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フグ料理、美味しかったらしいです。
しおりを挟む『でもねー、この前の夜はフグ料理食べたんだよ。ちょっと待ってね』
言うと、ミナミは通話を切った。
そういえばあの日、フグ料理店に行くとか言っていたな。
間もなく、ラインに沢山の写真が届いた。
フグ刺しと、これはフグの……唐揚げか?
フグに唐揚げなんかあるのか。
合計10枚以上のフグ料理の写真が俺のラインを支配した。
『どお? 美味しそうでしょ~』
見終えたタイミングでミナミから通話が入った。
「うーん、実を言うとフグとか食べたことないから美味しそうだとかあんまり……」
『え、食べたことすらないの? 可哀想~』
大きなお世話だ。
『ねえねえ、次はいつ会えそう?』
「いつ会えそうって言われても、会う気はないって」
『え~? なんでそういうこと言うの?』
「だってミナミさ、自分の都合が悪くなったら叫ぶだろ?」
あれは本当に止めて欲しい。
『え? 叫ばなければ会ってくれるの?』
「……まあ、約束してくれるなら」
『ホントに? じゃあ和泉ンが休みの日に会おうよ。お休みは何曜日?』
休みの曜日か……。
バイトは週2日だけど、それを知られたら恥ずかしいし……。
設定しとくか。
「月曜と火曜日……かな」
『じゃあ次の月曜日に会おっか』
「いや、うーん、まだ確実に休みってワケじゃないからなんとも」
ホントは確定で休みだけど、忙しいアピールをしていた(皆もやるよね?)。
『そっか、じゃあ休みって分かったらすぐ言ってよ』
「まあ良いけど、俺、アレだよ」
『アレって?』
「他の人みたいにお金とか払ったりしないし、奢ったりもしないぞ?」
『なんだそんなことか。別に良いよ、和泉ンにはそーいうの期待してないから』
「なんかスゲー失礼なこと言われてたりする? 気のせい?」
アハハとミナミは笑う。
『和泉ン面白いねー。じゃーまたねー。連絡待ってるよ』
ミナミは通話を切った。
俺の脳に、ミナミの声が完全にインプットされた日だった。
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