【改訂版】異世界転移で宇宙戦争~僕の専用艦は艦隊旗艦とは名ばかりの単艦行動(ぼっち)だった~

北京犬(英)

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アイドル編

041 アイドル編18 戦闘開始

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 装備を賭けた試合では、勝った側に負けた側の装備一覧が渡される。
そこに巷で話題のGバレットが載っていたら、間違いなく敵側に奪われるだろう。
僕はその危機感で野球拳ルールという卑劣な罠でありながら、敵の懐に飛び込むことを決意した。
だがアイドルグループとして守らなければいけない一線というものがある。
この戦いはアイドルの顔を持つアバターが脱がされるかもしれない。
それがSFOのリアルタイム映像として配信されてしまう。
そんなことが万が一でも起こってはならない。
そこで僕達はやられる前に敵旗艦の早期撃破で勝利を目指すことにした。
賭け試合なので通常の野球拳ルールと違い降参出来るのが唯一の救いだ。
だが、それではこちらの装備が奪われてしまう。
装備を奪われるぐらいならGバレットで敵を殲滅してやる。

第一目標、装備リストすら渡さずGバレット所持を秘匿する。ただしメンバーが脱がされないこと。
第二目標、Gバレットが露見してでも勝利しGバレットを奪われることを阻止する。ただしメンバーが脱がされないこと。
第三目標、とにかくメンバーが脱がされないこと!

「社長! 今回の事は事務所のミスで間違いないよね?」

「ああ、面目ない」

「じゃあ、必要経費で艦の改修予算出してもらうよ?」

「お手柔らかに頼むぞ」

「ビーム砲と……修理費と……。こんなもんかな?」

「うう……。しょうがないな」

「ふふふ。これで保険が出来るぞ。Gバレットを使わないで済む。あ、あれだけは確認をとっておかないと……」

 模擬戦VPで個別デュエルを行う前に行政府にとある確認を行った。
個別デュエルに於ける艦の数に関する問い合わせだ。
詳細は省くが、満足の行く結果だった。


◇  ◇  ◇  ◇  ◆


 決戦の日がやって来た。各メンバーとも戦力の底上げをして来ている。全員の準備が整って良かった。
僕は専用艦のCICに入りコクピットに座る。データリンク。
仮想空間VR上の個別デュエル模擬戦VP会場に向かう。
会場控室になる空間には『KIRARAきらら(AKIRA)』『NAHOなほ(TANPOPO)』『SAYAさーや』『MIYUみゆ』『KAMIかみ』の5アバターが集まっていた。
『KAMI』はオブザーバー参加の神澤社長だ。白い部屋の神ではない。
彼を除く4艦が模擬戦参加者で、社長は戦闘参加は出来ないが降伏の合図だけは出来る。
社長が参加出来ないのは元々の艦隊メンバーでないことと、ランクが高すぎるせいだ。
艦数あわせで標準巡洋艦型のNPC艦も1艦加わる。
『KIRARA』と『NAHO』は行政府許可済みの芸名参加だ。
艦の諸元は以下。(『KAMI』は不明)

KIRARAきらら
艦種 艦隊旗艦
艦体 全長230m 巡洋艦型 2腕 次元格納庫 艦載機1
主機 対消滅反応炉G型(15) 高速推進機D型
補機 熱核反応炉G型(6)
兵装 主砲 長砲身5cmレールガン単装1基1門 通常弾 100残弾100最大 特殊弾Gバレット 20残弾20最大 特殊弾浸食弾 20残弾20最大
      ***粒子ビーム砲単装1基1門 (ロック)
      36cmブラスター単装1基1門
   副砲 なし
   対艦刀 30m対艦刀【**】使用不可
   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
   ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2 残弾 8
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板(盾D型相当)
   耐実体弾耐ビーム盾E型 1
   停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電脳S型 対艦レーダーS型 広域通信機S型 戦術兵器統合制御システムS型
空きエネルギースロット 2
状態 ***粒子ビーム砲 使用不能
   30m対艦刀【**】 破損使用不能


『NPC艦C型』
艦種 標準巡洋艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機F型
兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80残弾80最大
   副砲 15cm粒子ビーム砲単装1基1門
   対宙砲 5cmレーザー単装4基4門
   ミサイル発射管 なし
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
   耐実体弾耐ビーム盾E型 1
   停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電脳E型 対艦レーダーD型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 良好


