グッバイ現世、僕は異世界で最強になる。〜才能が全ての世界をヘタレ冒険者が押し通ります〜

アキタ

文字の大きさ
4 / 28

いざ、冒険者ギルドへ

しおりを挟む
 裏路地を抜けて広い石畳の道をただただ歩く。やはり、普通に街を散策している方が性に合っているようだった。段々と感じてくる空腹感と喉の乾き。思えば思うほど加速する飢餓感から思わず口にだす。

「あ~、腹減った~。喉乾いた~」
 すると、向かいから歩いてくる小さな娘が反応する。
「お兄ちゃん、大丈夫?何も持ってないの?」
「スリに合っちゃってね、だからこれからギルドに行こうと思うんだ」

 すると娘を連れていた母親が少し苦い顔をしながら言う。
「それはそれは・・・不幸でしたね。それとギルドへ向かわれうようですが、気をつけて下さい。あなたほどの若い子だと苦労をするでしょうから」
「そこのところ気にしてないです。お気遣いありがとうございます」
「そうですか、逞しいですね。次の分かれ道を右に行けばそのまま着くでしょうから、ゆっくりお休み下さい」
「がんばってね~」と娘が言う。

 それでは、と挨拶を交わし親子は行った。言われた通りの道を歩く嘉武はギルドへ着くまで思考を巡らせる。この世界におけるギルドはどのようなものなのかと。やはり、冒険者ギルドと言っても多少は荒くれた人もいるのだろうか。苦労をすると言われたが、何故なのか。そんなことより腹減った。と思考が中断されかけた頃、道を抜けて街の中心部に出る。辺りを見渡してみればギルドらしき建造物を見つけ、訪ねてみる。

(本当にここだよな?少し重そうな扉だけど、開けていいのかな)

 この世界に来てからまだどこかに入ったということも無く、妙な緊張感を覚える。それでも中から人の声が聞こえ、嘉武の背中を押した。

 ぎぃ、と開けた扉の向こうにはまさしくギルドの広間があり、冒険者一行が話し込んでいたり、飲食をしていた。思っていた通りのギルド内部に嘉武は心を踊らせキョロキョロしてしまうがイカンイカンとすぐ我に返る。そんな観光気分の少年を若い受付嬢がクスクスと笑いながら見ていた。

「ここは、冒険者ギルドで合っていますか?」
「ここは、冒険者ギルドですよ。どうかされましたか?」
 受付嬢は小気味よく答える。
「野宿の最中置き引きに遭い、持ち物を全て無くしてしまったんですけど・・・」
「それでは、冒険者への”依頼”という事でしょうか?」
「いえ、門番さんから聞いて取り敢えず相談しに来た感じです」
「それはそれは、少しお話を聞いてもよろしいでしょうか?」

 嘉武は受付でこの世界に来てからのことを一部改変し、話しをした。それと、自分で金を稼いで生計を立てて行くにはどうしたら良いのか相談をしてみた。そうこう話すこと数十分、嘉武は冒険者登録を行い、支援金をギルドから借りて当面生活していく運びとなった。

「本当災難でしたね・・・田舎村から上京している最中に全て盗られてしまっただなんて・・・」と受付嬢は嘉武のホラ話を親身に話しを聞き、一時涙を浮かべていた。

「それでは、少し手続き等に時間がかかりますから食事は向こうにある食堂で摂って下さい。代金も支援金の一部としておきますので。それと今日のところは併設されている宿がありますからそちらへ宿泊してもらって良いですよ。あ、それも支援金の(ry」
「何から何まで助かります」
 と腹をすかし、借金の話しなど聞きたくない嘉武は礼を済ませる。

 嘉武は欲望のまま意外と美味しいギルド食堂の飯を食い、すっかり夕方。椅子に持たれてぼーっと一日を振り返る嘉武。時間も時間でギルドは依頼達成の報告者などが多く帰還しておりその中にも同年代の少年少女は意外と多く皆活力に溢れている。皆の鎧や武器かっこそれに比べて(僕の格好・・・貧相すぎやしないか?)と疑念を抱いた。そして、初期アバ装備の場違い感による視線が妙に辛かった嘉武はギルドを後にして宿へ向かった。

 宿へ来てみたら話は通っていたので説明の手間も省けスムーズに入室。流石はギルド併設だった。
 宿へ来たからと言ってすることもない嘉武は共同浴室で入浴を済ませ、寝床に横たわる。多少の疲れを感じる嘉武はこのまま寝てしまおうかと考える。

(今日は早く寝て、明日朝一でギルドへ行って装備品を集めよう。防具は高くて買えないだろうし、まずは武器からかな。そういえば魔法とかも使えるのかな、試しておけば良かった。あと、必要なものは、)

 ーーー嘉武はそんなことを考えているうちに眠りについた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

処理中です...