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おパンツ戦争
第72話 ピンク脳
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嫌な予感というものは不思議と当たってしまうモノであって、嫌なものを想像しなければいいのであるのだがそれは難しいのである。どうしても嫌な方へと考えが進んでしまう事があるのだが、今の工藤珠希と栗鳥院柘榴のように明らかに怪しい自動販売機が一台だけ存在しているこの状況ではどうしてもソレに目がいってしまうのは仕方のない話である。
ただ、栗宮院うまなと鈴木愛華がソレを選ぶとは限らないし、ソレを選んだところで変な商品が並んでいるとも限らないのだ。
鈴木愛華が持っている二本のお茶はまだ理解出来るのだが、栗宮院うまなはどこで手に入れたのか段ボール箱を両手で抱えるようにして持っていた。スーパーなどでは時々見かける商品を入れる用の段ボール箱がなぜ自動販売機のコーナーにも置いてあるのだろうか。
こんな辺鄙な場所にある自動販売機で大量に購入する人がいたとしても、そんな人であれば自分で箱なり袋なりを持ってくると思うのだが、その人ように段ボール箱が置いてあるとでもいうのだろうか。そんな馬鹿な話は無いと思うのだが、実際に栗宮院うまなが段ボール箱を持っていることからその場にあったと推測されるのである。。
「柘榴ちゃんにはお茶を買ってきたよ。愛華ちゃんが柘榴ちゃんがいつも飲んでいるお茶がこれだよって教えてくれたからコレにしてみたんだ。これって柘榴ちゃんが好きなお茶であってるのかな?」
「大正解。私はこのお茶をよく飲んでるのだよ。愛華が一緒にいてくれて本当に良かったよ。持つべきものは何とやらってやつだね」
「あっててよかった。ちょっとだけ愛華ちゃんが嘘ついてたらどうしようかなって思ってたんだ。でも、やっぱり愛華ちゃんは嘘つかなかったんだね」
「そうだよ。私はうまなちゃんに嘘なんてつかないからね。だから、さっき珠希ちゃん用に買ったのは私が飲むんで交換しようか」
「それはダメ。これは絶対に珠希ちゃんに飲んでもらうの。珠希ちゃんにはこれが一番似合ってるってうまなちゃんは思ってるんだもん。だから、これは全部珠希ちゃんに飲んでもらうんだもん」
栗宮院うまなは鈴木愛華の行動を遮るように工藤珠希の前へと段ボール箱を持っていくと、その中から一本取り出して工藤珠希にて渡してきたのだ。
「はい、珠希ちゃんの好みがわからなかったから珠希ちゃんに似合いそうな飲み物を買ってみたよ。気に入ってくれたら嬉しいな」
「あ、ありがとう。普段あんまり飲まないけど好きなやつだから嬉しいよ」
「本当に? 良かった。珠希ちゃんには可愛いイチゴミルクが似合うと思ったんだよね。でも、うまなちゃんは他にも珠希ちゃんに似合うと思うモノを買ってるんで安心してね」
イチゴミルクはそれなりに飲むこともあるのだけれど、のどが渇いているこの瞬間はもう少しすっきりとした飲み物が良いと思った工藤珠希ではあったが、せっかくの好意を無駄にするのも悪いと思って素直に受け取ったのだ。
「でも、それだけだと余計に喉が渇いてしまうかもしれないので、これもあげるね。珠希ちゃんにはこれも似合うと思うんだ」
「わ、わあ、二つもありがとう。でも、そんなにたくさんは飲めないかも」
「大丈夫。他にも色々あるけど、とりあえずはこれを飲んでね」
次に渡されたのはエナジードリンクのモンスターパイプラインパンチであった。
エナジードリンクをごくごく飲むのはどうなのかと思ったのだけれど、イチゴミルクよりは飲みやすいかもしれない。そう思っていた工藤珠希に対して栗宮院うまなはさらには段ボール箱からドリンクを取り出したのである。。
「その次はこれね。可愛い珠希ちゃんには可愛らしい飲み物が良いと思ったんだ。素敵な珠希ちゃんにはこれが良く似合うと思うよ」
「あ、ありがとう。でも、本当にそんなにたくさんは飲めないかも」
「ダイジョウブダイジョウブ。飲みきれなかったら持って帰ればいいんだよ」
可愛らしい桃の絵が描かれたジュースを受け取ったのだ。
スーパーでもコンビニでも見たことが無い飲み物だったのでラベルをじっくりと見てみることにしたのだが、そのラベルには日本語が一切書かれていなかった。どこの国の言語なのかもわからない得体の知れないドリンクではあったが、そこに描かれている桃はとても可愛らしく愛くるしいものであった。
「後はね、これとこれも良いんじゃないかな。珠希ちゃんはコレも似合うと思うんだよね」
断りを入れる間もなく差し出されたドリンクを受け取る工藤珠希。
先ほど受け取ったドリンクを自分の足元に置いてから新しいドリンクを受け取っているのだが、チラリと見えた箱の中にはまだたくさんドリンクが入っているように見えてしまった。
「ピンクレモネードと桜サイダーだよ。可愛くて女の子らしい珠希ちゃんにはよく似合うよね」
「ありがとう。でも本当にこんなにたくさんもらっても持って帰れないよ。こんなに一杯は飲みきれないし、持って帰るのも大変だよ」
「それもそうだね。じゃあ、コレはみんなで美味しく飲まなくちゃね。でも、うまなちゃんは珠希ちゃんにはすごくすごくこれが似合ってると思うよ」
