入れ替わるようになりまして。

天野 奏

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男の子は女の子の諸事情を知る。

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「へぇ~……じゃあ、同じ部なんだぁ」

「そうなんです。
妹さんにはいつもお世話になってます」

翔にぃと亜貴が平然と(亜貴の言葉にも顔にも感情はほとんど現れてないのだけど)話をしている中、オレと龍にぃのピリピリは半端じゃなかった。

なんで、当たり前のように一緒に飯を食ってる!?

「高3ってことは、俺と同学年だよね?
大人びてるね」

「よく言われます」

「タメだし、タメ口でいいよ?
俺もめんどくさいし」

「じゃあ、タメ口で」

「てか!
さっきのはなんだよ!!」

「っ……!!」

思わず口に入れたハンバーグを吹出しそうになった。

みんなが、一瞬黙る。

「……龍にぃ、もういいよその話は」

「けどよ、こいつ彼氏じゃねーんだろ!?
純も嫌がってたし、行き過ぎたことしてんなら犯罪」

、童貞丸出しだからそれ」

ビクッ……!

サラッと亜貴が口を開き、味噌汁を啜った。

「は、はぁ!?
てか、なんでこいつ俺にもタメ口なんだよ!!
しかも龍にぃって呼ぶんだよ!!
そしてこいつにだけは言われたくないんだけどなんなの!?!?」

箸で亜貴を指差しながら、顔を真っ赤にして怒鳴る龍にぃ。

それ、いつものオレのポジションだ……。

この言い方は亜貴に響いたことないんだよなぁ……。

「純、まだ食うの?」

「あ、え……?」

三杯目のご飯をよそって来たところで、亜貴はオレに目線を変えた。

そして、さりげなく脇の肉をつまむ。

「食うわりに腹出てねーよなぁ。
やっぱ栄養は乳に……」

「なっ!は!?」

「おい!俺の事は無視かよ!!」

「フッ……フフ……」

翔にぃが龍にぃの横で堪えるように笑った。

「……なんで笑ってる翔にぃ?」

龍にぃが片眉をピクピクさせた。

「いや、別に?
亜貴くんがいるだけで、兄弟が増えたような感じがするっていうか……いいね、明るくて」

まるで周りにお花が咲いてるんじゃないかぐらいに、楽しそうに笑った。

「明るくねーよ!
結構今俺真剣なんだけど!?」

「龍にぃ、飯食おうよ。
1人で熱くなりすぎ」

元にぃが諭すと、またもや龍にぃは不機嫌になった。

「お前、たまにイラっとすると思ったら、ちょっとこいつに似てるよな……?」

「まぁまぁ。
でさ、亜貴くんは純のことどう思ってるの?」

ドキ……

翔にぃがニコニコしながら尋ねてくる。

な、なんて返すんだろ……?

『巨乳』とか『おもちゃ』とかだったらやだな……。


「……可愛い女、だと思います」


えっ……?

亜貴は無表情に翔にぃを見つめていた。

ドキッとして、亜貴から目をそらす。

何それ……なんか、なんか……!


「だよね」

翔にぃは満面の笑みで両手の肘を立てて手に顎を乗せた。

「可愛いよね。うちの妹は」

「っ……/////」

なんで、こんな、恥ずかしいこと……。

顔が、凄く熱くなった。

兄弟にも可愛いなんて、いつぶりに言われたんだろう?

言われたこと、あったかなぁ?

「本人自覚ないから、亜貴くん、守ってやってね?」

「は!?
翔にぃ!別に亜貴は……」

「はい。
俺が守ります」

平然と、そんな風に返事をするから、オレの頭はパニックを起こしていた。


そんな、彼氏、みたいな、こと……

そんなに、はっきり言えるのは、なんで?

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