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ウルティア国戦役編
168 カナタ、露店を楽しむ
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「さすが迷宮の街。
冒険者も多いし売っているガチャオーブの種類も豊富だ」
そう言いながら、カナタは道草を食いまくっていた。
「ああ、これは!」
なんとカナタは露店で銀色のSRオーブを売っているのをみつけた。
値段も安い。思わずカナタは「買った」と言いそうになっていた。
「お待ちを。主君は【鑑定】持ちだろう?
【鑑定】で見てみるが良い」
リュゼットに言われてカナタが【鑑定】をかけると、なんとSRオーブはNオーブだった。
銀色に色を塗ったていたのだ。
このカルカイムの街は、迷宮から大量にガチャオーブが供給されるため、その偽物作りにも歴史があった。
一目では見分けられないレベルの偽物が出回っていた。
「助かったよ、リュゼット。
ここは【鑑定】を持っていないと危ないね」
カナタは常時【鑑定】をかけながらガチャオーブを見て回ることにした。
すると、今度は間違いなくSRオーブが売っていた。
「これは間違いなくSRオーブだ」
今度は【鑑定】を使ったので、偽物のはずがなかった。
「お待ちを。ここを良く見てください。
中身の刻印が偽装されている可能性があります」
「本当だ。良く見ると刻印が怪しい!」
なぜリュゼットが怪しいと思ったのかは、中身がその刻印の通りならば、その値段では売るわけがなかったからだった。
ガチャオーブは、ドロップした魔物のランクにより同じSRオーブでも中身の価値に雲泥の差があるのだ。
この刻印通りならば、ガチャオーブを開けてギルドに売れば普通にそれ以上のお金になるはずだった。
簡単に換金出来るものを、わざわざ安く売る理由がない。
「お気を付けください。
これは観光客向けの詐欺商品です」
世知辛い世の中だった。
「あ、【鑑定】を使い続けていたから、【鑑定】のレベルが上がった」
この時、カナタの【鑑定】はガチャオーブのレアリティだけでなく、ドロップした魔物の情報も見えるようになっていた。
もっと上のレベルならガチャオーブの中身を確定出来るらしいのだが、そこまでカナタはまだ到達していなかった。
「ああ、確かに魔物の刻印が偽装されている……」
偽装された刻印はミノタウロスだったのだが、中身はオークだった。
中身が同じ肉系のドロップとなるから、バカ舌の人ならば気付かないのかもしれなかった。
ミノ肉だと思ったらオーク肉なのだ。
SRだから高級肉になるはずだったが、ミノ肉にしては安いと思っても、オーク肉ならば高すぎる金額が設定されているという上手い詐欺だった。
「あ、でも……」
カナタは気付いた。
カナタならば、【携帯ガチャ機】の恩恵で、SRオーブを1UPのURオーブとすることが出来る。
SRの高級ミノ肉よりもURの超高級黒オーク肉の方が価値は遥かに高くなる。
「これはひょっとして……」
いや、わざわざ高い金額でオークのSRオーブを手に入れなくても、安い金額で商業ギルドや他の商店に売っているはずだった。
URオーブになるから安いと思うのは幻想なのだ。
カナタもその思考の沼から脱することが出来た。
「危ない危ない。普通に安く買って1UPすればいいだけだった」
露店を見て回るのは面白いが、そこで掘り出し物を手に入れるのは【鑑定】持ちでなければ至難の業だった。
「あ!」
カナタがみつけたのは、一山1500DGで売っているハズレオーブだった。
「中身は調べてないよ! 当たりもあるはずだから買っていきな」
威勢の良い猫獣人のお姉さんがカナタに勧めて来る。
その組み合わせは巧妙で、中身がわからないと言いつつ、価値が低いと言われているガチャオーブがピックアップされていた。
おそらく、猫獣人のお姉さんはそういった鑑定済みのハズレオーブを仕入れる伝手があるのだろう。
一山は20個で、それが1500DGで売っていた。
カナタがガチャオーブ1個に払っていた330DGよりも、1個あたり遥かに安い値段だ。
「こ、これはお得だ」
カナタの呟きに、猫獣人のお姉さんの目がきらりと光る。
「だろ。買わなきゃ損だぞ。
いつも直ぐ売れてしまうんだ」
猫獣人のお姉さんは、購入を煽るために嘘をついていた。
まあ、商売のための可愛い嘘だ。
それに気づかないカナタではないが、カナタはこの山が本当の宝の山に見えていた。
「うん。間違いない。全部もらおう」
カナタはその露店で売っていたハズレオーブ全て、40山の合計800個を購入した。
「まいど!」
お坊ちゃんにハズレ中のハズレオーブを売りつけてほくほく顔の猫獣人のお姉さんと、ハズレオーブなら1UPで価値を上げられるのでほくほく顔のカナタは、お互いに良い思いをし、まさにWIN-WINの関係だった。
魔物ドロップの中にはNオーブではあまり価値がないが、HNオーブとなると価値が上がるものがあった。
そういったものほどNオーブはハズレ中のハズレとなるのだ。
つまり、この一山1500DGのハズレオーブは1UPしてこそ価値が上がるタイプなのだ。
だが、カナタがこのハズレオーブを購入した最大の目的は他にあった。
それは、その山に含まれていた山吹色のゴーレムオーブだったのだ。
猫獣人のお姉さんが良心から入れたハズレ中の当たり、それが大当たりの山吹色オーブだったのだ。
そのお礼を込めてハズレオーブ全てを引き取ったというわけだった。
まあ、そっちでも儲かってしまうのだが……。
冒険者も多いし売っているガチャオーブの種類も豊富だ」
そう言いながら、カナタは道草を食いまくっていた。
「ああ、これは!」
なんとカナタは露店で銀色のSRオーブを売っているのをみつけた。
値段も安い。思わずカナタは「買った」と言いそうになっていた。
「お待ちを。主君は【鑑定】持ちだろう?
