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悪魔狩り
悪魔狩り 第二十話
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目の前にいる愛華ちゃんは俺に銃を突きつけてはいなかった。
今も夢の世界にいるのか現実世界に戻ってきたのかわからない状態ではあったが、銃を突きつけられていないという事だけは理解出来た。
「凄いこと聞いちゃうかもしれないけど、愛華ちゃんは俺の事を撃ち殺そうとしたことある?」
「あるわけないじゃないですか。私は味方を撃とうなんて思ったことないですよ。真琴さんは私たちの仲間じゃないですか」
お互いに目を逸らさずに見つめあっている。
今まで見ていた恐ろしいという印象は無かったのだが、いい意味でもわるい意味でも愛華ちゃんの目は嘘をついているようには見えなかった。
俺が戻ってきても野城圭重は夢を見ているらしく、夢の映像が流れたままだった。
相変わらず大きな牛のぬいぐるみを引きずっているうまなちゃんは野城圭重をゆっくりと追っている。どんなに急いで離れようとしても、最短距離を通ってすぐ近くまでやって来るうまなちゃんに怯える野城圭重の姿が映し出されているのだ。
「なんであっちのうまなちゃんは野城圭重を追いかけてるんだろう」
「どうしてなんだろうね。うまなちゃんは何か心当たりとかあったりする?」
「全然ないよ。どちらかと言えば、私の方が圭重先輩に追いかけられてたと思うし。お兄ちゃんが来てくれたおかげで最近は少なくなってはいるけど、中学生の時も後を付けられていたことがあったような気がするんだよね。圭重先輩だけじゃないと思うけど、そんな事があったよ」
「ちょっと向こうに行ってくる。起こさないように気を付けるけど、起こしちゃったらごめんね」
「あ、私もついていきます。なんで私が夢に出てきてるのか知りたいし。瑠璃先生も行きます?」
「いや、私は遠慮しておこうかな。あんまり関わりたくないって気持ちの方が強いし」
イザーちゃんは愛華ちゃんを連れて野城圭重が寝ている場所へと向かっていった。
それほど遠い場所ではなかったのか、夢の映像が激しく乱れていることから二人が寝ている野城圭重に何かしたという事だけは伝わってきた。
相変わらず夢の世界の映像は流れているのだが、少しずつ登場人物が減っているように見えていた。
「イザーちゃん達っていったい何したんだろうね。一瞬凄い映像になってたけど、このまま見てて大丈夫なのかな?」
「大丈夫だと思いますよ。野城君は体は起きている状態になっても夢を見続けるようになってますから。ちょっとくらい刺激を与えても夢から覚めることなんて無いと思いますよ。さすがに怪我をしたら起きちゃうと思いますけど、そんな事をするような二人ではないですしね」
「そのままずっと夢を見ていたら幸せなままなのかもね」
夢の中にいる野城圭重はどう見ても幸せそうには見えないのだが、俺には感じられない幸せポイントでもあるのだろうか。
瑠璃もうまなちゃんも柘榴ちゃんも今の状態の野城圭重が幸せだという共通認識があるようだ。もしかしたら、イザーちゃんと愛華ちゃんも同じような感想を持っているかもしれないが、どこをどう見たら彼が幸せな夢を見ていると思えるのだろうか。
さっぱりわからない。
イザーちゃんと愛華ちゃんが戻ってきた時には夢の映像は落ち着いた感じになっていた。
野城圭重を追いかけていたうまなちゃんもぬいぐるみを見つめて止まっていた。
ぬいぐるみの顔ではなくお腹のあたりをじっと見つめているのが気になるのだが、うまなちゃんは野城圭重の方を見てからもぬいぐるみに集中しているのであった。
「夢の中のうまなちゃんが動かなくなっちゃったけど、あのぬいぐるみに何か秘密でもあるのかな?」
