かよ!?」
「はい。この学園へ貴方を呼んだのは、最弱であるランクEのクラスをSSクラスに上げてもらいたいのです」
いや、その説明は既に聞いてる。
聞きたいのはそこではない。何故、俺が転生され講師をする事になったのか、その理由が知りたい。
「そうですね。この際、嘘は無しにします」
コホンっと間を置いて咳をしたシャーナは、ため息混じりに、
「この学園は単なる学園ではありません。卒業生はもちろんのこと、低学年、高学年の者達は必ずギルドと呼ばれる組織に加入しなければなりません。そして、ここアルセリオ学園は……彼らの就活リクルートする為の場所です。貴方を呼んだのは、彼らの行く末を見届けて欲しいからです」
童貞無職二十歳のこの俺が、数十人いるクラスを纏めて強くしろと?
冗談じゃない。そんなめんどくさい事はやりたくはない。
が、前の人生に戻るよりはマシだ。
安定した職業、魔術師としての経歴キャリア。更に女神から頂いた祝福スキル。これらを水に流すよりは良いに決まっている。
「わかった。シャーナ……アンタが望む理想を、最強を……俺がこの手で手に入れてやるよ」
「良い心掛けです。そこで貴方には先ず生徒達への知らしめとして、アルセリオ学園の第一席、アルペジオ=レオンさんと決闘したもらいます」
「それをやって、俺に何のメリットがある?」
シャーナはクスッと微笑む。
その顔の裏にどんな感情を秘めているのか、普通の人間ならば読み取れるが、コイツは女神だ。
読み取れない。
「メリットなら御座いますよ。貴方が持つその祝福スキルが、皆の役に立つのです。生徒達は怯え、震え、確信する事でしょう……。貴方が最強の魔術師だということを……」
「ハハッ、悪くないな。いいぜ自称女神シャーナ様!その頼み事、俺が受ける!!」
「よろしくお願いします」
……あれ、何かデジャヴ……。
まぁいいか、アルペジオ=レオンを倒せば皆が俺に講師をしてもらいたいと言うはずだ。
俺にメリットしかないこれを逃す手はない!!
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