父親が呪われているので家出してガチャ屋をすることにしました

北京犬(英)

文字の大きさ
129 / 204
南部辺境遠征編

129 ヨーコパーティー、採掘専属になる

しおりを挟む
お知らせ
 125話において、鉱山ダンジョンがグリューン子爵により運営されているかのような表現になっていました。
鉱山ダンジョンはダンジョン化により王国の直轄となり冒険者ギルドに管理委託されているダンジョンになります。

 グリューン子爵が運営している鉱山はダンジョン化していない別の鉱山になります。
その記述も過去の文章には抜けていて、全ての鉱山を失ったかのようになっていましたが、実は他にも鉱山は持っています。

 体調不良の影響で最近ミスが多くすみません。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「つまり、URスキルがパーティーを超えてクランにも反映されているのかな?」

 カナタが得た【経験値5倍】のスキルは、ヨーコパーティーにまで反映されているようだった。
だが、その見解はある意味間違いだった。
1パーティ―6人という括りは冒険者ギルドが便宜上勝手に設定しただけであり、スキルの適用範囲はスキル保持者の感覚しだいだったのだ。
カナタが仲間と思っているヨーコパーティーはカナタにとって自分のパーティーと同じだった。
それがスキルの適用範囲に影響を与えていた。
もし、ここでカナタが”1パーティ―は6人に決まっている”という頭の固い考えだったならば、カナタパーティーの間にしか適用しなかったと思われる。
幸いカナタがクランと勘違いしたせいで、その適用範囲はカナタに関わる全パーティ―にまで拡大することになった。
嬉しい誤算だった。

「5階層を攻略したら一度戻ろう。
ヨーコパーティーは、ここグリーンバレーを拠点にして採掘を続けてもらうことになるかも」

「いや我は傭兵だ。
雇い主のパワーレベリングには付き合うが、採掘は我の仕事の範疇ではない」

 リュゼットが、採掘は自分の仕事ではないと拒否して来た。
確かに傭兵の契約上そのような拒否は認められていた。
しかし、リュゼットが抜けるとヨーコパーティーの安全面で問題が発生する。
ラキスはカナタの臣下なため同様に無理。

「あ、サキと入れ替えにすればいいか」

 元々サキはキキョウとヨーコの王家に仕える立場だ。
ヨーコの護衛ならば喜んでするだろう。
今回、サキがお店の留守番に納得したのも、そこに護衛対象であるキキョウがいたおかげだった。

「じゃあ、リュゼットが抜けてサキが入るかたちで採掘を続けて」

「わかったわ。
でも傭兵さん・・・・はお店の護衛もしないわよね?」

 ヨーコが嫌味っぽくリュゼットに問う。

「当然だ。我は傭兵。店番・・ではない」

 リュゼットも嫌味で返した。
険悪な雰囲気になってしまい、カナタが慌てて間に入った。

「ちょっと、そこまでにして。
仲間同士が争うのは僕は嫌だからね!」

「ごめんなさい」
「すまぬ」

「お店の護衛はニルムレッドかミーリカに頼むから」

 彼女たちもレベルが上がり、店の護衛は努められる。
採掘任務をエルナとローレライの2人と交代しても良い。
これも工房の護衛が辺境伯の領兵の巡回で要らなくなったおかげだった。

 カナタはこの平時に傭兵を雇ったのは失敗だったかと困ってしまった。
使いようがない。
カナタにはニクとラキスという護衛がいるので、リュゼットの使い道があまりない。

「リュゼットは何が出来るんだ?」

「ん? 仕事か?
主人の護衛と後は当然だが戦争だな」

 やはり護衛だった。それと戦争。
今どこも戦争してないじゃんとカナタはセルフ突っ込みを入れた。
護衛はニクとラキスがいるので必要ない。
それを察したのかリュゼットが続ける。

「戦争がなくて暇なら、後は夜伽だな」

 ぶっちゃけそれは要らなかった。
カナタは11歳、しかも体格は7歳児なみだ。
どんなショタだよという状況だ。

「ラキスは護衛以外も出来るよね?」

 カナタが困ってラキスにふる。
するとラキスは当然だという顔で答えた。

「私も主君になら操を捧げても構わないぞ?」

 11歳に何を言ってるのだろうか。
しかも質問の意味が違う。

「「「「わ、私だって!」」」」

 そこに乗っかる戦闘職4人娘。
カナタハーレムの既成事実がまた積み上げられていく。
ヨーコの冷たいジト目がカナタに突き刺さる。
ララと違って、ヨーコは自分だけが嫁になりたいくちだ。
ある意味常識人のレナはその様子を見て笑いを堪えるのに必死だった。

 カナタは話を逸らそうと別の話題をする。

「じゃあ、リュゼットには職人たちに戦闘訓練を頼めるかな?
戦闘スキルをそこそこ取ったみたいだし、伸ばすには訓練がいるよね?
それならしてもらえる?」

「ああ、兵の育成か。それは仕事の範疇になるな」

 やっとリュゼットの仕事を見つけられてカナタはホッとするのだった。
このあと、戦闘スキルを得た職人たちからクレームが来ることになるのは先の話。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

九尾と契約した日。霊力ゼロの陰陽師見習いが大成するまで。

三科異邦
ファンタジー
「霊力も使えない。術式も出せない。 ……西園寺玄弥、お前は本当に陰陽師か?」 その言葉は、もう何度聞いたか分からない。 霊術学院の訓練場で、俺はただ立ち尽くしていた。 周囲では炎が舞い、水がうねり、風が刃のように走る。 同年代の陰陽師たちが、当たり前のように霊を操っている。 ――俺だけが、何もできない。 反論したい気持ちはある。 でも、できない事実は変わらない。 そんな俺が、 世界最強クラスの妖怪と契約することになるなんて―― この時は、まだ知る由もなかった。 これは―― 妖怪の王を倒すべく、九尾の葛葉や他の仲間達と力を合わせて成長していく陰陽師見習いの物語。

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...