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その後の二人* ー発情期編ー(2)
「ひ……っ!」
ぐぐぐ、と燃えるようにあついアレスのちんぽが、侵入してきた。今、大事なことを考えていたのにそのせいでぐらりと視界が揺らぎ思考が吹っ飛んでしまう。
縁を広げられ、濡れたそこにこれ以上にないくらい膨らみ堅くなったアレスのちんぽが当然のような顔つきで入り込み、奥まで目指してくる。
まて、デカい。
昨日より、デカい。
やばいかも。
快楽で痺れる全身を奮い立たせ、これ以上潜り込むなと腕を伸ばしてアレスの腹筋に手のひらを押し当てる。力を入れて押したのに、煩わしげにその腕を取られて、お仕置きだとでも言うようにばつん、と腰を突き入れられた。
あ。
だめ、だ。
「あ……っ、ああああああっ♡♡」
「っ、抵抗するな」
「だっ、まっ、ひぃっ♡」
ばつばつと叩きつけられるように抉られ、がくんがくんと物のように揺らされる。両足を閉じた状態だからアレスのちんぽが余計に大きく感じて、苦しいのと気持ちいいので頭が真っ白になる。
最初から容赦ない抽挿に慣れた内部が勝手に喜んで蠕動して、意思とは関係なくアレスを締め付けて、更に興奮したアレスが激しさを増して、止める暇もなく内部が濡らされた。
「な、かっ、出す、なっ♡」
「うるせえ、孕め」
「は、はらむか、ばかやろっ、ひ、あああ♡♡」
覆い被さってきたアレスが、俺の首筋に噛みついてきた。横向きだった俺に苛立ったのか、腰を抱え上げられたけどズボンが邪魔なことに気づき、アレスが腕を伸ばして服を掴んだ。
びりびりびり、と軽快な音がして「え」と目を丸くする。
いや、力づく?!
見るも無惨な布きれになったズボンがぽいっとベッドの脇に追いやられ、何その馬鹿力、と瞠目する俺をさっさと膝を突かせ、尻を掴み引き寄せられたらもう無理だ。
「おっ♡ お♡ ぅっ♡ あああっ♡」
ぱんぱんぱん、と肉のぶつかる音がして、中出しされたアレスの精子が掻き混ぜられる。
そのまま上半身を持ち上げられ、アレスの吐息が再度うなじにかかった。
あ、噛まれる。
ぐぐ、と犬歯が皮膚に食い込んで、痛さに身体が硬直する。連動して中が締まったのかアレスが興奮したような鼻息を漏らした。
「やっ♡ い、いたぃ♡ や、め♡」
甘噛みされ、優しく舐められ、次には強く噛まれ、そしてまた舌を這わせられる。うなじが濡れて、尻をちんぽで突かれながらシャツの下に潜り込んだアレスの指が乳首をつまんでくるので堪えきれず、絶頂した。
「孕め」
「ひぃっ……♡♡」
ガタガタ震える俺の身体を、羽交い締めにしながらアレスがまた射精する。射精しながら奥の奥まで腰を突き入れるので、あまりの深さに声さえ出ない。イってるから揺らさないでほしいのに、アレスの動きは一度も止まらなかった。
とにかく最奥で射精することに重きを置いているのか、へろへろになった俺の身体がベッドに突っ伏しても上から突き刺すような勢いで絶えず律動を繰り返された。
何度射精されたか、何度イったかわからない。どこもかしこもグズグズで、もう穴が痛いと泣いたら、まさかの治癒魔法で癒やされた。
いや違う。そうじゃない。
文句を言いたいのに俺から出る音は変な喘ぎと掠れた喉の音だけ。
うなじどころかあちこち噛まれ、吸われ、目が合えばキスばかりして互いの舌を絡め合う。
言葉少ななアレスは燃えるような目で俺を見て、中で出してはまたかき抱くように求めてくる。
俺、こんな風に抱かれてたのか。偽フェロモンでぶっ飛んでたとき、こいつはこんな目で俺を見て、こんなに無我夢中で……。
αの発情期、半端じゃない。
腹上死とか洒落にならんぞ、と馬鹿になった頭でそう思って、ふっと意識が遠のいた。
……んだが、またちんぽ入れられてんだよな!
