【完結】令嬢はされるがままに

asami

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第百四話

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 春先になって、大学のときのコーラス部の同窓会の通知がきました。
大学の新入生の歓迎コンパをかねた同窓会で、私は大学のとき、旦那とコーラス部で知り合ったので毎年行かない訳にはいきませんでした。
旦那も一緒に行く予定だったのですが、当日になって急な出張が入って行かれないと携帯にメールが来ました。
池袋の大きな飲み屋をほとんど貸し切りにして、いろいろな大学のコーラス部の卒業生が集まりました。
コーラス部は女の子の方が人数がおおいいので、男の子達は角に固まっておしゃべりをしていました。
女の子だけで集まるとエッチな話しになることも多いのですが、男の子がいたのでエッチの話しもあまり盛り上がらず、私は一安心しました。
以前は合コンの時泣き出す女の子がいたり、喧嘩を始める男の子がいたりで大変な騒ぎになったこともありましたが、みな社会人になったせいか無難な話しに始終しました。
帰ろうとすると麻美さんに呼び止められました。
「ねえ、パソコン得意だったわよね、私のパソコンうまくインターネットにつながらないんだけど見てくれないかしら」と言われました。
「友達に古いパソコンもらったんだけどね、インターネットにつながるはずなんだけどやり方わかんなくて、友達の話では必要なものは全部そろってるって言うんだけど、私パソコンよくわかんないのよ」と言われて、断ってもまずいと思って帰りに寄ることにしました。
麻美さんのアパートは大学の近くで、よくクラブのコンパの後みんなで一緒に集まっては夜遅くまで騒いだのが思い出でした。
アパートへ曲がる路地を入ると懐かしくて涙がでそうになりました。
麻美さんは大学のとき住んでいたアパートの前を通り過ぎると少し離れたマンションに私を案内しました。
「いちおう引っ越ししたの、すぐ近くなんだけど、お風呂ないと不便でしょう」と言われて、私は部屋に入りました。
パソコンは部屋の隅に畳の上に置いてあり、電源を入れてみるとすぐに動き始めました。
しかし画面には何も表示がでなくて、どうも変でした。
パソコンの裏を見ると、ケーブルは何も繋がっていなくて横に置いてあるだけでした。
「ケーブルまだ繋いでないの」と私が聞いてみると、「友達に聞いたけどどこにどれ繋いでいいのか判らないから」と言われてケーブルさえ繋げばいいと思いました。
一通りケーブルを繋いで、立ち上げてみると別に問題はないようでした。
「ありがとう、よかった助かったは、こうゆう時パソコンに強い男の子とか知り合いにいると助かるんだけど、私のつきあってる男の子ってパソコン苦手なのよみんな」と言われてそんなに男の子の友達がいっぱいいるのかしらと思いました。
「お茶くらいいれるからちょっと待っててね」と麻美さんが言うので、私は少しゆっくりしていくことにしました。
あらためて部屋の様子を見回すと、壁のハンガーに紺のプリーツスカートがかけてありました。
よくよく見ると、すぐ横にかけてあるのはセーラー服の上着でした。
私の視線に気がついたのか麻美さんはコーヒーの茶碗を持ってが座りながら「ああ、あれ、男の人ってああゆうの好きでしょう」とこっそり苦笑いをしてみせました。
私はなんだかわかりませんでしたがあまり追求しない方がいいような気がしました。
二人でお茶を飲みながらお菓子を食べて、一休みすると「ねえこの部屋ね面白いものがみれるのよ」と麻美さんが突然言い出しました。
「電気消してね、窓の外から、向かいのビルを見るとね、面白いの、私も最初はホントにびっくりしたんだけどね」と言いながら電気を消してカーテンを少しどかして向かいのビルを二人で覗き込みました。
薄いカーテンの奥で、裸の男性が数人、セーラー服を着た女性の周りを取り囲んでいるのが見えてびっくりしました。
「ほら、秘密クラブとかいうのあるでしょう、エッチなパーティーとかするの」
「カーテンが一応かかってるんだけどね、夜だとカーテンが透けて、こっから丸見えなのよ」
