戦神(せんじん)の魂と経験共有で強くなる~白き戦神の冒険譚~

ルキノア

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フレスガドル

対抗戦初戦開始

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対抗戦初日、学園全体が熱気に包まれていた。広場には生徒たちが集まり、学園長の号令が響き渡る。

「対抗戦をこれより開始する!全員、力の限りを尽くし、己の力を試せ!」

その声とともに、校長の杖から魔法陣が展開され、戦闘用の特設空間が作られる。光が空間を包み込むと、岩地、森、砂漠など、さまざまな環境が次々と映し出されていく。試合ごとに異なる地形が設定される特別な舞台だ。

初日の最終試合――
アルノアとアリシアのチームが登場する番がついに訪れた。

「お待たせしました!対抗戦初日の最後の試合、そして今回の大会で最大の注目を集めるチームの登場です!」
実況担当の生徒の声が響き渡る。観客席の生徒たちがざわめき、熱い視線を送る。

「片や風魔法の最強候補、リヒター・ハイウィンド率いる精鋭攻撃型チーム!」
「そして対するは、二人だけで参戦を表明した謎のチーム、アルノア・ウェルスとアリシア・グラント!」

会場が一層の盛り上がりを見せる中、アルノアとアリシアが入場する。二人とも淡々とした表情で進みながらも、その姿には圧倒的な存在感があった。

対戦相手――リヒター・ハイウィンドとそのチーム
短い金髪で少し語気が荒く少し怖く見えるがリヒターは風魔法の天才と呼ばれ、攻撃の速さと広範囲の制圧力そしてその魔法精度の高さで知られる人物だ。彼の率いるチームも、彼を中心に最適化された攻撃型である。

「アルノア。」
リヒターがこちらに歩み寄り、ニヤリと笑う。
「ここで一度、決着をつけようぜ!。俺とお前、どっちが強いかってやつをよぉ。」

 

アルノアはその言葉を聞いて、小さく笑みを浮かべる。リヒターは授業でもよく競い合い、時にはアドバイスをくれる積極的な性格だ。そんな彼を尊敬しつつも、ここで勝利することを強く誓う。

リヒターはアリシアにも視線を向け、少しだけ肩をすくめる。
「まあ、アリシアがいるのは厄介だが、二人で来た以上、手数で押させてもらうからな。」
「俺はお前に負けたくねぇんだ」

アルノアはリヒターの言葉に静かに頷き、背後でアリシアが軽く笑う声が聞こえた。

戦闘開始――
校長が杖を振ると、試合の舞台が作り出される。今回は広大な森の地形。木々が鬱蒼と生い茂り、視界を遮る障害物がいくつも点在している。

「では――始め!」

その瞬間、リヒターのチームが一斉に動き出す。風の刃が四方八方から放たれ、同時に仲間の魔法使いが補助魔法で速度を高めてくる。

アルノアとアリシアは冷静に動きを見極める。

「アルノア、どうする?」アリシアが短く問いかける。
「まずは動きを見て、弱点を探す。」

アルノアがそう答えると同時に、リヒターが風を纏いながら突進してくる。

「さあ、受けてみろよ、アルノア!」

風圧とともに襲い来る彼の攻撃に、アルノアは瞬時に後方に跳び、距離を取る。その動きの中で彼はすでに次の一手を考えていた。

「強いな……だが、ここで負けるわけにはいかない!」

アルノアの銀色の瞳が鋭く輝き始める。勝負は始まったばかりだ。

 リヒター率いる攻撃型チームは、彼を中心に完璧な連携を見せ始める。リヒターが切り込むタイミングに合わせ、仲間たちは一斉に攻撃魔法を放つ。

炎の魔法使いは燃え上がる火柱を周囲に展開し、アルノアたちの動きを制限する。水の魔法使いは足元に流れるように水流を送り、攻撃の準備をしているように見える。それに加えて、補助魔法使いはリヒターの身体強化を施し、彼の風魔法の威力を底上げしていた。

リヒターが勢いよく前方に切り込むと、彼の仲間たちが周囲から炎と水の魔法を交差させ、アルノアたちの動きを徹底的に封じ込めようとする。

リヒター:「アリシアがいるとはいえ、2人でこの攻撃を捌き切れると思うなよ!」

アルノアは、リヒターと仲間たちの息の合った連携に感心しつつも、冷静に周囲を観察していた。

攻撃を放つタイミングが完璧だ……でも、どんなに強い連携でも、必ず隙は生まれる。

彼はアリシアに軽く合図を送り、作戦を示唆する。アリシアは頷きながら、自身の魔力を高めて準備を始める。

アルノアは雷の速度を活かし、火柱と水流の間をかいくぐると、一瞬でリヒターの目前に迫った。リヒターが反応して風の刃を繰り出すが、アルノアはそれをかわしつつ反撃に移ろうとする。

その瞬間、炎と水の魔法がアルノアを狙い撃ちにする形で放たれた――リヒターたちの本命の連携攻撃だった。

しかし、アルノアはその攻撃を予期しており、雷の力で高速移動しつつ、攻撃範囲を離脱。その隙に、アリシアが光輝く巨大な土柱を展開して仲間たちを吹き飛ばし、状況を一気に逆転させる。

リヒター:「……やるじゃねぇか!」

リヒターは笑みを浮かべながら、さらに風魔法を強化しつつ再び挑みかかる――試合は激しさを増していく。


リヒターは森の地形を見渡しながら冷静に考えを巡らせていた。

「この狭い森で沢山の魔法の手数にここまで対応されるとはな……だけど、これ以上2人を自由にさせるわけにはいかない。ここで分断するしかねぇ。」

試合前から練っていた作戦を実行する時が来た。リヒターは仲間たちに短く指示を出す。

「お前ら!アリシアを足止めしてくれ。アルノアは俺がやる。」

仲間たちは一斉に動き出した。炎の魔法が森の一部を焼き払い、視界を遮る炎の壁を作り出す。一方、水の魔法使いは蒸気を発生させてさらに視界を悪くする。補助魔法使いが、アリシアを中心に強力な重力場を展開し、彼女の動きを鈍らせようとしていた。
 
「補助魔法だけかと思ったら妨害もかなり強いのね」

「アルノア、オマエもここで潰してやる!」

リヒターは風魔法を最大限に強化し、猛スピードでアルノアに迫る。その圧倒的なスピードは、まるで風そのものが攻撃を仕掛けてくるようだった。アルノアはその動きに一瞬驚きながらも、冷静に状況を見極める。

「これは分断する作戦か……。けど、俺の相手はリヒターだけみたいがな。1対1で負ける訳には行かないな。」
「さっさと合流させてもらうぞ」

アルノアは雷の魔法を使い、リヒターの攻撃を紙一重で回避する。互いにスピードを駆使した攻防が繰り広げられる中、リヒターの目は鋭く光っていた。

「この森で俺から逃げ切れると思うなよ!」

一方、アリシアは重力場の中で冷静に状況を見極めていた。足元の土を操り、わずかに動ける隙間を作り出すと、重力場を破壊するための魔法を発動しようとしていた。

「分断される可能性が高いことは気づいてたけど、相手ももなかなかやるわね……。でも、私たちを甘く見ないほうがいい。」

分断作戦を実行するリヒターのチームと、それを突破しようとするアルノアとアリシア――試合はさらなる緊迫感を迎える。
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