【鑑定】で見てみるが良い」
リュゼットに言われてカナタが【鑑定】をかけると、なんとSRオーブはNオーブだった。
銀色に色を塗ったていたのだ。
このカルカイムの街は、迷宮から大量にガチャオーブが供給されるため、その偽物作りにも歴史があった。
一目では見分けられないレベルの偽物が出回っていた。
「助かったよ、リュゼット。
ここは【鑑定】を持っていないと危ないね」
カナタは常時【鑑定】をかけながらガチャオーブを見て回ることにした。
すると、今度は間違いなくSRオーブが売っていた。
「これは間違いなくSRオーブだ」
今度は【鑑定】を使ったので、偽物のはずがなかった。
「お待ちを。ここを良く見てください。
中身の刻印が偽装されている可能性があります」
「本当だ。良く見ると刻印が怪しい!」
なぜリュゼットが怪しいと思ったのかは、中身がその刻印の通りならば、その値段では売るわけがなかったからだった。
ガチャオーブは、ドロップした魔物のランクにより同じSRオーブでも中身の価値に雲泥の差があるのだ。
この刻印通りならば、ガチャオーブを開けてギルドに売れば普通にそれ以上のお金になるはずだった。
簡単に換金出来るものを、わざわざ安く売る理由がない。
「お気を付けください。
これは観光客向けの詐欺商品です」
世知辛い世の中だった。
「あ、【鑑定】を使い続けていたから、【鑑定】のレベルが上がった」
この時、カナタの【鑑定】はガチャオーブのレアリティだけでなく、ドロップした魔物の情報も見えるようになっていた。
もっと上のレベルならガチャオーブの中身を確定出来るらしいのだが、そこまでカナタはまだ到達していなかった。
「ああ、確かに魔物の刻印が偽装されている……」
偽装された刻印はミノタウロスだったのだが、中身はオークだった。
中身が同じ肉系のドロップとなるから、バカ舌の人ならば気付かないのかもしれなかった。
ミノ肉だと思ったらオーク肉なのだ。
SRだから高級肉になるはずだったが、ミノ肉にしては安いと思っても、オーク肉ならば高すぎる金額が設定されているという上手い詐欺だった。
「あ、でも……」
カナタは気付いた。
カナタならば、【携帯ガチャ機】の恩恵で、SRオーブを1UPのURオーブとすることが出来る。
SRの高級ミノ肉よりもURの超高級黒オーク肉の方が価値は遥かに高くなる。
「これはひょっとして……」
いや、わざわざ高い金額でオークのSRオーブを手に入れなくても、安い金額で商業ギルドや他の商店に売っているはずだった。
URオーブになるから安いと思うのは幻想なのだ。
カナタもその思考の沼から脱することが出来た。
「危ない危ない。普通に安く買って1UPすればいいだけだった」
露店を見て回るのは面白いが、そこで掘り出し物を手に入れるのは【鑑定】持ちでなければ至難の業だった。
「あ!」
カナタがみつけたのは、一山1500DGで売っているハズレオーブだった。
「中身は調べてないよ! 当たりもあるはずだから買っていきな」
威勢の良い猫獣人のお姉さんがカナタに勧めて来る。
その組み合わせは巧妙で、中身がわからないと言いつつ、価値が低いと言われているガチャオーブがピックアップされていた。
おそらく、猫獣人のお姉さんはそういった鑑定済みのハズレオーブを仕入れる伝手があるのだろう。
一山は20個で、それが1500DGで売っていた。
カナタがガチャオーブ1個に払っていた330DGよりも、1個あたり遥かに安い値段だ。
「こ、これはお得だ」
カナタの呟きに、猫獣人のお姉さんの目がきらりと光る。
「だろ。買わなきゃ損だぞ。
いつも直ぐ売れてしまうんだ」
猫獣人のお姉さんは、購入を煽るために嘘をついていた。
まあ、商売のための可愛い嘘だ。
それに気づかないカナタではないが、カナタはこの山が本当の宝の山に見えていた。
「うん。間違いない。全部もらおう」
カナタはその露店で売っていたハズレオーブ全て、40山の合計800個を購入した。
「まいど!」
お坊ちゃんにハズレ中のハズレオーブを売りつけてほくほく顔の猫獣人のお姉さんと、ハズレオーブなら1UPで価値を上げられるのでほくほく顔のカナタは、お互いに良い思いをし、まさにWIN-WINの関係だった。
魔物ドロップの中にはNオーブではあまり価値がないが、HNオーブとなると価値が上がるものがあった。
そういったものほどNオーブはハズレ中のハズレとなるのだ。
つまり、この一山1500DGのハズレオーブは1UPしてこそ価値が上がるタイプなのだ。
だが、カナタがこのハズレオーブを購入した最大の目的は他にあった。
それは、その山に含まれていた山吹色のゴーレムオーブだったのだ。
猫獣人のお姉さんが良心から入れたハズレ中の当たり、それが大当たりの山吹色オーブだったのだ。
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