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第一章 <婚約阻止>
第3話 <笑顔と嵐と魔法と>
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「ローズ?」
アシュガ様が蕩けるような、しかしどこか黒い笑みで、しかも至近距離で私を見つめている。
無意識に左手の指に髪をくるりと巻き付ける。
心臓がバクバクとうるさい。
顔に血が集まっているのがわかる。頬が熱い。きっと真っ赤になっているに違いない。
――どうしてこうなったぁぁ!!
☆.。.:*・゜*:.。..。.:+・゜:.。.:*・゜+
「ローズ様、今日は殿下がいらっしゃるそうですよ。はやく準備しなければならないので起きてください」
「んむぅ……りりぃ、もうちょっと……」
寝ぼけた頭でリリーに言うローズ。しかし、リリーは無慈悲にも布団を剥ぎ取ってしまった。
「さっきも言いましたよね、それ。はやく起きてください」
「さむぅっ!!リリー、ひどい!」
むすっとしているローズを無視して、リリーは今日の予定の話をし始めた。
「今日は午前中に授業があって、午後から殿下がいらっしゃいます。殿下は――」
「え!?」
アシュガ様が来るなんて初耳だ。
「……さっきも言いましたよ」
リリーに、いつにもまして冷たい目で見られ、ローズは顔をひきつらせる。
「そ、そう。」
「はい、それで――」
「え?まって、アシュガ様は何をしに来るの?」
「……ですから、それを今言おうとしているのですが」
冷たいを通り越して呆れたような目でローズを見るリリー。
「ごめんなさい、続けて。」
「はい。殿下は、お茶会にいらっしゃいます。」
「……お茶会?」
「はい、ではご用意を。今日は天気が良いので庭でのお茶会にしよう、とアスター様が仰っていたので、それに合ったドレスにいたしましょう」
私は毎度の如く目をギラつかせた侍女達に用意を……もとい、揉みくちゃにされたのだった。
☆.。.:*・゜*:.。..。.:+・゜:.。.:*・゜+
授業の後、もはや定位置となりつつある秘密の庭へ向かったローズとアシュガ。
その時、ハンカチを落としてしまったらしく、気付いたリコラスが拾って渡してくれた。私はリコラスに笑って「ありがとう」と言ったのだが……その途端、アシュガ様が私の手首を掴んでさっさと秘密の庭まで引っ張っていかれた。
そして、冒頭に戻る。
真っ赤になって悶えるローズに、アシュガは更に笑みを深める。
「ねぇ、ローズ。なぜ私に笑顔を向けてくれないのかな?リコラスには笑顔を向けるのに?」
先ほどと同じ質問を繰り返すアシュガ様。だが、だめだ。顔と声が私にとって凶器に等しい。
「あ、アシュガ様……」
「なに?」
「お……お茶が、冷めてしまいますわ。」
必死で誤魔化すローズの努力を嘲うように、アシュガはカップに手をかざす。
「水よ、我が意に応えよ。保温魔法」
カップの中のお茶がふわりとアメシストの光を放った。
「さぁ、もうこれで冷めないよ。」
にっこり、と黒い笑みを浮かべるアシュガを見ながら、ローズは遠い目をして思う。
――うん、そうだった。アシュガ様やその他攻略対象、ヒロインに悪役令嬢はみんな魔法を使えるんだった……。
ん?そういえば、なんで私は使えない……?
……というかアシュガ様……もう、目の前で微笑むのはやめてぇ!!
耐えられなくなってぎゅっと目を閉じたその時、雷が鳴った。
あれ、と思った時にはもう、大粒の雨がぽつぽつ……いや、ザーザーと降っていた。
はっきり言う、異常だ。
「何ですかこれはっ!?」
「ローズ、とにかく家の中に入ろう」
戸惑うローズにアシュガは手を握って、家の中に避難させた。
ほんのちょっとの間だったのに、私もアシュガ様もずぶ濡れだった。
突然、どちらからともなく笑い出す。
「くっ……ふはっ……」
「あはははっ……」
ずぶ濡れの二人が突然笑い出したのだから、それはとても奇妙だったに違いない。
「どうしたんですか突然っ」
ローズは笑いを抑えきれないままアシュガに問う。
「ローズこそ突然笑い出してどうしたんだい?」
アシュガも、今にももう一度笑いだしそうなまま、ローズに言った。
「なんだか、ずぶ濡れのアシュガ様を見ていたら笑いたくなってしまって……」
「どういう意味だ?」
心底不思議そうに訊かれたので、思ったことをそのまま告げる事にする。
「……王太子様でも、こんな風になるのかと思いまして。」
少し気まずくて、目をすっと逸らす。
そのまま目を合わせないでいると、アシュガ様の手が伸びてきて……顎に添えられ、クイッと持ち上げられた。
否が応でもアシュガ様の方に顔を向けられる。
「ふぁ!?」
「やっと俺の前で笑ってくれたのに。」
ぐっ……だめだ。その顔で顎クイはだめ!!
