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第59話 ラルフの選択
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「そして、今日の騒ぎでラルフが生きていることがはっきりした。ベロス公爵の嘘がまた一つばれてしまったわけだ」
「ベロス公爵は何と?」
「子どもは王太子殿下の子どもで間違いないと主張している。ラルフの死罪の件については、自分の確認誤りだったと認めているが、こっちは大したことにはなるまい」
「でも、王妃様はラルフを殺してしまったと心を痛めていらしたわ。それが全部公爵の嘘のせいだったとわかったら、きっとお怒りになると思うわ」
「王妃様は、何もかも嫌になったとおっしゃっている」
それは確かにそうなのだろう。シャーロットによると、王妃は気力を失くして、日がな一日庭の花を見つめていることが増えたそうだ。
子どもは相変わらず王城に住んでいた。父はベロス公爵の手元に帰すと、悪用される可能性があるので、お城にとどめているのだと言う。
「ベロス公爵の館へ行ったところで、母親はいないしな」
ラルフが言った。
ラルフ処刑の噂に、一時下火になっていたリッチモンド公爵家への表敬訪問が、また増え始めていた。
時流におもねるのは人の常。
「エレノアは好きな人が出来たとかで浮かれまくっているのよ」
私は報告した。
「テオだろ」
私はうなずいた。
今、華やかな社交が出来るのは、市庁舎以外なかった。貴族の家はどこも、王妃様が沈み込んでいるので、派手なパーティなどできない。
だが、市庁舎は表向きパーティではなくて、平民の会員の親睦のための会だったから開催も比較的自由だった。王室から距離も遠い。少々派手でも、平民の騒ぎなど王室は取り締まらない。
そこで彼女はテオに出会い、すっかり夢中になったらしかった。
テオは市庁舎ではいわばプリンスだ。
エレノアの趣味はちっとも変っていない。最も目立つ花形に惚れ込むのだ。
テオの方は、公爵家の令嬢相手に、失礼がないよう手加減して扱っているらしい。
「思うに、あなたと離れたことが良かったんじゃないかな」
ラルフはしみじみ言った。
たぶん正しいのだろう。
私よりモテて、私よりいい地位について、私より評価されて、というのが彼女の行動規範だったが、その私がいなくなってしまった。
事情もあったが、エレノアに会うのが面倒くさいので、南翼に閉じこもり会わないようにしたのである。エレノアは、最初は南翼に侵入しようと努力したが、マリーナ夫人の敵ではなかった。
エレノアは一人になった。
そうなってみると、彼女は私に会いたいわけではなかったことに、気が付いたのだろう。
もっと話の合う友達や、チヤホヤしてくれる男がいれば、その方がずっと楽しい。
そばにいたからこそ、余計なライバル意識を燃やして付きまとったが、私の人生が彼女とは全く異なる道を歩んでいることは明らかだった。
ラルフなんか理解不能で、何を言ってるのか分からない。彼女にとって魅力のある男ではなかった。政治的な理由で牢に入れられたり、死刑に処せられたり、全くおぞけを振るうような身の上の男である。
そんなすごい目になんか合いたくない。
それより、ダンスパーティに出かけたり、買い物に行ったり、お茶会を楽しんだりしたいのだ。
「僕だって付き合いますよ? それくらい。あなたが相手なら」
どの口が言うんだろう。ラルフと出かけたいろいろなお出かけは全て、王太子殿下の浮気証人だったり、リリアン嬢乱痴気騒ぎの目撃の為だったり、一番最近のは出獄芝居など、一味違うデートばかりだ。
エレノアなら、問答無用でことごとくお断りに決まっている。
「とってもお似合いだと思いますわ」
にこやかに、そして少々誇らしげに、マリーナ夫人が私たち二人のデートを想像して言葉を添えてくれた。
違うと思います。
「ここでお茶をなさっているご様子も、この上なく優雅でお美しい」
そうでしょうか?
