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第1章
2話 出会い
しおりを挟むとても大きく、古びた屋敷。
「怪しすぎるだろ...」
当然椿は入ることを拒んだが、5分ほど宙に説得されその屋敷へ足を踏み入れることになった。
「なんというか...焦げた臭い?」
屋敷に入った直後、まるで魚を焦がしてしまったかのような臭いがしたのだ。
「大丈夫かなほんと...」
自分の未来に不安を感じつつ椿は屋敷の奥へと進んでいく。
今歩いている無駄に広く感じるこの空間。
床にカーペットがしかれていること以外ほとんど何もないこの部屋の奥に大きな扉が存在する。
椿は慎重にそこまで歩み寄り、扉に手をかけ、その扉を開こうとしたその瞬間。
突如扉の先から風が吹いたかのように椿は真後ろへ飛ばされた。
「いってぇ...なんだよこれ...」
ますます不安が募る椿。
すると、扉の先からだろうか、年老いた女性のような声が聞こえてきた。
「私の知り合いではないようじゃな。お主、用件はなんじゃ。」
突如誰もいない空間ではっきりと聞き取れる声が聞こえたことに疑問を持ちつつ椿は応えた。
「あ、ここのバイトの求人を見て来ました。茅崎椿と申します。」
「求人?いつそんなことをしたもんかね」
予想外の答えが返ってきたことに椿は動揺していたが、
「婆様。一週間ほど前に婆様がもう少し人手が欲しいとおっしゃっていたじゃないですか。」
今度は若い女性の声が聞こえてきた。
「あぁ、そんな話もしてたのぉ。よし、よかろう。扉を再び開きたまえ。」
そう言われ扉に歩み寄り、一応さっきのように飛ばされないように構えてその扉を開く。
今度は飛ばされることなく、大きな音を立てながら扉は開いてゆく。
────そしてその先には先ほどの声の主と思われる老婆と金髪の少女が立っていた。
「ようこそおいでなさいました。茅崎椿様。」
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