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遠征編
146 遠征編11 再侵攻2
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僕が8B星系に次元跳躍アウトした時、居住惑星の住人は我先に逃げ出そうとしていた。
防衛にあたっていた帝国軍第348艦隊は司令のハワード伯爵の指示で補給艦や大型艦によって住人を安全地帯までピストン輸送していた。
しかし、この短い期間で2億の民を全て輸送するには万の艦隊の補助艦艇を総動員しても数が足りなかった。
更に避難先も安全とは言えない。次元跳躍門で繋がる先は次の侵攻先の可能性があるからだ。
星系を直接防衛するよりも、住人を避難させる時間を稼ぐのが最良かな?
第1目標は住人の避難完了までの遅滞戦闘で、第2目標は皇帝直轄の主力艦隊が到着するまでの1週間という時間が稼げればいい。
そのためには敵ニアヒュームの侵攻ルートと規模を知らなければならないぞ。
僕はまず敵ニアヒュームの戦力や状況を知ることにした。
敵母艦級は1日1回次元跳躍を行うそうだ。
1光年の次元跳躍に8時間ほどかかり、エネルギー充填に16時間のクールタイムが必要になる。
その16時間の間の様子が捕捉されたことで敵ニアヒュームの侵攻が発覚したのだ。
僕は8B星系の管制用次元レーダーが捕捉した宇宙空間のデータを取り寄せた。
日々の観測を重ねて差異を見つけることで、そこに何かが起こっていると判明したわけだ。
今回発見されたのは次元跳躍アウトによる次元異常現象。
次元レーダーにたまたま敵が干渉したため発見された。
光学観測では数光年先の光はそれこそ年単位の時が経たないと観測できない。
その光が届く前に敵が到着するから、光学観測で発見することは事実上無理だからね。
その次元異常現象が何なのか、次元跳躍機関を持つ艦で直接接近して偵察したそうだ。
いくら貴重な次元跳躍機関搭載艦でも、さすがに緊急時には偵察ぐらいはするらしい。
ここでの偵察は過去の光を観測する安全策を取ったという。
1日前にニアヒュームが去った空間から1光日の距離に行けば、1日前の敵ニアヒュームの様子の光がやっとそこに到着するということだ。
敵母艦級の次元跳躍能力が低いからこそ出来た手段だ。
「なるほど、敵母艦級はこのルートで1光年ずつ次元跳躍して来ているわけだね。
となると次に次元跳躍アウトする場所が予測出来るんじゃ……」
敵ニアヒュームが機械生命体であるためにきっちり1光年、同じタイミングでの次元跳躍。
完全な直線コース。罠をかけるにはうってつけだ。
敵母艦級は16時間のエネルギー充填中に次元レーダーを使って次元跳躍アウトする地点の安全を確保しているようだ。
そして8時間の次元跳躍を経て1光年先に到着する。
もしその8時間のうちに次元跳躍アウト地点に障害物があったらどうなるんだろうか?
