心障ニート狂想曲

F星人

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合格発表の緊張感

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「T社もネパールの人を客室清掃として雇っていた。

 そして服装は黒いTシャツ、黒いズボンといった、黒を基調としたもので、他の会社とは違ってエプロンはせず、代わりに黒い帽子を被っていた。

(ふう……。これで終わり、と)

 3階のリネンカウントが終わった頃には、2時20分を回っていた。

 つまり約2時間半かかったことになる。

 これは遅いのか?

 速いのか?

 どうなんだろう。

「お疲れ様です、和泉いずみさん」

 2階の事務所に戻ると、鞘師さやしさんが居た。

「お疲れ様です。あ、リネンカウント終わりました」

「速いですね!」鞘師さんは驚きの様子。

「え、そうなんですか?」

「はい、初めてのカウントなのにこの時間は速いですよ。2年くらいやってるのに、今の和泉さんと同じくらい時間をかけている人も居ますし」

「そ、そうなんですね……」

 2年もやって俺と同じくらいって……。

 タラタラやってるのか?

 それとも正確さを求めているから遅いとか?

「あ、でも鞘師さん、ボクのカウント、正確かどうか分からないというか」

「いえいえ、最初は正確じゃなくて当然ですよ。ちょっと待って下さいね」

 と、鞘師さんは1枚のA4用紙を取り出した。

 それはリネンカウントの用紙で、数が書かれている。

「確認のため、僕もカウントやっておきました。他の作業をやりながら」

「え、他の作業しながら? 凄いですね……」

「慣れれば和泉さんも出来るようになりますよ。ちょっと見せて下さい」

 俺は鞘師さんに、自分がカウントした用紙を渡した。

 鞘師さんは、それを交互に見比べる。

「……え……」

 と、鞘師さんは驚愕……というより、ドン引き? という表現の方が正しいか。

 そんな顔をした。

 
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