俺はﾁｬｲﾅ娘に惚れたんでさァ

ﾁﾗﾘ____沖田総悟

ﾁﾗﾘ____ﾁﾗﾘ_____

神恋は居心地悪そうに眉を顰めた

｢新しい仲間を紹介する､神恋ちゃんだ｣

『神恋ｱﾙ､よろしくﾈ』

｢...｣

｢近藤さん､ﾁｬｲﾅ娘と顔が同じなんだが...｣

｢まぁ､そう焦るなﾄｼ
神恋ちゃんはあの万事屋のﾁｬｲﾅ娘の双子の妹さんだ｣

どよめく隊士達にﾑｯ...となり､ついつい神恋は口を開いてしまった

『うるさいﾈ､ｶﾞｷだからって舐めてっと痛い目みるｱﾙ』

｢なんだと...?!｣

1人の隊士が神恋の言葉に腹を立てたのか､立ち上がって怒りを顕にした

『本当のことを言ったまでﾈ』

｢このｶﾞｷ!!｣

刀に手をかける男を近藤が制した

｢やめろ...神恋ちゃんも｣

男は舌打ちを小さくして､神恋を睨んだ

神恋は涼しい顔で男を見つめている

｢なら､こいつの実力試しをすればいいじゃねぇか｣

土方が煙草を吸いながら､急に言い出した

｢こいつの実力を分からないから､お前らは舐めてるんだろ?
それはこいつも気に食わねぇに決まってる
なら､実力試ししてやればいいじゃねぇか｣

｢ﾄｼの言う通りだな...神恋ちゃん､それでいいかい?｣

『もちろんｱﾙ､舐めた奴...全員捻り潰すﾖﾛｼ』

ﾆｯｺﾘと可愛い笑みをもらした

後に､この笑顔と似た笑みを見ることとなるのをまだ誰も知らない

｢相手は...総悟､お前がやれ｣

｢...｣

土方に指名された男_沖田総悟は返事をしないまま､ずっと黙っている

｢総悟!!おい!!｣

｢!!なんでさァ?｣

｢何度も呼びかけたのに気づかねェから｣

｢...で､なんですかィ｣

沖田は間を開けた後､土方に問うた

｢こいつの実力試しをお前がやれって｣

｢...そういうことですかィ､分かりやした｣

『よろしくｱﾙ』

神恋がﾆｺｯと笑うと､沖田はﾊﾞｯ...と目を逸らした

首を傾げて顔を覗き込めば､珍しく動揺しているようだった

幸い､神恋は気づいてないが...

土方は気づいているようなので､神恋を引き離し､道場に向かうように指示した