僕達の艦は次元跳躍アウト地点に小さなデブリがあっても、次元防御フィールドによって障害物が次元の間に落とされて回避出来る。
だが、さすがに大質量相手に次元跳躍アウトすれば無事では済まない。
敵母艦級の次元跳躍がどのような仕組みかはわからないが、少なくとも最大距離と所要時間に関しては僕らの次元跳躍機関に劣るのは間違いない。
僕は手頃な直系50kmぐらいの小惑星をいくつか見繕うと次元格納庫に収納した。
次に敵母艦級が次元跳躍に入った後、次元跳躍アウト予測地点に置いておこうと思う。
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
敵母艦級が次元跳躍に入った。
僕は敵母艦級の次元跳躍アウト予測地点に次元跳躍すると次元格納庫から直径50kmぐらいの小惑星を出して配置する。
この小惑星には推進装置を取り付け質量弾に改造してある。
さすがに敵母艦級とピンポイントでぶつかるようには僕も配置出来ないからね。
次元レーダーで次元跳躍航路をトレース出来るとはいえ、1光年の移動誤差が50km程度で済むわけがない。
敵母艦級は16時間動かない。その間に質量弾を移動させぶつける。
それが今回の遅滞作戦だった。
「時間だ」
敵母艦級が次元跳躍アウトする時間が迫ってきた。
僕は遮蔽フィールドで身を隠し、敵母艦級が次元跳躍アウトする地点を俯瞰出来る位置で見張った。
戦術兵器統合制御システムを起動、小惑星を改造した質量弾の推進機をコントロールする用意をした。
次元レーダーでトレースしていた敵が次元跳躍アウトの兆候を示した。
丁度1つの小惑星を配置していた位置に近い。
まさかとは思うけど推進機を使い小惑星を敵母艦級の進路上になるように少しずらしてみる。
その時、空間が揺らぎ、まさに小惑星がある場所に光を纏った敵母艦級が次元跳躍アウトして来た。
敵母艦級の防御フィールドが小惑星の質量に負けて破綻する。
そのまま重なるように敵母艦級が実体化する。刹那大爆発が起こり敵母艦級は消滅した。
次々に次元跳躍アウトする敵母艦級、さすがに小惑星に直撃するような偶然はもう起きない。
だが質量弾をぶつけることは出来る。
質量弾の推進機を噴射し敵母艦級に向ける。
次元跳躍アウトしたばかりでエネルギーが足りないのか敵母艦級は動き出しが鈍い。
その敵母艦級に質量弾が直撃していく。
トドメに反物質粒子砲でも撃ち込もうかと思った矢先に万単位の敵艦が僕の専用艦の方に向かって来る。
どうやら無事な敵母艦級が搭載艦を出撃させたらしい。僕の位置もなぜかバレたようだ。
「そろそろ潮時だな」
僕は緊急次元跳躍で逃げた。
敵艦隊が放ったビームが届く寸前だった。
「さて、この被害で敵にどれだけの対応時間を強いれたかな?」
僕は次の次元跳躍アウト地点で何をやろうかと思案するのだった。
敵母艦級が8B星系に到達するまであと2光年。
敵母艦級の能力でいう次元跳躍2回分の距離に迫っている。
防衛にあたっていた帝国軍第348艦隊は司令のハワード伯爵の指示で補給艦や大型艦によって住人を安全地帯までピストン輸送していた。
しかし、この短い期間で2億の民を全て輸送するには万の艦隊の補助艦艇を総動員しても数が足りなかった。
更に避難先も安全とは言えない。次元跳躍門で繋がる先は次の侵攻先の可能性があるからだ。
星系を直接防衛するよりも、住人を避難させる時間を稼ぐのが最良かな?
第1目標は住人の避難完了までの遅滞戦闘で、第2目標は皇帝直轄の主力艦隊が到着するまでの1週間という時間が稼げればいい。
そのためには敵ニアヒュームの侵攻ルートと規模を知らなければならないぞ。
僕はまず敵ニアヒュームの戦力や状況を知ることにした。
敵母艦級は1日1回次元跳躍を行うそうだ。
1光年の次元跳躍に8時間ほどかかり、エネルギー充填に16時間のクールタイムが必要になる。
その16時間の間の様子が捕捉されたことで敵ニアヒュームの侵攻が発覚したのだ。
僕は8B星系の管制用次元レーダーが捕捉した宇宙空間のデータを取り寄せた。
日々の観測を重ねて差異を見つけることで、そこに何かが起こっていると判明したわけだ。
今回発見されたのは次元跳躍アウトによる次元異常現象。
次元レーダーにたまたま敵が干渉したため発見された。
光学観測では数光年先の光はそれこそ年単位の時が経たないと観測できない。
その光が届く前に敵が到着するから、光学観測で発見することは事実上無理だからね。
その次元異常現象が何なのか、次元跳躍機関を持つ艦で直接接近して偵察したそうだ。
いくら貴重な次元跳躍機関搭載艦でも、さすがに緊急時には偵察ぐらいはするらしい。
ここでの偵察は過去の光を観測する安全策を取ったという。
1日前にニアヒュームが去った空間から1光日の距離に行けば、1日前の敵ニアヒュームの様子の光がやっとそこに到着するということだ。
敵母艦級の次元跳躍能力が低いからこそ出来た手段だ。
「なるほど、敵母艦級はこのルートで1光年ずつ次元跳躍して来ているわけだね。
となると次に次元跳躍アウトする場所が予測出来るんじゃ……」
敵ニアヒュームが機械生命体であるためにきっちり1光年、同じタイミングでの次元跳躍。
完全な直線コース。罠をかけるにはうってつけだ。
敵母艦級は16時間のエネルギー充填中に次元レーダーを使って次元跳躍アウトする地点の安全を確保しているようだ。
そして8時間の次元跳躍を経て1光年先に到着する。
もしその8時間のうちに次元跳躍アウト地点に障害物があったらどうなるんだろうか?
