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僕は他の人と話す事が無かった。
というのも生まれた時からそうだった訳じゃない。
あれは確か小学校の時だと思う。
人と話したり、校庭で走り回ったりせずに図書室で本をじっくりと読んだ事があった。
静かな図書室で誰にも邪魔される事なく、人生で初めて文章と向き合ったのだ。
その時から本を愛していたと言っても過言じゃない。
兎に角その瞬間から、活字を取り入れる事が喜びだったのだ。
僕は活字の完結で豊かで、変わる事のない素直な伝え方の虜だった。
その時から必然的に他の人喋る機会は少なくなったが、代わりに僕の右手には常に本があった。
その事を損に思った事は一度も無い。
僕は本さえあれば満ち足りていて、刺激に溢れる毎日を送って居たからだ。
今考えると何故あそこまで本が好きになったのか、自分でもよく分からない。だが、恐らくどこか多感な小学生だったから本音と建て前を既に分けて居たのだろう。
又、それに疲れて居たのかも。
まぁ昔の事なんてどうでもいい。
僕は兎に角本があれば精神的に生きていけるし、又それに満足して居た。
僕の欲求は限りなく少ないだろう、多分全人類最少だ。が、最近本が読めなくてイラついている。
その原因は多々あるが、大部分を占めているのがーー
「十文字!!見つけたわよ!!」
「うるさいな……君は図書室では静かにしろと何回」
「黙って教室に来なさい文学メガネ」
と、小言を全く聞かず手を無理に引いて図書室の隅っこから僕を連行する彼女。
僕は大声を出した彼女について片手で合掌をしながら引きずられていった。
相変わらず華奢だがアグレッシブな体の割に馬鹿力で、非力な筋肉では抵抗も出来ない。
つまり……貴重な放課後に本が読めないのは、無理矢理に僕を連れまわす彼女のせいだ。
彼女は北条魔理科。
読みにくいが、ほくさいまりかと言うらしい。
何度も聞かされたので覚えてしまった。
曰く、君じゃなくて名前で呼びなさいだとか。
僕は呼び方なんてどうでもいいので、直した事は無いけど。
「実際僕は本を読めれば満足なんだ。何故君に連れ回されなければならない」
「毎日本ばかりでそんな事してたら頭がおかしくなるわ……もう手遅れかも知れないけど」
「なら放って置いてくれ」
「少なくとも本以外の楽しみを見つけないと無理ね」
今でこそ理不尽な彼女は中学校一年生の時から僕に付きまとっている。
初めは問題にならなかったのだ、休み時間などに側に居て僕にいくつか質問を重ねるだけだったので。
しかしそんな慎ましい彼女も1年半程経つと変わってしまった。
「十文字君、放課後私と遊びに行く気は無い?」
「断る」
その頃には大分僕の事を話して居たが、というか話せる程の内容も無かったが。彼女はどういうわけかその頃から僕を外に連れ出そうとしていたのだ。
「だろうと思ったけど……十文字君少しは友達と遊んでやろうってつもりはないの?」
「?僕の友達で恋人なのは本だけで大丈夫だ」
「はぁ……」
事実なのだが、彼女はそういう時恐ろしく悲しげで残念な物を見る目でこちらを見る。
兎に角、高校に入るまでは全て断っていた。しかし……
「少しは私の気持ちも考えてよね……」
断り続けた果てに、そんな事を漏らす彼女。
「それは……すまない。僕は人の気持ちが分からないんだ」
「ふふ、確かに。そうね」
そう言って夕方の斜光が机を照らす中、卒業式の彼女は満足そうな目をしていた。
彼女を見ていると時たま思い出すその表情は、不思議と胸が熱くなり耳にうるさく心臓が喚き出す。
僕はそれが何なのか、未だに分からずにいる。
もしかしたら彼女の事を断り切れ無くなったのは、それが知りたいからかもしれない。
「今日は何処に連れて行かれるのかな?」
教室で荷物を纏めた彼女に聞いた。
因みに先に家に帰ると、何故か家を知っている彼女が押し掛けてくる。
しかも親は……
「あら、学(まなぶ)にもガールフレンドが出来たのかしら!どうぞどうぞ、うちの学をよろしくねぇ」
などといきなり北条さんと親しげに話し出し、僕に
「ちょっとそういう事なら早く言いなさいよ。仲良くするのよ?」
と圧力を掛けて送り出すので全く意味が無い。
