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プロローグ:何か面白いことねぇかな~と思ってたさ!だけど違う。これじゃない、これじゃないんだよ!僕が求めた“面白さ”と言うのはさあ…!
「ナンパなら余所に行きなよ」
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一つ言っておくけれど…僕は別に自惚れている訳ではない。
加えて美形に産んでくれた母さんには感謝しているよ。
…残念ながら背は伸びなかったけれど、ね?
「あ、あの~…」
身長158㎝。
十分小柄な“女の子”に見える。
可愛らしくも大きな黒目と童顔ベビーフェイス。
華奢な体躯、おまけに声はメゾソプラノ。低いと高いの丁度中間…声変わりしてもこの声だったから、もう半ば納得している。
「えっと…その…」
手だって親友の虎と比べたら小さい。
白磁の肌に女の子のような小さく可憐な手指。
チェリーブロッサム色に染めた肩まで伸ばした髪がより儚さを演出している…、うん、流石僕。男子の制服よりも女子の制服の方が受けがいいのだ。
「お嬢さん、ちょっと……て、ええーーっ!?もういない──…ッ!!」
生まれた時から男だと分かってる筈──そも、僕は女装している時もしてない時もトイレは男子トイレを使う。
「ふんふーんふーん♪」
因みに今、鼻歌混じりに駅前の改札を潜ったばかりの僕は自宅へと帰っている途中だ。
土曜日の午後3時。
とある完全没入型VRMMORPGのアニメ化記念イベント…“コミックマーケット”──通称『コミケ』の帰りだ。とても楽しかった。
「あの!僕と良かったらお茶でも行きませんか!?」
顔を真っ赤にして一世一代の告白…いや、勇気あるな~?
……。
とはいえ、だ。
「あ、そう言うの間に合ってるんで。」
「え!?ええ…っ、ぁあ~~…」
男の緊張した表情とほんのり上擦った声音からすぐに分かろうもの。
僕を女と間違えてお茶に誘うついでに色々ととしたいと思っているのだろう…まあ、分からなくもないが。
どうあったってこの見た目。薄い胸はBカップブラジャーに詰め物をしているし、華奢な肩や括れた腰はゴスロリワンピースのフリルやスカートの襞で隠れそれっぽく魅せている…。
「可愛いねぇ、お嬢ちゃん。ひひっ、なあ」
「ああ、俺達とホテル行かねぇか?」
「優しくしてやっからよ♪」
ニヤニヤ、ニタニタと気味の悪い下卑た笑みを浮かべるエロ猿共…残念ながら、こう言う手合にさっきのおじさんのような言葉は通じない。
「…ふっ、せいっ、やぁあっ!!」
「…なあ!?」
「ぐげらっ!?」
「ぎげ……ッ」
背負い投げ一本、からの金的必勝!!
うん。見事に全員白目を剥いて泡を噴いてる…ざまあ!
女の子に乱暴しようって輩はもげろや。
パンパンと手を叩いて埃を払うとまた僕は家路へと急ぐのだった…。
いやさ、キャリーバッグの中身早くお部屋に納めたいんよ。溢れそうだからさ…。
スタスタ、スタスタタターーッ!と早歩きから駆け足、走り出せば…不埒な輩誰も追い掛けようとはしません。
“国民的美少女コンテスト初の女装男子優勝者”であるからと言って皆が皆芸能人入りしたりはしないのだ。
…まあ、“役者”と言うのは少しばかり興味はあるけれど。
16歳の僕としてはまだ学生でいたい。
卒業したらどうしたってみんな人生の選択を迫られるのだから──せめて、今だけは。
「遊んでたいな…っと。着いたや♪ただいまー!」
「あら。お帰りなさい」
「…あれ、姉さん今日は珍しく休み取れたの?」
「フフン、当たり前田のクラッカーよ♪…と言いたいところだけど夜7時からまた接待で飲み会に行かなくちゃ、なのよ…!はあ、面倒くさ。
飲み代タダだけどオッサンのお酌とかあ~ヤダヤダ!!」
…以上が靴を脱いでからリビングのソファから僕の自室に向かう廊下階段までの姉との会話です。
最後は愚痴っぽくなっている姉さんは母さんに似たのか…清楚可憐な良いところのお嬢様タイプの美少女、いや美女と言うべきなんだけれど……なんだか年々若返ってるような気のする美人さん。身長168㎝と僕より10㎝も上の我が家の長女、9歳上の姉は商社に勤めている。企画部のエースで時々他の部署に応援で呼ばれたりもする有能で優秀な女性…断れば良いのに。元来お人好しな世話焼きな姉さんはいつも断り切らずについつい何でも引き受けてしまう…まあ、酷くなるようなら旦那であり上司の義兄さんが鬼軍曹の威圧を発揮して庇う…いや、実際に見たことはないよ?姉さんの又聞きさ。
バタンッ。
キャリーバッグの中身は~…と確認していた所だった。
「!?え、何処ここ…ええーー…そりゃないよ、神様~。」
自室からいきなりテレビのチャンネルの切り替えみたいに…知らない森の中。
傍らにあるキャリーバッグ、その中身も含めた状態で。
これが異世界ゾルティアークと僕の初めての邂逅であった…完。
いや、終わらないよ!?
加えて美形に産んでくれた母さんには感謝しているよ。
…残念ながら背は伸びなかったけれど、ね?
「あ、あの~…」
身長158㎝。
十分小柄な“女の子”に見える。
可愛らしくも大きな黒目と童顔ベビーフェイス。
華奢な体躯、おまけに声はメゾソプラノ。低いと高いの丁度中間…声変わりしてもこの声だったから、もう半ば納得している。
「えっと…その…」
手だって親友の虎と比べたら小さい。
白磁の肌に女の子のような小さく可憐な手指。
チェリーブロッサム色に染めた肩まで伸ばした髪がより儚さを演出している…、うん、流石僕。男子の制服よりも女子の制服の方が受けがいいのだ。
「お嬢さん、ちょっと……て、ええーーっ!?もういない──…ッ!!」
生まれた時から男だと分かってる筈──そも、僕は女装している時もしてない時もトイレは男子トイレを使う。
「ふんふーんふーん♪」
因みに今、鼻歌混じりに駅前の改札を潜ったばかりの僕は自宅へと帰っている途中だ。
土曜日の午後3時。
とある完全没入型VRMMORPGのアニメ化記念イベント…“コミックマーケット”──通称『コミケ』の帰りだ。とても楽しかった。
「あの!僕と良かったらお茶でも行きませんか!?」
顔を真っ赤にして一世一代の告白…いや、勇気あるな~?
……。
とはいえ、だ。
「あ、そう言うの間に合ってるんで。」
「え!?ええ…っ、ぁあ~~…」
男の緊張した表情とほんのり上擦った声音からすぐに分かろうもの。
僕を女と間違えてお茶に誘うついでに色々ととしたいと思っているのだろう…まあ、分からなくもないが。
どうあったってこの見た目。薄い胸はBカップブラジャーに詰め物をしているし、華奢な肩や括れた腰はゴスロリワンピースのフリルやスカートの襞で隠れそれっぽく魅せている…。
「可愛いねぇ、お嬢ちゃん。ひひっ、なあ」
「ああ、俺達とホテル行かねぇか?」
「優しくしてやっからよ♪」
ニヤニヤ、ニタニタと気味の悪い下卑た笑みを浮かべるエロ猿共…残念ながら、こう言う手合にさっきのおじさんのような言葉は通じない。
「…ふっ、せいっ、やぁあっ!!」
「…なあ!?」
「ぐげらっ!?」
「ぎげ……ッ」
背負い投げ一本、からの金的必勝!!
うん。見事に全員白目を剥いて泡を噴いてる…ざまあ!
女の子に乱暴しようって輩はもげろや。
パンパンと手を叩いて埃を払うとまた僕は家路へと急ぐのだった…。
いやさ、キャリーバッグの中身早くお部屋に納めたいんよ。溢れそうだからさ…。
スタスタ、スタスタタターーッ!と早歩きから駆け足、走り出せば…不埒な輩誰も追い掛けようとはしません。
“国民的美少女コンテスト初の女装男子優勝者”であるからと言って皆が皆芸能人入りしたりはしないのだ。
…まあ、“役者”と言うのは少しばかり興味はあるけれど。
16歳の僕としてはまだ学生でいたい。
卒業したらどうしたってみんな人生の選択を迫られるのだから──せめて、今だけは。
「遊んでたいな…っと。着いたや♪ただいまー!」
「あら。お帰りなさい」
「…あれ、姉さん今日は珍しく休み取れたの?」
「フフン、当たり前田のクラッカーよ♪…と言いたいところだけど夜7時からまた接待で飲み会に行かなくちゃ、なのよ…!はあ、面倒くさ。
飲み代タダだけどオッサンのお酌とかあ~ヤダヤダ!!」
…以上が靴を脱いでからリビングのソファから僕の自室に向かう廊下階段までの姉との会話です。
最後は愚痴っぽくなっている姉さんは母さんに似たのか…清楚可憐な良いところのお嬢様タイプの美少女、いや美女と言うべきなんだけれど……なんだか年々若返ってるような気のする美人さん。身長168㎝と僕より10㎝も上の我が家の長女、9歳上の姉は商社に勤めている。企画部のエースで時々他の部署に応援で呼ばれたりもする有能で優秀な女性…断れば良いのに。元来お人好しな世話焼きな姉さんはいつも断り切らずについつい何でも引き受けてしまう…まあ、酷くなるようなら旦那であり上司の義兄さんが鬼軍曹の威圧を発揮して庇う…いや、実際に見たことはないよ?姉さんの又聞きさ。
バタンッ。
キャリーバッグの中身は~…と確認していた所だった。
「!?え、何処ここ…ええーー…そりゃないよ、神様~。」
自室からいきなりテレビのチャンネルの切り替えみたいに…知らない森の中。
傍らにあるキャリーバッグ、その中身も含めた状態で。
これが異世界ゾルティアークと僕の初めての邂逅であった…完。
いや、終わらないよ!?
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