窓からまぶしい光が入っているのに気付いて目を覚ましたら、アレスのちんぽがまだ入ったままだった。ていうか揺さぶられてた。
血走った目で正面からまだ腰を揺らすアレスに恐怖して、ちょっと待て、と震える腕でまたアレスの顔を抑える。
顎を明後日の方向に向けると、どうやら動きが止まるようだ。
いいこと覚えた。
全身ぷるぷるさせながら息をつく俺に、アレスもまた我に返ったように呼吸を整えている。
「仕事、いかなきゃ……」
いや昨日掃除もそのまんまでここに転移してるけど、どうなったんだろう。さすがに従業員も俺が消えたことには気付いてるだろ。
すると、アレスがぴくりと動いて、抑揚のない声で言った。
「誰かがここに来た」
「……は?」
「が、すぐに消えた」
はああああ?!
「まて、ここに来たって、だれが……あっ、やめ♡ 動く、なっ♡」
「若い女だ。面倒だから部屋ごと結界を張った」
「ちょっ♡、うそ……っ♡」
揺さぶられたせいでアレスの顎から腕が落ちて、そのまま緩慢な動きで中を突かれる。
アレスは少し落ちついたようだが、それでも収まりのつかない熱を鎮めたいのか行為をやめるつもりはないようだ。
もう既に勃たない俺のちんぽなど目もくれず、汗と体液だらけの身体をなで、乳首をしつこく触ってくる。それさえもしんどくてその指を止めるために掴むけど、結局揺さぶられたらなにもできない。
逆にそのままアレスの指にしがみついて、ただ喘ぐだけ。これじゃ、ただ手をつないでいるだけだ。
またうなじを噛まれる。もうそこも歯形だらけなのは予測できる。
マーキングみたいだな、と思ったら、なんだかたまらなかった。勝手に中が締まって、ちんぽの先がじわりと濡れる。そのままにゅっぷにゅっぷと抽挿を繰り返されれば苦しいほどの気持ちよさに襲われた。
「やら♡ もっ♡ い、いきたくな……っ♡」
「いけ。俺のちんぽ、好きだろ」
「すきじゃ♡ ない♡ す、きじゃっ♡ すき……っ♡♡」
「まんこもちんぽも俺のでバカになってる癖に強がるんじゃねえ」
「やぁっ♡ イ、く……っ♡ イクイクい、く♡ あっ、あ──っ♡♡」
ガタガタ全身が揺れて、ぎゅうぎゅうアレスを締め付けながらアホみたいにイった。
勝手に仰け反る俺の腰をアレスが引き寄せる。ビクビクと長大なアレスのちんぽも震えてて、腹の中にまた出されたのだと遠くで理解した。
縋り付きたくて両腕を伸ばし、その頭を引き寄せる。
だって、アレスのちんぽが中でビクビクしてるのが嬉しかったんだ。
「……俺のまんこ、気持ちいい?」
「……ああ」
「ほんとに? Ωより?」
「……お前しかいない」
だからここに来たんだろ、って呟きが遠くで聞こえて、そこで俺たちは互いにダウンした。
◇
「いやあ、開けたら最中だったんですぐに閉めました! あんまり見えなかったけど、でもあの様子って……勇者様、やっぱり発情期だったんですか?」
翌々日。
もの凄く気まずい思いをして出勤をすれば、父と母には何もかも分かっている、という目で見られ、従業員のリナからそんな言葉をかけられて自殺を考えた。
どうやら俺の部屋を開けたのはリナだったようだ。言葉を濁していると、リナは不思議そうに首を傾げ、「確かに最中見ちゃったのはあれですけど、勇者様とミュレさんが恋人同士っていうのは皆さんが知っていることですし」と言う。
「……はっ? なんで?!」
仰天して聞き返せばリナが心底不思議そうな顔をする。
「なんでって……、カミーユさんとシリルさんが『彼等は種族を超えて愛し合った二人なんだよ。応援してあげてほしい』って、皆さんに」
「皆さんに?!」
いつそんなことを吹聴してたんだよ!