本日のお茶会のテーマは、王妃様の隠遁についてなんだけど。はなはだ政治的で穏やかでない。
本日のお客様は、私の父。
「それにしても、後を譲るべき人が都合よく、生きているとわかったので、ラルフ、お前が指名されると思う」
父が言ったが、ラルフの顔には何の表情も浮かんでいなかった。
「断ってはならん。前回は断ったな」
父のリッチモンド公爵が詰め寄った。
「王妃様はお前を殺してしまったと思って、後悔で一杯だった。適当な人材がいないのだ。最後のひと踏ん張りだろう。ベロス家に譲るくらいだったら、オールバンス家に譲った方がましだと考えていると思う。少なくとも、血がつながっている。最後の自分の務めだと信じているらしい」
父は多分、このために今日は来たのだ。
「リーリ侯爵を始め、ババリア元帥やコーブルグ侯爵、エレニータ辺境伯も同意されている」
それから父は多くの貴族たちの名前を上げた。最後にイングラム市長の名前も上げた。
「商工会も後押ししている。お前が前回辞退したのは、王太子殿下のお子さまがおられたからだと言うことは承知している。あの時、断っておいてよかった。今回に生きたな」
私はぼんやりとラルフの顔を見ていた。
「王家はこれまで、王位継承権がある家々に対し冷たかった。王太子殿下の権利を侵害されるのではないかと恐れてな。不出来な殿下だったから余計にだ。だが、今となってはその家々に頼るしかない。後継問題ははっきりさせておかないと、国が危険になる」
父が帰った後も、私はラルフをじっと見つめていた。
「どうなさるおつもり?」
私は聞いた。
「もちろん、受ける」
ラルフはケロリとして答えた。
「どうして? 以前はジョージに王位を継いでほしいとか……」
私は言いかけたが、ラルフは私をさえぎってキッパリ断言した。
「ほかの方法がないからだ。多分、それが一番安全だろう」
ラルフは私の方を向いて尋ねた。
「あなたは何歳になったの?」
「十八歳よ」
「僕は二十五になる。ちょうどいいと思わないか?」
「何に? どうちょうどいいの?」
私は面食らった。
「王と王妃に。あなたに最初に出会った時、僕は十二歳だった」
突然、何を言い出すのかしら? 私は懐疑的にラルフの顔を見た。
「違うと思うわ。私が初めてあなたを紹介されたのはたぶん十歳くらいの頃だと思う」
ラルフは首を振った。
「あなたはまだ七歳だった。ちゃんと覚えている。とても印象的な少女だった。公爵家のお姫様は、とてもかわいらしかった。いっぺんで覚えた」
ラルフは手を取った。
「公爵邸に行くのが楽しみになった。あなたとしゃべることができたし」
「え……」
「僕は子どもだったのに、夢を見た。あの少女といつか結ばれたらどんなにすてきなことか」
ええー?……七歳の子どもなのですが?
「公爵邸も権力も金も、何もかも手に入る。それに、その少女のことはとても気に入った。公爵家の人間だと思えなかった。まるで、僕たちは二人だけでふしぎな別世界に住んでいるかのように思えた」
前半分はいつものラルフで、後半はおかしい。
「リッチモンド公爵邸に仕えることは、公爵家からの誘いだったんだ。知ってた?」
私は知らなかった。
「リッチモンド家は、甥にあたる僕を姉妹のどちらかの婿にしたいと父に申し込んだ。父に文句はなかった。僕にとっては夢のような話だった。貧乏だった伯爵家に比べたら、リッチモンド家はまるでおとぎ話みたいだった」
ラルフが家に来た頃、私は十三歳くらいだったろうか。
「公爵や夫人、ゲイリーなど本当に身近な者たち以外、知らなかったが、僕はオーガスタの未来の婚約者だった」
そうだったの?!
「僕の未来の妻だ。この上なく愛らしく聡い姫君だった。密かな優越感に浸っていたよ」
………………。
「僕があなたに話しかけても、誰も文句を言わなかった。このまま、このかわいい人を妻にできるのかと思うと、嬉しくて仕方なかった。自分好みに育てたいと思った。出来るだけ早く結婚したいと、公爵にお願いした」
なんですって? 十三歳と?!
思わず、変な生き物を見る目つきになった。
「僕はもう十八歳だった。結婚したって問題ない。だが、あなたが幼すぎた。公爵はいくら何でも十六歳までは待てと言われた。あと、一年。もっともな話だと思った」
計算がおかしいわ。
「違う。十四歳まで婚約は待てと言われたのだ。婚約だけでもしておいて、二年くらい待てば十六歳。婚約を公表しておけば安心だと思った。その後、出来るだけ早く結婚すればいい」
ぶっすりと黙って聞いていた私だったが、聞いた。
「父はなんて?」
