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南部辺境遠征編
124 カナタ、実験をする
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とりあえず音声通信機の筐体製作を日産5台にまでに上げたカナタだったが、それではあまりにも生産効率が悪すぎた。
いや、通常ならばその数は立派なものなのだが、カナタの能力をフルに使えば日産で完成品を10台作ることが可能なので、そもそも基準がおかしいのだ。
「もう少し効率が良くなるようにスキルを向上させられると良いんだが」
それがスキルガチャを【鑑定】して中身の系統を知ろうという試みと、【ガチャオーブ化】がスキルにも使えるのかというアイデアに繋がっていた。
「【鑑定】で中身の系統がわかるようになるには、いつになるかわからない。
ならば、【ガチャオーブ化】を実験してみるしかない」
カナタは石ゴーレムと肉ゴーレムをガチャオーブに戻すことには成功していた。
それは何度開けようと、誰が開けようと同じものしか出て来なかった。
サキが開けても石ゴーレムは石ゴーレム、カナタが開けても肉ゴーレムは肉ゴーレムだった。
そこには幸運値の影響は全く入ってなかった。
そのオーブは一見すると今までと同じオーブに見えたが、携帯ガチャ機に通すとオーブの状態でもハッキリと中身が判断出来た。
そして一度も携帯ガチャ機に通していないにも関わらず1UPの恩恵は得られなかった。
これはサブスキルの説明通りなので今更なのだが、実験により間違いがないことが確認できたのは一つの成果だった。
加えて説明には無かった中身を知る機能が認められたので、実験は無駄ではなかったと言えた。
「スキルのガチャオーブ化、やってみる価値があるだろう」
カナタは以前、スキル限定100連ガチャを引いている。
それを自動開放で手に入れたことで、100個全てのスキルをカナタは一瞬で得ることになった。
その結果、Nスキル82、HNスキル15、Rスキル2つにSRスキル1つを手に入れていた。
ほとんどがNスキルの使わないハズレスキルとなり、ダブリとなったスキルは1つに統合されて消えたようだった。
この無駄なスキルをガチャオーブ化できれば、カナタのステータス欄も整理できるし、そのスキルオーブを他人に譲渡することも出来るようになるという一石二鳥になるはずだった。
スキルオーブは開いた人のスキルとなるはずだからだ。
「【ガチャオーブ化】、スキル【料理】」
カナタがGRサブスキル【ガチャオーブ化】を使うと、携帯ガチャ機から黄色いスキルオーブが出て来た。
見た目で中身はわからないが、Nスキルオーブであることは判断出来る。
これに高レベル【鑑定】をかければ、おそらく調理系スキルだとわかるのだろう。
これで誰かがオーブを開いて【料理】スキルを手に入れることが出来たならば、実験は成功となる。
「ちょっと誰か手伝ってくれる?」
「はーい」
カナタは20人いる工房の従業員に声をかけた。
すると木工職人のジョブを持つ若い10代の女性がカナタの元へとやって来た。
ララが美人から選んだ1人目で特に美人だ。
尤も後で全員雇ったので最初から全員美人だったことになる。
この世界、整った人が多く美人率は元々高いのだが……。
「ちょっと鑑定するよ」
「はい」
カナタは【鑑定】をかけて女性のスキルを確認した。
名前 :ミラン
種族 :ヒューマン 年齢:16才 性別:女
職業 :木工職人
レベル:5
体力 :6/6
魔力 :3/3
幸運 :3
状態 :良好
Nスキル:生活魔法 木工Lv.2
称号:カナタの奴隷
加護:
取得魔法:
装備:
所持品:
所持金:
名前はミラン、年齢は16歳だった。
成人して1年、木工職人としての経験を積む前に奴隷商へと売られていた。
「持っているスキルは【生活魔法】に【木工】のみだね?」
「はい」
その質問の理由が良く判らずにミランは首を傾げた。
持っていた【お財布】スキルは奴隷化の時に失ったのでその二つで間違いなかった。
「これを使ってみて」
カナタはミランに【料理】のスキルオーブを渡した。
「スキルオーブ! よろしいのですか?」
Nのスキルオーブでも、買えば10万DGは下らない。
それを奴隷にあげてしまうカナタにミランは戸惑い使用することを躊躇した。
ミランの家は農家で無駄に子沢山だった。
5歳のオーブ譲渡で【お財布】を、10歳のオーブ譲渡で【生活魔法】のスキルを、15歳のオーブ譲渡で【木工】のスキルを得た。
そのため木工職人などという農家では必要としないジョブとなったため、16歳になると親から弟妹のためにと説得され、口減らしのため奴隷商へと売られた。
ミラン本人は奴隷商に行って木工職人に売られるのだろうと思っていたのだが、親は美人な彼女の価値を良く解っていた。
ミランは何でも受け入れる所謂オールオッケーな契約で売られたのだ。
もしカナタが買わなかったなら、ミランには娼館で働かされる未来が待っていたかもしれなかった。
「開けてくれないと僕が困る」
「わかりました♪」
ミランが嬉しそうにスキルオーブを開けるとミランの身体が黄色い光を帯びた。
それはNのエフェクト、Nスキルを覚えたということに他ならなかった。
カナタはそれを確認すると再びミランを【鑑定】した。
Nスキル:生活魔法 木工Lv.2 料理Lv.1new
「やった! 成功だ!」
そうなるとカナタはもっと実験してみたくなった。
他のスキルもガチャオーブ化しようと自らのスキルを見ていたろころ、あることに気付き驚いた。
「え? オーブ化したはずの料理スキルがまだある」
それはダブリの影響だった。
カナタはスキル限定100連ガチャで料理スキルを5つ手に入れていたのだ。
元々持っていた1つに加えて5つ、合計6つ持っていて、1つはガチャオーブ化したため、まだ5つ残っているということだった。
「ん? 表示が変わってる?
もしかしてこの【料理Lv.1(5)】の数字はダブリの数?」
カナタはダブったスキルは消えたものと思っていた。
しかし、ステータスの見えない所ではダブったスキルはそこに存在していたのだ。
それが今回ガチャオーブ化のスキルを使ったことによって、ステータスに残数表示が加わったのだ。
「ならば、この【お財布(22)】は自分の以外は使っちゃって良いな」
カナタは【お財布】スキルをガチャオーブ化した。
自分用を1つ残して合計21個がスキルオーブとなって出て来た。
奴隷は奴隷化の際に、”奴隷は財産を持てない”という決まりにより【お財布】スキルを奪われている。
よくよく考えるとこれも【ガチャオーブ化】に近いスキルの結果なのかもしれない。
しかし、近年の商取引では【お財布】スキルによるキャッシュレス決済が浸透していて、奴隷といえども【お財布】スキルを持たなければ仕事に差し障りが出るようになった。
そのため奴隷であっても【お財布】スキルを再取得することが、主人の権限により認められていた。
「これも使って」
カナタはミランに【お財布】のスキルオーブを渡すと使うように促した。
「はい」
今度は躊躇することなく、ミランはオーブを開いた。
ミランの身体は黄色い光を帯び、またスキルを覚えたようだった。
カナタは再度【鑑定】で確認した。
Nスキル:生活魔法 木工Lv.2 料理Lv.1 お財布new
お財布があった。
「はい、これ」
今度はカナタは銀貨を出して渡した。
「お財布」に仕舞ってみて。
「え?」
ミランは自らのステータスを確認すると、失ったはずの【お財布】と【料理】スキルが増えていることを確認した。
そしてお財布に銀貨をしまうと所持金表示が変化した。
所持金:1000DG
するとミランは【お財布】から銀貨を出すとカナタに返して来た。
ミランはカナタが【お財布】が機能するか調べたかったのだと思い、実験で預かったお金を返さなければと思ったのだ。
「え? あげるよ?」
「ありがとうございます♪」
カナタはたかが銀貨1枚だと思っていたのだが、奴隷となったミランにとっては初めて所持した財産だった。
ミランはこの銀貨1枚を【お財布】に入れずにずっと手をつけずに残し続けることとなった。
この後実験に成功したカナタは、無駄に所持していたスキルを全てガチャオーブ化した。
「これでスキルの項目がスッキリしたな」
そして要らなくなったスキルを奴隷たちに大盤振る舞いすることにした。
「これは【料理】スキルね。調理を手伝うつもりの人は使って。
こっちは【お財布】で全員分あるから所持するように。
おい、ヒナ。お前の分もあるから使え」
我関せずとしていたヒナにも【お財布】を覚えさせる。
「こっちは【清掃】スキル、こっちは【裁縫】と【礼儀作法】。
礼儀作法は今後お店に立つつもりがある場合は持っていて。
これは【木工】と【家具】、手伝うつもりがあれば覚えて。