「あの、アシュガ様……」
「なに?」
「……そろそろ、お湯に浸からないと風邪をひいてしまいますわ。」
なにせ、二人とも濡れているのだから。
「あぁ……風よ、我が意に応えよ。熱風魔法」
また魔法か……と思っていると、私の体が紫色の光を放ち、服がみるみるうちに乾いていった。
「魔法って、凄いですね!」
私は魔法の知識も少々ある。たしか、基本的には水、風、火、土、光があったはずだ。基本的にというのは、訓練すると派生形も使えるようになるからである。
そして、大抵は一属性しかないのだが……たまに、いくつか属性を持っている人がいたはずだ。……アシュガ様のように。
「私はまだ簡単なものしか使えないよ。」
「それでも充分すごいと思います」
「ふふっ、ありがとう。さぁ、そろそろ公爵に話をしにいこう。」
そう言いながら、アシュガ様はもう一度呪文を唱えて、自分の体も乾かしている。
「はい、そうですね」
そう言った瞬間、扉が開いてお父様が出てきた。
何やら慌てているようだ。
「アシュガ殿下、ローズ、大丈夫か!?」
「私たちは大丈夫です。公爵も感じたのですか?」
「えぇ、殿下。」
感じた……? 何を?
その疑問が顔に出ていたのだろうか、アシュガ様が私に言った。
「うん? ローズは感じなかったのかい? 大きな魔力の奔流を。」
大きな魔力の奔流。
つまり、誰かが大規模な魔法を発動させたということ?
というか、なんで私だけ何も感じなかったの?
「ローズって、瞳は綺麗な翡翠みたいな色だよね。」
突然関係のないことを言われ、反応が一瞬遅れる。
「え? はい、そうですが……」
「あぁ、ローズは魔力持ちなんだね。」
うん、そのはずなんだけどまだ発現はしてないんだよなぁ。
「雷が鳴る直前、翡翠色の光が見えたから。」
……え?
アシュガ様が蕩けるような、しかしどこか黒い笑みで、しかも至近距離で私を見つめている。
無意識に左手の指に髪をくるりと巻き付ける。
心臓がバクバクとうるさい。
顔に血が集まっているのがわかる。頬が熱い。きっと真っ赤になっているに違いない。
――どうしてこうなったぁぁ!!
☆.。.:*・゜*:.。..。.:+・゜:.。.:*・゜+
「ローズ様、今日は殿下がいらっしゃるそうですよ。はやく準備しなければならないので起きてください」
「んむぅ……りりぃ、もうちょっと……」
寝ぼけた頭でリリーに言うローズ。しかし、リリーは無慈悲にも布団を剥ぎ取ってしまった。
「さっきも言いましたよね、それ。はやく起きてください」
「さむぅっ!!リリー、ひどい!」
むすっとしているローズを無視して、リリーは今日の予定の話をし始めた。
「今日は午前中に授業があって、午後から殿下がいらっしゃいます。殿下は――」
「え!?」
アシュガ様が来るなんて初耳だ。
「……さっきも言いましたよ」
リリーに、いつにもまして冷たい目で見られ、ローズは顔をひきつらせる。
「そ、そう。」
「はい、それで――」
「え?まって、アシュガ様は何をしに来るの?」
「……ですから、それを今言おうとしているのですが」
冷たいを通り越して呆れたような目でローズを見るリリー。
「ごめんなさい、続けて。」
「はい。殿下は、お茶会にいらっしゃいます。」
「……お茶会?」
「はい、ではご用意を。今日は天気が良いので庭でのお茶会にしよう、とアスター様が仰っていたので、それに合ったドレスにいたしましょう」
私は毎度の如く目をギラつかせた侍女達に用意を……もとい、揉みくちゃにされたのだった。
☆.。.:*・゜*:.。..。.:+・゜:.。.:*・゜+
授業の後、もはや定位置となりつつある秘密の庭へ向かったローズとアシュガ。
その時、ハンカチを落としてしまったらしく、気付いたリコラスが拾って渡してくれた。私はリコラスに笑って「ありがとう」と言ったのだが……その途端、アシュガ様が私の手首を掴んでさっさと秘密の庭まで引っ張っていかれた。
そして、冒頭に戻る。
真っ赤になって悶えるローズに、アシュガは更に笑みを深める。
「ねぇ、ローズ。なぜ私に笑顔を向けてくれないのかな?リコラスには笑顔を向けるのに?」
先ほどと同じ質問を繰り返すアシュガ様。だが、だめだ。顔と声が私にとって凶器に等しい。
「あ、アシュガ様……」
「なに?」
「お……お茶が、冷めてしまいますわ。」
必死で誤魔化すローズの努力を嘲うように、アシュガはカップに手をかざす。
「水よ、我が意に応えよ。保温魔法」
カップの中のお茶がふわりとアメシストの光を放った。
「さぁ、もうこれで冷めないよ。」
にっこり、と黒い笑みを浮かべるアシュガを見ながら、ローズは遠い目をして思う。
――うん、そうだった。アシュガ様やその他攻略対象、ヒロインに悪役令嬢はみんな魔法を使えるんだった……。
ん?そういえば、なんで私は使えない……?
