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フレスガドル
学園内パーティー対抗戦
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学園に戻り、教授たちがギルドへ今回の異常事態を報告した。しかし、ギルドからの返答は予想通り芳しくなかった。
「破壊神なんてのはただの御伽噺にすぎない。今回の黒い魔力についても、はっきりとした証拠がない以上、調査を進めるとしか言えないな。」
ギルドからの形式的な対応に、アルノアの胸に苛立ちが募る。あの黒い魔力を間近で感じた自分たちからすれば、単なる演習場の異常などではないのは明白だった。それでも証拠がない以上、大きく動くことができないのが現実だった。
学園の寮に戻ったアルノアは、静かに自室で目を閉じる。
その瞬間、エーミラティスの重厚な声が心に響いた。
「アルノア、このままではお前たちは何も掴めんぞ。」
アルノアは深く息をつき、心の中で問いかける。
「分かってるさ。でも今の俺に何ができる? あの黒い魔力に抗う力も、証拠を掴む術もない。」
エーミラティスは静かに笑った。
「だからこそ、お前が力をつける必要がある。わしの力を借りているだけでは本当の意味で戦えん。お前自身が強くなるのだ。アルノア。お前が未来を切り開け。」
その言葉に、アルノアは拳を強く握った。頼れるものがないなら、自分が強くなるしかない。そう決意を新たにした瞬間、扉をノックする音が響いた。
「アルノア、入ってもいいかしら?」
アリシアだった。彼女の表情にはどこか迷いがあり、普段の完璧才女らしい雰囲気とは違っていた。
「どうしたんですか?」とアルノアが問うと、アリシアは少しためらいながらも口を開いた。
「アルノア、あなたに伝えたいことがあるの。次のパーティー対抗戦のことよ。改めて私は、あなたと二人で出たい。」
その言葉にアルノアは少し驚いた様子を見せたが、アリシアの真剣な瞳を見て気を引き締めた。
「私はあなたがただ強いからという理由だけで選んだわけじゃない。あのダンジョンで見せたあなたの判断力、仲間を守る姿勢、そして……黒い魔力を見逃さない感覚。それに、何か宿している力もあるでしょう?」
アルノアは一瞬言葉を詰まらせたが、軽く笑ってごまかした。
「まあ、いろいろあるんですよ。」
アリシアはそんなアルノアの態度に微笑みつつも、さらに一歩踏み込んで告げた。
「だから、私はあなたと組む。二人で出れば、きっと誰にも負けないわ。」
「それに私も強くならなきゃいけないの。」
アルノアはしばらく黙った後、静かに頷いた。
「分かった。俺も早く力をつけて冒険者にならなきゃいけない。一緒にやろう。」
二人の決意が固まると、アリシアの表情にはいつもの冷静さが戻っていた。
「これで決まりね。来週のパーティー対抗戦、勝ち抜きましょう。」
アリシアが部屋を出て行った後、アルノアはエーミラティスに話しかけた。
「俺は決めたよ、エーミラティス。力をつける。破壊神が実際に復活してるのかもしれない。今すぐ動けるのは俺だけだ。」
エーミラティスの声が響く。
「良い決断だ、アルノア。その覚悟、忘れるな。」
アルノアは月明かりを見上げながら、自分の中に湧き上がる覚悟を再確認するのだった。
――――――――
アルノアは学園生活の中で何度か他の学生からパーティーへの誘いを受けていた。
「アルノア、良かったら俺たちと組まないか?」
「君の力を借りられれば心強いわ!」
そのたびにアルノアは穏やかな笑みを浮かべて、こう返していた。
「ありがたいけど、もう先約があるんだ。」
そう言って断る彼だったが、不思議なことにアルノアが誰とパーティーを組むのかは、誰にも知らされていなかった。
「あいつ、先約があるって言ってたけど、誰と組んだんだろうな?」
「さあね。見当たらないし、1人じゃ出れないことは知ってると思うんだけど?」
そんな憶測が飛び交い、アルノアの動向は他の生徒たちの注目を集めていた。
1週間後――
パーティー申請期間が終わり、学園の大講堂でチームメンバーの発表が行われることになった。