こっちはHNスキルで戦闘系の【剣技】【槍技】【盾技】【棒技】【格闘】。
戦闘系の人でスキルを補いたい人は使って」
その他もろもろ配って、この工房の奴隷たちはスキルを複数持つ高級奴隷となっていた。
いや、通常ならばその数は立派なものなのだが、カナタの能力をフルに使えば日産で完成品を10台作ることが可能なので、そもそも基準がおかしいのだ。
「もう少し効率が良くなるようにスキルを向上させられると良いんだが」
それがスキルガチャを【鑑定】して中身の系統を知ろうという試みと、【ガチャオーブ化】がスキルにも使えるのかというアイデアに繋がっていた。
「【鑑定】で中身の系統がわかるようになるには、いつになるかわからない。
ならば、【ガチャオーブ化】を実験してみるしかない」
カナタは石ゴーレムと肉ゴーレムをガチャオーブに戻すことには成功していた。
それは何度開けようと、誰が開けようと同じものしか出て来なかった。
サキが開けても石ゴーレムは石ゴーレム、カナタが開けても肉ゴーレムは肉ゴーレムだった。
そこには幸運値の影響は全く入ってなかった。
そのオーブは一見すると今までと同じオーブに見えたが、携帯ガチャ機に通すとオーブの状態でもハッキリと中身が判断出来た。
そして一度も携帯ガチャ機に通していないにも関わらず1UPの恩恵は得られなかった。
これはサブスキルの説明通りなので今更なのだが、実験により間違いがないことが確認できたのは一つの成果だった。
加えて説明には無かった中身を知る機能が認められたので、実験は無駄ではなかったと言えた。
「スキルのガチャオーブ化、やってみる価値があるだろう」
カナタは以前、スキル限定100連ガチャを引いている。
それを自動開放で手に入れたことで、100個全てのスキルをカナタは一瞬で得ることになった。
その結果、Nスキル82、HNスキル15、Rスキル2つにSRスキル1つを手に入れていた。
ほとんどがNスキルの使わないハズレスキルとなり、ダブリとなったスキルは1つに統合されて消えたようだった。
この無駄なスキルをガチャオーブ化できれば、カナタのステータス欄も整理できるし、そのスキルオーブを他人に譲渡することも出来るようになるという一石二鳥になるはずだった。
スキルオーブは開いた人のスキルとなるはずだからだ。
「【ガチャオーブ化】、スキル【料理】」
カナタがGRサブスキル【ガチャオーブ化】を使うと、携帯ガチャ機から黄色いスキルオーブが出て来た。
見た目で中身はわからないが、Nスキルオーブであることは判断出来る。
これに高レベル【鑑定】をかければ、おそらく調理系スキルだとわかるのだろう。
これで誰かがオーブを開いて【料理】スキルを手に入れることが出来たならば、実験は成功となる。
「ちょっと誰か手伝ってくれる?」
「はーい」
カナタは20人いる工房の従業員に声をかけた。
すると木工職人のジョブを持つ若い10代の女性がカナタの元へとやって来た。
ララが美人から選んだ1人目で特に美人だ。
尤も後で全員雇ったので最初から全員美人だったことになる。
この世界、整った人が多く美人率は元々高いのだが……。
「ちょっと鑑定するよ」
「はい」
カナタは【鑑定】をかけて女性のスキルを確認した。
名前 :ミラン
種族 :ヒューマン 年齢:16才 性別:女
職業 :木工職人
レベル:5
体力 :6/6
魔力 :3/3
幸運 :3
状態 :良好
Nスキル:生活魔法 木工Lv.2
称号:カナタの奴隷
加護:
取得魔法:
装備:
所持品:
所持金:
名前はミラン、年齢は16歳だった。
成人して1年、木工職人としての経験を積む前に奴隷商へと売られていた。
「持っているスキルは【生活魔法】に【木工】のみだね?」
「はい」
その質問の理由が良く判らずにミランは首を傾げた。
持っていた【お財布】スキルは奴隷化の時に失ったのでその二つで間違いなかった。
「これを使ってみて」
カナタはミランに【料理】のスキルオーブを渡した。
「スキルオーブ! よろしいのですか?」
Nのスキルオーブでも、買えば10万DGは下らない。
それを奴隷にあげてしまうカナタにミランは戸惑い使用することを躊躇した。
ミランの家は農家で無駄に子沢山だった。
5歳のオーブ譲渡で【お財布】を、10歳のオーブ譲渡で【生活魔法】のスキルを、15歳のオーブ譲渡で【木工】のスキルを得た。
そのため木工職人などという農家では必要としないジョブとなったため、16歳になると親から弟妹のためにと説得され、口減らしのため奴隷商へと売られた。
ミラン本人は奴隷商に行って木工職人に売られるのだろうと思っていたのだが、親は美人な彼女の価値を良く解っていた。
ミランは何でも受け入れる所謂オールオッケーな契約で売られたのだ。
もしカナタが買わなかったなら、ミランには娼館で働かされる未来が待っていたかもしれなかった。
「開けてくれないと僕が困る」
「わかりました♪」
ミランが嬉しそうにスキルオーブを開けるとミランの身体が黄色い光を帯びた。
それはNのエフェクト、Nスキルを覚えたということに他ならなかった。
カナタはそれを確認すると再びミランを【鑑定】した。
Nスキル:生活魔法 木工Lv.2 料理Lv.1new
「やった! 成功だ!」
そうなるとカナタはもっと実験してみたくなった。
他のスキルもガチャオーブ化しようと自らのスキルを見ていたろころ、あることに気付き驚いた。
「え? オーブ化したはずの料理スキルがまだある」
それはダブリの影響だった。
カナタはスキル限定100連ガチャで料理スキルを5つ手に入れていたのだ。
元々持っていた1つに加えて5つ、合計6つ持っていて、1つはガチャオーブ化したため、まだ5つ残っているということだった。
「ん? 表示が変わってる?
もしかしてこの【料理Lv.1(5)】の数字はダブリの数?」
カナタはダブったスキルは消えたものと思っていた。
しかし、ステータスの見えない所ではダブったスキルはそこに存在していたのだ。
それが今回ガチャオーブ化のスキルを使ったことによって、ステータスに残数表示が加わったのだ。
「ならば、この【お財布(22)】は自分の以外は使っちゃって良いな」
カナタは【お財布】スキルをガチャオーブ化した。
自分用を1つ残して合計21個がスキルオーブとなって出て来た。
奴隷は奴隷化の際に、”奴隷は財産を持てない”という決まりにより【お財布】スキルを奪われている。
よくよく考えるとこれも【ガチャオーブ化】に近いスキルの結果なのかもしれない。
しかし、近年の商取引では【お財布】スキルによるキャッシュレス決済が浸透していて、奴隷といえども【お財布】スキルを持たなければ仕事に差し障りが出るようになった。
そのため奴隷であっても【お財布】スキルを再取得することが、主人の権限により認められていた。
「これも使って」
カナタはミランに【お財布】のスキルオーブを渡すと使うように促した。
「はい」
今度は躊躇することなく、ミランはオーブを開いた。
ミランの身体は黄色い光を帯び、またスキルを覚えたようだった。
カナタは再度【鑑定】で確認した。
Nスキル:生活魔法 木工Lv.2 料理Lv.1 お財布new
お財布があった。
「はい、これ」
今度はカナタは銀貨を出して渡した。
「お財布」に仕舞ってみて。
「え?」
ミランは自らのステータスを確認すると、失ったはずの【お財布】と【料理】スキルが増えていることを確認した。
そしてお財布に銀貨をしまうと所持金表示が変化した。
所持金:1000DG
するとミランは【お財布】から銀貨を出すとカナタに返して来た。
ミランはカナタが【お財布】が機能するか調べたかったのだと思い、実験で預かったお金を返さなければと思ったのだ。
「え? あげるよ?」
「ありがとうございます♪」
カナタはたかが銀貨1枚だと思っていたのだが、奴隷となったミランにとっては初めて所持した財産だった。
ミランはこの銀貨1枚を【お財布】に入れずにずっと手をつけずに残し続けることとなった。
この後実験に成功したカナタは、無駄に所持していたスキルを全てガチャオーブ化した。
「これでスキルの項目がスッキリしたな」
そして要らなくなったスキルを奴隷たちに大盤振る舞いすることにした。
「これは【料理】スキルね。調理を手伝うつもりの人は使って。
こっちは【お財布】で全員分あるから所持するように。
おい、ヒナ。お前の分もあるから使え」
我関せずとしていたヒナにも【お財布】を覚えさせる。
「こっちは【清掃】スキル、こっちは【裁縫】と【礼儀作法】。
礼儀作法は今後お店に立つつもりがある場合は持っていて。
これは【木工】と【家具】、手伝うつもりがあれば覚えて。
こっちはHNスキルで戦闘系の【剣技】【槍技】【盾技】【棒技】【格闘】。
戦闘系の人でスキルを補いたい人は使って」
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