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本編
緊急防衛チームふたたび!
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暖かかった日から急に気温が下がり、沢山の雪が降り積もりました。
今日はその翌日です。この日は打って変わってとても良く晴れていたのに、三巳は朝から嫌な予感がして忙しなく耳をピコピコ動かしていました。
「こりゃ、来るかもしれんな」
嫌な予感を感じていたのはロウ村長も同じでした。そして忙しなくキョドキョドしながらやった来た三巳を見て、それは確信となりました。
山の斜面を見て唸るロウ村長に、三巳は眉根を寄せて耳を伏せます。気難しい顔のロウ村長の顔に「きゅぅ~」と喉で鳴いて斜面に視線を滑らせます。
一見普通の雪山です。けれどもこの山で生まれ育った山の民には普通に見えても危険な事を経験則から知っていました。
「緊急防衛隊を編成する。
三巳よ、今回はかなり大きいかもしれん。近くに活動中の動物やモンスターがいれば一時的に村を解放する。避難をする者達に声を掛けて貰えるか」
キリリと真剣な顔で言われると、三巳も吊られて耳と尻尾をピーン!と立てて真剣な顔で頷きました。
「ありがとうなんだよ!危なそうなエリアの子達に伝えてくる!」
三巳は言うが早いかタッと駆けだし出て行きました。
それを見送ったロウ村長はもう一度山の斜面を見据え、そして厚手のコートをバサリと羽織り外へと向かいます。
「あなた」
「念の為お年寄りと子供達を避難場所へ」
「任せて」
途中廊下で出会った奥さんへ声を掛ければ奥さんもキリッとした目で頷き別の方へと駆け出しました。
ロウ村長は背中を任せて何の心配もなく強歩で目的地へと向かうのでした。
所変わって村の広場です。
異変は山の民達も感じていました。山の斜面を注視しつつサワサワと落ち着きなく話しています。
そこへロウ村長がやって来ました。
(矢張り集まっていたな。それでこそ山の民だ)
ロウ村長は誇らし気にうむと頷き皆が見える位置まで歩きます。
「時間が惜しい。手短に進める。
もう直ぐ大規模な雪崩が起きそうだ。よって緊急防衛隊を結成する。今から各担当を呼ぶから名を呼ばれた者は直ぐに配置へ着く様に」
「「「了解!」」」
「では経過観察部隊。先に持ち場に着き随時経過を報告するように。
次山頂側防衛部隊は……」
言うなり普段の遊び好きな面をお首にも見せない采配をし、山の民達も自分の名前を聞くなり直ぐに行動に移していきます。
采配を終えれば残るはロウ村長のみです。広場に人が居なくなった事を確認するなり勇ましい足取りで山頂側の村出口へ急ぎました。
「どんな塩梅だ」
「何とか保ってるけど~、保ってるのが不思議なくらいよ~」
視線は油断なく山の変調を見逃すまいと注視したままです。
「雪玉は大分落ちてる」
「そうか」
ロジンの言葉に短く応じ、白くこんもりとした雪の上を見た、その時です。
「ズレた気がする」
ロウ村長が眉尻をピクリと動かすのと、誰かがボソリと漏らしたのは同時でした。
「山頂側部隊三角結界展開!左右部隊斜め結界展開!」
「「「応!!」」」
応じる声と、ズッ!という大きくズレて滑る音はこれまた同時でした。
そして唸る巨大な雪の層が滑るドドドド!ともゴゴゴゴ!とも取れる嫌な音。しかし山の民達は誰も恐れず、慌てず、連携の取れた所作により即座に結界を展開させました。
直ぐに山頂側に尖った三角の結界が村の山頂側をすっぽり覆い、間髪入れずに左端と右端側から村を守る様に斜めの結界が展開、先の三角結界と連結されました。
ド!!ドオオオ!!ズ!ドン!
雪が滑る音と結界にぶつかる音とそこから左右に進路を変えて流れて行く音と、兎に角沢山の音が山に響いています。音だけではなく地響きが体を伝います。
「でかい雪崩だな。こんなの何年振りだ?」
「さぁて、数年は無かったと思うが」
見た目の豪快さに反して山の民達はとっても冷静です。雪国の男たる者(女の人もいますが)この程度は慣れっこなのでした。
「おぉいっ、こっち結構重い!手伝ってくれ!」
「おっと今行く!」
雪崩は村を中心に綺麗に当分割されてる訳ではありません。となればより沢山の雪が流れる方はより強固な結界が欲しいです。
助けを呼べば誰彼が行く等の押し問答もなく、その場で一番余裕のある隊から助けに向かいました。
こうして見た目は三角形。力配分は不等辺三角形な結界により、村は何事も無く雪崩をやり過ごす事に成功したのでした。
音と振動が落ち着いた頃、避難していた山の民や動物やモンスターが村の外へと様子を見に出ます。
『今年も助けられたな』
『そうね、お陰でこの子達も怪我が無かったわ』
『ああ、山の民達が困ってたら今度は俺達が助けてやろうな』
『そうね、そうしましょう』
安全を確保出来た動物やモンスター達は、そう言うとペコリとお辞儀をして山へと帰って行きました。
彼等の言葉は山の民達はわかりません。ただお辞儀をしてくれたので手を振って、
「気をつけてなー」
と見送ったのでした。
一方で言葉を理解している三巳はここでもリファラの様に一緒に暮らせる日が来るかもしれないと、嬉しそうに尻尾を振ってニッコリ笑み崩れるのでしたとさ。
今日はその翌日です。この日は打って変わってとても良く晴れていたのに、三巳は朝から嫌な予感がして忙しなく耳をピコピコ動かしていました。
「こりゃ、来るかもしれんな」
嫌な予感を感じていたのはロウ村長も同じでした。そして忙しなくキョドキョドしながらやった来た三巳を見て、それは確信となりました。
山の斜面を見て唸るロウ村長に、三巳は眉根を寄せて耳を伏せます。気難しい顔のロウ村長の顔に「きゅぅ~」と喉で鳴いて斜面に視線を滑らせます。
一見普通の雪山です。けれどもこの山で生まれ育った山の民には普通に見えても危険な事を経験則から知っていました。
「緊急防衛隊を編成する。
三巳よ、今回はかなり大きいかもしれん。近くに活動中の動物やモンスターがいれば一時的に村を解放する。避難をする者達に声を掛けて貰えるか」
キリリと真剣な顔で言われると、三巳も吊られて耳と尻尾をピーン!と立てて真剣な顔で頷きました。
「ありがとうなんだよ!危なそうなエリアの子達に伝えてくる!」
三巳は言うが早いかタッと駆けだし出て行きました。
それを見送ったロウ村長はもう一度山の斜面を見据え、そして厚手のコートをバサリと羽織り外へと向かいます。
「あなた」
「念の為お年寄りと子供達を避難場所へ」
「任せて」
途中廊下で出会った奥さんへ声を掛ければ奥さんもキリッとした目で頷き別の方へと駆け出しました。
ロウ村長は背中を任せて何の心配もなく強歩で目的地へと向かうのでした。
所変わって村の広場です。
異変は山の民達も感じていました。山の斜面を注視しつつサワサワと落ち着きなく話しています。
そこへロウ村長がやって来ました。
(矢張り集まっていたな。それでこそ山の民だ)
ロウ村長は誇らし気にうむと頷き皆が見える位置まで歩きます。
「時間が惜しい。手短に進める。
もう直ぐ大規模な雪崩が起きそうだ。よって緊急防衛隊を結成する。今から各担当を呼ぶから名を呼ばれた者は直ぐに配置へ着く様に」
「「「了解!」」」
「では経過観察部隊。先に持ち場に着き随時経過を報告するように。
次山頂側防衛部隊は……」
言うなり普段の遊び好きな面をお首にも見せない采配をし、山の民達も自分の名前を聞くなり直ぐに行動に移していきます。
采配を終えれば残るはロウ村長のみです。広場に人が居なくなった事を確認するなり勇ましい足取りで山頂側の村出口へ急ぎました。
「どんな塩梅だ」
「何とか保ってるけど~、保ってるのが不思議なくらいよ~」
視線は油断なく山の変調を見逃すまいと注視したままです。
「雪玉は大分落ちてる」
「そうか」
ロジンの言葉に短く応じ、白くこんもりとした雪の上を見た、その時です。
「ズレた気がする」
ロウ村長が眉尻をピクリと動かすのと、誰かがボソリと漏らしたのは同時でした。
「山頂側部隊三角結界展開!左右部隊斜め結界展開!」
「「「応!!」」」
応じる声と、ズッ!という大きくズレて滑る音はこれまた同時でした。
そして唸る巨大な雪の層が滑るドドドド!ともゴゴゴゴ!とも取れる嫌な音。しかし山の民達は誰も恐れず、慌てず、連携の取れた所作により即座に結界を展開させました。
直ぐに山頂側に尖った三角の結界が村の山頂側をすっぽり覆い、間髪入れずに左端と右端側から村を守る様に斜めの結界が展開、先の三角結界と連結されました。
ド!!ドオオオ!!ズ!ドン!
雪が滑る音と結界にぶつかる音とそこから左右に進路を変えて流れて行く音と、兎に角沢山の音が山に響いています。音だけではなく地響きが体を伝います。
「でかい雪崩だな。こんなの何年振りだ?」
「さぁて、数年は無かったと思うが」
見た目の豪快さに反して山の民達はとっても冷静です。雪国の男たる者(女の人もいますが)この程度は慣れっこなのでした。
「おぉいっ、こっち結構重い!手伝ってくれ!」
「おっと今行く!」
雪崩は村を中心に綺麗に当分割されてる訳ではありません。となればより沢山の雪が流れる方はより強固な結界が欲しいです。
助けを呼べば誰彼が行く等の押し問答もなく、その場で一番余裕のある隊から助けに向かいました。
こうして見た目は三角形。力配分は不等辺三角形な結界により、村は何事も無く雪崩をやり過ごす事に成功したのでした。
音と振動が落ち着いた頃、避難していた山の民や動物やモンスターが村の外へと様子を見に出ます。
『今年も助けられたな』
『そうね、お陰でこの子達も怪我が無かったわ』
『ああ、山の民達が困ってたら今度は俺達が助けてやろうな』
『そうね、そうしましょう』
安全を確保出来た動物やモンスター達は、そう言うとペコリとお辞儀をして山へと帰って行きました。
彼等の言葉は山の民達はわかりません。ただお辞儀をしてくれたので手を振って、
「気をつけてなー」
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一方で言葉を理解している三巳はここでもリファラの様に一緒に暮らせる日が来るかもしれないと、嬉しそうに尻尾を振ってニッコリ笑み崩れるのでしたとさ。
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