「どうなんだろうね。イザーちゃんだったら何があると思う?」
「わかんないけど、あのぬいぐるみの中には誰かの死体が入っているのかもね」
「そんなわけないって。お兄ちゃんはどう思う?」
どう思うと言われても、俺はあのぬいぐるみの中に何かが入っているという発想が無かったので答えに困ってしまった。
イザーちゃんの言うとおりに誰かの死体が入っている可能性もあるのだろが、そうなると野城圭重が考えているうまなちゃんが恐ろしい人間になってしまっていることになるのかもしれない。
意識的か無意識なのかわからないが、野城圭重の中でのうまなちゃんは自分を殺そうと追いかけてきたり、持っているぬいぐるみの中に死体を隠していることになるのだろうか。そんなのはただの妄想でおかしな考えだと言えそうだが、どうしてそう思ったのかという事は気になってしまう。
「ぬいぐるみの中はお菓子でも入ってるんじゃないかな。ほら、うまなちゃんってチョコレートとかも好きだし、甘いものがいっぱい入ってるんじゃないかな」
「そうだったらいいね」
「そうだと願うよ」
「ああ、それだったらみんな幸せになれるかもね」
「さすがにそれはないと思うけど、兄貴のそう言う考え方は良いと思うよ。ありえない話だけどね」
「お菓子を引きずって持ち運ぶのは人としてどうかと思うわ。重くて持てないんだったら、何かに乗せて運べばいいと思うのよね」
俺は反論することもなく黙って映像を見ていたのだが、さっきからずっと違和感を覚えていた。
何かわからないが、夢の映像だとしたら何かがおかしいような気がしている。
違和感の正体に気付いた俺はもう目を離せなくなってしまっていた。
何故変わらないが、さっきからずっとうまなちゃんがカメラをじっと見つめているのだ。
俺が夢の世界にいた時に周りを見回してもカメラの存在なんかには気付かなかったのだが、夢の世界にいるうまなちゃんはカメラ目線のまま首を左右に少しだけ動かしていた。
俺の知っているうまなちゃんはこんなことをしないと思うのだが、俺には見せない姿の一つなのかもしれないな。
今も夢の世界にいるのか現実世界に戻ってきたのかわからない状態ではあったが、銃を突きつけられていないという事だけは理解出来た。
「凄いこと聞いちゃうかもしれないけど、愛華ちゃんは俺の事を撃ち殺そうとしたことある?」
「あるわけないじゃないですか。私は味方を撃とうなんて思ったことないですよ。真琴さんは私たちの仲間じゃないですか」
お互いに目を逸らさずに見つめあっている。
今まで見ていた恐ろしいという印象は無かったのだが、いい意味でもわるい意味でも愛華ちゃんの目は嘘をついているようには見えなかった。
俺が戻ってきても野城圭重は夢を見ているらしく、夢の映像が流れたままだった。
相変わらず大きな牛のぬいぐるみを引きずっているうまなちゃんは野城圭重をゆっくりと追っている。どんなに急いで離れようとしても、最短距離を通ってすぐ近くまでやって来るうまなちゃんに怯える野城圭重の姿が映し出されているのだ。
「なんであっちのうまなちゃんは野城圭重を追いかけてるんだろう」
「どうしてなんだろうね。うまなちゃんは何か心当たりとかあったりする?」
「全然ないよ。どちらかと言えば、私の方が圭重先輩に追いかけられてたと思うし。お兄ちゃんが来てくれたおかげで最近は少なくなってはいるけど、中学生の時も後を付けられていたことがあったような気がするんだよね。圭重先輩だけじゃないと思うけど、そんな事があったよ」
「ちょっと向こうに行ってくる。起こさないように気を付けるけど、起こしちゃったらごめんね」
「あ、私もついていきます。なんで私が夢に出てきてるのか知りたいし。瑠璃先生も行きます?」
「いや、私は遠慮しておこうかな。あんまり関わりたくないって気持ちの方が強いし」
イザーちゃんは愛華ちゃんを連れて野城圭重が寝ている場所へと向かっていった。