サド白魔道士と黒魔道士のニヤついた顔が容易に思い浮かび、俺はぷるぷると拳を握った。
「話には聞いてましたけど、αの発情期って本当に無我夢中って感じなんですね。あんな風になるのに、咄嗟にミュレさんのところに来たってすごいですね」
「……え?」
「だって、αってΩフェロモンでしか発情しないんですよ? つまりそれって勇者様の近くにΩがいて、しかもフェロモンあてられちゃって理性飛ばしたけど、必死に恋人であるβのミュレさんの元へ駆けつけたって事じゃないですか」
と言われ、固まる。
「いいなぁ、愛されてますね!」
なんてリナがぽっと頬を染めて乙女心丸出しなので、めちゃくちゃ恥ずかしくなったがなんとか曖昧な笑みで誤魔化し、仕事に戻ることに成功した。
リナは勘違いしているけど、あいつと俺はあの状況に慣れてるからな。Ωフェロモンに耐えられたのも、偽フェロモン騒ぎで鍛えられたからだ。
その日の仕事をなんとかこなし、(当然無断欠勤については全員に謝った)自室に戻ると珍しくアレスがまだいた。
発情期後だからか、なんだか気怠げでこいつは昨日からずっと俺のベッドでごろごろしている。
「……お前、姫と会ったの?」
「……茶会や舞踏会に護衛、何かと呼び出されてうんざりしてたが、この前のははめられた」
ジゼル殿下は、アレスの事が好きなようだ。
偉大なカップルとして連日のニュースは二人の話題に事欠かないし、新聞も暇さえあれば結婚秒読みだとかなんとか垂れ流している。
アレスがそれについて俺に何か言うことはなかったけど、カミーユやシリル、他の仲間たちがその度に俺に、
「アレスが殿下に膝をついてその手にくちづけをするとでも? 彼は王陛下にすらそれを厭うんだよ?」
「Ωどころか他の人間を同じ人間と思っていないような男だぞ。心配するな」
「私の知る限り、殿下とも会話をしている様子はない」
「あいつが性格悪いのはミュレも知っているだろう! 他者を口説けるようなコミュニケーション能力など持ち合わせていない!」
「分かっていますよね? だって暇さえあれば貴方の元へ通っているでしょう? ふふ、お尻、いつでも治癒しますからね?」
なんて言われていたので、なんだかそれを鵜呑みにしていた。
でも、よく考えたらそんなわけがない。
そうだよな。
王族には逆らえないし、今は水面下でも色々動いてる。怪しまれないためにも姫と会うのも当然のことだ。
「姫、発情期だったんだな」
「部屋に入った途端、気付いた。だが魔封じがされていて、転移もできないから仕方なく窓を突き破った」
「馬鹿だろ! 処刑されるんじゃね?!」
さすがに王城でそんなことを、ましてや王弟の娘相手に、と思わずつっこんでしまったが、アレスの回答に力が抜けて笑ってしまう。
ぽすん、とベッドに座った俺の背後から、アレスの逞しい腕が腰に回る。
「おい、ところで……」
俺を引き寄せたアレスを見ると、得意の意地悪そうな顔で青の瞳が少し細くなり、整った唇が弧を描いていた。
「それは嫉妬か?」
「……Ωと番うならこんなことはしてられないからな。だからお前、もしそうなるなら先に言えよ」
「……かわいくねえ」
「なんか言ったか?」
「うるせえ、俺のちんぽ奴隷」
「はっ? はああああ?!」
誰がちんぽ奴隷じゃ!
ふざけんな!
非常に腹が立ったので、その鼻をぎゅっとつまむと、アレスが小さく呻いて、笑ってしまった。こいつ、打たれ弱いんだな。
なんか、かわいいかも。と思って、いやいや、と内心で首を横に振る。
こいつはサドクズαだぞ。
俺よ、すこし、冷静になろうではないか。
おわり
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