どちらかと言えば学校に居た方が彼女の時間が無い時なんかは捕まらないんだが……
「今日はちょっと遠くの公園」
「随分と控えめだね」
本当にそう思った。
今まではカラオケとかゲーセンとか、兎に角僕に縁がない所だったのだ。
来たからには値段分くらいやろうと本気を出しては彼女が虚しそうにしている。
僕は僕なりに充実させようとしているのだが、どうやらずっと本ばかりの僕に負けて悔しいらしい。
その時は明らかに僕が分かるほど、彼女は実に嫌そうな顔をしていた。
まぁ、人に嫌がられるのが好きな変態では無いので、少しでも縁がある所に鞍替えしたのは僥倖だ。
「だってゲーセンもカラオケも文学メガネの癖に完璧にこなしてつまんないのよ」
「僕なりに楽しんでるんだ」
「終始真顔だった癖に」
不満げに口を尖らせる彼女。
理不尽な、首を傾げた僕に彼女はため息を吐いた。
多分僕は微妙な顔をしていただろう。
「まぁいいわ、十文字君だもの」
そう言った彼女の不思議と満足そうな笑顔に、またやられたのだった。
◇
公園に行くまで、学校の教師がどうだとか、宿題がどうだとか、公園に着いても自然が綺麗だとか、そんな彼女の話に興じていた。
僕も元々会話が嫌いという訳では無いので、久しぶりの新鮮な空気と共に楽しんだ。
前は必要のない事だと本を開いたかも知れないが、やはり彼女は特殊な様だ。
思えば、僕の青春の殆どは彼女と共に過ごしている。
悪い気がしないのは当然かもしれない。
「ねぇ、結局、十文字は私の事をどう思ってるの?」
それは疲れたというので、少年や家族連れがフリスビーなどをしている野原脇、木陰のベンチで休んでいる時の事だった。
彼女はこちらに身を預け、やや密着し過ぎであった。が、頬の熱は初夏の涼風が攫っていったし、疲れたという理由があるので僕は受け入れていた。
しかし、今の熱と声で言われると、なんだかむず痒いのだ。
歩いたせいだろうが、今密着するのは、良くない。
「魔理科さんは友達……かな」
それが今の素直な気持ちだった。
しかし彼女はいきなり預けていた頭を起こす。
首筋の湿気が一気に解放され、密着した太ももや近い胴の熱、感触が意識させられ僕を蝕んだ。
俯いて、表情は読めない。
「なんで急に、な、名前で呼ぶのよ!」
「……前から君に要求されていた事だ。実際、三年も僕に話しかけていたのは君だけだったなと……そう思ったんだ」
そう言うとはっと顔を上げた。
その目は普段より大きく、顔は最早真っ赤だった。
「友達……?本じゃなくて?」
「あぁ、本じゃない。」
「私が?」
「勿論」
そこで言葉を切った。何故か彼女の目が大きな期待にキラキラと輝いて居て、決して裏切れないと言うプレッシャーがあったからだ。
「ずっと一緒でも苦にはならないし、話を聞いていて、楽しいし。だから……」
ごくり、生唾を飲み込むと彼女の反応を待った。
前にもこんな雰囲気になった事は一度か二度ある。
その時に僕は本の方が良いと即答し、拳か平手が飛んで来ていた。
その時は彼女のなんたるかを理解していなかったし、多少理解した今からすると愚かな回答だ。
いや、今言ったことも事実だが。
彼女はしばらく蒸気した顔でこちらを見つめていた。
が、彼女からじりじりと近ずく距離。
彼女から漂う甘く焦げた様な本質的な香り、首筋にかかる熱い吐息と視線に耐えきれず僕は目を逸らして下を向いた。
彼女の動きはぴたりと止まる。
しばらく無言のまま反応を待っていると、静かに拳二個程僕から離れた。
「そっかぁ、友達……十文字君が友達ねぇ……」
ふへへ……ふふふ……と、だらしない笑みがこぼれる。
彼女は未だ熱い吐息を吐き出し、満足そうに笑っていた。
「長かったなぁ」
そんな彼女はとても嬉しそうで、僕は心の奥がなんだか暖かく、ふわふわするのだった。
◇
帰り道。
彼女はこんな事を言い出した。
「ねぇ、手を繋いで歩かない?」
「何故?」
「いいから」
彼女の手は案外細く柔らかく、僕の手にすっぽりと収まった。
手を繋ぐ。
それだけだったが、彼女はとても嬉しそうだった。
それに僕も何故だか、それを見て満足した。
友達というのも、意外に良いものかもしれない。
僕はそんな事をぼんやりと考えながら彼女の笑顔を見ていた。
というのも生まれた時からそうだった訳じゃない。
あれは確か小学校の時だと思う。
人と話したり、校庭で走り回ったりせずに図書室で本をじっくりと読んだ事があった。
静かな図書室で誰にも邪魔される事なく、人生で初めて文章と向き合ったのだ。
その時から本を愛していたと言っても過言じゃない。
兎に角その瞬間から、活字を取り入れる事が喜びだったのだ。
僕は活字の完結で豊かで、変わる事のない素直な伝え方の虜だった。
その時から必然的に他の人喋る機会は少なくなったが、代わりに僕の右手には常に本があった。
その事を損に思った事は一度も無い。
僕は本さえあれば満ち足りていて、刺激に溢れる毎日を送って居たからだ。
今考えると何故あそこまで本が好きになったのか、自分でもよく分からない。だが、恐らくどこか多感な小学生だったから本音と建て前を既に分けて居たのだろう。
又、それに疲れて居たのかも。
まぁ昔の事なんてどうでもいい。
僕は兎に角本があれば精神的に生きていけるし、又それに満足して居た。
僕の欲求は限りなく少ないだろう、多分全人類最少だ。が、最近本が読めなくてイラついている。
その原因は多々あるが、大部分を占めているのがーー
「十文字!!見つけたわよ!!」
「うるさいな……君は図書室では静かにしろと何回」
「黙って教室に来なさい文学メガネ」
と、小言を全く聞かず手を無理に引いて図書室の隅っこから僕を連行する彼女。
僕は大声を出した彼女について片手で合掌をしながら引きずられていった。
相変わらず華奢だがアグレッシブな体の割に馬鹿力で、非力な筋肉では抵抗も出来ない。
つまり……貴重な放課後に本が読めないのは、無理矢理に僕を連れまわす彼女のせいだ。
彼女は北条魔理科。
読みにくいが、ほくさいまりかと言うらしい。
何度も聞かされたので覚えてしまった。
曰く、君じゃなくて名前で呼びなさいだとか。
僕は呼び方なんてどうでもいいので、直した事は無いけど。
「実際僕は本を読めれば満足なんだ。何故君に連れ回されなければならない」
「毎日本ばかりでそんな事してたら頭がおかしくなるわ……もう手遅れかも知れないけど」
「なら放って置いてくれ」
「少なくとも本以外の楽しみを見つけないと無理ね」
今でこそ理不尽な彼女は中学校一年生の時から僕に付きまとっている。
初めは問題にならなかったのだ、休み時間などに側に居て僕にいくつか質問を重ねるだけだったので。
しかしそんな慎ましい彼女も1年半程経つと変わってしまった。
「十文字君、放課後私と遊びに行く気は無い?」
「断る」
その頃には大分僕の事を話して居たが、というか話せる程の内容も無かったが。彼女はどういうわけかその頃から僕を外に連れ出そうとしていたのだ。
「だろうと思ったけど……十文字君少しは友達と遊んでやろうってつもりはないの?」
「?僕の友達で恋人なのは本だけで大丈夫だ」
「はぁ……」
事実なのだが、彼女はそういう時恐ろしく悲しげで残念な物を見る目でこちらを見る。
兎に角、高校に入るまでは全て断っていた。しかし……
「少しは私の気持ちも考えてよね……」
断り続けた果てに、そんな事を漏らす彼女。
「それは……すまない。僕は人の気持ちが分からないんだ」
「ふふ、確かに。そうね」
そう言って夕方の斜光が机を照らす中、卒業式の彼女は満足そうな目をしていた。
彼女を見ていると時たま思い出すその表情は、不思議と胸が熱くなり耳にうるさく心臓が喚き出す。
僕はそれが何なのか、未だに分からずにいる。
もしかしたら彼女の事を断り切れ無くなったのは、それが知りたいからかもしれない。
「今日は何処に連れて行かれるのかな?」
教室で荷物を纏めた彼女に聞いた。
因みに先に家に帰ると、何故か家を知っている彼女が押し掛けてくる。
しかも親は……
「あら、学(まなぶ)にもガールフレンドが出来たのかしら!どうぞどうぞ、うちの学をよろしくねぇ」
などといきなり北条さんと親しげに話し出し、僕に
「ちょっとそういう事なら早く言いなさいよ。仲良くするのよ?」
と圧力を掛けて送り出すので全く意味が無い。
どちらかと言えば学校に居た方が彼女の時間が無い時なんかは捕まらないんだが……
「今日はちょっと遠くの公園」
「随分と控えめだね」
本当にそう思った。
今まではカラオケとかゲーセンとか、兎に角僕に縁がない所だったのだ。
来たからには値段分くらいやろうと本気を出しては彼女が虚しそうにしている。
僕は僕なりに充実させようとしているのだが、どうやらずっと本ばかりの僕に負けて悔しいらしい。
その時は明らかに僕が分かるほど、彼女は実に嫌そうな顔をしていた。
まぁ、人に嫌がられるのが好きな変態では無いので、少しでも縁がある所に鞍替えしたのは僥倖だ。
「だってゲーセンもカラオケも文学メガネの癖に完璧にこなしてつまんないのよ」
「僕なりに楽しんでるんだ」
「終始真顔だった癖に」
不満げに口を尖らせる彼女。
理不尽な、首を傾げた僕に彼女はため息を吐いた。
多分僕は微妙な顔をしていただろう。
「まぁいいわ、十文字君だもの」
そう言った彼女の不思議と満足そうな笑顔に、またやられたのだった。
◇
公園に行くまで、学校の教師がどうだとか、宿題がどうだとか、公園に着いても自然が綺麗だとか、そんな彼女の話に興じていた。
僕も元々会話が嫌いという訳では無いので、久しぶりの新鮮な空気と共に楽しんだ。
前は必要のない事だと本を開いたかも知れないが、やはり彼女は特殊な様だ。
思えば、僕の青春の殆どは彼女と共に過ごしている。
悪い気がしないのは当然かもしれない。
「ねぇ、結局、十文字は私の事をどう思ってるの?」
それは疲れたというので、少年や家族連れがフリスビーなどをしている野原脇、木陰のベンチで休んでいる時の事だった。
彼女はこちらに身を預け、やや密着し過ぎであった。が、頬の熱は初夏の涼風が攫っていったし、疲れたという理由があるので僕は受け入れていた。
しかし、今の熱と声で言われると、なんだかむず痒いのだ。
歩いたせいだろうが、今密着するのは、良くない。
「魔理科さんは友達……かな」
それが今の素直な気持ちだった。
しかし彼女はいきなり預けていた頭を起こす。
首筋の湿気が一気に解放され、密着した太ももや近い胴の熱、感触が意識させられ僕を蝕んだ。
俯いて、表情は読めない。
「なんで急に、な、名前で呼ぶのよ!」
「……前から君に要求されていた事だ。実際、三年も僕に話しかけていたのは君だけだったなと……そう思ったんだ」
そう言うとはっと顔を上げた。
その目は普段より大きく、顔は最早真っ赤だった。
「友達……?本じゃなくて?」
「あぁ、本じゃない。」
「私が?」
「勿論」
そこで言葉を切った。何故か彼女の目が大きな期待にキラキラと輝いて居て、決して裏切れないと言うプレッシャーがあったからだ。
「ずっと一緒でも苦にはならないし、話を聞いていて、楽しいし。だから……」
ごくり、生唾を飲み込むと彼女の反応を待った。
前にもこんな雰囲気になった事は一度か二度ある。
その時に僕は本の方が良いと即答し、拳か平手が飛んで来ていた。
その時は彼女のなんたるかを理解していなかったし、多少理解した今からすると愚かな回答だ。
いや、今言ったことも事実だが。
彼女はしばらく蒸気した顔でこちらを見つめていた。
が、彼女からじりじりと近ずく距離。
彼女から漂う甘く焦げた様な本質的な香り、首筋にかかる熱い吐息と視線に耐えきれず僕は目を逸らして下を向いた。
彼女の動きはぴたりと止まる。
しばらく無言のまま反応を待っていると、静かに拳二個程僕から離れた。
「そっかぁ、友達……十文字君が友達ねぇ……」
ふへへ……ふふふ……と、だらしない笑みがこぼれる。
彼女は未だ熱い吐息を吐き出し、満足そうに笑っていた。
「長かったなぁ」
そんな彼女はとても嬉しそうで、僕は心の奥がなんだか暖かく、ふわふわするのだった。
◇
帰り道。
彼女はこんな事を言い出した。
「ねぇ、手を繋いで歩かない?」
「何故?」
「いいから」
彼女の手は案外細く柔らかく、僕の手にすっぽりと収まった。
手を繋ぐ。
それだけだったが、彼女はとても嬉しそうだった。
それに僕も何故だか、それを見て満足した。
友達というのも、意外に良いものかもしれない。
僕はそんな事をぼんやりと考えながら彼女の笑顔を見ていた。
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