段ボール箱の中に入っているドリンクが全てピンク色だと気付いた時、本当は栗宮院うまなが幼児化しておらず演技であって自分をピンク派にしようとしているのではないかと思ってしまった。
イザーと同じ水色のおパンツを推していた鈴木愛華が持っている水色のサイダーも気にはなっていたのだった。
ただ、栗宮院うまなと鈴木愛華がソレを選ぶとは限らないし、ソレを選んだところで変な商品が並んでいるとも限らないのだ。
鈴木愛華が持っている二本のお茶はまだ理解出来るのだが、栗宮院うまなはどこで手に入れたのか段ボール箱を両手で抱えるようにして持っていた。スーパーなどでは時々見かける商品を入れる用の段ボール箱がなぜ自動販売機のコーナーにも置いてあるのだろうか。
こんな辺鄙な場所にある自動販売機で大量に購入する人がいたとしても、そんな人であれば自分で箱なり袋なりを持ってくると思うのだが、その人ように段ボール箱が置いてあるとでもいうのだろうか。そんな馬鹿な話は無いと思うのだが、実際に栗宮院うまなが段ボール箱を持っていることからその場にあったと推測されるのである。。
「柘榴ちゃんにはお茶を買ってきたよ。愛華ちゃんが柘榴ちゃんがいつも飲んでいるお茶がこれだよって教えてくれたからコレにしてみたんだ。これって柘榴ちゃんが好きなお茶であってるのかな?」
「大正解。私はこのお茶をよく飲んでるのだよ。愛華が一緒にいてくれて本当に良かったよ。持つべきものは何とやらってやつだね」
「あっててよかった。ちょっとだけ愛華ちゃんが嘘ついてたらどうしようかなって思ってたんだ。でも、やっぱり愛華ちゃんは嘘つかなかったんだね」
「そうだよ。私はうまなちゃんに嘘なんてつかないからね。だから、さっき珠希ちゃん用に買ったのは私が飲むんで交換しようか」
「それはダメ。これは絶対に珠希ちゃんに飲んでもらうの。珠希ちゃんにはこれが一番似合ってるってうまなちゃんは思ってるんだもん。だから、これは全部珠希ちゃんに飲んでもらうんだもん」
栗宮院うまなは鈴木愛華の行動を遮るように工藤珠希の前へと段ボール箱を持っていくと、その中から一本取り出して工藤珠希にて渡してきたのだ。
「はい、珠希ちゃんの好みがわからなかったから珠希ちゃんに似合いそうな飲み物を買ってみたよ。気に入ってくれたら嬉しいな」
「あ、ありがとう。普段あんまり飲まないけど好きなやつだから嬉しいよ」
「本当に? 良かった。珠希ちゃんには可愛いイチゴミルクが似合うと思ったんだよね。でも、うまなちゃんは他にも珠希ちゃんに似合うと思うモノを買ってるんで安心してね」
イチゴミルクはそれなりに飲むこともあるのだけれど、のどが渇いているこの瞬間はもう少しすっきりとした飲み物が良いと思った工藤珠希ではあったが、せっかくの好意を無駄にするのも悪いと思って素直に受け取ったのだ。
「でも、それだけだと余計に喉が渇いてしまうかもしれないので、これもあげるね。珠希ちゃんにはこれも似合うと思うんだ」
「わ、わあ、二つもありがとう。でも、そんなにたくさんは飲めないかも」
「大丈夫。他にも色々あるけど、とりあえずはこれを飲んでね」
次に渡されたのはエナジードリンクのモンスターパイプラインパンチであった。
エナジードリンクをごくごく飲むのはどうなのかと思ったのだけれど、イチゴミルクよりは飲みやすいかもしれない。そう思っていた工藤珠希に対して栗宮院うまなはさらには段ボール箱からドリンクを取り出したのである。。
「その次はこれね。可愛い珠希ちゃんには可愛らしい飲み物が良いと思ったんだ。素敵な珠希ちゃんにはこれが良く似合うと思うよ」
「あ、ありがとう。でも、本当にそんなにたくさんは飲めないかも」
「ダイジョウブダイジョウブ。飲みきれなかったら持って帰ればいいんだよ」
可愛らしい桃の絵が描かれたジュースを受け取ったのだ。
スーパーでもコンビニでも見たことが無い飲み物だったのでラベルをじっくりと見てみることにしたのだが、そのラベルには日本語が一切書かれていなかった。どこの国の言語なのかもわからない得体の知れないドリンクではあったが、そこに描かれている桃はとても可愛らしく愛くるしいものであった。
「後はね、これとこれも良いんじゃないかな。珠希ちゃんはコレも似合うと思うんだよね」
断りを入れる間もなく差し出されたドリンクを受け取る工藤珠希。
先ほど受け取ったドリンクを自分の足元に置いてから新しいドリンクを受け取っているのだが、チラリと見えた箱の中にはまだたくさんドリンクが入っているように見えてしまった。
「ピンクレモネードと桜サイダーだよ。可愛くて女の子らしい珠希ちゃんにはよく似合うよね」
「ありがとう。でも本当にこんなにたくさんもらっても持って帰れないよ。こんなに一杯は飲みきれないし、持って帰るのも大変だよ」
「それもそうだね。じゃあ、コレはみんなで美味しく飲まなくちゃね。でも、うまなちゃんは珠希ちゃんにはすごくすごくこれが似合ってると思うよ」
段ボール箱の中に入っているドリンクが全てピンク色だと気付いた時、本当は栗宮院うまなが幼児化しておらず演技であって自分をピンク派にしようとしているのではないかと思ってしまった。
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