【完結】令嬢はされるがままに

asami

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第三十話

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 旦那の背広をクリーニング店に取りに行くと、店番の女の子に「ポケットにこれ入ってました」と言って小さなカードを渡されました。
見たところクレジットカードではなく、なにかの会員証の用でした。
どうせレンタルビデオ屋のカードだと思って、気にもしてませんでしたが捨てる訳にもいかないので、旦那の部屋のパソコンの前にでも置いておこうと思いました。
しかし、部屋に入ってパソコンの前に置いてよくよく見ると、どうも怪しい会員証に見えました。
電話番号が書いてあったので、さっそく電話して見ると、受付の女性の声が聞こえました。
「あのどうゆう店なんですか」と何も考えもしないで聞いてみると、「あ、内はお客さんの身元みんな確かめてますから、だいじょぶですよ」
「普通の人妻の方でも安心してご入会できますから」と返事がきました。
どうやら、人妻も入会するクラブというのでこれはどう考えても怪しいとぴんと来ました。
「あの、私でも入会できますか」と聞いてみると、「あ、会員の方の紹介がないとだめなんですが、あと身元がわかる運転免許証とかも必要です」と明るい声の返事がきました。
私は「じゃ、これから行きますから」と言って電話を切りました。
免許を取ってから一度も車に乗っていない、免許証も役に立つことがあるんだと思い、免許証を引き出しの奧から探すと、教えられた場所に行くことにしました。
池袋の裏手にはいると、小さい路地の奧にマンションがありその裏に小さなビルがありました。
「さっき電話したんですが、それでどんな風になってるんですか」とさりげなく聞いてみると、
「うちはインターネットの交際クラブなんです、既婚の方専用で、いわゆる不倫ですね、条件の合った相手を紹介しますので、あとはインターネットの電子メールで交際していただいてます」
と慣れた様子で説明をしてくれました。
最近旦那がインターネットに夢中になって、それも私にパソコンを触らせないのはこのためだとようやく気が付いて私ははらわたが煮えくりかえってきました。
どんなことをしてるのか証拠をつかもうと私も会員になることにしました。
「会員の紹介がないと、だめなんですが、誰のご紹介ですか」と聞かれて、私は旦那の会員証を見せました。
すると、デジカメで顔写真を撮ってそのままプリンターで会員証を作ってくれました。
女性は無料だというので、お金もかからずほっとしました。
インターネットでは、自分のプロフィールを公開して、あとは希望する相手の条件を書くようにといろいろ教えてくれました。
私は、「また今度来ます」と言って店をでました。
家に戻ると旦那のパソコンを動かしてみました。
しかし、旦那も馬鹿ではないらしくて、旦那のデータはパスワードがないと見れないように仕掛けがしてありました。
私は自分のデータもこっそりとパスワードで隠すように設定し直すと、自分のプロフィールを適当に書いてアップロードしました、そして希望する条件に旦那の年収から職業趣味までぴったり同じに書きました。
電子メールはすぐに驚くほどたくさん来ました。
メールアドレスを一つ一つ確かめると旦那の会社からのメールがありました。
プロフィールを確かめてみると、旦那に間違いありませんでした。
私は適当に話しを作っては、旦那にメールして旦那の反応を楽しんで見ていました。
しばらくすると、私の悪口や、会社の上司の悪口をあたりまえのようにメールに書いてくるようになりました。
私は絶対旦那に違いないことを確かめようと、ある夜、「あなたパソコンばかりで全然あたしに構ってくれないじゃないの、こんなことだったら離婚よ」と強く言ってみました。
すると、翌日のメールには、「嫁さんに離婚したいと言われた、あんな女こっちから離婚してやる、俺にはお前だけだ」とか調子のいい言葉が返ってきました。


 私はいったいどうしようかと思い恭子さんに相談してみました。
すると「待ち合わせて合う約束をしてみれば、それで私が代わりに会いに行ってあげるから」
「あなたが、直接会うと、喧嘩になっちゃうかもしれないし、私だったら大丈夫でしょう」と言ってくれました。
私は確かにいいアイデアだと思い、男と池袋のモスバーガー前で会う約束をしました。
少し早めに二人で待ち合わせの場所に行くと、私はすこし離れた裏通りに隠れて様子をみることにしました。
約束の時間になると、恭子さんに携帯電話がかかってきて男が近くまで来ているようでした。
恭子さんが携帯をしまうと、すぐに男が恭子さんに声を掛けてきました。
しかし後ろ姿の背格好は私の旦那ではないようでした。
二人は話しながら並んで歩くと、すぐ近くのゲームセンターに入っていきました。
私はゲームセンターの外で二人が出てくるのを待ちましたが、いつまで立ってもでてくる様子はありませんでした。
不安な気持ちになって、ゲームセンターの中に入って恭子さんを探しましたが、どの階を見てもそれらしい女性は見つかりませんでした。
私はゲームセンターから出ようとして一階に戻ると、大変なことに気が付きました。
ゲームセンターには裏口があり、そこからも出入りができるようになっていました。
小さな裏口をくぐると細い道の両側にはラブホテルが並んでいました。
もしかして、このラブホテルのどこかに連れ込まれたのではと思いましたが、どうやって探していいのか分かりませんでした。
そのとき、携帯電話が鳴り出てみると恭子さんでした。
「お願いすぐに助けにきて、殺されちゃう」と必死の声が聞こえてきたので、私はすぐに教えられたラブホテルの部屋に飛び込みました。
ドアを開けると部屋のベッドの上には恭子さんが裸にされて縛られているのが見えました。
私が恭子さんの側に駆け寄ろうとすると、ドアの陰に隠れていた男が私の後ろから抱きついてきました。
私はそのまま恭子さんの上に押し倒されました。
私の後ろから男が勢いをこめて攻め始めました。
竜巻のような激しい勢いで吹き抜ける嵐の中では、もう逃げることもできませんでした。
私の体は意志のない人形のようにもてあそばれて引き裂かれました。
時計の針が止まると、永遠の時間が私の体を支配していました。
このままずっと最後まで責められたら、私の体は支配者に従うしかないと覚悟を決めました。
男は私の身体を天高く投げ上げると、快楽を楽しむ時も与えずに絶望の淵に突き落としました。
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