69 / 72
第5章
67話 前に進む
しおりを挟む
「強欲...」
「龍?」
紗由里と宙は首を傾げた。
「説明はあとだ。今は目の前の敵に集中させてくれ。」
椿は滅龍の方を見つめながらそう告げた。
「でも...椿!!」
「紗由里ちゃん。椿ならきっと大丈夫。だって...椿は俺らの...」
「────英雄だから。」
椿は地面に手を着いた。
まるでアグリが攻撃をするときのように。
そして、その手には光り輝く8つの指輪が見えた。
「力を貸してくれ。天龍。ザード・リグレス!!」
そう叫んだ椿の横に結界ができ、
その中の光によって何かが形作られていく。
それが人型だということが分かった直後。
「地獄からこんな形で蘇るとは驚きだねぇほんと。」
夏のある日、
ミルヘス邸を襲い氷龍の力を奪い、
レイストン邸までも襲った元天龍の遣い。
それがいま、ここに現れたのだ。
「リグレスの奴...生きてやがったのかぁ?!」
「地獄から蘇るって言ってたから...死んではいたと思うけど...」
自分の目の前で死んだはずの人間がここにいることに衝撃を隠せない2人。
「ザード、いまは俺に従え。分かってるな?」
「もちろん、それは承知さ。」
2人は右手を突き出し叫ぶ。
「「イーリアス・ハデイル」」
再び風が吹き、2人の手を中心に渦を巻いていく。
「...いけっ!!」
突き出した右手を一気に横へ払い叫んだ。
風はドリルのように滅龍の体に突き刺さっていく。
滅龍は抵抗するも、あまりの威力に悶え苦しむ。
だが、それだけで死んでしまうような相手ではない。
不意に衝撃波が来る。
「装龍。ヴィージス・ティンゼル!!」
放たれた衝撃波は防御結界としては最高能力とされる装龍の結界によって弾かれる。
「まだまだ終わりじゃねぇぞ。雷龍。ヴァンナ・マルク!!」
ザードとヴィージスが消え、新たな結界が生まれ、亡き雷龍の遣いが現れた。
「...茅崎 椿殿。」
「ん...」
「きっと私の弟が椿殿に迷惑をかけたに違いありません。この場を借りてなのですが...」
「あぁあぁ、もうそんなはいいですから...。ほら、立った立った。」
「では...全力でやりましょう。」
「「イーリアス・エルキス!!」」
滅龍もやられてばかりではいられないと、
黒い炎を吐き出しながら2人に突進する。
だが、その進行を妨げるように
一筋の雷が落ちる。
すると、
「...か...やさ...き...つば...き。」
滅龍は言葉を発し始めた。
「ゆ...る...さ...ん。」
滅龍の目が真っ赤に染まり、
真っ黒な鱗が取れていった。
「龍?」
紗由里と宙は首を傾げた。
「説明はあとだ。今は目の前の敵に集中させてくれ。」
椿は滅龍の方を見つめながらそう告げた。
「でも...椿!!」
「紗由里ちゃん。椿ならきっと大丈夫。だって...椿は俺らの...」
「────英雄だから。」
椿は地面に手を着いた。
まるでアグリが攻撃をするときのように。
そして、その手には光り輝く8つの指輪が見えた。
「力を貸してくれ。天龍。ザード・リグレス!!」
そう叫んだ椿の横に結界ができ、
その中の光によって何かが形作られていく。
それが人型だということが分かった直後。
「地獄からこんな形で蘇るとは驚きだねぇほんと。」
夏のある日、
ミルヘス邸を襲い氷龍の力を奪い、
レイストン邸までも襲った元天龍の遣い。
それがいま、ここに現れたのだ。
「リグレスの奴...生きてやがったのかぁ?!」
「地獄から蘇るって言ってたから...死んではいたと思うけど...」
自分の目の前で死んだはずの人間がここにいることに衝撃を隠せない2人。
「ザード、いまは俺に従え。分かってるな?」
「もちろん、それは承知さ。」
2人は右手を突き出し叫ぶ。
「「イーリアス・ハデイル」」
再び風が吹き、2人の手を中心に渦を巻いていく。
「...いけっ!!」
突き出した右手を一気に横へ払い叫んだ。
風はドリルのように滅龍の体に突き刺さっていく。
滅龍は抵抗するも、あまりの威力に悶え苦しむ。
だが、それだけで死んでしまうような相手ではない。
不意に衝撃波が来る。
「装龍。ヴィージス・ティンゼル!!」
放たれた衝撃波は防御結界としては最高能力とされる装龍の結界によって弾かれる。
「まだまだ終わりじゃねぇぞ。雷龍。ヴァンナ・マルク!!」
ザードとヴィージスが消え、新たな結界が生まれ、亡き雷龍の遣いが現れた。
「...茅崎 椿殿。」
「ん...」
「きっと私の弟が椿殿に迷惑をかけたに違いありません。この場を借りてなのですが...」
「あぁあぁ、もうそんなはいいですから...。ほら、立った立った。」
「では...全力でやりましょう。」
「「イーリアス・エルキス!!」」
滅龍もやられてばかりではいられないと、
黒い炎を吐き出しながら2人に突進する。
だが、その進行を妨げるように
一筋の雷が落ちる。
すると、
「...か...やさ...き...つば...き。」
滅龍は言葉を発し始めた。
「ゆ...る...さ...ん。」
滅龍の目が真っ赤に染まり、
真っ黒な鱗が取れていった。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる