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THE GROUND ZERO Chapter4
第11章 終焉の一撃【2】
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「それにルーナ、君のお手本の射撃を見たけど、君の射撃の腕は十分そこら辺の兵士を一蹴できるような、そんな能力を持ってると僕は思うよ?」
「なにそれ? もしかして褒めて誤魔化してるつもり?」
ルーナはまるで蛇のような鋭い目つきで、僕を一瞥する。
勘の良い奴め……。
「いや、誤魔化してるとかそんなつもりじゃ……」
「いいからほらっ! どんな感じでアンタが撃ってるかわたしに教えて!」
「ええ……」
ルーナが暴れ馬のように言うことを聞かなくなり、手を焼いていると、後ろの方から僕達を呼ぶ声が聞こえてきた。
「おーい! コヨミ、ルーナ!」
振り返ると、マジスターがショルダーバッグのように例の無線機に着いている紐を肩に掛けて、ダッシュで僕達の元へと向かって来ていた。
「どうしたんだマジスター? そんなに慌てて」
「はあ……はあ……ああ、無線機から……」
「無線機? 無線機がどうしたんだよ?」
「無線機が……はあはあ……通信を傍受した……」
「えっ!? じゃあマグナブラの無線を聞けるようになったってこと?」
「そうだ……はあ……はあ……ふう……」
僕の問いに受け応えながら、マジスターは呼吸を整えていく。
これはしめた!丁度ルーナが暴走モードになってたし、有耶無耶にするチャンスだ!
「ええええええっ! これは大収穫じゃないか! 射撃訓練なんてしてる場合じゃないよルーナ!」
「…………」
ルーナが無言で、しかし目で力強く訴えるように僕をじっと睨みつけてくる。
ここで折れちゃダメだ僕……このまま強引に話を進めるんだ。
「マジスター、今もこれ何か聞けることができるの?」
「えっ? ああ……あっち側が今も無線のやり取りをしていたら聞こえるだろう」
「じゃあちょっと僕も聞いてみていいかな?」
「いいが……コヨミお前、なんでそんな切羽詰ってるような感じになっとるんだ?」
「細かいことは気にするな! さあ受話器を!」
「んん? ……まあいいが」
マジスターは僕の不自然な様子を見て、眉間にしわを寄せていたが、しかしそれ以上何も訊かないで、担いでいた無線機を僕に手渡してくれた。
「おっも……」
僕は無線機を両手で抱きかかえるようにして受け取ったが、やはり重い。
この重量の物を片肩に引っかけて、しかも走って来たマジスターはやっぱり化物だよ……。
「マジスター、これ受話器で聞けばいいんだよね?」
「ああ、そうだが?」
「でも受話器って、こっちの声もあっちに聞こえちゃうんじゃないの?」
「そこは大丈夫だ。こっち側からの電波の送信は切ってある。今この無線機は電波の受信しかしないからな」
「そっか、なら安心だな」
それから僕は、その重厚な無線機を一旦地面に下ろした。
とてもじゃないが、僕の貧弱な体ではこんな重い物を担ぎながら受話器を握ることなどできそうにないからな。
僕は受話器を握り、それを耳に当てる。すると受話器から、人の声が聞こえてきたのだ。
『こちらマグナブラ1、司令部応答せよ』
「おっ!?」
「どうしたコヨミ?」
「無線機から声が聞こえる!」
「本当か!? ちょっと受話器を置いてくれ!」
「えっ? うん……」
僕はマジスターに言われた通りに、耳に着けていた受話器を地面に置いた。
それからマジスターは無線機に着いている、音量調節をするためのつまみを指で最大値の所まで回す。すると受話器はスピーカーのようになり、周囲にいる僕達全員に、無線でのやり取りが聞こえるようになった。
『こちら司令部』
『地上目標を目視で確認』
『了解。定刻通り、ターゲットへの爆撃を開始せよ』
『ラジャー』
ここで無線の交信は途切れた。
「爆弾の投下って……マグナブラは一体何をしようとしてるんだ?」
無線を傍受したものの、僕にはその内容を理解することまではできなかった。
まさかユスティーツフォートに爆弾でも投げ込むつもりなのか?でもどうやって?
「マジスター、何か今の通信を聞いて心当たりとかない?」
僕がマジスターに尋ねると、彼は顎に手を当て、眉間にしわを寄せていた。
「もしかしたら……なのだが、兵団は空軍を使おうとしてるのではないだろうか?」
「空軍? でもマグナブラの空軍って確か、思うような戦果が出なかったから予算削減のために廃止するはずだったんじゃ……」
「うむ、そうなのだが……実はここ最近になって、空軍を廃止するのではなく、再編するという話があったんだ。しかも新たに再編された空軍には、新しい飛行兵器が導入されたという噂を耳にしたことがある」
「新しい飛行兵器? でも空軍の飛行兵器っていったら、飛行船がどこの国も主流だろ? 他にどんな兵器を使うんだよ?」
「そこまではわしも知らん。わしだって空軍関係者ではないし、噂で聞いただけだからな」
「そうか……う~ん……」
兎にも角にも、マグナブラ側はレジスタンスの対処として空軍を使い、その空軍の新しい飛行兵器とやらで、何らかの方法で爆撃を行うという、いかにも中途半端ではあるが、しかし無知であるよりかはまだ良い方かな?と思えるような情報だけは、この無線とマジスターの既に得ていた情報を組み合わせたことにより、見て取ることができた。
いかにもフワフワとした情報だが、しかしそういうことは無しに、僕には一つのわだかまりがあった。
「でもマジスター……そもそもユスティーツフォートって上空から爆撃できるの?」
「ん? どういうことだコヨミ?」
「いや……だってユスティーツフォートって、エトワール・ロックの一部にできた谷間の中にあるんだろ? そんな場所を上空から狙って爆弾を落とすなんて、簡単にできることなのかなって思ってさ」
「う~む……確かにお前の言う通り、容易なことでは無いのは確かだな」
これにはマジスターも、僕の考えに賛同してくれた。
もし僕が考えているような爆撃作戦が実際に決行されるのであるならば、それこそ小さな針孔に、糸を一回で通すような精密性が求められるだろう。
もし一発で成功するのであれば、レジスタンスにかなりの大ダメージを与えることになるだろうけれど、失敗したとなればレジスタンスはマグナブラからの攻撃を受けたとし、すぐさま全面戦争をおっぱじめるだろう。そうなればここらの荒野どころか、マグナブラの都市部の一部も焦土と化すだろう。
そんな諸刃の剣のような作戦を、セブルスが決行するだろうか? アイツならもっと、確実性に富んだことをするような気が僕にはするのだが……。
「なにそれ? もしかして褒めて誤魔化してるつもり?」
ルーナはまるで蛇のような鋭い目つきで、僕を一瞥する。
勘の良い奴め……。
「いや、誤魔化してるとかそんなつもりじゃ……」
「いいからほらっ! どんな感じでアンタが撃ってるかわたしに教えて!」
「ええ……」
ルーナが暴れ馬のように言うことを聞かなくなり、手を焼いていると、後ろの方から僕達を呼ぶ声が聞こえてきた。
「おーい! コヨミ、ルーナ!」
振り返ると、マジスターがショルダーバッグのように例の無線機に着いている紐を肩に掛けて、ダッシュで僕達の元へと向かって来ていた。
「どうしたんだマジスター? そんなに慌てて」
「はあ……はあ……ああ、無線機から……」
「無線機? 無線機がどうしたんだよ?」
「無線機が……はあはあ……通信を傍受した……」
「えっ!? じゃあマグナブラの無線を聞けるようになったってこと?」
「そうだ……はあ……はあ……ふう……」
僕の問いに受け応えながら、マジスターは呼吸を整えていく。
これはしめた!丁度ルーナが暴走モードになってたし、有耶無耶にするチャンスだ!