それほど遠い場所ではなかったのか、夢の映像が激しく乱れていることから二人が寝ている野城圭重に何かしたという事だけは伝わってきた。
相変わらず夢の世界の映像は流れているのだが、少しずつ登場人物が減っているように見えていた。
「イザーちゃん達っていったい何したんだろうね。一瞬凄い映像になってたけど、このまま見てて大丈夫なのかな?」
「大丈夫だと思いますよ。野城君は体は起きている状態になっても夢を見続けるようになってますから。ちょっとくらい刺激を与えても夢から覚めることなんて無いと思いますよ。さすがに怪我をしたら起きちゃうと思いますけど、そんな事をするような二人ではないですしね」
「そのままずっと夢を見ていたら幸せなままなのかもね」
夢の中にいる野城圭重はどう見ても幸せそうには見えないのだが、俺には感じられない幸せポイントでもあるのだろうか。
瑠璃もうまなちゃんも柘榴ちゃんも今の状態の野城圭重が幸せだという共通認識があるようだ。もしかしたら、イザーちゃんと愛華ちゃんも同じような感想を持っているかもしれないが、どこをどう見たら彼が幸せな夢を見ていると思えるのだろうか。
さっぱりわからない。
イザーちゃんと愛華ちゃんが戻ってきた時には夢の映像は落ち着いた感じになっていた。
野城圭重を追いかけていたうまなちゃんもぬいぐるみを見つめて止まっていた。
ぬいぐるみの顔ではなくお腹のあたりをじっと見つめているのが気になるのだが、うまなちゃんは野城圭重の方を見てからもぬいぐるみに集中しているのであった。
「夢の中のうまなちゃんが動かなくなっちゃったけど、あのぬいぐるみに何か秘密でもあるのかな?」
「どうなんだろうね。イザーちゃんだったら何があると思う?」
「わかんないけど、あのぬいぐるみの中には誰かの死体が入っているのかもね」
「そんなわけないって。お兄ちゃんはどう思う?」
どう思うと言われても、俺はあのぬいぐるみの中に何かが入っているという発想が無かったので答えに困ってしまった。
イザーちゃんの言うとおりに誰かの死体が入っている可能性もあるのだろが、そうなると野城圭重が考えているうまなちゃんが恐ろしい人間になってしまっていることになるのかもしれない。
意識的か無意識なのかわからないが、野城圭重の中でのうまなちゃんは自分を殺そうと追いかけてきたり、持っているぬいぐるみの中に死体を隠していることになるのだろうか。そんなのはただの妄想でおかしな考えだと言えそうだが、どうしてそう思ったのかという事は気になってしまう。
「ぬいぐるみの中はお菓子でも入ってるんじゃないかな。ほら、うまなちゃんってチョコレートとかも好きだし、甘いものがいっぱい入ってるんじゃないかな」
「そうだったらいいね」
「そうだと願うよ」
「ああ、それだったらみんな幸せになれるかもね」
「さすがにそれはないと思うけど、兄貴のそう言う考え方は良いと思うよ。ありえない話だけどね」
「お菓子を引きずって持ち運ぶのは人としてどうかと思うわ。重くて持てないんだったら、何かに乗せて運べばいいと思うのよね」
俺は反論することもなく黙って映像を見ていたのだが、さっきからずっと違和感を覚えていた。
何かわからないが、夢の映像だとしたら何かがおかしいような気がしている。
違和感の正体に気付いた俺はもう目を離せなくなってしまっていた。
何故変わらないが、さっきからずっとうまなちゃんがカメラをじっと見つめているのだ。
俺が夢の世界にいた時に周りを見回してもカメラの存在なんかには気付かなかったのだが、夢の世界にいるうまなちゃんはカメラ目線のまま首を左右に少しだけ動かしていた。
俺の知っているうまなちゃんはこんなことをしないと思うのだが、俺には見せない姿の一つなのかもしれないな。
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