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88話
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リヤンがクッションに転がり暇そうにしていると部屋に男が入ってくる。
「へっへっへ……こいつぁ久しぶりの上玉だ……」
「なんだお主、もう馬車は出発したのか?」
リヤンはだるそうに仰向けになると男をみた。
「あぁとっくに出て行ったぜぇ~。これで誰もお前を助ける奴はいなくなったわけだ。俺が今から可愛がってやるから喜べよぉ」
「残念だが年下に興味はないのでな。お主のような奴は仲間と一緒に牢屋がお似合いだろう」
「何を言ってやが――」
男がその場に崩れると紅い騎士が立っており、リヤンは体を伸ばすと立ち上がる。
「……すでに全員配置についた。いこう」
「よーしひと暴れするわよ!」
リヤンはクラーツと共に廊下を進んでいくと扉を開けた。
「観念なさい、この悪党ども!」
「貴様、どうやって――そうか、『紅蓮の風』が動いたというわけか」
部屋の奥で座っていたリモンがクラーツを見ると、男たちはナイフを取り出し立ち上がる。
「……大人しく捕まったほうが身のためだぞ」
「騎士さんよ、勘違いしないでくれ。俺たちは聖人に薬を横取りされただけなんだ。疫病に備えて溜め込んでいた薬を奴が勝手にばら撒き、自分だけいい思いをしやがった!」
「嘘ならもう少しマシな嘘をつくんだな」
「おいおい、勘弁してくれよ……。じゃねぇと俺たち――お前を殺しちまうぜ!?」
リモンが叫ぶと後ろから迫っていた男が襲い掛かる。
「隙だらけだぜ、騎士さんよおおおおおおおお!!」
振り下ろされた斧はリヤンの隣を通過し誰もいない地面に突き刺さった。
「き、消えた……? どこにいきやがっ――ぺぎゃッ!!」
男の顔面が見えない何かに殴られると廊下を転がっていく。男たちは慌ただしく周囲を見渡すとリモンが立ち上がった。
「お前ら狼狽えるな、あのガキを狙え!」
リヤンの髪が靡くと襲い掛かった男たちは見えない何かに弾き飛ばされる。
カシャン、カシャンと金属の擦れる音が部屋に響くと一人、また一人と男たちは気絶していき、あまりの恐怖に耐えれなくなった男は逃げ出した。
「どこへいくの? 私の相手もしてよ」
「ひっ……! ば、バケモノーーー!!」
いないはずのリヤンが目の前に出てくると男は泡を吹いて倒れた。
「まったく失礼な……。残るはあなた一人ね」
「ちっ……おい取引だ。俺がここで捕まれば人質は全員殺される。見逃してくれれば半数は解放してやる、悪くないだろ?」
交渉を持ちかけて来たリモンの片腕が突然音を立てあらぬ方向に曲がった。
「ぎゃあああああああああ!!」
「あなた、交渉する余地があると思ってるの?」
「わ、わかった! お前たちにはもう二度と手を出さん、教会にもだ!」
部屋にクラーツの足音が響くと今度はリモンの片足が折れる。
「ぐああああああああ……! や、やめろ、人質が死んでもいいのか!」
「言ったでしょ、あなたに交渉の余地はないのよ。人質は全員『紅蓮の風』が保護したわ」
「なっ……そんなわけ……」
カシャンという音が響くとリモンは叫びながら地を這うように出口へ向かう。
「俺たちはお前を忘れない。どこへ逃げようと、風が吹く限りいつでも現れる」
音もなく姿を現したクラーツをみてリモンは絶叫し気絶した。
「さて、とっとと片付けてみんなと合流ね」
「……あぁ、協力してくれて感謝する」
「教会のみんなにいい報告ができそうじゃない、頑張りなさいよ」
リヤンが笑顔でクラーツをみると彼は静かに頷き部屋を出た。
「へっへっへ……こいつぁ久しぶりの上玉だ……」
「なんだお主、もう馬車は出発したのか?」
リヤンはだるそうに仰向けになると男をみた。
「あぁとっくに出て行ったぜぇ~。これで誰もお前を助ける奴はいなくなったわけだ。俺が今から可愛がってやるから喜べよぉ」
「残念だが年下に興味はないのでな。お主のような奴は仲間と一緒に牢屋がお似合いだろう」
「何を言ってやが――」
男がその場に崩れると紅い騎士が立っており、リヤンは体を伸ばすと立ち上がる。
「……すでに全員配置についた。いこう」
「よーしひと暴れするわよ!」
リヤンはクラーツと共に廊下を進んでいくと扉を開けた。
「観念なさい、この悪党ども!」
「貴様、どうやって――そうか、『紅蓮の風』が動いたというわけか」
部屋の奥で座っていたリモンがクラーツを見ると、男たちはナイフを取り出し立ち上がる。
「……大人しく捕まったほうが身のためだぞ」
「騎士さんよ、勘違いしないでくれ。俺たちは聖人に薬を横取りされただけなんだ。疫病に備えて溜め込んでいた薬を奴が勝手にばら撒き、自分だけいい思いをしやがった!」
「嘘ならもう少しマシな嘘をつくんだな」
「おいおい、勘弁してくれよ……。じゃねぇと俺たち――お前を殺しちまうぜ!?」
リモンが叫ぶと後ろから迫っていた男が襲い掛かる。
「隙だらけだぜ、騎士さんよおおおおおおおお!!」
振り下ろされた斧はリヤンの隣を通過し誰もいない地面に突き刺さった。
「き、消えた……? どこにいきやがっ――ぺぎゃッ!!」
男の顔面が見えない何かに殴られると廊下を転がっていく。男たちは慌ただしく周囲を見渡すとリモンが立ち上がった。
「お前ら狼狽えるな、あのガキを狙え!」
リヤンの髪が靡くと襲い掛かった男たちは見えない何かに弾き飛ばされる。
カシャン、カシャンと金属の擦れる音が部屋に響くと一人、また一人と男たちは気絶していき、あまりの恐怖に耐えれなくなった男は逃げ出した。
「どこへいくの? 私の相手もしてよ」
「ひっ……! ば、バケモノーーー!!」
いないはずのリヤンが目の前に出てくると男は泡を吹いて倒れた。
「まったく失礼な……。残るはあなた一人ね」
「ちっ……おい取引だ。俺がここで捕まれば人質は全員殺される。見逃してくれれば半数は解放してやる、悪くないだろ?」
交渉を持ちかけて来たリモンの片腕が突然音を立てあらぬ方向に曲がった。
「ぎゃあああああああああ!!」
「あなた、交渉する余地があると思ってるの?」
「わ、わかった! お前たちにはもう二度と手を出さん、教会にもだ!」
部屋にクラーツの足音が響くと今度はリモンの片足が折れる。
「ぐああああああああ……! や、やめろ、人質が死んでもいいのか!」
「言ったでしょ、あなたに交渉の余地はないのよ。人質は全員『紅蓮の風』が保護したわ」
「なっ……そんなわけ……」
カシャンという音が響くとリモンは叫びながら地を這うように出口へ向かう。
「俺たちはお前を忘れない。どこへ逃げようと、風が吹く限りいつでも現れる」
音もなく姿を現したクラーツをみてリモンは絶叫し気絶した。
「さて、とっとと片付けてみんなと合流ね」
「……あぁ、協力してくれて感謝する」
「教会のみんなにいい報告ができそうじゃない、頑張りなさいよ」
リヤンが笑顔でクラーツをみると彼は静かに頷き部屋を出た。
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