14 / 71
恋愛コミュニケーション
第十四話
しおりを挟む
日曜日なのにいつもより早く起きたのは緊張のせいもあったのかもしれない。考えてみたら、私は奥谷君とずっと同じクラスだったのに休みの日にこうして会うのは初めてなんじゃないかなって思うな。買い物をしている時に見かけたことは何度かあったけれど、約束をして会うというのは今まで一度も無かったんだよね。何度か誘ってみたいなって思ったことはあったんだけど、どうしても勇気が出なくてその一言が言い出せなかったんだ。こんなチャンスをくれた梓ちゃんには感謝してもしきれないけど、なぜか山口も一緒に来ることになったみたいだった。
奥谷君と二人っきりだったら一番好きな服を着て会いに行こうと思ってたんだけど、山口も来るならそこまで気合入れて会いに行くのも浮いちゃうかもしれないよね。山口って普段どんな感じの服を着ているのかわからないけど、二人の邪魔をしないようにしてくれたらいいな。でも、山口って空気を読めないからそんな事を思っても無駄かもしれないよね。
待ち合わせの時間の少し前に小学校近くの公園についたのだけれど、私よりも先に奥谷君が待っていた。近くを見ても山口の姿が見えなかったので何か用事でも出来たのかと思ってたんだけど、奥谷君が山口は先に喫茶店に行っているって教えてくれたんだった。どうして先に行っているのかなと思っていたんだけど、日曜日の喫茶店は家族連れで混雑していて満席に近い状況になっていた。
「本当なら俺が席を取っておけば良かったんだけどさ、山口が一人で迎えに行って何かあったら困ると思ったんだよね。あ、宮崎って私服だとなんか感じが違うね。いつもより明るい感じかも」
「ありがと。でもさ、こんなに混んでるなら他の店でも良かったのにな。私はどこでも良かったんだよ」
なんだろう、奥谷君が私の事を無理矢理褒めようとしているのが透けて見える。きっと奥谷君は私の事を好きとかそういう目線で見ているのではなく、味方につけておくために必死に褒めたような感じがしていた。それでも、奥谷君が私を見てくれたという事実は嬉しかった。
何度か通っているので喫茶店が小学校の近くにあるのは知っていたのだけれど、私は一度も中に入ったことは無いのだった。何となく、中学生や高校生では中に入りづらいというか、コーヒーを飲めないのに喫茶店に入るというのは少し気後れしてしまっていたのだ。ただ、この喫茶店の手作りケーキが美味しいというのは知っていた。お土産で頂いたこともあったし、梓ちゃんからもお勧めされていたりもしていたのだ。
「この時間でも結構混んでるんだな。山口が先に席を取っておいてくれて良かったよ。えっと、どっちに座ろうかな」
「私はこのパフェを食べたら帰るから奥谷はこっちに座るといいよ。私の隣が嫌で宮崎の隣が良いって言うんならそっちでもいいけど、そうなると私が返った後に二人が隣同士に座ることになるけどさ」
「え、山口はそれ食べたら帰っちゃうの?」
「そうだけど。私がパフェ食べ終わった後にも残らないといけない理由でもあるの?」
「そう言うわけじゃないけどさ、せっかく幼馴染がこうして集まったんだから積もる話もあるだろうし、ゆっくりしていこうよ」
「幼馴染って、私は奥谷と遊んだことがあるけどさ、宮崎と遊んだことなんて無いわよ。今までクラスが一緒だっただけで仲が良いってわけでもないしね。宮崎は私に何か言いたいことでもあるの?」
「そうだよね。私達って話したことも数えるくらいしかないし、何か言いたいことってのは特にないかも。でもね、聞いておきたいことはあるんだ」
「何?」
「あのさ、山口さんって、誰かと一緒に何かをするよりも一人で行動する方が好きなの?」