「ええええええっ! これは大収穫じゃないか! 射撃訓練なんてしてる場合じゃないよルーナ!」
「…………」
ルーナが無言で、しかし目で力強く訴えるように僕をじっと睨みつけてくる。
ここで折れちゃダメだ僕……このまま強引に話を進めるんだ。
「マジスター、今もこれ何か聞けることができるの?」
「えっ? ああ……あっち側が今も無線のやり取りをしていたら聞こえるだろう」
「じゃあちょっと僕も聞いてみていいかな?」
「いいが……コヨミお前、なんでそんな切羽詰ってるような感じになっとるんだ?」
「細かいことは気にするな! さあ受話器を!」
「んん? ……まあいいが」
マジスターは僕の不自然な様子を見て、眉間にしわを寄せていたが、しかしそれ以上何も訊かないで、担いでいた無線機を僕に手渡してくれた。
「おっも……」
僕は無線機を両手で抱きかかえるようにして受け取ったが、やはり重い。
この重量の物を片肩に引っかけて、しかも走って来たマジスターはやっぱり化物だよ……。
「マジスター、これ受話器で聞けばいいんだよね?」
「ああ、そうだが?」
「でも受話器って、こっちの声もあっちに聞こえちゃうんじゃないの?」
「そこは大丈夫だ。こっち側からの電波の送信は切ってある。今この無線機は電波の受信しかしないからな」
「そっか、なら安心だな」
それから僕は、その重厚な無線機を一旦地面に下ろした。
とてもじゃないが、僕の貧弱な体ではこんな重い物を担ぎながら受話器を握ることなどできそうにないからな。
僕は受話器を握り、それを耳に当てる。すると受話器から、人の声が聞こえてきたのだ。
『こちらマグナブラ1、司令部応答せよ』
「おっ!?」
「どうしたコヨミ?」
「無線機から声が聞こえる!」
「本当か!? ちょっと受話器を置いてくれ!」
「えっ? うん……」
僕はマジスターに言われた通りに、耳に着けていた受話器を地面に置いた。
それからマジスターは無線機に着いている、音量調節をするためのつまみを指で最大値の所まで回す。すると受話器はスピーカーのようになり、周囲にいる僕達全員に、無線でのやり取りが聞こえるようになった。
『こちら司令部』
『地上目標を目視で確認』
『了解。定刻通り、ターゲットへの爆撃を開始せよ』
『ラジャー』
ここで無線の交信は途切れた。
「爆弾の投下って……マグナブラは一体何をしようとしてるんだ?」
無線を傍受したものの、僕にはその内容を理解することまではできなかった。
まさかユスティーツフォートに爆弾でも投げ込むつもりなのか?でもどうやって?
「マジスター、何か今の通信を聞いて心当たりとかない?」
僕がマジスターに尋ねると、彼は顎に手を当て、眉間にしわを寄せていた。
「もしかしたら……なのだが、兵団は空軍を使おうとしてるのではないだろうか?」
「空軍? でもマグナブラの空軍って確か、思うような戦果が出なかったから予算削減のために廃止するはずだったんじゃ……」
「うむ、そうなのだが……実はここ最近になって、空軍を廃止するのではなく、再編するという話があったんだ。しかも新たに再編された空軍には、新しい飛行兵器が導入されたという噂を耳にしたことがある」
「新しい飛行兵器? でも空軍の飛行兵器っていったら、飛行船がどこの国も主流だろ? 他にどんな兵器を使うんだよ?」
「そこまではわしも知らん。わしだって空軍関係者ではないし、噂で聞いただけだからな」
「そうか……う~ん……」
兎にも角にも、マグナブラ側はレジスタンスの対処として空軍を使い、その空軍の新しい飛行兵器とやらで、何らかの方法で爆撃を行うという、いかにも中途半端ではあるが、しかし無知であるよりかはまだ良い方かな?と思えるような情報だけは、この無線とマジスターの既に得ていた情報を組み合わせたことにより、見て取ることができた。
いかにもフワフワとした情報だが、しかしそういうことは無しに、僕には一つのわだかまりがあった。
「でもマジスター……そもそもユスティーツフォートって上空から爆撃できるの?」
「ん? どういうことだコヨミ?」
「いや……だってユスティーツフォートって、エトワール・ロックの一部にできた谷間の中にあるんだろ? そんな場所を上空から狙って爆弾を落とすなんて、簡単にできることなのかなって思ってさ」
「う~む……確かにお前の言う通り、容易なことでは無いのは確かだな」
これにはマジスターも、僕の考えに賛同してくれた。
もし僕が考えているような爆撃作戦が実際に決行されるのであるならば、それこそ小さな針孔に、糸を一回で通すような精密性が求められるだろう。
もし一発で成功するのであれば、レジスタンスにかなりの大ダメージを与えることになるだろうけれど、失敗したとなればレジスタンスはマグナブラからの攻撃を受けたとし、すぐさま全面戦争をおっぱじめるだろう。そうなればここらの荒野どころか、マグナブラの都市部の一部も焦土と化すだろう。
そんな諸刃の剣のような作戦を、セブルスが決行するだろうか? アイツならもっと、確実性に富んだことをするような気が僕にはするのだが……。
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