45 / 49
6章
シアン・シュドレーの罪⑤
しおりを挟む
「シアン、外へ出よう」
監禁されてから、恐らく3ヶ月が経った。
俺の処刑の日は一向に決まらない。多分そろそろ卒業だろうと言うのに、ユーリアスは平気な顔で俺を監禁し、朝から信じられない言葉を投げかけてきた。
こいつが初めて俺が外へ出ることを許可した…?ありえないと思いながらも、もはや大きなリアクションをする気力が俺には残っていなかった。
俺は何も言葉を発さなかったが、ユーリアスは穏やかな表情で俺をお姫様抱っこした。
「やはり随分と軽くなったな…」
彼はそう呟いた後、俺の右腕にあった枷を外してそのまま隣の部屋にある魔法陣の上に乗って呪文を唱えた。
すると、見に覚えがある場所へ移動していた。
「ここ、覚えているか?私たちが出会った教会だ」
そう言われて、少しだけ目線を動かした。
けれど、やはり俺は何も発する気分にはなれなかった。
「…ここはもう廃墟になってしまったが、それでも私とそなたの思い出がたくさん詰まっている。だから、もう一度あの頃のことを思い出して欲しくてな…」
「……」
「あの森もまだある。行ってみよう。そなたが魔石のペンダントを埋めたあの場所だ。きっと……」
「…?」
急に不思議な感覚に陥った。
饒舌に喋っていたユーリアスが静かになった。そして、風や空気の感触も、草木が揺れる音も虫や鳥の声も全て唐突に聞こえなくなった。
気味悪さを覚え、周りを見ると、何故か全ての空間が止まっているようだった。
俺はユーリアスの腕からすり抜け、久しぶりに地面に足をつけた。若干覚束無い足を動かして、俺は導かれるようにして廃れた教会の中へ入った。
中には何故か最近使われていたように祭壇が飾られており、不思議に思いながらもそこに足を踏み入れた。
祭壇のテーブルには大量の古い書物が乗っており、その一枚の文書に気になることが書いてあった。それは聞いたことのある文言であった。
"私の能力を生まれ持った者が私に代わって必ずこの国の悪を滅ぼすだろう"
そして、その文書の近くには金色の古い懐中時計が置いてあった。
俺は、何故かそれに触れなければいけないような気がしてならなかった。
まるで催眠に近い誘いに俺は負け、懐中時計に触れた。
すると…急に金色に光り輝き、目を瞑ってしまった。
次に目を開けた時には、信じられない光景が目の前にあった。
自分はいつものようにユーリアスの寝室のベッドに体を置いていて、右腕には重い枷が着いている。そして、目の前には制服を着て学園に行く準備をしているユーリアスがいた。
「ユーリアス…?」
「…?どうした、シアン」
ユーリアスが驚いた顔をして、俺の頬に触れた。
「…俺たち、昔出会ったあの教会にいなかったか?」
「教会…?何を言っているんだ?そんな所に行った覚えはない。疲れているのか?」
「……そうか」
ユーリアスの表情を見るに、嘘はついていない。しかし…確かに俺には覚えがあった。あの土を踏んだ感触、外の空気、そして祭壇の光景…。
「本当に大丈夫なのか?」
「…あぁ。早く行け」
俺はユーリアスの心配をよそに、布団にくるまった。
ユーリアスが黙って部屋を出る音が聞こえ、俺はベッドから起き上がった。
右手には例の懐中時計が握られていた。
俺はこの懐中時計が何なのか、もう既に分かっていた。そして、あの文書に書かれていたことの意味も。
あれは、確かに女神からの神託だ。つまり、自分はシュレイと同じように、女神から特別な能力を受け取ったのだ。この懐中時計はそれを覚醒させ、ついさっき自分はその能力を使った。
そう、ユーリアスが教会に俺を連れていったというあの時間を俺は無意識に切り取った。だから、俺は覚えているのにユーリアスは覚えていない…。
女神がこの時空を操る能力を俺に与えた理由は明白だ。
"私の能力を生まれ持った者が私に代わって必ずこの国の悪を滅ぼすだろう"
この神託の悪とは、シュドレー家や反逆派のことだけを指しているのではない。何故ならそれはもうシュレイによって裁かれているからだ。では、誰のことか。それはユーリアス・クライン、彼のことに違いなかった。
つまり、女神は俺に時間を操る能力を与え、黒幕であるユーリアス・クラインを止めろと言いたいわけだ。何故か分からないが、俺は今使命感のような感じでそれを確実に理解していた。
この特別な力で、本物の悪を滅ぼすのだ。
不思議とそんな脅迫的な使命感に襲われる。
俺は本当に頭がおかしくなりそうだった。
頭を抱えて、しばらく眠った。
そして、少し落ち着いて、目を覚ました。
考え事をしながら、抜けたような笑みをこぼした。
「今度は女神の下僕になれってわけか。ははっ…舐めんな…クソ野郎!」
俺は懐中時計を壁に投げつけた。
全てがもうくだらなかった。
自分は生きることにとことん疲れてしまった。
この力を使って時間を巻き戻して、ユーリアスに復讐をする?全てをやり直す?自分が思った通りの順風満帆を手に入れる?
それが何なんだ。どうだって言うんだ。
阿呆らしい、人生は一度きりだ。
自分のこれまでやってきた悪事を無かったことになんて出来ない。そして、ユーリアス、あいつがやってきたことも無かったことになんてしてやらない。
だから、俺はこんな能力はいらない。
もう誰かに指図されて、自分の人生を歩むのはごめんだった。
女神が言う愛も正義も知ったこっちゃない。この国が悪に染まったってどうだっていい。
俺は自分勝手に俺の人生を終えたい。それだけが最初で最後に出来うる俺の自由だった。
監禁されてから、恐らく3ヶ月が経った。
俺の処刑の日は一向に決まらない。多分そろそろ卒業だろうと言うのに、ユーリアスは平気な顔で俺を監禁し、朝から信じられない言葉を投げかけてきた。
こいつが初めて俺が外へ出ることを許可した…?ありえないと思いながらも、もはや大きなリアクションをする気力が俺には残っていなかった。
俺は何も言葉を発さなかったが、ユーリアスは穏やかな表情で俺をお姫様抱っこした。
「やはり随分と軽くなったな…」
彼はそう呟いた後、俺の右腕にあった枷を外してそのまま隣の部屋にある魔法陣の上に乗って呪文を唱えた。
すると、見に覚えがある場所へ移動していた。
「ここ、覚えているか?私たちが出会った教会だ」
そう言われて、少しだけ目線を動かした。
けれど、やはり俺は何も発する気分にはなれなかった。
「…ここはもう廃墟になってしまったが、それでも私とそなたの思い出がたくさん詰まっている。だから、もう一度あの頃のことを思い出して欲しくてな…」
「……」
「あの森もまだある。行ってみよう。そなたが魔石のペンダントを埋めたあの場所だ。きっと……」
「…?」
急に不思議な感覚に陥った。
饒舌に喋っていたユーリアスが静かになった。そして、風や空気の感触も、草木が揺れる音も虫や鳥の声も全て唐突に聞こえなくなった。
気味悪さを覚え、周りを見ると、何故か全ての空間が止まっているようだった。
俺はユーリアスの腕からすり抜け、久しぶりに地面に足をつけた。若干覚束無い足を動かして、俺は導かれるようにして廃れた教会の中へ入った。
中には何故か最近使われていたように祭壇が飾られており、不思議に思いながらもそこに足を踏み入れた。
祭壇のテーブルには大量の古い書物が乗っており、その一枚の文書に気になることが書いてあった。それは聞いたことのある文言であった。
"私の能力を生まれ持った者が私に代わって必ずこの国の悪を滅ぼすだろう"
そして、その文書の近くには金色の古い懐中時計が置いてあった。
俺は、何故かそれに触れなければいけないような気がしてならなかった。
まるで催眠に近い誘いに俺は負け、懐中時計に触れた。
すると…急に金色に光り輝き、目を瞑ってしまった。
次に目を開けた時には、信じられない光景が目の前にあった。
自分はいつものようにユーリアスの寝室のベッドに体を置いていて、右腕には重い枷が着いている。そして、目の前には制服を着て学園に行く準備をしているユーリアスがいた。
「ユーリアス…?」
「…?どうした、シアン」
ユーリアスが驚いた顔をして、俺の頬に触れた。
「…俺たち、昔出会ったあの教会にいなかったか?」
「教会…?何を言っているんだ?そんな所に行った覚えはない。疲れているのか?」
「……そうか」
ユーリアスの表情を見るに、嘘はついていない。しかし…確かに俺には覚えがあった。あの土を踏んだ感触、外の空気、そして祭壇の光景…。
「本当に大丈夫なのか?」
「…あぁ。早く行け」
俺はユーリアスの心配をよそに、布団にくるまった。
ユーリアスが黙って部屋を出る音が聞こえ、俺はベッドから起き上がった。
右手には例の懐中時計が握られていた。
俺はこの懐中時計が何なのか、もう既に分かっていた。そして、あの文書に書かれていたことの意味も。
あれは、確かに女神からの神託だ。つまり、自分はシュレイと同じように、女神から特別な能力を受け取ったのだ。この懐中時計はそれを覚醒させ、ついさっき自分はその能力を使った。
そう、ユーリアスが教会に俺を連れていったというあの時間を俺は無意識に切り取った。だから、俺は覚えているのにユーリアスは覚えていない…。
女神がこの時空を操る能力を俺に与えた理由は明白だ。
"私の能力を生まれ持った者が私に代わって必ずこの国の悪を滅ぼすだろう"
この神託の悪とは、シュドレー家や反逆派のことだけを指しているのではない。何故ならそれはもうシュレイによって裁かれているからだ。では、誰のことか。それはユーリアス・クライン、彼のことに違いなかった。
つまり、女神は俺に時間を操る能力を与え、黒幕であるユーリアス・クラインを止めろと言いたいわけだ。何故か分からないが、俺は今使命感のような感じでそれを確実に理解していた。
この特別な力で、本物の悪を滅ぼすのだ。
不思議とそんな脅迫的な使命感に襲われる。
俺は本当に頭がおかしくなりそうだった。
頭を抱えて、しばらく眠った。
そして、少し落ち着いて、目を覚ました。
考え事をしながら、抜けたような笑みをこぼした。
「今度は女神の下僕になれってわけか。ははっ…舐めんな…クソ野郎!」
俺は懐中時計を壁に投げつけた。
全てがもうくだらなかった。
自分は生きることにとことん疲れてしまった。
この力を使って時間を巻き戻して、ユーリアスに復讐をする?全てをやり直す?自分が思った通りの順風満帆を手に入れる?
それが何なんだ。どうだって言うんだ。
阿呆らしい、人生は一度きりだ。
自分のこれまでやってきた悪事を無かったことになんて出来ない。そして、ユーリアス、あいつがやってきたことも無かったことになんてしてやらない。
だから、俺はこんな能力はいらない。
もう誰かに指図されて、自分の人生を歩むのはごめんだった。
女神が言う愛も正義も知ったこっちゃない。この国が悪に染まったってどうだっていい。
俺は自分勝手に俺の人生を終えたい。それだけが最初で最後に出来うる俺の自由だった。
204
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる