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鯨の爆発
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首元に小さなコブが4つあった。
体つきも大きく、目が少し垂れ目の印象を持つ。
それも相まってか、そいつのあだ名は「くじら」だった。
中学校時代、みんなに好かれていたと思う。
クラスの誰かが頼ると、くじらは嫌な顔一つせず、手伝ってくれた。
中学の卒業式以来会っていなかったなぁ。
あれから15年、僕らもすっかり30歳、おじさんおばさんになった様に感じる。
僕らが次にくじらに会ったのは、くじらの葬式でだった。
「よぉ、ひさしぶり」
坊さんの読経・焼香が終わって、喪主であるくじらの弟さんが挨拶をした後、式場の別室で寿司を囲んでいた。
当時の同級生達とビールを片手に、昔話でくじらを偲びながら、昔のことを思い出していた。
「俺たちの中でくじらが一番最初に亡くなるとはなぁ、思わなかったなぁ」
グイッとビールを飲んでからしんみり呟いたのはガキ大将だったツヨシだった。
「ツヨシ君が一番仲良かったもんね、いつも一緒にいたもんね」
仲良しグループのセイコが、空になったツヨシのグラスにおかわりを注ぎながら、同じ卓の席に座った。
「懐かしいよなぁ、くじらには沢山助けて貰ったよね」
シンジ(僕)は元々ツヨシと同じ卓に居たので、注がれたビールをもう一度飲み干すツヨシの代わりにセイコへ返答した。
「助けられたわねぇ、小学生の頃も、女子の友だちと一緒にバレーボールで遊んでるときに、校庭の木にボールを引っかけちゃったのよ」
セイコはもう一杯、ビールをツヨシのグラスに注ぎながら昔話をし始めた。
「あ~、あったな」
注がれながらツヨシが口を挟む。
「あの時、木の真ん中辺りに引っ掛かったから、誰も上れなかったんだよな?」
「そうそう、その時くじら君の肩にツヨシが立って、少しよじ登って取ってくれたよね」
セイコがあの時の結末を話している間、ツヨシは注がれた2杯目のビールをクイッと半分ほど飲んだ。
「くじら、背大きかったもんね、クラスで一番?」
「クラスでって言うか、中学上がる前に180cmくらいあったんじゃないか?」
「僕さ、中学の時学級委員やってたじゃん?」
今度は僕の番だ。卓にあるマグロずしを自分の皿に取って、ネタ側に醤油をチョンチョンとつけて、一口で寿司を食べ、咀嚼しながら話を続けた。
「中学の時、僕体力なくてさ、教室までプリント運ぶのがケッコー辛かったんだよね」
高校に入ってグンッと身長が伸び、筋肉も人並みに付いたが、中学までの僕は非力で身長もかなり低かった。
3階にある教室までの階段で毎回へばっていたんだ。
「そういう時もくじら君がさ、重いプリントをヒョイッて持ってくれてたんだよね、あれはかなり有り難かったなぁ」
思い出すと少し目頭が熱くなった。それを誤魔化すように口の中に残っていた寿司をビールで喉へ流し込むため、グイッとグラスを傾け上を向いて飲み干した。
「でもやっぱり、一番助けられたのはツヨシだよねぇ」
セイコが僕のグラスにもビールを注ぎながら3つ目のエピソードを話し始める。
「ツヨシ、中学の頃はグレててさ、毎日のようにケンカしてたよね」
「あ~、そのケンカで上級生が3人くらい教室乗り込んできた事件?」
「そうそう!」
僕とセイコが交互に話す中、当のツヨシはぽかんとした顔だった。
「覚えてないの?3年生の背のちっちゃい先輩に突っかかっちゃって、後日因縁つけられてたんだよ?」
セイコに詳しく説明を受けるも暫くはぽかん顔のままだった。
「あっ」
短く発した言葉とともに、如何にもばつの悪そうな顔に変化していった。
酔っ払っているからなのか、恥ずかしさからなのか、どちらか分からないが顔を赤らめ、肩を竦めながらチビチビと注がれたビールを飲む。
「わ、若気の至りだよ」
どうやら恥ずかしさの赤面だったようだ。
「何が『若気の至り』よ、あの時も袋だたきにあってたツヨシをくじら君が助けてくれたんでしょ!結局くじら君の方がひどい怪我してたのに!」
お母ちゃんが説教するみたいな口調でセイコがおちょくった。
くじらは肩に乗らせてくれたり、重いプリントを持ってくれたり、恐い先輩から身を挺して助けてくれたり、本当に良い奴だった。
一頻り昔話を終えると、そろそろ会場を閉める時間みたいだ。
明日は告別式と火葬がある。特に仲の良かった僕ら3人も参列して良いことになっていた。
僕らは会場の外で「じゃあ、また明日」と軽く挨拶を交わしてその日はそれぞれの帰路に着いた。
翌日、くじらの告別式。
昨日と同じ様に、参列する面々が集まると一室に綺麗に整列して座る。
坊さんが部屋に入ってきて読経が始まる。
ミシッ。
なんだ、何か音がしたけど。
ミシミシッ。
まただ。
僕だけでは無かった。
ツヨシも、セイコも、くじらのご家族の皆さんも、この音が聞こえているようで、辺りをキョロキョロしていた。
坊さんも読経を止めたりはしないが、音には気付いている様子だった。
ミシッ……ギギッ、ミシッ。
音の間隔も、大きさも次第に大きくなっていく。
よく見ると、目の前の棺からだった。
一番最初に気付いたのはセイコだった。
「ねえ!あれ、くじら君の棺、ミシミシ言ってんのってあれじゃない?」
確かに、よく見ると棺の蓋が少し盛り上がっているように見える。
四隅の金具に近い木材は亀裂まで入り出した。
棺から出る異音に気付き始めると、葬儀場は騒然としてくる。
口々に「なんだ!」「どうした!」「外に出るか!」など、参列者は慌てふためいた。
僕は目が離せないでいた。
その時、ふと思い出したんだ。
くじらって一度だけ怒ったことがあったと。
今まで溜め込んでいた物を全て吐き出すように、周りの人も、物も関係なしに暴れていた。
くじらが落ち着いた時、机も椅子も黒板もグチャグチャで、掲示物の紙や後方に貼ってあった書初めの習字なんかもビリビリで、教室の中で手榴弾が放り込まれたのかと思うような惨状だった。
そうだった。
くじらはなにも、進んで僕らを助けていたわけじゃ無かった。
木の上のボールを取るときだって、セイコが「土台になってくれれば取れるね」って言ったから肩に乗せて取らせてくれた。
プリントだって、僕が「持てよ」って言って、渋るくじらに無理矢理、半分以上のプリントを押しつけたんだ。
ケンカの時だって、ツヨシがくじらの後ろに隠れたから、くじらの方が大怪我してたんだ。
くじらは優しかったんじゃない、僕らに無理矢理。
肩に乗られているとき、プリントを持たされているとき、ケンカの盾にされているとき、その時のくじらの目。
それはいつもの垂れ気味の優しそうな目じゃなく、怒りで釣り上がったように見えていたんだ。
膨れ上がった棺桶はミシミシという音を響かせ続ける。
ズドンッ!!
くじらを入れた棺は中から大きく破裂した。
棺の破片や金具が辺りに飛び散った。
葬儀場の中は、いつかの中学校の教室の中みたいだった。
体つきも大きく、目が少し垂れ目の印象を持つ。
それも相まってか、そいつのあだ名は「くじら」だった。
中学校時代、みんなに好かれていたと思う。
クラスの誰かが頼ると、くじらは嫌な顔一つせず、手伝ってくれた。
中学の卒業式以来会っていなかったなぁ。
あれから15年、僕らもすっかり30歳、おじさんおばさんになった様に感じる。
僕らが次にくじらに会ったのは、くじらの葬式でだった。
「よぉ、ひさしぶり」
坊さんの読経・焼香が終わって、喪主であるくじらの弟さんが挨拶をした後、式場の別室で寿司を囲んでいた。
当時の同級生達とビールを片手に、昔話でくじらを偲びながら、昔のことを思い出していた。
「俺たちの中でくじらが一番最初に亡くなるとはなぁ、思わなかったなぁ」
グイッとビールを飲んでからしんみり呟いたのはガキ大将だったツヨシだった。
「ツヨシ君が一番仲良かったもんね、いつも一緒にいたもんね」
仲良しグループのセイコが、空になったツヨシのグラスにおかわりを注ぎながら、同じ卓の席に座った。
「懐かしいよなぁ、くじらには沢山助けて貰ったよね」
シンジ(僕)は元々ツヨシと同じ卓に居たので、注がれたビールをもう一度飲み干すツヨシの代わりにセイコへ返答した。
「助けられたわねぇ、小学生の頃も、女子の友だちと一緒にバレーボールで遊んでるときに、校庭の木にボールを引っかけちゃったのよ」
セイコはもう一杯、ビールをツヨシのグラスに注ぎながら昔話をし始めた。
「あ~、あったな」
注がれながらツヨシが口を挟む。
「あの時、木の真ん中辺りに引っ掛かったから、誰も上れなかったんだよな?」
「そうそう、その時くじら君の肩にツヨシが立って、少しよじ登って取ってくれたよね」
セイコがあの時の結末を話している間、ツヨシは注がれた2杯目のビールをクイッと半分ほど飲んだ。
「くじら、背大きかったもんね、クラスで一番?」
「クラスでって言うか、中学上がる前に180cmくらいあったんじゃないか?」
「僕さ、中学の時学級委員やってたじゃん?」
今度は僕の番だ。卓にあるマグロずしを自分の皿に取って、ネタ側に醤油をチョンチョンとつけて、一口で寿司を食べ、咀嚼しながら話を続けた。
「中学の時、僕体力なくてさ、教室までプリント運ぶのがケッコー辛かったんだよね」
高校に入ってグンッと身長が伸び、筋肉も人並みに付いたが、中学までの僕は非力で身長もかなり低かった。
3階にある教室までの階段で毎回へばっていたんだ。
「そういう時もくじら君がさ、重いプリントをヒョイッて持ってくれてたんだよね、あれはかなり有り難かったなぁ」
思い出すと少し目頭が熱くなった。それを誤魔化すように口の中に残っていた寿司をビールで喉へ流し込むため、グイッとグラスを傾け上を向いて飲み干した。
「でもやっぱり、一番助けられたのはツヨシだよねぇ」
セイコが僕のグラスにもビールを注ぎながら3つ目のエピソードを話し始める。
「ツヨシ、中学の頃はグレててさ、毎日のようにケンカしてたよね」
「あ~、そのケンカで上級生が3人くらい教室乗り込んできた事件?」
「そうそう!」
僕とセイコが交互に話す中、当のツヨシはぽかんとした顔だった。
「覚えてないの?3年生の背のちっちゃい先輩に突っかかっちゃって、後日因縁つけられてたんだよ?」
セイコに詳しく説明を受けるも暫くはぽかん顔のままだった。
「あっ」
短く発した言葉とともに、如何にもばつの悪そうな顔に変化していった。
酔っ払っているからなのか、恥ずかしさからなのか、どちらか分からないが顔を赤らめ、肩を竦めながらチビチビと注がれたビールを飲む。
「わ、若気の至りだよ」
どうやら恥ずかしさの赤面だったようだ。
「何が『若気の至り』よ、あの時も袋だたきにあってたツヨシをくじら君が助けてくれたんでしょ!結局くじら君の方がひどい怪我してたのに!」
お母ちゃんが説教するみたいな口調でセイコがおちょくった。
くじらは肩に乗らせてくれたり、重いプリントを持ってくれたり、恐い先輩から身を挺して助けてくれたり、本当に良い奴だった。
一頻り昔話を終えると、そろそろ会場を閉める時間みたいだ。
明日は告別式と火葬がある。特に仲の良かった僕ら3人も参列して良いことになっていた。
僕らは会場の外で「じゃあ、また明日」と軽く挨拶を交わしてその日はそれぞれの帰路に着いた。
翌日、くじらの告別式。
昨日と同じ様に、参列する面々が集まると一室に綺麗に整列して座る。
坊さんが部屋に入ってきて読経が始まる。
ミシッ。
なんだ、何か音がしたけど。
ミシミシッ。
まただ。
僕だけでは無かった。
ツヨシも、セイコも、くじらのご家族の皆さんも、この音が聞こえているようで、辺りをキョロキョロしていた。
坊さんも読経を止めたりはしないが、音には気付いている様子だった。
ミシッ……ギギッ、ミシッ。
音の間隔も、大きさも次第に大きくなっていく。
よく見ると、目の前の棺からだった。
一番最初に気付いたのはセイコだった。
「ねえ!あれ、くじら君の棺、ミシミシ言ってんのってあれじゃない?」
確かに、よく見ると棺の蓋が少し盛り上がっているように見える。
四隅の金具に近い木材は亀裂まで入り出した。
棺から出る異音に気付き始めると、葬儀場は騒然としてくる。
口々に「なんだ!」「どうした!」「外に出るか!」など、参列者は慌てふためいた。
僕は目が離せないでいた。
その時、ふと思い出したんだ。
くじらって一度だけ怒ったことがあったと。
今まで溜め込んでいた物を全て吐き出すように、周りの人も、物も関係なしに暴れていた。
くじらが落ち着いた時、机も椅子も黒板もグチャグチャで、掲示物の紙や後方に貼ってあった書初めの習字なんかもビリビリで、教室の中で手榴弾が放り込まれたのかと思うような惨状だった。
そうだった。
くじらはなにも、進んで僕らを助けていたわけじゃ無かった。
木の上のボールを取るときだって、セイコが「土台になってくれれば取れるね」って言ったから肩に乗せて取らせてくれた。
プリントだって、僕が「持てよ」って言って、渋るくじらに無理矢理、半分以上のプリントを押しつけたんだ。
ケンカの時だって、ツヨシがくじらの後ろに隠れたから、くじらの方が大怪我してたんだ。
くじらは優しかったんじゃない、僕らに無理矢理。
肩に乗られているとき、プリントを持たされているとき、ケンカの盾にされているとき、その時のくじらの目。
それはいつもの垂れ気味の優しそうな目じゃなく、怒りで釣り上がったように見えていたんだ。
膨れ上がった棺桶はミシミシという音を響かせ続ける。
ズドンッ!!
くじらを入れた棺は中から大きく破裂した。
棺の破片や金具が辺りに飛び散った。
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