「どうだろう。私は気にしたことなかったけど、言われてみれば誰かと一緒に何かをするよりも一人の方が好きかもしれないわね。あなたはクラスの他の人達より私を見てるから知っていると思うけど、私って人と接するのが苦手なのかもしれないわ。でも、あなたは気付いていないだけで私にも友達はいたりするのよ」
「ええ、山口って友達いたのかよ。全然気付かなかった」
「なんで奥谷がそんなに驚いているのよ。別に友達がいたっていいでしょ。それとも、私に友達がいたらおかしいっていうのかしら?」
「おかしくはないけどさ、俺は山口が誰かと遊んでいるところとか見た事ないからな。学校で誰かと話しているのだって一年の時に河野と何か話していた以外は先生くらいしか話してないんじゃないか?」
「一年の時って、なんでそんな事を覚えているのよ。もしかして、奥谷って私の事を監視していたの?」
「いやいや、そうじゃなくて、中学の時も浮いていた山口が河野みたいな感じの人と話していたのが印象的だっただけだよ。なあ、宮崎も山口が河野と話してたの見たら印象に残るよな?」
「確かに、山口さんと梓ちゃんって性格も趣味も反対っぽいし、その二人が話していたら印象に残るかもしれないけど、私はそんな事全然知らなかったな。梓ちゃんと話している時も山口さんの話題が出てきた事って無かったしね」
「そりゃそうだろ。山口と河野って全然タイプが違うもんな」
「もう話は終わったかしら。私は頼んでいたパフェも食べ終わったし、そろそろ帰ろうかと思うんだけど」
「ちょっと待ってくれ。山口ってさ、西森と揉めたことあっただろ。その後って西森から何かされたりしてないか?」
「何かってなによ。私は西森から謝罪を受けたし私も西森に言い過ぎたことを謝罪したわ。それでその件は全部解決しているけど、何かあるのかしら?」
「解決してるって、お互いに納得してるって事なのか?」
「逆に聞くけど、お互いに納得しないで解決する方法があるなら教えて欲しいんだけど」
「そうなんだ。それならいいんだけどさ、あともう一ついいかな?」
「それで最後ならどうぞ」
「西森の件が解決しているとして、若林とか吉原たちに何かされたりしてないか?」
「ああ、その人達なら帰りに何度か話しかけられたりはしたわね。でも、私には相手をする理由が無かったから無視してたんだけどね。それがどうかしたの?」
「無視って、そんなことして何ともないのか?」
「何ともないからこうしているんじゃないかしら。それとも、奥谷は私に何かあってほしかったって思っているわけなのかな?」
「いや、何もなかったならいいんだけどさ。本当に帰っちゃうのか?」
「ええ、午後から用事もあるしね。それじゃあ、お先に失礼するわ。それと、一ついい事を教えてあげるわ。この喫茶店の紅茶も美味しいからケーキだけじゃなくて紅茶も楽しむといいわよ。紅茶なら長い時間いても大丈夫だと思うしね」
奥谷君と二人っきりだったら一番好きな服を着て会いに行こうと思ってたんだけど、山口も来るならそこまで気合入れて会いに行くのも浮いちゃうかもしれないよね。山口って普段どんな感じの服を着ているのかわからないけど、二人の邪魔をしないようにしてくれたらいいな。でも、山口って空気を読めないからそんな事を思っても無駄かもしれないよね。
待ち合わせの時間の少し前に小学校近くの公園についたのだけれど、私よりも先に奥谷君が待っていた。近くを見ても山口の姿が見えなかったので何か用事でも出来たのかと思ってたんだけど、奥谷君が山口は先に喫茶店に行っているって教えてくれたんだった。どうして先に行っているのかなと思っていたんだけど、日曜日の喫茶店は家族連れで混雑していて満席に近い状況になっていた。
「本当なら俺が席を取っておけば良かったんだけどさ、山口が一人で迎えに行って何かあったら困ると思ったんだよね。あ、宮崎って私服だとなんか感じが違うね。いつもより明るい感じかも」
「ありがと。でもさ、こんなに混んでるなら他の店でも良かったのにな。私はどこでも良かったんだよ」