NAHOなほ
艦種 狙撃艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉C型(10) 高速推進機F型
兵装 主砲 長砲身30cmレールガン単装1基1門 通常弾 80残弾80最大
   副砲 15cm粒子ビーム砲単装2基2門
   対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
   ミサイル発射管 なし
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
   耐実体弾耐ビーム盾E型 1
   停滞フィールド(バリヤー)E型
電子兵装 電脳C型 対艦レーダーB型(射撃補正装置付き) 通信機E型 
空きエネルギースロット 0
状態 良好

SAYAさーや
艦種 防宙艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 4腕(簡易型)
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機F型
兵装 主砲 15cm粒子ビーム砲連装2基4門
   副砲 なし
   対宙砲 10cmレーザー連装4基8門
   ミサイル発射管 F型防宙4基4門 最大弾数20×4 ミサイル残弾 80
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
   耐実体弾耐ビーム盾D型 4
   停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電脳E型 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 良好

MIYUみゆ
艦種 防宙輸送艦
艦体 全長250m 輸送艦型 2腕 拡張格納庫 (から
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機F型
兵装 主砲 なし
   副砲 近接戦用散弾投射機 4 残弾20×4
   対宙砲 10cmレーザー単装12基12門
   ミサイル発射管 F型防宙4基4門 最大弾数20×4 ミサイル残弾 80
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
   耐実体弾耐ビーム盾E型 2
   停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電脳D型 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 2
状態 良好

 『KIRARAきらら』が文字通りの旗艦で指揮担当。旗艦撃沈でも負けるから一番守られる中衛に位置する。
やっと熱核反応炉が直り、次元格納庫の機能制限が解除されている。
『NPC艦C型』は前衛担当。所謂盾役。標準NPC艦なのでアバターはアイドル衣装ではない。
きららのコントロールで意表を突く予定。
NAHOなほ』は狙撃艦で後衛担当。後方から敵艦を強化した30cmレールガンで狙撃してもらう。
SAYAさーや』は防宙艦で前衛担当。盾4枚の強力な防御力で艦隊を守ってもらう。
MIYUみゆ』は防宙輸送艦で中衛担当。武装が防衛用のみなのでミサイルから艦隊を守ってもらう。

 この5艦で自らの身を守り、敵旗艦を撃沈する。
攻撃力は弱いが防衛力は高い。菜穂なほさんが敵旗艦を狙撃撃破してくれれば勝てる!

 個別デュエル旗艦担当の僕が全5艦のアイコンを掴んで参加艦艇選択画面にに放り込む。
戦闘宙域がランダムで決まる。重力異常宙域だ。
アバターモード固定。野球拳ルール。賭け試合。
対戦相手はバルチャー艦隊5艦。
目の前に数字が現れカウントダウンが始まる。
3・2・1。カウントがゼロになり目の前いっぱいに宇宙空間が広がる。
試合開始だ。

 レーダー全周警戒開始。戦術兵器統合制御システムを起動、僚艦とデータリンクを繋ぐ。
艦隊フォーメーションを打ち合わせ通りに組み敵艦隊と対峙する。

 対艦レーダーS型が瞬時に敵艦隊を捕捉する。
何か変だ。敵艦1艦が先行して盾になっているようだ。
射撃補正装置を起動して重力異常スポットを計測する。
敵艦隊は重力異常スポットに守られるように囲まれている。
唯一の回廊は敵の先行艦が塞いでいる。
直接照準では後方の艦が狙えない。それなら!

「各艦、敵の先行艦を排除、続けて後方艦隊旗艦を狙う!」

 射撃補正装置で敵先行艦を拡大表示する。
女性アバター。(まあネカマモードで全員女性アバターなんだけどね)

「ん? なんか見たことがあるような気がする」

 菜穂なほさんが狙撃モードで拡大して敵先行艦アバターを観察する。

「アキ……いや、きららちゃん! あれアヤメちゃんだよ!」

 あの初心者講習でのチームメイト、アヤメが盾になって敵艦隊を守っていた。

「なんで野球拳ルール専門の詐欺艦隊にアヤメが? まさか、騙されてやってるのか?」

 僕はまた頭を抱えることになった。

「どう見ても脱ぎ要員にされてるね……」

 つまり沙也加さんを騙したのもアヤメか。
いや、アヤメ本人にも騙したつもりが無いから沙也加さんも気付けなかったのか……。
これは保険が必要だな。格納庫オープン。放出。
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