「本当にもうあきれ果てて、馬鹿みたい、ここからだとね部屋の中央がちょうど見えるのよ、窓がちょっと高いでしょうだから」と言うので私も、なんと返事をしていいのかわからずにうなずくだけでした。
「実はね私もあのパーティーに出たことあるのよ」
「普段は本当の女子高生を集めてパーティーやるんだけどね、ほら女子高生だからさ、約束どおり来ない事もあるわけよね」
「それで急に人数が足りなくなったときなんか、携帯で電話がかかってくるってわけ」
「客は中年のオヤジばかりだからさあ、ちょっとくらい年くってても見分けつかないのよね」
「そんで、初めてだとか言って演技するの、痛いとか言ってみたりしたね」
「どうあなたもやってみるんだったら紹介してあげても良いわよ」と言われて私はびっくりして聞いていました。
「私はちょっと」と言葉を濁すと、「旦那とはどうなの」と今度は別の攻め方をしてきました。
「まあなんとかやってるけど」と答えると「あっちのほうはどうって聞いてるのよ、旦那はあっちのほうはだめなんでしょう」と追求されて答えに困ってしまいました。
このくらいのアルバイトだったら誰でもやってるのよ、ほら駅前のスーバーのレジの女の子もこないだ来てたわよ『旦那じゃ、物足りないの』とか言って」とまるで当たり前のことの用に言い放ちました。
私は試しに「それでどうやって誘われたの」と聞いてみると「最初はモデルの話だったんだけどね、ほら週刊誌のグラビアに載るとか言われて」
「それで『最初はパーティーコンパニオンとから始めてください』とか言われたのがそこでやってるパーティーだったって訳よ」と言われてなるほどそうやって誘うのかと納得しました。
しばらくおしゃべりをしてから私は、「旦那が待ってるからそろそろ帰るわね」と言うと「待ってる人がいるのはいいわね」と麻美さんに言われて余計なことを言ってしまったと思いました。
私はお茶のコップを台所に運んで洗ったあと、「じゃ、また今度ね」と適当に挨拶しました。
麻美さんも「じゃ、またね」と言ってくたので大学生の時に戻ったような気分でした。
ドアに横にある鏡で身支度を整えてからドアを開けると外はもう真っ暗でした。
帰りに駅の近くに小さなスーパーがあったので、明日の朝食を何か買って行こうと思い店に入りました。
ベーコンと卵とレタスを買ってレジを通ると、すこし小柄な女性はお化粧もしていなくて、とてもモデルに誘われるような女性には見えませんでした。
きっと別の女性のことなのねと思って店を出ようとすると「奥さん、ちょっと話聞いてくれるかな、いや怪しいものじゃないんだ、奥さんモデルになる気はないかな」と若い男性に声をかけられました。
私はもしかしてさっき話にでたモデルのスカウトかと思ってどきどきしてきました。
「どんなモデルなんですか」と聞いてみると。
「いや、ファンションモデルとか、雑誌のモデルとか、仕事はいろいろだから好きなの選んでくれたらいいんだよ、いやな仕事はやらなくていいんだ」と調子のいい答えがかえってきました。
「よかったらすぐ撮影するから、ほら客先に配る写真を撮るんだ、もちろんプロのカメラマンが撮るんだけどね」
「スタジオはこの近くだから大丈夫すぐ済むよ」と誘うので私は試しに「エッチな写真じゃないでしょうね」と言ってみると「いや、仕事だから最初はちょっとエッチな写真なんかの仕事もあるけどね、それはそれ、有名になるためには最初からよろこんでそうゆう仕事を撮らないと、なかなか次の仕事は回ってこないんだよ」
「誰でも最初は抵抗があるけれど、一度思い切り自分を見せてしまえば、次からはそれが楽しくて楽しくて、どんどん写真とってもらいたくなるんだよ」と熱心に勧められました。
そういえば確かにそうかもしれないと思っていると、「じゃ来てもらおうか」と男の子の手が私のお尻に当てられて一緒に歩き出しました。
私はここまで誘われたらもう断れないような気分になっていて自分でもなにがなんだか判らなくなっていました。
「じゃあ、まず契約書にサインしてもらうから、いやモデルになるときは最初に契約書を作るんだ、モデル事務所に所属することになるからね」と男の子が言うので、私はなるほどそうゆうものかと思いました。
近くのビルの階段を上がると、小さな事務所に通されました。
事務所には正面に日本刀の飾り物が置いてありなんだか変な感じがしました。
