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そうだ、美容院に行こう!
しおりを挟む(うーん、どうしたもんか……)
違うことにチャレンジ、か。
バイトの日数を増やす?
いやそれは週2日に慣れてからと決めてるし。
(あ、そうだ)
美容院に行こう。
自分がこういう病気だと意識してから行けてないし。
その恐怖が芽生えてから、俺は髪を自分で切っていた。
ええと、最後に行ったのは大学に入る前くらい? だから……。
10何年ぶりになるか?
(いやいやいや、それはまだ早いって……)
美容院となれば、美容師の人と1対1で、逃げられない状態が続く。
究極の『倒れちゃいけない場所』だ。
散髪中、倒れそうになる度に『トイレに行く』なんて言えない。
ワイパックスがあったとて、大丈夫かどうか不安だし。
ドクター中田もちょっとずつ、と言っていたし。
(んー、どうしようなー)
道玄坂の薬局で処方された薬を受け取り、ボーっと下っていくと、
(んー……ん?)
通院している心療内科付近には、大きなエスカレーターがある。
いつもは『長いエスカレーターだな』と一瞥するだけだったが……。
この時は何かを探したくなる欲が芽生えていて、俺は多くの人に流れてエスカレーターに乗っていた。
(次のステップにうってつけのところあるかな)
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