「とんだオオカミを我が家に引き入れてしまったと、苦笑していた。ちょっと、怒っていた」
父の気持ちがわかる。
「だが、僕はあきらめなくてはならなくなった。公爵に騙された。その頃すでに王太子との婚約の話が出ていたに違いない。エレノアはどうかと聞かれたが、どうでもよかった。あなたの結婚を見届けて、その後、考えますと返事した。リッチモンド家の後継ぎになりたかったわけではなかったのだと理解したよ。どうでもよくなっていた」
「公爵家にこだわっているように見えたけれど?」
「それはあなたが公爵家とセットだったから。僕は世の中に出て、家がなくても一人でやっていけそうだとわかったのだ。それはそれで自由でよかった。ババリア元帥みたいなものさ。人のおかげだなんて言われないで済む」
「自由がうらやましいわ……」
でも、自由はそれだけの力がある人しか手にすることが出来ない。
そしてラルフは王位を掴み取った。
「ベロス公爵は何と?」
「子どもは王太子殿下の子どもで間違いないと主張している。ラルフの死罪の件については、自分の確認誤りだったと認めているが、こっちは大したことにはなるまい」
「でも、王妃様はラルフを殺してしまったと心を痛めていらしたわ。それが全部公爵の嘘のせいだったとわかったら、きっとお怒りになると思うわ」
「王妃様は、何もかも嫌になったとおっしゃっている」
それは確かにそうなのだろう。シャーロットによると、王妃は気力を失くして、日がな一日庭の花を見つめていることが増えたそうだ。
子どもは相変わらず王城に住んでいた。父はベロス公爵の手元に帰すと、悪用される可能性があるので、お城にとどめているのだと言う。
「ベロス公爵の館へ行ったところで、母親はいないしな」
ラルフが言った。
ラルフ処刑の噂に、一時下火になっていたリッチモンド公爵家への表敬訪問が、また増え始めていた。
時流におもねるのは人の常。
「エレノアは好きな人が出来たとかで浮かれまくっているのよ」
私は報告した。
「テオだろ」
私はうなずいた。
今、華やかな社交が出来るのは、市庁舎以外なかった。貴族の家はどこも、王妃様が沈み込んでいるので、派手なパーティなどできない。
だが、市庁舎は表向きパーティではなくて、平民の会員の親睦のための会だったから開催も比較的自由だった。王室から距離も遠い。少々派手でも、平民の騒ぎなど王室は取り締まらない。
そこで彼女はテオに出会い、すっかり夢中になったらしかった。
テオは市庁舎ではいわばプリンスだ。
エレノアの趣味はちっとも変っていない。最も目立つ花形に惚れ込むのだ。
テオの方は、公爵家の令嬢相手に、失礼がないよう手加減して扱っているらしい。
「思うに、あなたと離れたことが良かったんじゃないかな」
ラルフはしみじみ言った。
たぶん正しいのだろう。
私よりモテて、私よりいい地位について、私より評価されて、というのが彼女の行動規範だったが、その私がいなくなってしまった。
事情もあったが、エレノアに会うのが面倒くさいので、南翼に閉じこもり会わないようにしたのである。エレノアは、最初は南翼に侵入しようと努力したが、マリーナ夫人の敵ではなかった。
エレノアは一人になった。
そうなってみると、彼女は私に会いたいわけではなかったことに、気が付いたのだろう。
もっと話の合う友達や、チヤホヤしてくれる男がいれば、その方がずっと楽しい。
そばにいたからこそ、余計なライバル意識を燃やして付きまとったが、私の人生が彼女とは全く異なる道を歩んでいることは明らかだった。
ラルフなんか理解不能で、何を言ってるのか分からない。彼女にとって魅力のある男ではなかった。政治的な理由で牢に入れられたり、死刑に処せられたり、全くおぞけを振るうような身の上の男である。
そんなすごい目になんか合いたくない。
それより、ダンスパーティに出かけたり、買い物に行ったり、お茶会を楽しんだりしたいのだ。
「僕だって付き合いますよ? それくらい。あなたが相手なら」
どの口が言うんだろう。ラルフと出かけたいろいろなお出かけは全て、王太子殿下の浮気証人だったり、リリアン嬢乱痴気騒ぎの目撃の為だったり、一番最近のは出獄芝居など、一味違うデートばかりだ。
エレノアなら、問答無用でことごとくお断りに決まっている。
「とってもお似合いだと思いますわ」
にこやかに、そして少々誇らしげに、マリーナ夫人が私たち二人のデートを想像して言葉を添えてくれた。
違うと思います。
「ここでお茶をなさっているご様子も、この上なく優雅でお美しい」
そうでしょうか?