なんだろう、奥谷君が私の事を無理矢理褒めようとしているのが透けて見える。きっと奥谷君は私の事を好きとかそういう目線で見ているのではなく、味方につけておくために必死に褒めたような感じがしていた。それでも、奥谷君が私を見てくれたという事実は嬉しかった。
何度か通っているので喫茶店が小学校の近くにあるのは知っていたのだけれど、私は一度も中に入ったことは無いのだった。何となく、中学生や高校生では中に入りづらいというか、コーヒーを飲めないのに喫茶店に入るというのは少し気後れしてしまっていたのだ。ただ、この喫茶店の手作りケーキが美味しいというのは知っていた。お土産で頂いたこともあったし、梓ちゃんからもお勧めされていたりもしていたのだ。
「この時間でも結構混んでるんだな。山口が先に席を取っておいてくれて良かったよ。えっと、どっちに座ろうかな」
「私はこのパフェを食べたら帰るから奥谷はこっちに座るといいよ。私の隣が嫌で宮崎の隣が良いって言うんならそっちでもいいけど、そうなると私が返った後に二人が隣同士に座ることになるけどさ」
「え、山口はそれ食べたら帰っちゃうの?」
「そうだけど。私がパフェ食べ終わった後にも残らないといけない理由でもあるの?」
「そう言うわけじゃないけどさ、せっかく幼馴染がこうして集まったんだから積もる話もあるだろうし、ゆっくりしていこうよ」
「幼馴染って、私は奥谷と遊んだことがあるけどさ、宮崎と遊んだことなんて無いわよ。今までクラスが一緒だっただけで仲が良いってわけでもないしね。宮崎は私に何か言いたいことでもあるの?」
「そうだよね。私達って話したことも数えるくらいしかないし、何か言いたいことってのは特にないかも。でもね、聞いておきたいことはあるんだ」
「何?」
「あのさ、山口さんって、誰かと一緒に何かをするよりも一人で行動する方が好きなの?」
「どうだろう。私は気にしたことなかったけど、言われてみれば誰かと一緒に何かをするよりも一人の方が好きかもしれないわね。あなたはクラスの他の人達より私を見てるから知っていると思うけど、私って人と接するのが苦手なのかもしれないわ。でも、あなたは気付いていないだけで私にも友達はいたりするのよ」
「ええ、山口って友達いたのかよ。全然気付かなかった」
「なんで奥谷がそんなに驚いているのよ。別に友達がいたっていいでしょ。それとも、私に友達がいたらおかしいっていうのかしら?」
「おかしくはないけどさ、俺は山口が誰かと遊んでいるところとか見た事ないからな。学校で誰かと話しているのだって一年の時に河野と何か話していた以外は先生くらいしか話してないんじゃないか?」
「一年の時って、なんでそんな事を覚えているのよ。もしかして、奥谷って私の事を監視していたの?」
「いやいや、そうじゃなくて、中学の時も浮いていた山口が河野みたいな感じの人と話していたのが印象的だっただけだよ。なあ、宮崎も山口が河野と話してたの見たら印象に残るよな?」
「確かに、山口さんと梓ちゃんって性格も趣味も反対っぽいし、その二人が話していたら印象に残るかもしれないけど、私はそんな事全然知らなかったな。梓ちゃんと話している時も山口さんの話題が出てきた事って無かったしね」
「そりゃそうだろ。山口と河野って全然タイプが違うもんな」
「もう話は終わったかしら。私は頼んでいたパフェも食べ終わったし、そろそろ帰ろうかと思うんだけど」
「ちょっと待ってくれ。山口ってさ、西森と揉めたことあっただろ。その後って西森から何かされたりしてないか?」
「何かってなによ。私は西森から謝罪を受けたし私も西森に言い過ぎたことを謝罪したわ。それでその件は全部解決しているけど、何かあるのかしら?」
「解決してるって、お互いに納得してるって事なのか?」
「逆に聞くけど、お互いに納得しないで解決する方法があるなら教えて欲しいんだけど」