「じゃこれね、サインして拇印おしてね、これで仕事が入るとそのぶん内からお金がもらえるんだよ、いや、内の事務所に入ればすぐテレビにも出れるんだよ、さっきも出演依頼がきててね、人が足りなくて困ってたんだ」と調子のいい事を言われて私はその気になって、契約書をよく読みもせずにサインをしました。
「じゃあ、ひとまず客先に配る写真撮るからねこっちに来てくれるかな」と言って奥の部屋に案内されると、傘をひっくりかえしたような照明装置や、カメラが置いてあり簡単な写真スタジオになっていました。
もしかして私が誘われたのはちゃんとしたモデルクラブで私はこれがきっかけで映画スターにでもなれるかもしれないと胸が膨らんできました。
「じゃ、これに着替えて」と言って渡されたのは女子高生が着るようなセーラー服でした。
「あの、これ着るんですか、これ着て写真とってどうするんですか」と私は急に不安になりました。
すると「質問は一切なしね、言われたら、言われた通りの事をする、これが基本だから、できないならもう帰っていいから」と急にさっきとは打って変わった冷たい口調で言われました。
私は言われた通りするしかないと思い男の子の見ている前でセーラー服に着替えました。
すると男の子はカメラを撮って、「じゃ、そこに立ってね、顎を引いて、そそ、いい感じだ」「じゃ、そこで一度右向こうか、顔だけ右、それからゆっくり正面に向き直る、そそいいよ、いい感じ」と慣れた素振りで写真を撮り始めました。
私はなんだか分かりませんでしたが、プロの人に写真を撮ってもらっていると思うとなんだかもう一流のモデルさんになったような気分でした。
こんなにたくさん写真を撮ってどうするのかしらと思うくらいの枚数の写真を撮り続けて、やっと撮影が終わったようでした。
「じゃあさっそく最初の仕事なんだけどパーティーコンパニオンからやってもらうから」
「判ってると思うけど、これは仕事だからね。客には失礼のないようになんでも希望どうりしてもらうから。これが出来ないようならもう次の仕事はないからね」と男の子に言われて私はこれが麻美さんをうまくだまして誘った手口なんだと納得しました。
こんな言い方されたら普通の女の子だったらうまく騙されるはずねと思うとなんだか腹がたってきました。
「私、やっぱりいいです」と言って席を立とうとすると、いきなり男の子が「このまま帰れるわけねえだろう」と大きな声をだしました。
私は必死で男の子に体ごとぶつかってそのままドアから外に飛び出しました。
後ろも見ずに必死で走り続けると私は麻美さんの部屋のドアを叩きました。
麻美さんは私がセーラー服姿なのにちょっと驚いた様子でしたがすぐに私を部屋の中に入れてくれました。
「いったいどうしたの、それにその格好」と麻美さんは呆れた様子でした。
私はとても事情を話す余裕もなく、玄関先に座り込んでしまいました。
麻美さんは私の体を支えてソファーまで案内すると、台所から冷たい水を一杯持ってきてくれました。
「今夜、一晩泊めてちょうだい、ねいいでしょう」と私が言うと「なんだか知らないけど、どうしたの、ナンパでもされたの」と言ってなんとか私をなだめてくれました。
ようやく一安心と思っていたとき、ドアが急に開いて誰かが入ってくる物音がしました。
麻美さんがドアの方に様子を見に行くと「女が逃げ込んできたって携帯にメールが入ったけど、逃げ込んだのはあの女か」と男の声が聞こえてきました。
麻美さんが戻ってくると、その後ろには数人の人相の悪い男の子達が押し合いながら入ってきました。
「ひとまず一発やっちまえ、そうすればおとなしくなるから」と男の一人が言うと、男の子達は一斉に私の両手をつかんで床に押し倒してきました。
私は逃げ出す余裕がないとすぐに思い知らされました。
許しを請う時も与えられずに、私の体は征服者に汚されました。
繰り返される律動は、やがて稲妻にかわり私の体を引き裂きました。
満足する間もなくすぐに次の杭が私に打ち込まれ、また今度も激しい律動が私の体を突き抜けました。
繰り返される欲望の儀式は、繰り返すたびに私を快楽の底に沈めていきました。
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