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最期の電話4
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「ごめん、それでも自分に嘘は吐けない。俺、好きな人がいる」
「私も、好きな人がいます。でも、家族を守るためには覚悟をしなければならない。縁談なんか受けたって、きっと私は幸せになんかなれないですよ。これならまだ、フューマンと一緒になった方が良かった……」
「ごめん」
「良いんです。これは察しの悪かった私が原因です。昴流さんが私に謝罪に来た時、フューマンを勧められた時、私がすぐにその真意を理解していればこんなことにはならなかった筈なんです。むしろ一瞬で殺されなかったのは情けなんですよね。だから、この話を断ったその先には、どんなことが待ち受けているのか……想像も及びません」
「ごめん」
「こんな世界、もう見たくない」
「ごめん」
「大君さん、さっきからごめんばっかり。はい、ゲームオーバー」
「待って、それでも俺は諦め切れない」
「じゃあこうしましょう。これから私は眠りに就きます。大君さんはそれを見つけてキスをするんです。もしかしたら私、目が覚めるかも知れませんよ? 貴方が一度もしてくれなかった王子様のキスで」
「待てよ……待てって! 解った、解ったよ! 俺は君が好きだ! だから待ってくれ!」
「もう! 嘘ばっかり! そんな大君さんは好きじゃありません」
「頼む、もう少し時間をくれ」
「今までありがとう大君さん。バイバイ」
そして電話は途切れた。大君は大空に向かって叫んだ。
「私も、好きな人がいます。でも、家族を守るためには覚悟をしなければならない。縁談なんか受けたって、きっと私は幸せになんかなれないですよ。これならまだ、フューマンと一緒になった方が良かった……」
「ごめん」
「良いんです。これは察しの悪かった私が原因です。昴流さんが私に謝罪に来た時、フューマンを勧められた時、私がすぐにその真意を理解していればこんなことにはならなかった筈なんです。むしろ一瞬で殺されなかったのは情けなんですよね。だから、この話を断ったその先には、どんなことが待ち受けているのか……想像も及びません」
「ごめん」
「こんな世界、もう見たくない」
「ごめん」
「大君さん、さっきからごめんばっかり。はい、ゲームオーバー」
「待って、それでも俺は諦め切れない」
「じゃあこうしましょう。これから私は眠りに就きます。大君さんはそれを見つけてキスをするんです。もしかしたら私、目が覚めるかも知れませんよ? 貴方が一度もしてくれなかった王子様のキスで」
「待てよ……待てって! 解った、解ったよ! 俺は君が好きだ! だから待ってくれ!」
「もう! 嘘ばっかり! そんな大君さんは好きじゃありません」
「頼む、もう少し時間をくれ」
「今までありがとう大君さん。バイバイ」
そして電話は途切れた。大君は大空に向かって叫んだ。
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