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家出編
010 カナタ、出口を探る
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カナタが【ロッカー】に閉じ込められて1日目。
食糧と水はガチャで手に入れたため、もう何日かは持ちそうだとカナタは安堵していた。
カナタは脱出に向け【ロッカー】の内部を事細かに調べてみた。
【ロッカー】の1立方mの空間にはカナタとガチャで引いたアイテムが詰め込まれている。
カナタは所謂体育座りの状態で、背と左側面を【ロッカー】の壁にくっ付けている。
カナタは11歳だが、呪いにより成長が疎外され7歳児ぐらいの体格であったことが幸いした。
膝の向こうの狭い空間には皮の鎧+1とコンパクトに纏められたテントがギュウギュウに詰まっている。
カナタのお尻右側には、水とポーション類の瓶と携帯食料と葉っぱに包まれたオーク肉が床に置かれている。
柄を入れて全長140cmほどの鋼の剣+2は、1m×1mの右壁の対角線上に嵌っている。
そして、この空間には収まり切れない長さの魔鋼の槍は右前方の隅の角を縦に【ロッカー】を貫いているようで、柄の部分しか見えていない。
カナタは水と食料を手に入れて、何日かは生きていけると思っていた。
だが、カナタの頭に知らないはずの知識が蘇り、その浅はかな考えに恐怖した。
(この空間に詰まっている空気中の酸素は何時間持つんだ?
いや、もうそんな時間は過ぎてるか……)
このような狭い空間の酸素など、何時間も持つものではない。
しかし、気付いた時には既にこの空間の酸素など使い切っているだけの時間が経っていた。
カナタは空気が入れ替わっていることに安堵するとともにその知識の出どころに悩むのだった。
本来この世界の人間には、空気中に酸素があり、密閉空間で酸欠になれば死んでしまうなどという知識はない。
カナタも多田野信から引き継いだ、この知らないはずの知識がなければ不安にも思わなかったであろう。
(ここから空気が入れ替わってる?)
カナタは魔鋼の槍が貫いている右前方角の天井を見つめる。
(ここから強引に開けたら元の場所に繋がらないかな?)
カナタは魔鋼の槍が貫いている右前方角の天井をめくろうと試みたが、それは失敗に終わった。
(だめか。しかし、空気が入れ替わってるなら、魔力も出し入れできるかも)
カナタは【魔力探知】の魔力を天井の隙間から流してみた。
案の定、魔力は時空間に流れ出し、【MAP】のスキルと相まって外の状態を知ることが出来た。
そこには何処までも続く無限の時空間が広がっていた。
(ははは。これは酷い。でも魔力を流して探るしかない)
カナタは魔力を流し続ける。
幸い呪いの影響が少なくなったために魔力は潤沢にある。
この程度の魔力なら自然回復分で尽きることなく広範囲を探索できそうだ。
(ポーションを水代わりにして4日かな。
いざとなったらまたガチャを引こう。
いや、この空間がいっぱいになるアイテムが出ないとも限らない。
ガチャは本当に最後の手段にしよう)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
4日目。
1日の経過は、生活魔法の【時計】で把握していた。
アラームを使い、食糧と水は決まった時間にきちんと摂るようにしていた。
食べれば排泄も必要だ。それは垂れ流すしかなかった。
オーク肉も調理が出来ないので異臭を放ち始めた。
時間経過があり、生物も入れられる空間なので、やはり腐り始めたのだろう。
しかし、カナタは生活魔法を覚えていた。
生活魔法の【クリーン】は、このような事態に最適な魔法だった。
カナタは今日中に出口が見つからなかったら、いよいよガチャを引くしかないという瀬戸際にいた。
【ロッカー】のスキルの起点は、カナタ自信だった。
屋敷の庭が起点であれば【ロッカー】は開いていただろう。
どこかに【ロッカー】を開く起点があれば、そこへ出ることが可能かもしれなかった。
そういった事情を知らないカナタだったが、【魔力探知】+【MAP】のスキルは、その起点を探知することに成功する。
(ん? 何か見つけた?)
カナタの脳裏に魔力を流した先へと続く【MAP】による地図が空中に表示される。
そこに赤い点が表示されている。
(なんだろうこれ?)
カナタが空中の地図の赤い点に触れるとシステム音声が聞こえメッセージが表示された。
『この地点を起点登録しますか? YES/NO』
カナタは思わずYESに触れる。
するとカナタが閉じ込められている【ロッカー】の蓋が開いた。
【ロッカー】から見上げる風景は高い木立に囲まれた森の中だった。
「ここはどこ?」
カナタの疑問にシステム音声が偶然重なる。
『時空魔法【転移】を覚えました』
カナタが行った行為は、偶然にも【転移】の魔法そのものだった。
カナタはファーランド領から遥か彼方に転移したのだった。
食糧と水はガチャで手に入れたため、もう何日かは持ちそうだとカナタは安堵していた。
カナタは脱出に向け【ロッカー】の内部を事細かに調べてみた。
【ロッカー】の1立方mの空間にはカナタとガチャで引いたアイテムが詰め込まれている。
カナタは所謂体育座りの状態で、背と左側面を【ロッカー】の壁にくっ付けている。
カナタは11歳だが、呪いにより成長が疎外され7歳児ぐらいの体格であったことが幸いした。
膝の向こうの狭い空間には皮の鎧+1とコンパクトに纏められたテントがギュウギュウに詰まっている。
カナタのお尻右側には、水とポーション類の瓶と携帯食料と葉っぱに包まれたオーク肉が床に置かれている。
柄を入れて全長140cmほどの鋼の剣+2は、1m×1mの右壁の対角線上に嵌っている。
そして、この空間には収まり切れない長さの魔鋼の槍は右前方の隅の角を縦に【ロッカー】を貫いているようで、柄の部分しか見えていない。
カナタは水と食料を手に入れて、何日かは生きていけると思っていた。
だが、カナタの頭に知らないはずの知識が蘇り、その浅はかな考えに恐怖した。
(この空間に詰まっている空気中の酸素は何時間持つんだ?
いや、もうそんな時間は過ぎてるか……)
このような狭い空間の酸素など、何時間も持つものではない。
しかし、気付いた時には既にこの空間の酸素など使い切っているだけの時間が経っていた。
カナタは空気が入れ替わっていることに安堵するとともにその知識の出どころに悩むのだった。
本来この世界の人間には、空気中に酸素があり、密閉空間で酸欠になれば死んでしまうなどという知識はない。
カナタも多田野信から引き継いだ、この知らないはずの知識がなければ不安にも思わなかったであろう。
(ここから空気が入れ替わってる?)
カナタは魔鋼の槍が貫いている右前方角の天井を見つめる。
(ここから強引に開けたら元の場所に繋がらないかな?)
カナタは魔鋼の槍が貫いている右前方角の天井をめくろうと試みたが、それは失敗に終わった。
(だめか。しかし、空気が入れ替わってるなら、魔力も出し入れできるかも)
カナタは【魔力探知】の魔力を天井の隙間から流してみた。
案の定、魔力は時空間に流れ出し、【MAP】のスキルと相まって外の状態を知ることが出来た。
そこには何処までも続く無限の時空間が広がっていた。
(ははは。これは酷い。でも魔力を流して探るしかない)
カナタは魔力を流し続ける。
幸い呪いの影響が少なくなったために魔力は潤沢にある。
この程度の魔力なら自然回復分で尽きることなく広範囲を探索できそうだ。
(ポーションを水代わりにして4日かな。
いざとなったらまたガチャを引こう。
いや、この空間がいっぱいになるアイテムが出ないとも限らない。
ガチャは本当に最後の手段にしよう)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
4日目。
1日の経過は、生活魔法の【時計】で把握していた。
アラームを使い、食糧と水は決まった時間にきちんと摂るようにしていた。
食べれば排泄も必要だ。それは垂れ流すしかなかった。
オーク肉も調理が出来ないので異臭を放ち始めた。
時間経過があり、生物も入れられる空間なので、やはり腐り始めたのだろう。
しかし、カナタは生活魔法を覚えていた。
生活魔法の【クリーン】は、このような事態に最適な魔法だった。
カナタは今日中に出口が見つからなかったら、いよいよガチャを引くしかないという瀬戸際にいた。
【ロッカー】のスキルの起点は、カナタ自信だった。
屋敷の庭が起点であれば【ロッカー】は開いていただろう。
どこかに【ロッカー】を開く起点があれば、そこへ出ることが可能かもしれなかった。
そういった事情を知らないカナタだったが、【魔力探知】+【MAP】のスキルは、その起点を探知することに成功する。
(ん? 何か見つけた?)
カナタの脳裏に魔力を流した先へと続く【MAP】による地図が空中に表示される。
そこに赤い点が表示されている。
(なんだろうこれ?)
カナタが空中の地図の赤い点に触れるとシステム音声が聞こえメッセージが表示された。
『この地点を起点登録しますか? YES/NO』
カナタは思わずYESに触れる。
するとカナタが閉じ込められている【ロッカー】の蓋が開いた。
【ロッカー】から見上げる風景は高い木立に囲まれた森の中だった。
「ここはどこ?」
カナタの疑問にシステム音声が偶然重なる。
『時空魔法【転移】を覚えました』
カナタが行った行為は、偶然にも【転移】の魔法そのものだった。
カナタはファーランド領から遥か彼方に転移したのだった。
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