僕達の艦は次元跳躍アウト地点に小さなデブリがあっても、次元防御フィールドによって障害物が次元の間に落とされて回避出来る。
だが、さすがに大質量相手に次元跳躍アウトすれば無事では済まない。
敵母艦級の次元跳躍がどのような仕組みかはわからないが、少なくとも最大距離と所要時間に関しては僕らの次元跳躍機関に劣るのは間違いない。
僕は手頃な直系50kmぐらいの小惑星をいくつか見繕うと次元格納庫に収納した。
次に敵母艦級が次元跳躍に入った後、次元跳躍アウト予測地点に置いておこうと思う。
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
敵母艦級が次元跳躍に入った。
僕は敵母艦級の次元跳躍アウト予測地点に次元跳躍すると次元格納庫から直径50kmぐらいの小惑星を出して配置する。
この小惑星には推進装置を取り付け質量弾に改造してある。
さすがに敵母艦級とピンポイントでぶつかるようには僕も配置出来ないからね。
次元レーダーで次元跳躍航路をトレース出来るとはいえ、1光年の移動誤差が50km程度で済むわけがない。
敵母艦級は16時間動かない。その間に質量弾を移動させぶつける。
それが今回の遅滞作戦だった。
「時間だ」
敵母艦級が次元跳躍アウトする時間が迫ってきた。
僕は遮蔽フィールドで身を隠し、敵母艦級が次元跳躍アウトする地点を俯瞰出来る位置で見張った。
戦術兵器統合制御システムを起動、小惑星を改造した質量弾の推進機をコントロールする用意をした。
次元レーダーでトレースしていた敵が次元跳躍アウトの兆候を示した。
丁度1つの小惑星を配置していた位置に近い。
まさかとは思うけど推進機を使い小惑星を敵母艦級の進路上になるように少しずらしてみる。
その時、空間が揺らぎ、まさに小惑星がある場所に光を纏った敵母艦級が次元跳躍アウトして来た。
敵母艦級の防御フィールドが小惑星の質量に負けて破綻する。
そのまま重なるように敵母艦級が実体化する。刹那大爆発が起こり敵母艦級は消滅した。
次々に次元跳躍アウトする敵母艦級、さすがに小惑星に直撃するような偶然はもう起きない。
だが質量弾をぶつけることは出来る。
質量弾の推進機を噴射し敵母艦級に向ける。
次元跳躍アウトしたばかりでエネルギーが足りないのか敵母艦級は動き出しが鈍い。
その敵母艦級に質量弾が直撃していく。
トドメに反物質粒子砲でも撃ち込もうかと思った矢先に万単位の敵艦が僕の専用艦の方に向かって来る。
どうやら無事な敵母艦級が搭載艦を出撃させたらしい。僕の位置もなぜかバレたようだ。
「そろそろ潮時だな」
僕は緊急次元跳躍で逃げた。
敵艦隊が放ったビームが届く寸前だった。
「さて、この被害で敵にどれだけの対応時間を強いれたかな?」
僕は次の次元跳躍アウト地点で何をやろうかと思案するのだった。
敵母艦級が8B星系に到達するまであと2光年。
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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