……というかアシュガ様……もう、目の前で微笑むのはやめてぇ!!
耐えられなくなってぎゅっと目を閉じたその時、雷が鳴った。
あれ、と思った時にはもう、大粒の雨がぽつぽつ……いや、ザーザーと降っていた。
はっきり言う、異常だ。
「何ですかこれはっ!?」
「ローズ、とにかく家の中に入ろう」
戸惑うローズにアシュガは手を握って、家の中に避難させた。
ほんのちょっとの間だったのに、私もアシュガ様もずぶ濡れだった。
突然、どちらからともなく笑い出す。
「くっ……ふはっ……」
「あはははっ……」
ずぶ濡れの二人が突然笑い出したのだから、それはとても奇妙だったに違いない。
「どうしたんですか突然っ」
ローズは笑いを抑えきれないままアシュガに問う。
「ローズこそ突然笑い出してどうしたんだい?」
アシュガも、今にももう一度笑いだしそうなまま、ローズに言った。
「なんだか、ずぶ濡れのアシュガ様を見ていたら笑いたくなってしまって……」
「どういう意味だ?」
心底不思議そうに訊かれたので、思ったことをそのまま告げる事にする。
「……王太子様でも、こんな風になるのかと思いまして。」
少し気まずくて、目をすっと逸らす。
そのまま目を合わせないでいると、アシュガ様の手が伸びてきて……顎に添えられ、クイッと持ち上げられた。
否が応でもアシュガ様の方に顔を向けられる。
「ふぁ!?」
「やっと俺の前で笑ってくれたのに。」
ぐっ……だめだ。その顔で顎クイはだめ!!
「あの、アシュガ様……」
「なに?」
「……そろそろ、お湯に浸からないと風邪をひいてしまいますわ。」
なにせ、二人とも濡れているのだから。
「あぁ……風よ、我が意に応えよ。熱風魔法」
また魔法か……と思っていると、私の体が紫色の光を放ち、服がみるみるうちに乾いていった。
「魔法って、凄いですね!」
私は魔法の知識も少々ある。たしか、基本的には水、風、火、土、光があったはずだ。基本的にというのは、訓練すると派生形も使えるようになるからである。
そして、大抵は一属性しかないのだが……たまに、いくつか属性を持っている人がいたはずだ。……アシュガ様のように。
「私はまだ簡単なものしか使えないよ。」
「それでも充分すごいと思います」
「ふふっ、ありがとう。さぁ、そろそろ公爵に話をしにいこう。」
そう言いながら、アシュガ様はもう一度呪文を唱えて、自分の体も乾かしている。
「はい、そうですね」
そう言った瞬間、扉が開いてお父様が出てきた。
何やら慌てているようだ。
「アシュガ殿下、ローズ、大丈夫か!?」
「私たちは大丈夫です。公爵も感じたのですか?」
「えぇ、殿下。」
感じた……? 何を?
その疑問が顔に出ていたのだろうか、アシュガ様が私に言った。
「うん? ローズは感じなかったのかい? 大きな魔力の奔流を。」
大きな魔力の奔流。
つまり、誰かが大規模な魔法を発動させたということ?
というか、なんで私だけ何も感じなかったの?
「ローズって、瞳は綺麗な翡翠みたいな色だよね。」
突然関係のないことを言われ、反応が一瞬遅れる。
「え? はい、そうですが……」
「あぁ、ローズは魔力持ちなんだね。」
うん、そのはずなんだけどまだ発現はしてないんだよなぁ。
「雷が鳴る直前、翡翠色の光が見えたから。」
……え?
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