本日のお茶会のテーマは、王妃様の隠遁についてなんだけど。はなはだ政治的で穏やかでない。
本日のお客様は、私の父。
「それにしても、後を譲るべき人が都合よく、生きているとわかったので、ラルフ、お前が指名されると思う」
父が言ったが、ラルフの顔には何の表情も浮かんでいなかった。
「断ってはならん。前回は断ったな」
父のリッチモンド公爵が詰め寄った。
「王妃様はお前を殺してしまったと思って、後悔で一杯だった。適当な人材がいないのだ。最後のひと踏ん張りだろう。ベロス家に譲るくらいだったら、オールバンス家に譲った方がましだと考えていると思う。少なくとも、血がつながっている。最後の自分の務めだと信じているらしい」
父は多分、このために今日は来たのだ。
「リーリ侯爵を始め、ババリア元帥やコーブルグ侯爵、エレニータ辺境伯も同意されている」
それから父は多くの貴族たちの名前を上げた。最後にイングラム市長の名前も上げた。
「商工会も後押ししている。お前が前回辞退したのは、王太子殿下のお子さまがおられたからだと言うことは承知している。あの時、断っておいてよかった。今回に生きたな」
私はぼんやりとラルフの顔を見ていた。
「王家はこれまで、王位継承権がある家々に対し冷たかった。王太子殿下の権利を侵害されるのではないかと恐れてな。不出来な殿下だったから余計にだ。だが、今となってはその家々に頼るしかない。後継問題ははっきりさせておかないと、国が危険になる」
父が帰った後も、私はラルフをじっと見つめていた。
「どうなさるおつもり?」
私は聞いた。
「もちろん、受ける」
ラルフはケロリとして答えた。
「どうして? 以前はジョージに王位を継いでほしいとか……」
私は言いかけたが、ラルフは私をさえぎってキッパリ断言した。
「ほかの方法がないからだ。多分、それが一番安全だろう」
ラルフは私の方を向いて尋ねた。
「あなたは何歳になったの?」
「十八歳よ」
「僕は二十五になる。ちょうどいいと思わないか?」
「何に? どうちょうどいいの?」
私は面食らった。
「王と王妃に。あなたに最初に出会った時、僕は十二歳だった」
突然、何を言い出すのかしら? 私は懐疑的にラルフの顔を見た。
「違うと思うわ。私が初めてあなたを紹介されたのはたぶん十歳くらいの頃だと思う」
ラルフは首を振った。
「あなたはまだ七歳だった。ちゃんと覚えている。とても印象的な少女だった。公爵家のお姫様は、とてもかわいらしかった。いっぺんで覚えた」
ラルフは手を取った。
「公爵邸に行くのが楽しみになった。あなたとしゃべることができたし」
「え……」
「僕は子どもだったのに、夢を見た。あの少女といつか結ばれたらどんなにすてきなことか」
ええー?……七歳の子どもなのですが?
「公爵邸も権力も金も、何もかも手に入る。それに、その少女のことはとても気に入った。公爵家の人間だと思えなかった。まるで、僕たちは二人だけでふしぎな別世界に住んでいるかのように思えた」
前半分はいつものラルフで、後半はおかしい。
「リッチモンド公爵邸に仕えることは、公爵家からの誘いだったんだ。知ってた?」
私は知らなかった。
「リッチモンド家は、甥にあたる僕を姉妹のどちらかの婿にしたいと父に申し込んだ。父に文句はなかった。僕にとっては夢のような話だった。貧乏だった伯爵家に比べたら、リッチモンド家はまるでおとぎ話みたいだった」
ラルフが家に来た頃、私は十三歳くらいだったろうか。
「公爵や夫人、ゲイリーなど本当に身近な者たち以外、知らなかったが、僕はオーガスタの未来の婚約者だった」
そうだったの?!
「僕の未来の妻だ。この上なく愛らしく聡い姫君だった。密かな優越感に浸っていたよ」
………………。
「僕があなたに話しかけても、誰も文句を言わなかった。このまま、このかわいい人を妻にできるのかと思うと、嬉しくて仕方なかった。自分好みに育てたいと思った。出来るだけ早く結婚したいと、公爵にお願いした」
なんですって? 十三歳と?!
思わず、変な生き物を見る目つきになった。
「僕はもう十八歳だった。結婚したって問題ない。だが、あなたが幼すぎた。公爵はいくら何でも十六歳までは待てと言われた。あと、一年。もっともな話だと思った」
計算がおかしいわ。
「違う。十四歳まで婚約は待てと言われたのだ。婚約だけでもしておいて、二年くらい待てば十六歳。婚約を公表しておけば安心だと思った。その後、出来るだけ早く結婚すればいい」
ぶっすりと黙って聞いていた私だったが、聞いた。
「父はなんて?」
「とんだオオカミを我が家に引き入れてしまったと、苦笑していた。ちょっと、怒っていた」
父の気持ちがわかる。
「だが、僕はあきらめなくてはならなくなった。公爵に騙された。その頃すでに王太子との婚約の話が出ていたに違いない。エレノアはどうかと聞かれたが、どうでもよかった。あなたの結婚を見届けて、その後、考えますと返事した。リッチモンド家の後継ぎになりたかったわけではなかったのだと理解したよ。どうでもよくなっていた」
「公爵家にこだわっているように見えたけれど?」
「それはあなたが公爵家とセットだったから。僕は世の中に出て、家がなくても一人でやっていけそうだとわかったのだ。それはそれで自由でよかった。ババリア元帥みたいなものさ。人のおかげだなんて言われないで済む」
「自由がうらやましいわ……」
でも、自由はそれだけの力がある人しか手にすることが出来ない。
そしてラルフは王位を掴み取った。
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