「そうなんだ。それならいいんだけどさ、あともう一ついいかな?」
「それで最後ならどうぞ」
「西森の件が解決しているとして、若林とか吉原たちに何かされたりしてないか?」
「ああ、その人達なら帰りに何度か話しかけられたりはしたわね。でも、私には相手をする理由が無かったから無視してたんだけどね。それがどうかしたの?」
「無視って、そんなことして何ともないのか?」
「何ともないからこうしているんじゃないかしら。それとも、奥谷は私に何かあってほしかったって思っているわけなのかな?」
「いや、何もなかったならいいんだけどさ。本当に帰っちゃうのか?」
「ええ、午後から用事もあるしね。それじゃあ、お先に失礼するわ。それと、一ついい事を教えてあげるわ。この喫茶店の紅茶も美味しいからケーキだけじゃなくて紅茶も楽しむといいわよ。紅茶なら長い時間いても大丈夫だと思うしね」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
子持ち愛妻家の極悪上司にアタックしてもいいですか?天国の奥様には申し訳ないですが
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
胸がきゅんと、甘い音を立てる。
相手は、妻子持ちだというのに。
入社して配属一日目。
直属の上司で教育係だって紹介された人は、酷く人相の悪い人でした。
中高大と女子校育ちで男性慣れしてない私にとって、それだけでも恐怖なのに。
彼はちかよんなオーラバリバリで、仕事の質問すらする隙がない。
それでもどうにか仕事をこなしていたがとうとう、大きなミスを犯してしまう。
「俺が、悪いのか」
人のせいにするのかと叱責されるのかと思った。
けれど。
「俺の顔と、理由があって避け気味なせいだよな、すまん」
あやまってくれた彼に、胸がきゅんと甘い音を立てる。
相手は、妻子持ちなのに。
星谷桐子
22歳
システム開発会社営業事務
中高大女子校育ちで、ちょっぴり男性が苦手
自分の非はちゃんと認める子
頑張り屋さん
×
京塚大介
32歳
システム開発会社営業事務 主任
ツンツンあたまで目つき悪い
態度もでかくて人に恐怖を与えがち
5歳の娘にデレデレな愛妻家
いまでも亡くなった妻を愛している
私は京塚主任を、好きになってもいいのかな……?
沢田くんはおしゃべり
ゆづ
青春
第13回ドリーム大賞奨励賞受賞✨ありがとうございました!!
【あらすじ】
空気を読む力が高まりすぎて、他人の心の声が聞こえるようになってしまった普通の女の子、佐藤景子。
友達から地味だのモブだの心の中で言いたい放題言われているのに言い返せない悔しさの日々の中、景子の唯一の癒しは隣の席の男子、沢田空の心の声だった。
【佐藤さん、マジ天使】(心の声)
無口でほとんどしゃべらない沢田くんの心の声が、まさかの愛と笑いを巻き起こす!
めちゃコミ女性向け漫画原作賞の優秀作品にノミネートされました✨
エブリスタでコメディートレンドランキング年間1位(ただし完結作品に限るッ!)
エブリスタ→https://estar.jp/novels/25774848
転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜
みおな
恋愛
転生したら、乙女ゲームのモブ令嬢でした。って、どれだけラノベの世界なの?
だけど、ありがたいことに悪役令嬢でもヒロインでもなく、完全なモブ!!
これは離れたところから、乙女ゲームの展開を楽しもうと思っていたのに、どうして私が巻き込まれるの?
私ってモブですよね?
さて、選択です。悪役令嬢ルート?ヒロインルート?
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる