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第1章
I コトナ村の青年
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深い森の奥のさらに奥に、その村はあった。
村の名は“コトナ村”
豊な自然に囲まれたこの村では、まるで時が止まったかのように文化はとまり何百年も昔の暮らしを続ける人々が暮らしていた。
自然に溶け込んだこの村の生活は、僅かな魔法と護身程度の剣術と意思を持つ木々により保たれていた。
そんな中で贅沢を知らないこの村の人々は、今以上も今以下も知らず幸せに暮らしていた。
村の中には土と藁を固めて作られた白い家がいくつも並んでいた。白く滑らかな曲線に僅かな凹凸のある外壁には丸い窓や四角い窓が着いており、そこから家の中へ光を取り込んでいるようであった。
贅沢とはいえないが、村人分の食事としては十分な実りがなっている作物、鶏の泣き声と共に聞こえる子供のはしゃぐ声。魔法で焚き火を起こし料理をする母親達、日向ぼっこをする老人、村のほとりの泉で釣りをする男性、穏やかな空気に包まれたこのコトナ村から物語は始まる。
「っせえええええい!」
カキーーーン!!!
威勢の言い青年の声と共に剣と剣のぶつかる音が村に響いていた。
彼の名はリンク・ロット、先日18歳を迎えたこの村の青年である。
リンクは同じ年代の青年と剣を交えていた。
彼らの周りには同年代の青年が5人、同じように剣を持ち2人の戦いに熱い目線を送っていた。
「そこまで!」
1人の男の声でリンクともう1人の少年は手を止めた。
男は40歳にさしかかるくらいといったところか、筋肉質な大きな身体をしており青年達からは「先生」と呼ばれていた。
「2人とも上達したな、それだけの剣術ならば2人をこの村の成人として認めるとしよう。」
先生と呼ばれる男の言葉を聞くと剣を交えていた2人は姿勢を正し声を揃えて感謝の言葉を述べていた。
周りにいる青年達は泣くもの、祝いの言葉をかけるもの、抱き合うもの、と様々ではあるが皆全員が彼らを祝福していた。
その反応を見て、先ほどまで眉間に皺を寄せ怪訝な顔をしていた先生と呼ばれる男は目尻を下げ
「今日からこの2人を村の成人として認め、それぞれの道を歩むことを認める。夕方村長の家へ報告にいくから、2人とも準備をしておくように。他の者も本日はこれにて終了とする。」
全員が声を揃え返事をすると、それぞれ自分の家へと解散していった。
「ただいま!」
玄関の扉を威勢よく開け、リンクは家へと入った。
しかしいつも聞こえる母の出迎える声はせず、リンクは家の中を見渡すが姿は見えなかった。
ここで彼は、いつもより早い時間の帰宅をした自分に気がつき、この時間は母が近所の人達と夕飯の準備を行う為に村の集合台所いることを思い出した。
夕方には村長の家へと向かわなくてはならないし、早く報告したいという気持ちがリンクの心を急かす。
リンクは普段は足を運ばない集合台所へ向かうことにした。
向かう途中父はまだ狩りへと行っているのだろうか、そろそろ帰ってくる頃だろうな、などと考えながら集合台所へと足を向けた。
集合台所へ着くと、村の女性達の中に先ほどまで剣を交えていたトラントが自身の母親に笑顔で話しかけているのが目に入った。
「トラント!君もここにいたんだね!」
リンクが声をかけた。トラントもリンクに気がつき「おー!」とリンクに手を振っていた。
女性達がそれぞれの持ち場で料理をする中、トラントの母親は大きな鍋で野菜や肉の入ったスープをかき混ぜていた。
「リンク!トラントから話は聞いたわよ!2人とも成人の認めをいただいたそうじゃないの。おめでとう!」
トラントの母親は明るく恰幅の良い女性だ。女性陣のまとめ役のような人でリンクの母親とは幼なじみでもある。その為、息子同士のリンクとトラントも小さい頃から一緒に育ちトラントの母親はリンクの第二の母親のような存在だった。
「ありがとう!おばちゃん!先生と剣を交えて実力を試されるのかと思っていたから、まさかトラントとやることになって驚いたよー。」
リンクは頭をかきながら首を傾げ困ったように笑った。
そこにトラントが首を腕を回してきてさらにリンクの頭をガシガシとかき乱した。
「本当だよな!もしかして1人しか認めて貰えないんじゃないかって焦ったしな!まあ、結果2人とも認められて良かったけどな!」
トラントは母親とよく似た明るく豪快な笑い声を上げていた。
その時だった。
「リンク!!」
集合台所の奥から籠に入れた大量のリンゴを持った長い髪を一つに結んだ細身の女性がリンク達の方へ向かってきていた。
「母さん!」
この女性はリンクの母親だった。
女性は細い腕で重そうなリンゴの籠を持って急ぎ足で近づいてきた。
途中バランスを崩し倒れそうになったのをリンクは急いで駆け寄り支えた。
女性は優しく「ありがとう」と微笑んだ。
「母さん、危ないよ」
リンクは落ちたリンゴを拾いながら母親へ声をかけた。
リンクの母親はえへへと笑った後に「集合台所にくるなんて珍しいじゃないの」とリンクに優しく問いかけた。
その言葉を聞き、リンクは少し顔を赤らめながら答えた。
「実は…さっきね、先生から成人の認めを貰ったんだよ。トラントと一緒に。それでその報告をしたくて…」
と照れた様子で答えた。
リンクの言葉を聞いた母親は両手で口を押さえ、目からは涙が流れていた。
それと同時に拾ったばかりのリンゴを籠ごと床にばら撒いていた。
それをみたリンクは慌てて再度リンゴの拾い集めていたがそんな息子を母親は細い腕で強く抱きしめていた。
「おめでとう…リンク…。頑張ったわね…。おめでとう…。」
涙声でお祝いの言葉をかけ、自分を抱きしめる母親にリンクも涙目になっていた。
そこに声をかける女性がいた。
「はいはーい!!感動してるところ申し訳ないけど、夕飯の時間は待ってはくれないわよー!落としたリンゴを早く洗ってきて!トラントとリンクは夕方村長の家へご挨拶しに行くんでしょ?スープもうできるから、これだけでも食べて早く準備しちゃいなさい!」
てきぱきと指示を出すのはトラントの母親だった。
この声にリンク親子はハッとし涙目になっているお互いの顔を見て笑いかけた後にすぐにリンゴを拾い始めた。
トラントも一緒にリンゴを拾い、重いからとリンクとトラントの2人でリンゴを流し場へと運んで行った。
リンクの母親は「ありがとう」とお礼を言い、2人の後を追っていった。
村の名は“コトナ村”
豊な自然に囲まれたこの村では、まるで時が止まったかのように文化はとまり何百年も昔の暮らしを続ける人々が暮らしていた。
自然に溶け込んだこの村の生活は、僅かな魔法と護身程度の剣術と意思を持つ木々により保たれていた。
そんな中で贅沢を知らないこの村の人々は、今以上も今以下も知らず幸せに暮らしていた。
村の中には土と藁を固めて作られた白い家がいくつも並んでいた。白く滑らかな曲線に僅かな凹凸のある外壁には丸い窓や四角い窓が着いており、そこから家の中へ光を取り込んでいるようであった。
贅沢とはいえないが、村人分の食事としては十分な実りがなっている作物、鶏の泣き声と共に聞こえる子供のはしゃぐ声。魔法で焚き火を起こし料理をする母親達、日向ぼっこをする老人、村のほとりの泉で釣りをする男性、穏やかな空気に包まれたこのコトナ村から物語は始まる。
「っせえええええい!」
カキーーーン!!!
威勢の言い青年の声と共に剣と剣のぶつかる音が村に響いていた。
彼の名はリンク・ロット、先日18歳を迎えたこの村の青年である。
リンクは同じ年代の青年と剣を交えていた。
彼らの周りには同年代の青年が5人、同じように剣を持ち2人の戦いに熱い目線を送っていた。
「そこまで!」
1人の男の声でリンクともう1人の少年は手を止めた。
男は40歳にさしかかるくらいといったところか、筋肉質な大きな身体をしており青年達からは「先生」と呼ばれていた。
「2人とも上達したな、それだけの剣術ならば2人をこの村の成人として認めるとしよう。」
先生と呼ばれる男の言葉を聞くと剣を交えていた2人は姿勢を正し声を揃えて感謝の言葉を述べていた。
周りにいる青年達は泣くもの、祝いの言葉をかけるもの、抱き合うもの、と様々ではあるが皆全員が彼らを祝福していた。
その反応を見て、先ほどまで眉間に皺を寄せ怪訝な顔をしていた先生と呼ばれる男は目尻を下げ
「今日からこの2人を村の成人として認め、それぞれの道を歩むことを認める。夕方村長の家へ報告にいくから、2人とも準備をしておくように。他の者も本日はこれにて終了とする。」
全員が声を揃え返事をすると、それぞれ自分の家へと解散していった。
「ただいま!」
玄関の扉を威勢よく開け、リンクは家へと入った。
しかしいつも聞こえる母の出迎える声はせず、リンクは家の中を見渡すが姿は見えなかった。
ここで彼は、いつもより早い時間の帰宅をした自分に気がつき、この時間は母が近所の人達と夕飯の準備を行う為に村の集合台所いることを思い出した。
夕方には村長の家へと向かわなくてはならないし、早く報告したいという気持ちがリンクの心を急かす。
リンクは普段は足を運ばない集合台所へ向かうことにした。
向かう途中父はまだ狩りへと行っているのだろうか、そろそろ帰ってくる頃だろうな、などと考えながら集合台所へと足を向けた。
集合台所へ着くと、村の女性達の中に先ほどまで剣を交えていたトラントが自身の母親に笑顔で話しかけているのが目に入った。
「トラント!君もここにいたんだね!」
リンクが声をかけた。トラントもリンクに気がつき「おー!」とリンクに手を振っていた。
女性達がそれぞれの持ち場で料理をする中、トラントの母親は大きな鍋で野菜や肉の入ったスープをかき混ぜていた。
「リンク!トラントから話は聞いたわよ!2人とも成人の認めをいただいたそうじゃないの。おめでとう!」
トラントの母親は明るく恰幅の良い女性だ。女性陣のまとめ役のような人でリンクの母親とは幼なじみでもある。その為、息子同士のリンクとトラントも小さい頃から一緒に育ちトラントの母親はリンクの第二の母親のような存在だった。
「ありがとう!おばちゃん!先生と剣を交えて実力を試されるのかと思っていたから、まさかトラントとやることになって驚いたよー。」
リンクは頭をかきながら首を傾げ困ったように笑った。
そこにトラントが首を腕を回してきてさらにリンクの頭をガシガシとかき乱した。
「本当だよな!もしかして1人しか認めて貰えないんじゃないかって焦ったしな!まあ、結果2人とも認められて良かったけどな!」
トラントは母親とよく似た明るく豪快な笑い声を上げていた。
その時だった。
「リンク!!」
集合台所の奥から籠に入れた大量のリンゴを持った長い髪を一つに結んだ細身の女性がリンク達の方へ向かってきていた。
「母さん!」
この女性はリンクの母親だった。
女性は細い腕で重そうなリンゴの籠を持って急ぎ足で近づいてきた。
途中バランスを崩し倒れそうになったのをリンクは急いで駆け寄り支えた。
女性は優しく「ありがとう」と微笑んだ。
「母さん、危ないよ」
リンクは落ちたリンゴを拾いながら母親へ声をかけた。
リンクの母親はえへへと笑った後に「集合台所にくるなんて珍しいじゃないの」とリンクに優しく問いかけた。
その言葉を聞き、リンクは少し顔を赤らめながら答えた。
「実は…さっきね、先生から成人の認めを貰ったんだよ。トラントと一緒に。それでその報告をしたくて…」
と照れた様子で答えた。
リンクの言葉を聞いた母親は両手で口を押さえ、目からは涙が流れていた。
それと同時に拾ったばかりのリンゴを籠ごと床にばら撒いていた。
それをみたリンクは慌てて再度リンゴの拾い集めていたがそんな息子を母親は細い腕で強く抱きしめていた。
「おめでとう…リンク…。頑張ったわね…。おめでとう…。」
涙声でお祝いの言葉をかけ、自分を抱きしめる母親にリンクも涙目になっていた。
そこに声をかける女性がいた。
「はいはーい!!感動してるところ申し訳ないけど、夕飯の時間は待ってはくれないわよー!落としたリンゴを早く洗ってきて!トラントとリンクは夕方村長の家へご挨拶しに行くんでしょ?スープもうできるから、これだけでも食べて早く準備しちゃいなさい!」
てきぱきと指示を出すのはトラントの母親だった。
この声にリンク親子はハッとし涙目になっているお互いの顔を見て笑いかけた後にすぐにリンゴを拾い始めた。
トラントも一緒にリンゴを拾い、重いからとリンクとトラントの2人でリンゴを流し場へと運んで行った。
リンクの母親は「ありがとう」とお礼を言い、2人の後を追っていった。
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