大講堂はすでに多くの生徒で埋め尽くされていた。普段の授業では見ることのない生徒たちもこの場に集まっており、全校規模の関心事であることがうかがえた。壇上に立つ教授が、一つずつチーム名とメンバーを読み上げていく。
「第15チーム、セリア・ノート、ロイド・マクスウェル、ガイル・レオン、フィリップ・マードック、エレナ・グレイス。」
拍手と歓声が上がりながらも、アルノアの名前はまだ呼ばれていない。周囲の学生たちは次第にざわつき始めた。
「アルノアって、やっぱりどこかのチームにいるんだよな?」
「もしかして、申請してないんじゃ……?」
そして最後に、教授が大きく一呼吸を置いて発表を続けた。
「第16チーム――アルノア・ウェルス、アリシア・グラント。」
その瞬間、大講堂が驚きの声で満ちた。
「えっ、アリシア様!?」
「あのアリシアがパーティーに参加するなんて……!」
「しかも二人だけ? どういうことだよ!」
アリシアは、完璧才女として知られる上級生であり、普段は特待生として授業が免除されているため学園にほとんど姿を見せない。その彼女が、誰かとチームを組むどころか、たった二人のチームで出場するというのは誰にとっても予想外だった。
壇上に立つ教授も少し言葉を詰まらせたが、平静を装いながら続けた。
「……以上で、全チームの発表を終了します。各チームの準備は怠らないように。」
その場にいた生徒たちはまだざわざわと動揺を隠せないでいた。
「アルノアって、そんなすごい奴だったのか?」
「いや、確かにダンジョン演習で活躍したし、グレゴール教官に勝ったとか噂はあったけど、まさかアリシアと組むなんて……!」
「パーティーに対して二人だけってどういう戦略なんだ?」
そんな中、当のアルノアは落ち着いた様子で席に座っていた。隣には堂々とした雰囲気を漂わせたアリシアがいる。彼女は興味津々な視線を周囲から浴びながらも微動だにせず、ただ真っ直ぐ前を見据えていた。
「これで、いよいよですね。」とアルノアが静かに言うと、アリシアは少し微笑んで応えた。
「そうね。私たちなら、誰にも負けるつもりはないわ。」
その言葉に、アルノアも力強く頷いた。そして二人を見つめる生徒たちの間には、緊張と興奮が入り混じった空気が漂っていた。
彼らのチームに対する期待と不安――そして一抹の畏怖が、この日の話題をさらうことになったのは言うまでもなかった。
「破壊神なんてのはただの御伽噺にすぎない。今回の黒い魔力についても、はっきりとした証拠がない以上、調査を進めるとしか言えないな。」
ギルドからの形式的な対応に、アルノアの胸に苛立ちが募る。あの黒い魔力を間近で感じた自分たちからすれば、単なる演習場の異常などではないのは明白だった。それでも証拠がない以上、大きく動くことができないのが現実だった。
学園の寮に戻ったアルノアは、静かに自室で目を閉じる。
その瞬間、エーミラティスの重厚な声が心に響いた。
「アルノア、このままではお前たちは何も掴めんぞ。」
アルノアは深く息をつき、心の中で問いかける。
「分かってるさ。でも今の俺に何ができる? あの黒い魔力に抗う力も、証拠を掴む術もない。」
エーミラティスは静かに笑った。
「だからこそ、お前が力をつける必要がある。わしの力を借りているだけでは本当の意味で戦えん。お前自身が強くなるのだ。アルノア。お前が未来を切り開け。」
その言葉に、アルノアは拳を強く握った。頼れるものがないなら、自分が強くなるしかない。そう決意を新たにした瞬間、扉をノックする音が響いた。
「アルノア、入ってもいいかしら?」
アリシアだった。彼女の表情にはどこか迷いがあり、普段の完璧才女らしい雰囲気とは違っていた。
「どうしたんですか?」とアルノアが問うと、アリシアは少しためらいながらも口を開いた。
「アルノア、あなたに伝えたいことがあるの。次のパーティー対抗戦のことよ。改めて私は、あなたと二人で出たい。」
その言葉にアルノアは少し驚いた様子を見せたが、アリシアの真剣な瞳を見て気を引き締めた。
「私はあなたがただ強いからという理由だけで選んだわけじゃない。あのダンジョンで見せたあなたの判断力、仲間を守る姿勢、そして……黒い魔力を見逃さない感覚。それに、何か宿している力もあるでしょう?」
アルノアは一瞬言葉を詰まらせたが、軽く笑ってごまかした。
「まあ、いろいろあるんですよ。」
アリシアはそんなアルノアの態度に微笑みつつも、さらに一歩踏み込んで告げた。
「だから、私はあなたと組む。二人で出れば、きっと誰にも負けないわ。」
「それに私も強くならなきゃいけないの。」
アルノアはしばらく黙った後、静かに頷いた。
「分かった。俺も早く力をつけて冒険者にならなきゃいけない。一緒にやろう。」
二人の決意が固まると、アリシアの表情にはいつもの冷静さが戻っていた。
「これで決まりね。来週のパーティー対抗戦、勝ち抜きましょう。」
アリシアが部屋を出て行った後、アルノアはエーミラティスに話しかけた。
「俺は決めたよ、エーミラティス。力をつける。破壊神が実際に復活してるのかもしれない。今すぐ動けるのは俺だけだ。」
エーミラティスの声が響く。
「良い決断だ、アルノア。その覚悟、忘れるな。」
アルノアは月明かりを見上げながら、自分の中に湧き上がる覚悟を再確認するのだった。
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アルノアは学園生活の中で何度か他の学生からパーティーへの誘いを受けていた。
「アルノア、良かったら俺たちと組まないか?」
「君の力を借りられれば心強いわ!」
そのたびにアルノアは穏やかな笑みを浮かべて、こう返していた。
「ありがたいけど、もう先約があるんだ。」
そう言って断る彼だったが、不思議なことにアルノアが誰とパーティーを組むのかは、誰にも知らされていなかった。
「あいつ、先約があるって言ってたけど、誰と組んだんだろうな?」
「さあね。見当たらないし、1人じゃ出れないことは知ってると思うんだけど?」
そんな憶測が飛び交い、アルノアの動向は他の生徒たちの注目を集めていた。
1週間後――
パーティー申請期間が終わり、学園の大講堂でチームメンバーの発表が行われることになった。
大講堂はすでに多くの生徒で埋め尽くされていた。普段の授業では見ることのない生徒たちもこの場に集まっており、全校規模の関心事であることがうかがえた。壇上に立つ教授が、一つずつチーム名とメンバーを読み上げていく。
「第15チーム、セリア・ノート、ロイド・マクスウェル、ガイル・レオン、フィリップ・マードック、エレナ・グレイス。」
拍手と歓声が上がりながらも、アルノアの名前はまだ呼ばれていない。周囲の学生たちは次第にざわつき始めた。
「アルノアって、やっぱりどこかのチームにいるんだよな?」
「もしかして、申請してないんじゃ……?」
そして最後に、教授が大きく一呼吸を置いて発表を続けた。
「第16チーム――アルノア・ウェルス、アリシア・グラント。」
その瞬間、大講堂が驚きの声で満ちた。
「えっ、アリシア様!?」
「あのアリシアがパーティーに参加するなんて……!」
「しかも二人だけ? どういうことだよ!」
アリシアは、完璧才女として知られる上級生であり、普段は特待生として授業が免除されているため学園にほとんど姿を見せない。その彼女が、誰かとチームを組むどころか、たった二人のチームで出場するというのは誰にとっても予想外だった。
壇上に立つ教授も少し言葉を詰まらせたが、平静を装いながら続けた。
「……以上で、全チームの発表を終了します。各チームの準備は怠らないように。」
その場にいた生徒たちはまだざわざわと動揺を隠せないでいた。
「アルノアって、そんなすごい奴だったのか?」
「いや、確かにダンジョン演習で活躍したし、グレゴール教官に勝ったとか噂はあったけど、まさかアリシアと組むなんて……!」
「パーティーに対して二人だけってどういう戦略なんだ?」
そんな中、当のアルノアは落ち着いた様子で席に座っていた。隣には堂々とした雰囲気を漂わせたアリシアがいる。彼女は興味津々な視線を周囲から浴びながらも微動だにせず、ただ真っ直ぐ前を見据えていた。
「これで、いよいよですね。」とアルノアが静かに言うと、アリシアは少し微笑んで応えた。
「そうね。私たちなら、誰にも負けるつもりはないわ。」
その言葉に、アルノアも力強く頷いた。そして二人を見つめる生徒たちの間には、緊張と興奮が入り混じった空気が漂っていた。
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