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第4章
45話 幼き記憶 Ⅱ
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「たすけて...」
「紗由希?紗由希?!」
玄関の扉の開く音がした。
「...紗由希なのか?」
扉の隙間からぐったりとした女性が中に入ってくる。
「...たすけ...て。」
「大丈夫か!しっかりしろ!」
紗由里の父、桃木 花蓮は女性に近づく。
「っ...!」
まるで死人のように体が冷たい。
「お願いだ!!こたえてくれ!!」
すると、
女性は体をゆっくりと起こし、
「...やっぱりぃ、私の見込んだ通りぃ。」
「イベルザッ!!」
「アロイアァァ!!」
クリスタルは岩にぶつかり、儚く砕ける。
「...正直まだまだとしか言いようがねぇなぁ。俺のアロイアをブチ抜けるぐれぇの威力がねぇと。」
「...そうね。もう1回頼めるかしら。」
「おう。アロイアァ!!」
「イベルザ!!」
事が片付き、サユリは神龍の力の練習をしていた。
「んー。まだまだだな。」
「そうだねー。慣れるのには相当な時間が必要かもね。」
ただひたすらに、婆様のように。
私を救ってくれた婆様のように。
「お前は...だれだ。」
「...ああ、紹介が遅れたわぁ。私は魔龍。」
「魔龍...って九神龍の...?!」
「えぇ、まぁそうねぇ。私はぁ他の龍と違ってぇ、契約者が私を縛るんじゃなくてぇ、私が契約者を縛るのよねぇ。今回に関してはぁ、契約者、というよりはぁ、憑依先、なんだけどねぇ。」
「紗由希はどうした。」
「んー?あはぁ、この体のことかぁ。前の契約者の体がもろくなっちゃったからぁ。次の契約者を探してたんだけどぉ、めんどくさくなっちゃってぇ。たまたま通りかかったこの女にぃ、憑依しちゃったぁ。」
「...っ返せよ!!」
「えぇ?」
「返せ!!紗由希を...紗由希を返せよ!!」
「じゃあ、私のためにぃ、他に生贄を捧げてくれるぅ?それができるならいいけどぉ、できる?ねぇねぇ、できる?できないよねぇ?」
「...」
すると、今度は花蓮の後ろの扉が開く音がした。
「パパ...?」
「来るんじゃない紗由里!紗由美!今すぐここから離れるんだ!!」
「でも...」
「はやく!!」
「...紗由美。いくよ。」
「え、まって!お姉ちゃん!!」
紗由里は紗由美連れ、走り出した。
「...くだらない。だから人間はぁ...」
「...たとえ俺が死のうとも、我が子を守る為であるなら本望だ。」
「────俺と、紗由希の...3人の我が子を。」
「紗由希?紗由希?!」
玄関の扉の開く音がした。
「...紗由希なのか?」
扉の隙間からぐったりとした女性が中に入ってくる。
「...たすけ...て。」
「大丈夫か!しっかりしろ!」
紗由里の父、桃木 花蓮は女性に近づく。
「っ...!」
まるで死人のように体が冷たい。
「お願いだ!!こたえてくれ!!」
すると、
女性は体をゆっくりと起こし、
「...やっぱりぃ、私の見込んだ通りぃ。」
「イベルザッ!!」
「アロイアァァ!!」
クリスタルは岩にぶつかり、儚く砕ける。
「...正直まだまだとしか言いようがねぇなぁ。俺のアロイアをブチ抜けるぐれぇの威力がねぇと。」
「...そうね。もう1回頼めるかしら。」
「おう。アロイアァ!!」
「イベルザ!!」
事が片付き、サユリは神龍の力の練習をしていた。
「んー。まだまだだな。」
「そうだねー。慣れるのには相当な時間が必要かもね。」
ただひたすらに、婆様のように。
私を救ってくれた婆様のように。
「お前は...だれだ。」
「...ああ、紹介が遅れたわぁ。私は魔龍。」
「魔龍...って九神龍の...?!」
「えぇ、まぁそうねぇ。私はぁ他の龍と違ってぇ、契約者が私を縛るんじゃなくてぇ、私が契約者を縛るのよねぇ。今回に関してはぁ、契約者、というよりはぁ、憑依先、なんだけどねぇ。」
「紗由希はどうした。」
「んー?あはぁ、この体のことかぁ。前の契約者の体がもろくなっちゃったからぁ。次の契約者を探してたんだけどぉ、めんどくさくなっちゃってぇ。たまたま通りかかったこの女にぃ、憑依しちゃったぁ。」
「...っ返せよ!!」
「えぇ?」
「返せ!!紗由希を...紗由希を返せよ!!」
「じゃあ、私のためにぃ、他に生贄を捧げてくれるぅ?それができるならいいけどぉ、できる?ねぇねぇ、できる?できないよねぇ?」
「...」
すると、今度は花蓮の後ろの扉が開く音がした。
「パパ...?」
「来るんじゃない紗由里!紗由美!今すぐここから離れるんだ!!」
「でも...」
「はやく!!」
「...紗由美。いくよ。」
「え、まって!お姉ちゃん!!」
紗由里は紗由美連れ、走り出した。
「...くだらない。だから人間はぁ...」
「...たとえ俺が死のうとも、我が子を守る為であるなら本望だ。」
「────俺と、紗由希の...3人の我が子を。」
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