異世界に召喚されたのは居合を駆使する女の子!

高岩唯丑

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エピローグ

01

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 私達は馬車で城まで戻ってきて、とりあえず一旦、落ち着いた所。帰りは一度も、影の魔物を見る事は無かった。影の魔物のボスは、この子だったのか。私はベッドに横たわる女の子を眺める。
「まだ、目を覚まさないか」
 クロエがふらりと、部屋にやってきて、そう呟く。特に答えを、求めているわけではなかったみたいで、そのまま言葉を続けた。
「いろいろと、現状報告だ、気になるだろう?」
「はい、そりゃあもう」
 私はクロエの方に体を向けて、話を聞く事にする。どうなったのか、全く分からない。クイズだけ出されて、正解を教えてもらえてないような気持ち悪さがある。もう少し、わかりやすい現象が起きても、いいぐらいだと思う。例えば、この子がやられるときに「私を倒したところで、まだボスは沢山いるのだ」とか言って倒れたりね。
「とりあえず、ハッキリわかっている事は、今の所、影の魔物は見ていない」
「やっぱり、いないんですね」
「あぁ、観測しているが、見ていないという報告があった」
 クロエの言葉に、私は歓喜する。ここまでいないのなら、たぶんこの子がボスだった、という事だろう。
「そこで、各領地に使者を送った、他の領地には、たどり着けないと思うが……他の地域には当然、まだ、影の魔物がいるからな、影の魔物を見たら引き返せと言ってある」
「じゃあ、なんとなく、どこまでの影の魔物が消えたか、わかりますね」
 クロエがコクリと頷いた。私は、ベッドに寝ている女の子に視線を移す。
「この子がボスだったって事ですよね」
「そう考えるのが自然だろう……私たちが向かった方は、普通の影の魔物しかいなかった」
 クロエが腕組みをしつつ、難しい顔になって、言葉を続けた。
「その子の事で、もう一つ話がある、過去の文献、昔の影の魔物の、騒動の事を調べた」
「あっ、何かありました?」
 私のご先祖様が、影の魔物を討伐した話。もしかしたら、この子の様な人がいたか、影の魔物のボスは、これが普通なのか、書いてあるかもしれない。
「影の魔物のボスの事は、詳しく書かれていない」
 私は肩透かしを食らった気分になった。書かれていないって。
「ただな、書かれていないという事は、ボスが人間ではなかった、と考えられるのではないか?」
 私はクロエの言葉に、ハテナが浮かぶ。クロエが、私のその顔を見て、少し考えると口を開いた。
「まぁ私も、リコと同じようになって、他の者に教えられて、わかったからな、偉そうにな事は言えないが」
 少し照れるように言うクロエ。この人は頭脳派ではないから仕方がない。
「今の状況に置き換えてみてくれ、リコが書き残す係だったとしたら、どう書く?」
 私が書き残す係だったら。考えてみる。倒す旅に出た。影の魔物のボスがいると思ったら、女の子が倒れてて。
「あっ、人間だったら書くかも、人間がボスで、びっくりしたよって」
 クロエが少し苦笑を浮かべる。
「まぁ、書き方は人それぞれだし、人によっては、人間だったことに、それほど驚かず、書き残さなかった可能性はあるにせよ」
 クロエの声が真剣さをおびて、とても低くなる。
「昔と今で、違う事が、起こっているかもしれないな」
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